オオシマザクラはソメイヨシノの生みの親?開花時期や花見スポットをチェック!

2018年3月12日 (2018年3月30日最終更新)

桜といえば一般的にソメイヨシノを指しますが、日本の固有種であるオオシマザクラもまた、古くから日本人に親しまれてきました。オオシマザクラは葉や幹なども利用され、日本人になじみ深い桜です。オオシマザクラの魅力についてまとめました。

目次

  1. オオシマザクラを見てみよう
  2. オオシマザクラとは
  3. オオシマザクラとソメイヨシノ
  4. オオシマザクラの開花は?
  5. オオシマザクラの特徴1:花
  6. オオシマザクラの特徴2:葉
  7. オオシマザクラの特徴3:幹
  8. オオシマザクラはどこにある?
  9. オオシマザクラの花見スポット
  10. オオシマザクラも忘れずに

オオシマザクラを見てみよう

春が近づいてくると、今年のお花見はどうしようかと考え始める方も多いのではないでしょうか。お花見と言えば桜であり、その中でもほとんどの場合はソメイヨシノがメインになります。ところで、ソメイヨシノ以外の桜もまた魅力がたくさんあります。その中でオオシマザクラについて紹介しましょう。

オオシマザクラとは

オオシマザクラという桜を知っていますか?後述しますが、オオシマザクラは日本人にとってはソメイヨシノ同様、とても身近な桜です。しかしたくさん植えられている桜の中で、どれがオオシマザクラなのかと聞かれてもよくわからないという方が多いのではないでしょうか。

オオシマザクラの「オオシマ」とは「伊豆大島」のことです。このことでもわかるように、オオシマザクラとはもともと伊豆諸島に多く咲いていた、日本固有種の桜でした。いわゆる野生種の桜で、伊豆半島や房総半島に自生しているものはもともと炭の材料として持ち込まれたものと言われています。

オオシマザクラは、咲いているその姿そのものというよりも、いろいろな桜の親となった桜です。今現在桜と言えば思い出すソメイヨシノはオオシマザクラが親になっています。また、葉など利用範囲も広く、古くからいろいろな形で利用されてきました。

オオシマザクラとソメイヨシノ

オオシマザクラとソメイヨシノの関係について紹介します。よく知られているように、ソメイヨシノは江戸末期ごろに江戸の染井村の植木職人らによって作りだされ、1900年にその村の名前から「ソメイヨシノ」と名づけられた桜です。

ソメイヨシノはソメイヨシノ同士で種子を作ることはできません。つまり、今現在日本にあるソメイヨシノは、限られた数の原木からのクローンによってできているという特徴を持っています。

このソメイヨシノの遺伝子解析をしたところ、ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラを親に持っているということが判明しました。さらに2014年に細かい遺伝子解析を行った結果、エドヒガン47%、オオシマザクラ37%、ヤマザクラ11%、その他5%の割合でできているとわかりました。

今見ることができるソメイヨシノは、オオシマザクラやエドヒガンから、さらにはヤマザクラなどが交雑することでできているものだということになります。またフユザクラはオオシマザクラとマメザクラの雑種だと言われています。いろいろな桜の親となっているのがオオシマザクラなのです。

オオシマザクラの開花は?

オオシマザクラはソメイヨシノに比べて、開花時期が長いと言われています。植えられている場所にもよりますが、3月下旬から5月上旬と開花の時期が幅広いのです。とはいえ、この時期は一般にソメイヨシノが咲く時期と重なるので、お花見などに行くと同時期にオオシマザクラも開花していることが多いです。

オオシマザクラの特徴1:花

具体的にオオシマザクラの特徴を見ていきます。オオシマザクラがソメイヨシノとはっきり違う点とし挙げられるのが、開花の様子です。ソメイヨシノはご存じのとおり、開花したときは枝から花のみが出て、散り際になると葉が出てくるという特徴があります。花が終わったあと「葉桜」というのはこのためです。

それに対してオオシマザクラの方は、開花の時には葉が出ています。つまり満開の桜に葉がついていればオオシマザクラということになります。また、花はソメイヨシノに比べて色が白く、大きく、強い香りがあります。もしお花見の時にオオシマザクラを見つけたらぜひ香りも楽しんでください。

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ソメイヨシノは基本的に実がつきません。それに対してオオシマザクラは5月から6月ごろに小さな実がつきます。実は熟すと黒くなるのですが、いわゆるサクランボと違って食用にはならないようです。

オオシマザクラの特徴2:葉

オオシマザクラが一番身近な存在であるのは、この葉っぱのおかげです。実はオオシマザクラの葉は食用なのです。というと思い出す方も多いでしょう。桜餅が包まれている葉はオオシマザクラの葉を使っているのです。そのほか桜あんなどの中に細かくなって入っているのもオオシマザクラの葉です。

なぜオオシマザクラの葉が桜餅に使われるのでしょうか。オオシマザクラの葉は大きく、表面に細かい毛がありません。さらに花がそうであるように、葉もいい香りがします。この香り成分はクマリンというものなのですが、オオシマザクラの葉にはこのクマリンが多く含まれているという特徴があるのです。

桜餅の葉などにする場合、オオシマザクラの葉は塩漬けにされます。塩漬けにすることで、オオシマザクラの葉はさらによい香りを放ち、色も美しい緑色を保ちます。さらに細かい毛がないので食感もいいのです。塩漬けにする葉は、花が終わった5月ごろから収穫が始まります。

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ちなみに、現在の日本で塩漬けの葉が多く作られているのは静岡県の松崎町で、約70%を生産しています。ここは風が強くなく、日当たりがよいため、葉が傷むことが少ないという利点があります。

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もともと松崎町の隣町で木炭の原料としてオオシマザクラを植えていたのですが、木炭の需要が減少したことで葉が手に入りにくくなりました。そのため松崎町ではクワや小麦の畑にオオシマザクラを植えて葉を取るようになったそうです。2001年にはこの塩漬けの葉が「かおり風景100選」に選ばれています。

オオシマザクラの特徴3:幹

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オオシマザクラはもともと伊豆諸島、つまり島で自生する桜です。そのためソメイヨシノに比べて潮風に強く丈夫で、木の生育も早いという特徴を持ちます。ですから、街路樹などの樹木としてもオオシマザクラはよく使われています。

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このオオシマザクラは幹の部分も古くから利用されてきました。オオシマザクラの幹の部分は古くから木炭の材料として使われてきました。またオオシマザクラの木質は目が細かく均質であるという特徴もあったので、江戸時代などには浮世絵の版木としても使われていたそうです。

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さらにオオシマザクラやヤマザクラの樹皮は桜皮(おうひ)という漢方薬の材料にもなりました。桜皮は排膿、解毒などの薬効があると言われ、咳を鎮めたり、湿疹などに効くと言われていました。また、磨くと光沢がでることから、茶筒などの工芸品にも使われていたようです。

オオシマザクラはどこにある?

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このように花を見るだけではなく、葉や幹など、さまざまな利用方法があるオオシマザクラですが、実は特別天然記念物になっているオオシマザクラが存在しています。それは伊豆大島の北東部にある泉津地区の山の中にあるものです。

このオオシマザクラ、樹齢は推定800年と言われますが、いつからあるのか正確な記録はありません。しかし役行者が699年に伊豆に流されたときにお手植えしたという説もあり、そうなると樹齢は1300年以上ということになります。

この桜の幹の周囲は7mもありますが、主幹の部分は高さ2メートルほどを残して枯死しているのですが、周辺に子株が立ち上がり、今も生き伸びています。現在周囲に見学者用に歩道とデッキが設けられており、3月下旬には今も花を咲かせるそうです。

オオシマザクラの花見スポット

隅田公園

それでは、このオオシマザクラを見ることができるお花見スポットをいくつか紹介します。まずは東京の隅田公園です。徳川八代将軍吉宗によって桜の植樹が始まった隅田公園は、江戸時代からの有名なお花見スポットで、今でも多くの花見客が訪れます。

桜のシーズンには「隅田公園桜まつり」も開催され、約510本の桜が楽しめます。隅田川に沿って咲く桜と東京スカイツリーのコラボレーションをぜひ楽しんでください。屋形船に乗って両岸の桜を楽しむのもおすすめです。

箱根園

水族館やホテルなどが集まった箱根園の中に、大きなオオシマザクラがあります。バス停から芦ノ湖に向かっていく途中にあります。箱根ということで見ごろは4月下旬ごろですが、樹齢は80年以上で、幹周りは5mもあります。箱根園ができた時にはすでにあったという説もあるそうです。

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なお、箱根園では、4月中旬から下旬にかけて「箱根園さくらまつり」というイベントもあるそうです。雄大でこんもりとした枝ぶりもとても美しいです。関東よりも1か月ほど遅い、2度目のお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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オオシマザクラも忘れずに

ふだんお花見というとソメイヨシノが中心になりますが、オオシマザクラもまた、古くから日本人に親しまれ、現在まで大切にされてきました。オオシマザクラを見ながら桜餅をいただくなどというのも風流でいいかもしれません。ぜひ今年のお花見はオオシマザクラにも注目してください。

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