スペイン国旗の紋章の意味は?歴史や特徴・由来も知っておこう!

2019年5月10日 (2019年5月13日最終更新)

スペインは南ヨーロッパのイベリア半島の大部分を占める国で、スペイン国旗には歴史的な意味があります。過去にイスラム勢力に占領されたり、ヨーロッパの覇権をイギリスと競うなど、目まぐるしい変遷の過去を持つスペインの国旗の紋章には深い意味が込められています。

目次

  1. スペイン国旗の歴史を紐解こう!
  2. スペインとはどんな国?
  3. スペインの国旗はどんな色・形の特徴?
  4. スペインの国旗の意味・由来
  5. スペインの国旗の歴史
  6. スペインの国旗以外も知っておこう!
  7. スペインの観光スポット
  8. スペイン国旗の歴史や由来を知って観光に行ってみよう!

スペイン国旗の歴史を紐解こう!

スペインはヨーロッパのイベリア半島に位置する国で、17の自治州から成り、多種多様の地理及び文化があります。また、「血と金の旗」と呼ばれるスペインの国旗は、歴史的にも深い意味を持っています。ここではそんなスペインについて、スペイン国旗の歴史や意味、由来、紋章の特徴などの情報を取り入れながら紹介します。

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スペインとはどんな国?

スペインは古くから様々な文化が交錯してきたヨーロッパ南部の国で、15世紀から16世紀にかけての大航海時代には一世を風靡した時期もありました。また、過去にはイスラム系の民族に領土を奪われたり、王制の時代、共和制の時代、独裁政治の時代、王制の復活等、数々の困難を乗り越えて今日に至っています。

スペインは南ヨーロッパの国

スペインは南ヨーロッパのイベリア半島の大部分を占める立憲君主制の国で、西はポルトガル、南はイギリス領ジブラルタル海峡、北東はフランスやアンドラと接している大国です。首都マドリードには王宮がある他、ヨーロッパの芸術家たちの作品を一堂に集めた有名なプラド美術館があります。

セコビアには中世の城やローマ時代の水路橋が残されており、カタルーニャ州の州都・バルセロナには、サグラダファミリア教会を含めたアントニ・ガウディーの奇抜でユニークな建築物が観られます。

スペインの国の首都や人口

スペインの人口は4670万人ほどと日本の半分にも満たない程度ですが、面積は日本の1.3倍に当たる約50万平米の広さを持っています。スペインの国名の由来は、自国民が呼ぶ「エスパーニャ」、日本語で「うさぎ」の意から来ています。首都マドリードはマドリード県の県都でもあり、イベリア半島の中央部に位置しています。

マドリードは9世紀後半に造られた都市で、北西アフリカのイスラム教徒・ムーア人の要塞の地でしたが、1083年に、レオン・カスティリア王アルフォンソ6世がムーア人から奪取しました。

1561年には、マドリードにフェリペ2世の宮廷が置かれ、1607年にはフェリペ3世により、マドリードはスペインの首都に定められました。

マドリードは行政や商業、文化の中心都市で、市街には城門が残り、スペイン広場近くには王宮があります。マドリードの現在の人口は約313万人で、スペイン第2の都市・バルセロナの約161万人を大きく引き離しています。

スペインの国旗はどんな色・形の特徴?

スペイン国旗の特徴は、赤、黄色、赤の3色が伝統的に使われていることと、黄色部分に配されている紋章が時代の変遷を象徴していることです。この紋章は、その時代の支配者の意向に沿って考案されており、その時代の特徴や由来を如実に反映しています。紋章の由来を手繰ればその時代背景が見えてきます。

血と金の旗

スペインの国旗は「血と金の旗」と呼ばれ、赤、黄色、赤と並ぶ横3色の黄色の部分に国章がデザインされているのが特徴の1つに挙げられます。ただし、民間では通常、国章の無いものが使用されるそうです。

黄色の部分の幅は赤の倍の幅がありますが、その起源は、1700年代にカルロス3世が海軍軍人のアントニオ・ヴァルディス・イ・バザンによる12のデザインの中から選んだもので、1978年には、憲法により国旗として制定されています。

黄色の色味は、ヨーロッパでは伝統的に染色に使われる「ホザキモクセイソウ」の黄色が採用されています。また、国章の柱に巻き付いた帯には、「より彼方へ」という意味のラテン語が記されています。この帯には、大航海時代に新大陸が発見された15世紀末より以前には、「ここは世界の果てである」と記されていたそうです。

紋章が配してある

現在のスペイン国旗の紋章は、フランコ総統統治時代の国章から変更され、1981年に制定されたもので、盾の中にそれぞれ、スペイン王家、スペインの王冠、立憲君主制を表すシンボルがデザインされているのが特徴です。そして、その盾を支える柱として、スペインの地理や歴史を象徴するヘラクレスの柱が使用されています。


ちなみに、ヘラクレスはギリシャ神話に登場する半神半人で、神々の王ゼウスと人間の女性アルクメネーとの間に生まれ、半神半人の英雄の中でも最強の存在となり、後にオリュンポスの神に連なったとされています。

スペインの国旗の意味・由来

スペインの国旗には、数々の意味や由来が込められています。赤と黄色のカラーは国を守るために流された血と豊かな国土を持つ帝国を意味し、赤、黄色、赤の帯はそれぞれ1対2対1の比率となっているのが特徴です。また、国旗の中央部分の紋章は、過去に栄えたイベリア半島の5つの王国に由来しています。

スペインの国旗の由来

スペインの国旗は、赤、黄、赤と横に3色が並び、黄色の部分に国章がデザインされているのが特徴ですが、この黄色は帝国と豊かな国土の意味を持ち、赤は国を守るために流れた血の意味があると言われています。

また、この色の配合の由来を辿ると、カスティーリャ、アラゴン、ナバラの各王国の紋章で使われていたものでもあるようです。1212年には、これらの国々が一致団結してイスラム勢力の排除に成功しています。黄色は6世紀頃に活躍した西ゴート王の勇敢さを称賛したカラーという説もあります。

スペインの国旗の紋章の意味

スペインの国旗の紋章は、イベリア半島の古の5つの王国の紋章とヘラクレスの柱を組み合わせたもので、中央の盾がかつての5つの王国の紋章を表しています。

獅子は「レオン王国」、城壁は「カスティーリャ王国」、赤と黄色の縦のストライプは「アラゴン連合王国」、鎖は「ナバーラ王国」、ザクロは「グラナダ王国」をそれぞれ表し、盾のセンター部分のユリはブルボン家の象徴、盾の上の王冠は5つの王国が統一を保っていることの象徴です。また、ヘラクレスの柱は、スペインと中南米の領土を意味しています。

スペインの国旗の歴史

スペインの国旗の歴史は、1479年にアラゴンとカスティーリャの併合により、スペイン王国が誕生した時期に始まります。カトリック両王が共同で統治をした時期に、スペインの紋章が考案され、その後、ハプスブルク家の支配や共和制、フランコの独裁などの時代を経て、現在に至るまで様々な紋章が作られてきました。

スペインの国旗の始まり

スペインの国旗の歴史については、紋章(エスクード)の特徴を見れば、どの王朝の国旗かがわかります。

1479年には、アラゴンとカスティーリャの合併により、スペイン王国が誕生し、カトリック両王(イサベル1世とフェルナンド2世)が共同で統治を行いました。その時の紋章は、盾の左上と右下にカスティーリャとレオンの国が、右上と左下にはアラゴンとシチリアの国章が組み合わされ、盾の上には王冠が載せられていました。

ナバラで1700年頃まで使われた紋章にはクオータリー(4分割)の形式が用いられるという特徴があり、カステイーリャとナバラの国章を互いに組み合わせたり、ハンガリーとアラゴン、エルサレム、シチリアなどの紋章が組み合わされたものが使われました。

イサベル1世の死後、フェリペ1世はカスティーリャ王を名乗り、カトリック両王の紋章を取り込みました。その紋章には、オーストリア、古代ブルグント王国、ブルゴーニュ公国、ブラハント公国の紋章がデザインされました。以後、ハプスブルグ家の時代が続きます。

フェリペ1世の息子・カルロス1世の時代となる16世紀中頃はハプスブルグ家の絶頂期で、紋章が簡略化され、上部にカトリック両王、下部にオーストリアの紋章がデザインされました。また、息子の時代には多くのバリエーションの紋章が作られています。

17世紀から18世紀初頭はフェリペ2世からカルロス2世の時代で、ハプスブルグ家の紋章が固定化され、先王の紋章を簡略化したものが使われました。

ハプスブルグ家が断絶した18世紀初頭から19世紀初頭まではブルボン家の時代です。紋章の形式はあまり変わっていませんが、中央にブルボン家の紋章の盾が配されているのが特徴的です。

ファン・カルロス国王の時代以前の紋章にはスペインの国獣「イベリアカタシロワシ」が描かれており、長期間、ファシズムによって統治されてきた暗い時代背景を物語っています。

19世紀初頭には、ホセ1世によって新たな紋章が作成されています。その中央にはフランス皇帝・ナポレオンを表す鷲がデザインされているのが特徴的です。

19世紀後半から第一共和制、王制復古、第二共和制と続き、1930年代にはフランコ独裁政権が始まります。この時代の紋章は、基本的にはカトリック両王が用いたものの手直しでしたが、鷲の両翼の下部に弓矢を配した暗い紋章でした。

フランコ独裁政権が倒れ、1981年に現在の紋章のスタイルに変わっていますが、前国王ファン・カルロスの時代の国旗は現在の国旗と比べると王冠の部分のデザインが異なっています。このように、国王が変わることによって、国旗の紋章にも変化が見られます。

スペインの国旗の現在

スペイン国旗の紋章は国王の紋章と同義とみなされてきました。現在のスペイン国王はフェリペ6世ですが、前国王ファン・カルロス時代の国旗と比べ、ほぼ同じデザインのものが使われています。ただ、紋章の王冠部分のみ若干異なったデザインとなっています。スペイン国旗はその時代の国王の歴史を象徴してるのが特徴と言えます。

スペインの国旗以外も知っておこう!

スペインを観光するには、前もって種々の情報を調べてから出かけることをおすすめします。スペインの季節ごとの気候や風土、それに合わせた服装、スペインの祝祭日などの情報を得ておくと、観光時に余裕を持って臨むことができます。スペインには見どころの多い観光スポットがたくさんあります。

スペインの気候

スペインはヨーロッパの南部にあり、アルプス山脈の南側にあるため、スペイン全土に渡り気候は温暖です。ただ大国だけに、地域によって気候の格差が見受けられます。

スペインは北と南では気候がかなり異なります。北部のカンタブリア海沿岸部は雨が多い上に、夏は涼しく冬は温暖な海洋性気候を示します。

マドリードを中心とした中央部は、昼と夜で気温差が大きく、夏は暑く冬が寒い大陸性気候、バルセロナなどのあるカタルーニャ地方から南部のアンダルシアエリアは、年間を通じて温暖でドライな地中海性気候となります。

スペインの服装

スペイン旅行をする時の服装は季節によって変わります。春は昼と夜で気温の変化が大きいため、簡単に着脱できる服装が良いでしょう。夏は暑いですが湿度が低いため、日本に比べて過ごしやすい気候です。ただし、陽射しが強いためサングラスや帽子が必要となります。

スペインの秋は日本の秋と似た気候ですが、1日の気温差が大きいため、厚手のセーターなどを用意した方がよいでしょう。冬は、特にマドリードなどの中心部では寒い日が続き、雪が降ることもあるため、防寒対策が必要です。

スペインの祝祭日

スペインの祝祭日は10日余りあります。祝祭日は、日本同様新年の1月1日、1月6日の主顕節の日、春の聖金曜日とイースターは移動祝祭日のため毎年変わります。

5月1日の労働記念日、8月15日の聖母被昇天祭、10月12日のイスパニア・デー、11月1日の諸聖人の日、12月6日の憲法記念日、12月8日の無原罪の御宿りの祝日、そして12月25日のクリスマスです。

スペインの観光スポット

スペインには観光スポットと言うに相応しい場所や地域が数多くあります。中でも代表的なスポットとしては、バルセロナのサグラダファミリア、グラナダのアルハンブラ宮殿、そして首都マドリードのプラド美術館などが挙げられます。情熱の国スペインは正に観光スポットの宝庫です。

サグラダファミリア(バルセロナ)

バルセロナのサグラダファミリアは、建築家アントニ・ガウディがその生涯をかけて取り組んだ最高傑作とも言える教会で、130年以上を経た現在でも建設が続けられています。完成までにはまだ相当な年月がかかると言われている未完成の教会ですが、生誕のファサードと地下聖堂はユネスコの世界遺産に認定されています。

現在、新しい技術を取り入れることにより、ガウディ没後100年にあたる2026年の完成を目指していますが、毎回訪れる度に変化している教会が見られ、新しい発見があります。

サグラダファミリアの見どころは、入場口がある生誕の門や受難の門など、建築様式や彫刻、装飾の美しさにあります。特に生誕の門は、救世主イエスの誕生を祝福したもので、イエスの幼少期に関する福音を元に造られている傑作です。

アルハンブラ宮殿(グラナダ)

アルハンブラ宮殿は、スペインの古都グラナダの緑の多い丘の上に建つ宮殿で、当時この地を支配していたイスラム教徒の繁栄のシンボルであり、やがてキリスト教徒との闘いに敗北して追放されるという過去を持つ悲劇の場所でもあります。

グラナダにこの宮殿が建設されたのは13世紀です。「赤い城」という意味を持つるアルハンブラ宮殿の外観は重厚な造りですが、内部は宮殿以外にも、貴族の館やモスク、市場、軍事要塞などが備わり、貴族を中心に2000人もの人が暮らしていたようです。

アルハンブラ宮殿の広大な内部には、美しくエキゾチックな庭園や優美な建物が見られます。イスラムの支配が終わった後も、この宮殿にはキリスト教徒の王様たちによって手が加わり、アラブ洋式の建物にルネッサンス様式の建築が施され、見事な調和が保たれています。

プラド美術館(マドリード)

スペインの首都マドリードにあるプラド美術館は、スペイン絵画を始め、様々な名画を集めた世界屈指の美術館で、1819年に王室のコレクションを元に開館しました。世界三大美術館の1つと言われるこの美術館では、ベラスケスやゴヤ、グレコなどの絵画を始め、3000点もの作品が展示され、年間に250万人もの人々が訪れる著名な美術館です。

プラド美術館には、ベラスケス作の「ラス・メニーナス」やゴヤ作の「着衣のマハ」、「裸のマハ」、グレコ作の「イエスの復活」など、他では見られない傑作の数々が展示されています。

プラド美術館の営業は、月曜日から土曜日が10時から20時まで、日曜、祝日が10時から19時までとなっています。ただし、1月1日、5月1日、12月24日は休館日となります。

スペイン国旗の歴史や由来を知って観光に行ってみよう!

スペインはヨーロッパ南部のイベリア半島にある国で、情熱的なラテン民族による国家です。この国は過去にイスラム系民族に支配された時期もありましたが、大航海時代にはイギリスと覇権を競うほどの大国となった黄金期も経験しています。

種々の戦い激動の時代を経てきたスペインの歴史は、スペイン国旗の変遷の歴史でもあります。ここではそんなスペインについて、スペイン観光をする前に予備知識を得ておくという意味合いを含め、国旗の由来や特徴、歴史などの情報を交えて説明してみました。

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この記事のライター
南真州

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