比叡山の紅葉の見ごろはいつ？ライトアップ情報などもあわせてご紹介！

比叡山は滋賀県大津市と京都府京都市左京区にまたがる標高848.3メートルの山です。山頂からは琵琶湖や市街地などが見渡せ、秋には紅葉した比叡山のドライブが楽しめます。また、比叡山延暦寺でもみじ祭りなどのイベントもあり、多くの観光客で賑わいます。それでは、見ごろの時期やライトアップ情報、アクセス方法等をご紹介します。

比叡山延暦寺といっても、その名前の建物があるわけではありません。「延暦寺」とは、比叡山そのものを境内とした約150堂塔のもの建造物の総称です。比叡山延暦寺は山を3つの地域に分けて、それぞれを東の「東塔」と西の「西塔」と北の「横川」があり、これらそれぞれに本堂が設けられています。

比叡山は古来より山岳信仰の対象とされていました。その後、平安時代には最澄が比叡山の「東塔」に最初のお堂を建て、天台宗の総本山として全国各地から参拝客が訪れる場所となりました。1200年の歴史と伝統を持つこの延暦寺はユネスコ世界文化遺産にも登録されており、大変人気のある観光地として海外からも多くの観光客が訪れます。

比叡山の標高の高い場所の紅葉の見ごろは10月の中旬に始まります。特に紅葉が美しい人気の「横川」では、例年10月の下旬から11月に中旬が見ごろだそうです。そして、今年の「比叡もみじ」のイベントは、2017年10月28日から11月23日までの約1ヶ月開催されます。時間は10時から16時で、期間中は毎日様々な特典もあるそうです。

紅葉の見ごろとなった比叡山のドライブは最高です。京都方面または大津方面からなら比叡山ドライブウェイの田の谷峠ゲートから山へ入って行きます。色付いた紅葉やカエデの立ち並ぶ木立の中を縫うように山頂まで走らせると、そこには、琵琶湖や市街地が見渡せる「夢見の丘」や「展望スポット」等、最高の光景が待っています。

琵琶湖大橋または、おごと温泉方面からなら奥比叡ドライブウェイの仰木ゲートから山に入ります。この「奥比叡ドライブウェイ」は延暦寺「東塔」で「比叡山ドライブウェイ」と繋がっています。こちらからアクセスすると、特に紅葉が見事だと言われる延暦寺「横川」エリアから「西塔」、そして「東塔」への観光が出来ます。

JR京都駅、京阪三条駅、京阪出町柳駅から延暦寺バス停までは、比叡山ドライブバスが運行しています。比叡山ドライブバス･比叡山内シャトルバスが区間内１日乗り放題や延暦寺の拝観割引等もありお得です。時期により道が混む場合は公共交通機関を利用するのはとても便利です。広大な比叡山の紅葉や延暦寺の紅葉をゆったり満喫しましょう。

滋賀から行く場合は、京阪電車石山坂本線「坂本駅」か、JR湖西線「比叡山坂本駅」から徒歩又はバスで「ケーブル坂本駅」へ行き、ケーブルカーに乗って延暦寺駅までアクセスします。日本最長の2025メートルの坂本ケーブルは1927年に敷設された登録有形文化財です。延暦寺までの11分、ケーブルカーからの比叡山の紅葉は最高です。

京都から行く場合は、叡山電鉄八瀬駅から比叡ケーブル八瀬へ行き、そこから比叡山中腹までをケーブルで、その後山頂までをロープウェイでアクセスします。ケーブルカー先頭からはフロントガラス一杯の素晴らしい紅葉のトンネルを通り抜けていく光景が見られます。中腹までの561メートルの日本一の高低差を約9分掛けて登っていきます。

比叡山中腹からの叡山ロープウェイは頂上までの486メートルで、空中から比叡山の紅葉を楽しむことができます。延暦寺まではそこからさらに約2キロあり、シャトルバスかもしくは整備されたウォーキングコースがあるので、歩く事も出来ます。比叡山の見ごろを迎えた紅葉の中、延暦寺までの散策もおすすめです。

比叡山延暦寺東塔には、最澄が最初に建てた「根本中堂」があり、こちらが延暦寺の総本堂とも言われています。秋の「根本中堂」は紅葉でより美しく演出され、また、1200年間灯り続けているという「不滅の法灯」は、「根本中堂」の本尊薬師如来の前に安置されています。こちらは紅葉を見るとともに是非参拝したいスポットです。

以前はこの延暦寺東塔の「根本中堂」もライトアップされていた事もあったそうですが、残念ながら今年も行われていません。東塔の参拝時間は11月は8時30分から16時、12月は9時から15時30分です。また西塔･横川は11月は9時から16時、12月は9時30分から15時30分です。東塔には大講堂、阿弥陀堂他数多くのお堂と紅葉が見られます。

延暦寺西塔の本堂は「釈迦堂」で実際の名前は延暦寺転法輪堂です。ご本尊の釈迦如来からの名前で、信長の叡山焼き討ち後に豊臣秀吉の命により1347年頃に建てられた大津の園城寺弥勒堂を移し建てたもので、比叡山延暦寺の中で現存する建築中最古のものだそうです。静かな佇まいの中、歴史的建築物と美しい紅葉の自然な調和が見られます。

また、2017年8月1日から12月10日までは、通常は入れない釈迦堂の内部が一般公開されます。その期間の10月1日からは、33年ぶりに本尊の木像釈迦如来立像が公開される他、安置されている四つの祠（文殊菩薩、元三大師、山王七社、八所明神）の扉も初めて開かれるそうです。この釈迦堂の公開時間は9時から16時で別途拝観料が必要です。

もっとも紅葉が美しく「比叡もみじ」のイベントも毎年催される延暦寺横川の本堂は「横川中堂」です。この本堂は遣唐使船をモデルとした舞台造りとなっており、下から見上げると船が浮かんでいる姿に見えるのが特徴だそうです。ご本尊は聖観音菩薩です。紅葉に包まれた「横川中堂」は、より一層華やかになります。

「比叡もみじ」のイベントでは、横川駐車場にて延暦寺会館昼食券や近江米等が当たる無料抽選会や、毎日先着200名に至福大根炊きが振舞われたり、納経料1000円で横川中堂での写経体験、他にもみじの苗木やオリジナルグッズなどが抽選でプレゼントされるなど盛りだくさんです。時間は期間中10時から15時30分まで開催されています。

2017年10月28日から11月23日の比叡山山頂で開催される、比叡山ドライブウェイ「夢見が丘」紅葉のライトアップは、紅葉が照らされた向こうに、美しい大津、琵琶湖の夜景が広がる絶景を見る事が出来ます。「夢見が丘」には、カフェやバーベキューコーナーやアトラクションもあり、紅葉の中で一日楽しむことができます。

比叡山の麓にある坂本ケーブル周辺には3000本のもみじが見られる紅葉の名所、山王総本宮「日吉大社」があります。今年の予定は2017年11月11日から11月26日までの17時から20時30分に「比叡山坂本･秋のライトアップ」が催されます。約2100年前の国宝や重要文化財の歴史深い社殿は美しい紅葉と相まって幻想的な光景を創りだします。

住所:滋賀県大津市坂本5-1-1 電話番号:077-578-0009

同じく比叡山の麓、叡山ケーブル「八瀬駅」のすぐ側には「八瀬もみじの小径」と呼ばれる紅葉の名所があります。あたり一面が錦に染まり、紅葉した落ち葉で埋め尽くされます。小径は回遊路となっていて外周約300メートルで所要時間は5分程度です。秋にはライトアップも開催され、叡山ケーブルを使う場合は見逃せない人気のスポットです。

こちらも叡山ケーブル「八瀬駅」から徒歩約5分の場所にある紅葉の名所「瑠璃光院」です。2017年10月1日から12月10日の紅葉の時期にあわせて特別拝観が行われます。庭の紅葉もさることながら、参道に立ち並ぶ百種以上のもみじやカエデ、また、書院の二階から望む紅葉の素晴らしさは是非見ておきたいおすすめのスポットです。

住所:京都府京都市左京区上高野東山55 電話番号:075-781-4001

いかがでしたか?紅葉の季節の比叡山は、霊場で神聖な場所ながら、楽しい行楽の場としてもおすすめのスポットです。ケーブル、ロープウェイやバスなどのアクセスも充実しているので、上から下からと比叡山の紅葉を色々な角度から見る事が出来ます。そんな、比叡山の秋を是非楽しみに行って下さい。