スタミナ苑は鹿浜の焼肉屋！行列が途切れない理由は？あの首相も来店！

スタミナ苑は足立区鹿浜にある焼肉屋さんです。雰囲気のある店構えは小さく、交通の便もあまりよくないのですが、開店2時間前から行列ができる人気店です。こちらでは首相も訪れると言う足立区鹿浜の人気店「スタミナ苑」の人気の秘密をご紹介していきます。

スタミナ苑の創業は50年ほど前のことでした。今でも店を切り盛りしている豊島久博さんとその母親がここ足立区鹿浜にお店を開きました。その後久博さんの弟の雅信さんが15歳の時に店に加わり、正肉とホルモン兄弟で担当し以来兄弟2人で協力しながら現在の名店「スタミナ苑」を築き上げました。

スタミナ苑は知る人ぞ知る有名店ですが、予約は一切受け付けていません。そこには肉だけではないお店のこだわりがあります。自らを「焼肉馬鹿」と称する雅信さんはスタミナ苑が予約を取らないのは、「一人でも多くのお客様においしい焼肉を楽しんでもらいたいからだ」と言います。

もし予約を受け付けるとすればその席は30分前から開けておかなくてはなりません。すると7時から予約が入ると、例えば6時に来たお客様はお断りしなくてはなりません。また、グループで予約した場合、一人だけ遅れてくるとその一人が食事を終えるまで、そのグループ全員分の席が占領されてしまいます。

予約ができないお店なんて面倒だと思う人もいるかもしれませんが、より多くの人がこの絶品焼肉を楽しむためにはとても合理的で平等な方法でしょう。お店の開店は午後5時からですが、その数時間前には行列が出来始めます。まさに伝説の焼肉店です。

最近の焼肉屋さんでは無煙ロースターや八輪の炭など様々な火の入れ方がありますが、スタミナ苑では昔懐かしいガスロースターを使用しています。ガスロースターは火力が弱いとかガスのにおいが気になるなど、デメリットがが取りざたされみあすが、「火力を自在に調節できる」「網全体の火力が安定している(＝焼きムラが少ない)」などという利点も多いのです。

スタミナ苑の人気の理由の一つがこのホルモンメニューです。スタミナ苑の近くには古くから屠場があり、捌きたての新鮮なホルモンが届きます。その最高級のホルモンが盛り合わせになっている「ミックスホルモン」はスタミナ苑の一番人気の商品です。

人気のミックスホルモンはギアラ・ホルモン・ハツ・センマイ・子袋がボリュームたっぷりに盛られて料金は1800円です。とにかくホルモンがおすすめなのですが、どれにしようか迷った場合にもおすすめです。低料金でそれぞれの部位の歯ごたえや脂の美味しさを堪能できるのも行列の理由です。

また、スタミナ苑で提供されるレバーもおすすめです。ここで重要なのは新鮮なのは勿論、雅信さんの仕事の素晴らしさです。15歳のころから肉を捌いている雅信さんの匠の腕にかかると、5kgほどしか取れない最上級のレバーが3分の2ほどになってしまうほどにわずかな筋も見逃しません。

お皿に盛られたレバーの角が立っているのはレバーの新鮮さを表しています。臭みがないのは勿論のこと、外側を炙った程度に焼いたレバーを口の中にいれると口の中でとろけるように消えてなくなります。この匠の仕事がほどこされた極上レバーが1100円とはやはり低料金です。

スタミナ苑のホルモンの中でも2200円と料金は少し高くなりますが、こちらの上タン塩は絶品です。薄めに切られた上タン塩はかるく炙る程度でいただきます。歯ざわりと柔らかさとジューシーさが繊細なバランスの上タン塩は2人で1人前までの貴重なメニューです。

もちろんスタミナ苑はホルモンだけでなく、通常のお肉(精肉)のメニューも絶品です。お肉はA5の処女で月齢36ヵ月以上の牛しか使用しないそうです。処女牛というのは、出産を経験していない雌牛という意味で、雄牛や出産を経験している牛は、雄特有の獣くささが出たり、妊娠出産を経験することによって肉が固くなったり筋張ったり特有の乳臭さが肉に付いたりするのだそうです。

また月齢36か月以上というのは、若い牛よりも熟した牛のほうが赤身に脂がさし、脂のノリや肉の旨味が全然違うそうです。通常の牛よりも長く飼育することを考えるとコストがかかりますが、あえて熟した牛を使うのがスタミナ苑のお肉のこだわりです。

ロースやハラミなどの定番のメニューは間違いなく美味しいのですが、お店のおすすめは並ハラミです。ハラミは上ハラミ1900円と並ハラミ1700円がありますがあえて並ハラミをを食べていただくと店の実力が分かります。

玉子スープは焼肉店の定番スープです。さっぱりとしたスープに卵のコクが旨みを増しています。スタミナ苑はどのメニューも最高に洗練されていますがこちらの卵スープも卵がふわふわで他の焼肉店の玉子スープと比べても全くレベルが違います。シンプルな料理だからこそ大きな違いが感じられます。

通常テグタンスープというと、貝や牛肉でダシをとり、切り身のマダラに加え、大根、モヤシ、長ネギ、青唐辛子、春菊、エノキ茸、豆腐などを用いてスープをつくりますが、こちらのテグタンスープは濃厚で大きめのお肉がゴロッと入っており、まるでシチューのような濃厚なスープになっています。

スタミナ苑ではお肉を焼いて食べる以外にも絶品のメニューがあります。こちらはハツのたたきです。ハツは牛の心臓ですが、しっかりと表面を焼いて中はじっくりと熱を通すことで切り口は美しいピンク色に仕上がります。ハツ特有の歯ざわりと風味がまるでフランス料理の冷たいオードブルの様です。

しっかりと仕事がなされたオードブルの料金は200円と大変リーズナブルです。数量限定なのですが、人気のあるメニューなので開店直後に売り切れてしまうこともあります。また仕入れ状況によってはいただけないこともあります。お店のスタッフに確認してみてもしあった場合には是非幻のメニューを試してみてください。

こちらも幻の数量限定メニューです。牛のアキレス腱をぐつぐつ煮込んだもので、ゼラチン質はモチモチのプルプルで筋はコリコリとした歯触りが楽しめます。酢味噌の特製ソースでいただくとビールが進みます。もしまだ在庫があったら必ず注文したい逸品です。

昔は裏メニューだった煮込みですが、満を持して表メニューに登場しました。ノーマルな味噌味と、柚胡椒でいただく塩センマイ、ミノ、はらみ、ホルモンなどが入っています。ホルモンは柔らかくホルモンの旨みと脂が溶け出したスープはそのままいただいてもいいですし、ライスにかけても絶品です。

お店には多くの著名人が訪れます。店内には元総理大臣の小渕氏、現総理大臣の安倍氏の色紙もあります。またお肉のグルメ本を出すほどの肉好きの寺門ジモンさんをはじめグルメな芸能人もひいきにしていることで有名です。特にジモンさんは数々の焼肉店を食べ歩いた末「スタミナ苑を超える焼肉屋はない」と言い切るほどスタミナ苑を絶賛しています。

スタミナ苑の唯一の欠点はアクセスが悪いことです。近くに駅はありません。なので、車で来店する人のために駐車場も完備しています。車ならば首都高速川口線からが一番便利で、上り線の場合は東領家で降りたところの信号を左折したら、直進して環七手前の信号を左折してすぐです。下り線の場合は鹿浜橋でおりて、環七、西新井・亀有方面に合流して下さい。鹿浜交差点で左折して、すぐの信号を右折です。

公共交通機関を使用するのであれば、JR王子駅が便利です。最寄りの駅は東十条なのですが、タクシーを利用するのであれば王子駅が便利だからです。王寺駅からお店までは約20分ほどで、料金は大体1700円ほどです。

タクシー料金が少し高めなので、バスの利用もおすすめです。スタミナ苑の最寄りのバス停は「鹿浜3丁目」です。「鹿浜3丁目」のバス停に停車するバスはJR赤羽駅東口、JR王子駅の両方から出ています。どちらも大体10分から15分ごとに出ています。

いかがでしたでしょうか？足立区の名店スタミナ苑には行列をしてでも食べたい絶品のお肉が待っています。行列は平日は比較的短く、あまり並ばずにお店に入れることもあります。行列の向こうにあるスタミナ苑の絶品焼肉を食べにいきましょう。