桜餅は関東と関西で名前も見た目も別物?違いとルーツを調査してみた!

2018年3月23日 (2018年7月16日最終更新)

桜餅は、文字通り桜の季節に食べる、日本を代表する和菓子ですが、関東の桜餅と関西の桜餅は見た目だけでなく名前まで違います。今日は、関東と関西の桜餅の違いやそのルーツなど、ちょっと不思議な桜餅を徹底調査してご紹介します。お楽しみに!

目次

  1. 関東と関西の桜餅をご紹介
  2. 関東と関西の桜餅の違い
  3. 関東と関西の桜餅のルーツ:関東
  4. 関東と関西の桜餅の作り方:関東
  5. 関東の桜餅おすすめの和菓子店
  6. 関東の桜餅を食べる地域
  7. 関東と関西の桜餅のルーツ:関西
  8. 関東と関西の桜餅の作り方:関西
  9. 関西の桜餅おすすめの和菓子店
  10. 関西の桜餅を食べる地域
  11. 北海道の桜餅は関西風
  12. 関東と関西の桜餅番外編
  13. 日本各地の桜餅を堪能しよう

関東と関西の桜餅をご紹介

春の季語にもなっている桜餅。そのほのかな桜の香りと上品で控えめな甘さで、昔も今も変わらぬ人気の和菓子です。そして桜餅は関東と関西では、その姿かたちはもとより名前までもが違うことをご存知でしょうか。おはぎとぼた餅のように季節によって呼び名が変わるのではなく、作り方も全く違う桜餅の違いやルーツなどをいろいろとご紹介します。

関東と関西の桜餅の違い

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関東と関西の桜餅の一番の違いはその手法です。関東風の桜餅は、水溶きの小麦粉を焼いて作る、まるでクレープのような生地であんを巻いたもの。そして関西風の桜餅は、もち米から作られる「道明寺粉」であんを包んだものです。どちらも仕上げに桜の葉を使います。関東関西それぞれの材料や作り方の違いによって、同じ桜餅でもその見た目はずいぶん違います。

関東と関西の桜餅のルーツ:関東

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関東風桜餅のルーツは、八代将軍徳川吉宗の治世、享保二年(1717年)に遡り、現在の墨田区向島にある「長命寺」という寺の門前に、この寺の門番の山本新六が桜餅の店、山本屋を出したのが始まりとされています。山本屋の創業者は、隅田川に浮かぶ桜の落ち葉を塩漬けにして、桜餅に巻いたそうです。関東風桜餅が「長明寺」と呼ばれる所以です。

関東と関西の桜餅の作り方:関東

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小麦粉など生地にする粉、こしあん、そして大事なポイントの桜の葉の塩漬けを用意します。粉に水を少しづつ混ぜて生地を作り、それを軽く焼きます。丸めたこしあんを焼きあがった生地で巻いていき、水に浸して塩分を抜いた桜の葉を巻き付けます。桜色の桜餅を作る時は、食紅などの色粉を粉に混ぜておいて使います。

関東の桜餅おすすめの和菓子店

山本や

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元祖関東風桜餅「長命寺」の山本屋は、現在も「長命寺」の門前で老舗の桜餅の味を守り続けています。普段目にする関東風桜餅は、淡いピンク色の皮でこしあんを挟み、桜の葉の塩漬けが1枚巻いてあるものですが、山本屋の桜餅「長命寺」は着色されていません。まるで柏餅のように白い桜餅で、桜の葉は3枚巻いてあるのが特徴です。毎日大勢のお客さんで賑わっています。

御菓子司塩野

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「御菓子司塩野」は港区赤坂にある、まるでアートのように美しい和菓子の数々を販売する菓子店です。桜餅は薄い桜色の皮であんこをすっぽりと包んでいる、この通りの上品さで春の時季だけの東京土産としても常に人気の商品です。またこのお店では、関西風の「道明寺」も扱っていますので、食べ比べてみるのも楽しいでしょう。

秋色庵大坂屋

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秋色庵大坂屋(しゅうしきあんおおさかや)は、港区三田にある老舗の和菓子店です。屋号の秋色庵とは、この店の娘で俳人の秋色女から取ったものです。淡い桜色の桜餅は、桜の花のつぼみをイメージした、三角形のような形をしています。桜の葉を外すとほんのりと甘い香りが漂う、季節限定の桜餅をぜひ堪能してください。

関東の桜餅を食べる地域

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東京発祥の関東風桜餅「長命寺」は関東地方各地はもとより、福島県、宮城県、岩手県、秋田県、青森県の旧南部藩地域、などの東北地方や、山梨県、長野県、静岡県、島根県、鳥取県の一部、石川県金沢市などへと伝わりました。静岡県の一部では、関東風、関西風、どちらの桜餅も売っているそうですので、その辺りが境界線になっているのかもしれません。

関東と関西の桜餅のルーツ:関西

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関西風桜餅は、材料にもち米を使います。もち米を蒸してから乾燥させて、それを荒めに砕いて作った粉を使う点が、関東風桜餅「長命寺」と大きく違う点です。そしてその粉を使って保存食を作っていた「道明寺」というお寺が大阪の藤井寺市にあり、そこからその粉は「道明寺粉」と呼ばれるようになりました。

関東と関西の桜餅の作り方:関西

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「道明寺粉」に水分を吸収させ蒸しあげたお餅を平らに伸ばし、お団子のように丸くあんを包んだものが関西風桜餅「道明寺」です。「道明寺粉」独特のつぶつぶ感があり、その食感も美味しさの大事な要素です。色粉は「道明寺粉」に混ぜておきますが、この頃では桜色に色付けされた「道明寺粉」も売っていますので、手作りする方も多いです。

関西の桜餅おすすめの和菓子店

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関西風桜餅「道明寺」の生まれ故郷、大阪で人気の和菓子店「たねや」の桜餅は特に女性に大人気です。ころんとした丸い形の桜餅は、淡いピンク色で桜の花がアクセントの可愛らしい商品です。大阪だけでなく、京都、奈良、福岡、そして東京や神奈川にも店舗がありますので、関西風桜餅「道明寺」を試してみたい方はぜひお出かけください。

和菓子と聞いて京都を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。京都には美味しい桜餅を売るお店がたくさんあります。もちろん関西風の「道明寺」です。こちらのお店は、豆大福で有名な「出町ふたば」ですが、桜の季節にはぜひ桜餅を召し上がってみてください。「道明寺」桜餅のもちもちっとした食感が、思う存分楽しめます。

関西の桜餅を食べる地域

関西風桜餅「道明寺」は近畿地方を始め、北陸、中国、四国、九州にまで広く分布しました。また関東風の「長命寺」が伝わった東北地方でも山形県の庄内地方や青森県の津軽地方などで広く食べられています。関東風桜餅「長命寺」が桜餅のルーツ、すなわち先にできたらしいという専門家も多いですが、こうして見ると関西風桜餅の「道明寺」がより広範囲に広がっているようです。

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北海道の桜餅は関西風

北海道の桜餅のお話をしておきましょう。北海道では、ずばり関西風「道明寺」です。和菓子は季節感を大切にしますので、桜餅は3月のお菓子と考えられています。残念ながら北海道の3月は、まだまだ雪深く春には程遠い季節ですが、菓子店の店頭には桜餅が並び、北国に春を呼び込みます。北海道でお花見と言えば5月の連休の頃で、その時には桜餅ではなく柏餅に変わっています。

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関東の方が北海道で桜餅を見るととても驚きます。地理的に考えれば、やはり関東風桜餅「長命寺」が食べられているだろう、と考えるのが自然です。ところが北海道では桜餅と言えば関西風の「道明寺」です。これには江戸時代から明治時代に活躍した、北前船が関わっています。北前船は関西から日本海を各寄港地で商売をしつつ、北海道まで航行していました。関西風桜餅が伝わったのも頷けます。

関東と関西の桜餅番外編

ひとひら桜餅

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こちらは関東風桜餅の進化系とでも呼びたいような、目にも美しく上品な桜餅、鎌倉の特産ひとひら桜餅です。こしあんを二つ折りにした皮で包み、塩漬けの桜の葉を1枚巻いて桜の花の塩漬けで飾ってあります。これからの季節、鎌倉へお寺巡りにお出かけの方も多いことでしょう。その時にはぜひこちらの、ひとひら桜餅も味わってみてください。

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長八さくらもち

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伊豆は桜の葉の産地として知られていますが、伊豆には長八さくらもちという特産品の桜餅があります。大福のように、粒あんを米粉と餅粉で作られた皮で包むタイプと、上新粉の皮を二つ折りにしてこしあんを包むタイプの2種類があり、どちらも伊豆産の塩漬けの桜の葉を2枚使って、中身が見えないように包んであるのが特徴です。

みどりのさくら餅

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現在は島根県雲南市、旧三刀屋町(みとやちょう)には、緑色をした珍しい桜餅があります。これは三刀屋町にある御衣黄(ぎょいこう)という、緑色の花びらをした桜をもとに作られた桜餅です。桜餅とはピンク色、という常識を見事に覆されます。島根県へ出かけたときには、淡い緑色の上品で奥ゆかしい味の桜餅をぜひ味わってみたいものです。

椿餅

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「道明寺粉」で作ったお団子を椿の葉で包んだ椿餅をご紹介します。この椿餅のルーツは平安時代にまで遡ります。当時の貴族たちは唐菓子という中国から渡ってきた揚げ菓子を食べていましたが、このようにお団子を椿などの植物の葉で包む、というのは当時とても珍しく、この椿餅が和菓子のルーツではないかと言う人もいます。ぜひ味わってみたい和菓子です。

日本各地の桜餅を堪能しよう

日本という同じ国でありながら、関東と関西ではこんなにも違う桜餅のルーツなどをいろいろとご紹介してきました。いかがでしたか?日本人の大好きな桜餅が、その地域によって全く違う和菓子のようであることは驚きですが、でもどちらの桜餅も変わることなく人々に愛されています。機会があったらぜひ他の地域の、もうひとつの桜餅も味わってみてください。

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この記事のライター
janedoe

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