竜田川で紅葉を満喫しよう！見頃の時期や見どころもご紹介！

竜田川は平安時代の和歌にも詠まれた奈良で人気の紅葉狩りスポット。昔から、竜田川は、奈良を代表する紅葉の名所となっています。近年は、百人一首の「ちはやぶる」が話題となった映画「ちはやふる」でも一躍有名になりました。今回は竜田川の紅葉の見頃やおすすめの見どころ、アクセス方法やおすすめのお店等をご紹介していきます。

古よりの紅葉の名所として名高い奈良の竜田川は、百人一首でも「ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」と「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」の二首が選ばれた紅葉の名所です。この当時の竜田川は、現在の竜田川（平群川）ではなく、大和川本流を指していると言われています。

後の時代に紅葉の名所として観光地にするため、地元が現在の平群川を竜田川と呼ぶようになったそうで、今日では、竜田川流域の約2kmに渡る川畔が、県立公園に指定されており、遊歩道沿いを散策しながらのんびり紅葉を味わうことができます。川沿いを彩る秋の紅葉は、平安の昔から、人々の心をつかんで離さない奈良の名所です。

奈良県生駒郡斑鳩町を流れる竜田川へのアクセスは、JR 王寺駅より奈良行バスに乗って「竜田大橋」で下車します。バス停からは、徒歩1分です。近鉄筒井駅をご利用の場合は、王寺行バス「竜田大橋」で下車し、こちらも徒歩1分で竜田川にアクセスできます。電車やバスの本数も比較的多いので、公共交通機関が便利です。

車の場合は、西名阪自動車道の法隆寺ICから県道5号線を経由します。国道25号を王寺方面へ向かって、車で5km程走ると竜田川公園に到着です。竜田川公園の駐車場は無料です。駐車スペースは30台です。駐車場が限られていますので、紅葉の見ごろになると混雑が予想されます。車ではなく、公共交通機関を利用するのをおすすめします。

竜田川の紅葉は、11月中旬から徐々に色づき始めます。そして見ごろとなるのは、11月下旬から12月上旬です。例年11月下旬から見ごろを迎えており、その時期から12月最初の1週間までが最も美しい紅葉を見ることができると言われています。紅葉祭りが開催されるのも11月の下旬となります。紅葉祭りの詳しい情報は後ほどご紹介します。

奈良の竜田川では、毎年11月下旬に「竜田川紅葉祭り」が開催されます。紅葉祭りでは、県立公園となっている竜田川周辺に、フリーマーケットやお茶席などが出店されます。歴史ある都市公園で、紅葉を愛でながらイベントを楽しむことができると、観光客にも人気のお祭りとなっています。

普段はひっそりとした竜田川公園ですが、紅葉祭りの際は、粉もん屋台やフリマが立ち並び大盛況です。「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」と正岡子規の句でもあるように、法隆寺のある斑鳩らしい柿が売られていたりします。お茶席は、その年によって変わりますが、クルミの入ったものや虹色など可愛い主菓子が振る舞われて300円ほどです。

奈良県斑鳩町観光協会が主催する斑鳩weeeekのハイライトとして開催される「竜田川紅葉祭り」ですが、2017年は、11月25日（土）から11月26日（日）の2日間の開催予定です。フリーマーケットは、例年、堂山橋付近で行われています。遊歩道沿いを散策しながら深まる秋を堪能しつつ、お祭りも楽しんでみてはいかがでしょう。

竜田川の紅葉の見どころ1は、紅葉橋です。「竜田大橋」から200mほど西側にかかっている赤い橋は、その名も「紅葉橋」。紅葉橋は、歩行者専用の橋なので、ゆっくり歩いて渡れます。橋の両側には燃えるような真っ赤な紅葉が植えられていて、インスタ映え間違い無しのベスト撮影スポットです。

紅葉橋のもう一つの見どころは、欄干から眺める景色です。竜田川の水面に映りこんだ紅葉が、本当に美しく、深まりゆく秋を感じさせてくれます。水面に落ちた紅葉も美しく鮮やかな赤が竜田川の流れに流れゆく姿は風情があります。紅葉橋は、観光客にも人気のスポット。川沿いは遊歩道になっていますので、散策にもおすすめです。

竜田川の紅葉はカエデ種で、赤や黄色がメインとなります。紅葉の遊歩道は、ただ通って眺めるだけでなく少し道から外れてみたり遠くから眺めてみるのもおすすめです。橋や遊歩道の両サイドだけではなく周囲にも赤や黄に色づいた紅葉がたくさんあり通ったときとはまた違う紅葉を眺めることができます。

竜田川の紅葉の見どころ2は、三室山です。三室山は、奈良県生駒郡斑鳩町にある標高82メートルの小さな山で、竜田大橋から700mくらい西にあります。平安時代の歌人・在原業平や能因法師の歌など、多くの和歌に詠まれていることでも知られています。三室山は、古来から神の鎮座する山とされ、その神々は、神岳神社に祀られています。

三室山の上り口近くの壁面には「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は竜田の川の錦なりけり」（能因法師）と「千早ふる 神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは」（在原業平）の歌の碑があります。細い階段を登っていくと、山道の両脇に植えられている真っ赤に色づいた見事な紅葉が現れます。

竜田川の見どころ番外編1は、紅葉がついた斑鳩町のマンホールです。日本全国の観光名所や名物などをデザインし、その美しさが人気を集めている「マンホール蓋」。現在は、全国にコレクターがいてマンホール・カードも配布されています。2016年12月に配布が始まった第3弾では、塔や紅葉をあしらった斑鳩町のものが選ばれました。

斑鳩町のマンホールの設置開始は1992年。法隆寺、法輪寺、法起寺の三つの塔で有名な「斑鳩三塔」の他、百人一首にも詠まれた竜田川と紅葉などがデザインされています。図柄の周囲の文様は、お寺の高欄などに使われる万字くずしをイメージしたものだそうです。奈良の世界遺産がギュッと詰まった豪華なモチーフが見どころです！

竜田川の見どころ番外編2は、和カフェ布穀薗の竜田揚げランチです。「竜田揚げ」の竜田は、竜田川に由来するとも言われています。奈良の法隆寺境内に隣接する「和カフェ布穀薗」は、おいしい竜田揚げランチが食べられる有名なお店です。観光客にも人気のお店なので、竜田川へ行かれたらぜひ立ち寄っていただきたいお店です。

世界遺産に登録された法隆寺からほど近く、天誅組の変にも参加し、後に男爵となった北畠治房のお屋敷を活用した「和CAFE布穀薗」は、由緒ある「長屋門」をカフェスペースにしていて、窓から重厚な建築を観ながらくつろげます。法隆寺の南大門から東へ300mほどにあり、歴史ある旧家の建物を改築して作られたそうです。

「長屋門」を改装した和カフェ自慢のスイーツのメニューは、水出し珈琲ゼリィ（600円）、大和の抹茶パフェ(800円）など。写真の柿と白あんの最中と豆腐白玉だんごのセットは、大和ほうじ茶が付いて、700円！この他にも、大和の抹茶シフォンケーキ（500円）、りんご黒胡麻タルト（550円）等、おすすめスイーツが目白押しです。

そして一番人気のメニューは「竜田揚げ」をメインとした「斑鳩名物竜田揚げランチ」1500円。竜田揚げが含まれたランチが3種類ほど用意されています。地元の食材ににこだわって、お米は柳生産、黒米は斑鳩町産、卵は都祁産を使用しているそう。和菓子や和スイーツのメニューも豊富ですので、竜田川に行った際はぜひ行ってみて下さい。

住所:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺2-2-35 電話番号:0745-44-8787

竜田川の紅葉の見どころやおすすめ情報はいかがでしたか？百人一首の歌では、散った紅葉が水面を埋め尽くして「からくれなゐ」に染まったり「竜田の川の錦」となったと歌っています。現在の竜田川は川幅も広く整備されていて、なかなか同じ光景は見れないかもしれませんが、悠久の歴史に思いを馳せながら、紅葉狩りをご堪能下さい。