シュヴァルの理想宮は奇才が一人で創り上げた建築物!行き方や見どころは?

2018年5月26日 (2018年7月13日最終更新)

シュヴァルの理想宮はフランスの片田舎で郵便配達員として働いていたシュヴァルが33年の歳月をかけて作り上げた建造物です。建築の知識も技術もないシュヴァルがたった1人で作り上げたシュヴァルの理想宮は一体どのような場所なのか、今回はそれをご紹介します!

目次

  1. フランスのシュヴァルの理想宮とは?
  2. フランスのシュヴァルの理想宮を作ったのは「郵便配達員」
  3. フランスのシュヴァルの理想宮は道端の石で作られた!
  4. フランスのシュヴァルの理想宮に影響された人物とは?
  5. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ1:3人の巨人
  6. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ2:生命の泉
  7. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ3:躓きの石
  8. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ4:大洪水前の博物館
  9. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ5:ベルヴェデーレ
  10. フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ6:沢山の動物
  11. フランスのシュヴァルの理想宮に行ったら住居も忘れずに!
  12. シュヴァルの理想宮は前知識なしで見るのもおすすめ!
  13. シュヴァルはシュヴァルの理想宮似の墓に埋葬されている
  14. フランスのシュヴァルの理想宮への行き方は?
  15. フランスのシュヴァルの理想宮に行って思いを馳せよう!

フランスのシュヴァルの理想宮とは?

建築の技術も知識も持たない少し変わった郵便配達員の男性シュヴァルがたった一人で作り上げたフランスの「シュヴァルの理想宮」。その素晴らしさを一目みたいと世界中から沢山の人々がフランスの片田舎「オートゥリーヴ」に集まっています。それは一体どんな場所なのでしょうか。今回はそのシュヴァルの理想宮への行き方や見どころをご紹介していきます!

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フランスのシュヴァルの理想宮を作ったのは「郵便配達員」

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フランスのシュヴァル理想宮は、「フェルディナン・シュヴァル」という郵便配達員がたった一人で作り上げた建造物です。その郵便配達員シュヴァルは、1836年4月19日にフランスの片田舎オートゥリーヴという村の近くで産まれました。シュヴァルが産まれた家庭は決して裕福とは言えず、13歳の頃にパン屋に奉公にでなければいけないほどの貧しさでした。

その後パン職人となったシュヴァルに転機が訪れます。フランス全土に郵便配達が普及し始め、パン職人よりも安定した収入が得られる郵便配達員へと転職に成功しました。ここまでの彼の人生も順調とは言えず、1864年に誕生した彼の息子が翌年の1865年に死亡、さらに郵便配達員になった後の1873年には妻も病気になり残念ながら先立たれてしまいました。

そして1878年に再婚を果たし翌年その妻との間に愛娘が誕生しました。娘を溺愛していたシュヴァルは郵便配達中に小石に躓きます。その躓いた小石にインスピレーションを感じ愛娘のためにこの小石で建築物を作ることを心に決めました。その時シュヴァルはすでに40歳でしたがここから33年の月日をかけてシュヴァルの理想宮を作っていく事になります。

シュヴァル本人ももしかしたら、こんなに長い歳月をかけてシュヴァルの理想宮を作るなんてこの時は思ってもいなかったかもしれません。その後愛娘も脳膜炎で亡くしてからも彼の創作意欲は止まることなく続いていきました。1914年には再婚した妻に、またも先立たれてしまい、悲しみのはけ口がシュヴァルの理想宮の制作作業だったのかもしれません。

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フランスのシュヴァルの理想宮は道端の石で作られた!

シュヴァルが郵便配達中に出会った1つの小石から始まった、シュヴァルの理想宮の建築に使われた石は、全て郵便配達中に拾い集めた石で作られています。村人が見てもなんの変哲もない石でも、彼には特別な石に見えたのでしょう。はじめは少しずつ広い集めていた石も、次第に拾う量が増えていき、彼のバッグには収まりきらなくなっていきました。

そして郵便配達の途中で拾っていた小石でしたが、時が経つにつれ石を拾うために郵便配達をしてる、といった逆転現象がおきました。石を拾い集めるために手押し車を押しながら手紙を配達していたそうです。そして海外から届いた郵便物に書かれた外国の風景などを見て、外国への思いを馳せ、それをシュヴァルの理想宮へ投影していたのだと言います。

フランスのシュヴァルの理想宮に影響された人物とは?

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素人目にも、見るからにただならぬ雰囲気を持ったこのシュヴァルの理想宮は、天才と呼ばれる芸術家の目にはどのように映ったのでしょうか。このシュヴァルの理想宮は、あのフランスの天才画家「ピカソ」にも大きな影響を与えたと言います。常人が見ても異様な雰囲気を感じ取ることができる建造物が天才に与える影響は一体どれほどだったのでしょうか。

ピカソは幼少期にデッサンを学んでいた頃から天才と呼ばれてきました。子供のような幼い画風が印象的ですが、描こうと思えば写実的な絵を描くことはたやすいことでした。しかしそれをしなかったのは天才ピカソが追い求めていたものとは違うものだったからでしょう。写実でもなく抽象画でもなく、印象派でもない彼の絵はただ無心で描かれたものでした。

その天才が認めた画家ルソーとこのシュヴァルは同時期のフランスに生きていました。そしてどちらも基礎知識というものもなく本格的に建築や絵を学んだことはありませんでした。常人にはわかりませんがピカソがどんなに努力しても手が届かない何かがこの2人にはあったのでしょう。技術や知識では養えない才能をピカソは心底憧れていたのかもしれません。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ1:3人の巨人

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シュヴァルの理想宮で1番初めに目に入るのが、こちらの3人の巨人でしょう。こちらの巨人にはきちんと1人1人に名前がつけられています。向かって左からカエサル、真ん中がヴェルサンジェトリクスそして1番右がアルキメデスという名前だそうです。信じがたいですが、写真からもわかるようにとても細かい石を使ってこんなにも大きな像を作ってあるのです。

実際に目の前にすると、その大きさに感動を覚えます。技術の発達した現代に生きている私たちですら、1人でこれを作りなさいと言われても作ることが不可能なのではないかと思ってしまうほどのディテールです。このシュヴァルの理想宮は広い集めた石とセメント、そして針金で作られています。給与の半分はこの理想宮の材料費に消えていたそうです。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ2:生命の泉

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シュヴァルが理想宮を作り始めたのは、この生命の泉と呼ばれる部分からでした。この生命の泉には、小石以外にも貝殻が使用されています。この貝殻は、フランスの内陸にあるオートゥリーヴではなかなか手に入らないものでしたが、妻の甥っ子がマルセイユに住んでいたために、貝殻を一生懸命集めて送ってくれていたそうです。

見どころがたくさんあるこのシュヴァルの理想宮ですが、こういった細かな部分までいろいろな思いが詰まっているとわかると、見る方にも力が入ります。どれも見逃したくないと目を血眼にして見ているうちに、あっという間に時間がすぎてしまうでしょう。念入りに見ていれば、もしかしたらガイドブックに載っていないことにも気付けるかもしれません。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ3:躓きの石

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次の見どころは、躓きの石です。このシュヴァルの理想宮はこの躓きの石から始まったのですから、これを見ないわけにはいきません。このなんとも言えない不思議な形をした石からインスピレーションを受け、この素晴らしい建築物を作るに至ったのですから、この石には常人にはわからない目に見えない不思議な力が宿っているのかもしれません。

この躓きの石に限らず、石には人の念などが宿るというのはよく言われていることです。日本では、河原に落ちている石などを気に入っても、あまり持って帰るのはいいことではない、よくないことが起こるなどと言われることもあります。必ずしも悪いことが起こるわけではありませんが、石にはそう言ったなんらかの影響を及ぼす力がある物もあるようです。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ4:大洪水前の博物館

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この大洪水前の博物館には、シュヴァルが長い年月をかけて収集した石などが入れられています。シュヴァルの目に止まった不思議な形の石や、化石など彼になんらかのインスピレーションを与えた石たちなのでしょうか。そしてこの中には彼が石の収集に実際に使っていた手押し車も入れられています。彼の歴史の1部を垣間見ることができる場所です。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ5:ベルヴェデーレ

そして理想宮の全貌を見渡せる展望台「ベルヴェデーレ」にもぜひ登ってみてください。展望台と言ってもそれほど高い場所ではありませんが、シュヴァルがここに立って全体を見渡し、色々思考を凝らしていたのかと思うとロマンを感じずにはいられません。シュヴァルには会うことはできませんが色々と想像を膨らますことができる場所かもしれません。

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彼に実際に会うことは叶いませんが、同じ場所に立って同じものを見て、彼が何を思い、どんなことを考えてこのシュヴァルの理想宮を作っていたのかを想像することは可能です。たとえ芸術について何も知らない人でも、彼と同じような思考を持てるかもしれませんし、彼が生み出したこの理想宮を見ることで、今後の人生に何か影響を与えるかもしれません。

フランスのシュヴァルの理想宮の見どころ6:沢山の動物

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シュヴァルは、海外旅行には行ったことがありませんでした。当時のフランスの情勢から見れば当たり前のことかもしれません。しかし郵便配達員をしていた彼には、外国から届く絵葉書などが彼の想像を膨らます材料になっていたと言われています。みたこともない動物や、見たこともない建物などを自分のイメージだけで具現化していたようです。

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その、見たことがないものをなんとなく「こんな感じかな?」という雰囲気で作品に仕上げるというところがまた奇才と言われる所以かもしれません。確かではない情報と記憶で自分なりのものを仕上げるというのは、色々な知識があったり常識があったりするとなかなか難しいものです。そう言った敷居を取り払って作られたからより素晴しいのかもしれません。

フランスのシュヴァルの理想宮に行ったら住居も忘れずに!

シュヴァルの理想宮の敷地内には、シュヴァルが生前住んでいた住居が残っています。シュヴァルが理想宮の建設を開始した頃は村の外れと言われていたこの場所も建築が進むうちにだんだんとこの場所が村の中心と変化して行ったそうです。建設している間は「変人だ変人だ」と言われていた彼ですが、人々も心のどこかで素晴らしさを理解していたのでしょう。

シュヴァルの住居の横には、彼に関する作品などが集められた資料館のような場所が設置されています。シュヴァルが生きている間にはあまり世の中に評価されなかったこの理想宮も、ピカソにはその素晴らしさがわかっていました。そのためピカソはこの理想宮に触発された作品を描いていて、そのピカソの絵もこの資料館には飾ってあるのです。

シュヴァルの理想宮は前知識なしで見るのもおすすめ!

シュヴァルの理想宮や墓は、たいていの人が行く前に本や資料を読んで予備知識を持って訪れると思います。もちろんその方が見どころを逃さず見ることができますし、色々なシュヴァルの考えや思いなどを感じ取りながら見ることができます。しかし、必ずしも予備知識を付けてから行く方がいいのかというと、そうとも言えないこともあります。

それは、予備知識がないと自分なりの感じ方で先入観なくシュヴァルの理想宮を見ることができるという点です。「これはこういう意味で、こういった思い出作ったのかもしれない」「この像は何を表しているのだろう」など自分なりに見どころを見つけて、見終わってから資料などを見てシュヴァルとの思いを照らし合わせてみるのもまた一興かもしれません。

シュヴァルはシュヴァルの理想宮似の墓に埋葬されている

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シュヴァルは自分の死後、妻の遺体と共にシュヴァルの理想宮を墓として埋葬したいと願っていました。しかしシュヴァルの理想宮を墓として使うことは地域住民や教会から強く反対されてしまったために断念せざる終えませんでした。自分の墓として使うことのできないシュヴァルの理想宮は人々に反対されたことによって、その建築活動が終わりました。

そして、彼は村はずれにある共同墓地に自分の墓を作り始めました。その墓は、やはりシュヴァルの理想宮のような外観をしていて、誰が見てもシュヴァルの墓だとわかる仕様になっています。シュヴァルの理想宮を観光に行く際にはおそらくシュヴァルのお墓も見に行くと思いますが、そういったいきさつがあったと知ってから行くと、感慨深いかもしれません。

フランスのシュヴァルの理想宮への行き方は?

ではフランスのシュヴァルの理想宮への行き方をご紹介します。まず行き方として1番おすすめなのはレンタカーを借りて行く行き方です。なぜこの行き方がおすすめかというと、フランスの片田舎にあるシュヴァルの理想宮とシュヴァルの墓は、とても公共交通機関で行く行き方が楽な場所ではないからです。もし車があるなら、車で行くのが1番おすすめです。

車での行き方なら、リヨン市内から1時間から1時間半ほどの時間で行くことが可能です。しかし、運転に自信がなかったり、免許を持っていなかったり、予算の都合だったりと様々な理由でバスや電車で行く場合の行き方もご紹介します。電車での行き方の場合は、早起きは必須条件になりますので、前日に遅くまで遊んでしまったりすると辛いかも知れません。

電車での行き方ですが、リヨン市内から電車に乗り、サンバリエ駅で下車してください。そしてサンバリエ駅からバスに乗り、オートゥリーヴまで向かいます。バスの時間は曜日や日によって違いますので、行く日のバスの時刻表を行き方と一緒に事前に調べておくといいでしょう。時刻表はシュヴァルの理想宮の公式ホームページで確認することができます。

住所:8 rue du Palais 26390 Hauterives

フランスのシュヴァルの理想宮に行って思いを馳せよう!

もし今後フランスに行く計画を立てているという方はぜひこの奇才「シュヴァル」がたった1人で建てた「シュヴァルの理想宮」に足を運んでみてください。世界遺産などとはまた違った素晴らしさを体感することができます。そしてシュヴァルのお墓にも足を運んで、その偉業を讃えてみてはいかがでしょうか。きっと一味違ったフランス旅行になるはずです!

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この記事のライター
小鉄