安平古堡は台湾最古の城！懐かしさを感じる街並みや歴史に触れよう！

台南にある安平古堡は、古くはオランダ統治時代から使用され、台湾で最も古くから残る古城として知られています。また安平古堡の周辺には、やはり古くからのノスタルジックな街並みが残されており、多くの観光客を惹き付けています。今回はそんな安平古堡のおすすめ観光スポットや、バスでの行き方等、詳しくご紹介します。

台南にある安平古堡は、ぜーランディア城の名前でも知られる台湾で最も古い古城。古くはオランダ統治時代にはじまり、その後は王城としても使用されてきました。現在は国家一級古蹟に指定されており、当時の建物の大半は現存していないものの、敷地内で再建された建物や資料を見学することが出来るようになっています。

安平古堡成立の起源は1623年にまで遡ります。この年にオランダによって台南で建設が開始された簡素な城が現在の安平古堡の起源であり、オランダ人はこの城を台湾統治の拠点としていました。レンガ造りの簡素な外観であったことから、この当時の安平古堡は「奧倫治城」(オレンジ城)などと呼ばれていたそうです。

その後1662年、明の遺臣であり清への抵抗運動を続けていた鄭成功が台湾へ到達しました。鄭成功は台湾におけるオランダ統治の拠点となっていた安平古堡を攻撃し、オランダ勢力を駆逐。自ら台湾における漢人による初めての政権を樹立し、安平古堡を三代にわたる鄭氏政権の王城として使用することとなりました。

1683年には清政権により、台湾の地は編入されてしまいます。その結果安平古堡の重要性は低下し、傷んだ部分の改修も行われなくなっていきました。さらに1873年にはイギリスによる砲撃を受け、これが安平古堡内の火薬庫に命中したことから、壊滅的な被害を受けた安平古堡は廃墟と化すことになってしまいました。

その後日本による台湾統治が行われた時代、オランダ統治時代に建設された安平古堡の城塞はほぼ完全に破壊され、日本式の宿舎が建設されました。しかしその後の戦争終結後、安平古堡の敷地内には観光客向けに記念館や展望台が建設されました。現在見学できるのは、主としてそれら再建された建物となっています。

台湾の中でも最も歴史ある地区として知られる台南ですが、その中でも安平古堡位置する安平は古くからのノスタルジックな街並みが今も残る地区となっています。台湾ならではの昔懐かしい雰囲気を感じることが出来る人気の観光地であり、台南観光の際には欠かせない場所となっています。安平古堡を訪れる際には、そんな街並みにも注目したいところです。

それではここからは安平古堡観光の際のおすすめスポットをご紹介します。ここ安平古堡文物陳列館は日本統治時代の税関宿舎を改築したもので、中は安平古堡の沿革などの歴史や、博物館から文化財などが展示されています。安平古堡や台南の歴史に関心がある方ならこちらは外せないスポットとなっています。

1975年に建設されたというこちらの展望台は、こじんまりとしてはいるものの、最上階まで登れば台南の町を一望することが出来ます。その際にはエレベーター等はなく、ぐるりとらせん状になった階段を最上階まで上らなければなりません。それでも台南のノスタルジックな街並みを見渡すことが出来るため、安平古堡の中でも人気のスポットとなっています。

安平古堡の城の上部に設置されている砲台は、古くは外部からの敵の侵入を防ぐための主要な手段でした。現在古城内に設置されている砲台は、他の場所から鑑賞用として移転されたものだそうですが、それでもかつては実際に大砲として使用されていたもの。歴史の重みを感じさせる迫力に満ちたものとなっています。

安平古堡の西北側にあるこちらの公園は、安平古堡の中でも保存状態が良く残されていた壁を中心に整備された公園となっており、取り囲むように立つ赤いレンガの壁は高さ10メートルほどもあるそうです。ちなみにこちらのレンガは主な原料がもち米、砂糖水、牡蠣の殻となっており、「三合土レンガ」と呼ばれているそう。

安平古堡の見どころは古城そのものだけではありません。安平古堡の周囲には、台湾ならではの古くからの街並みや、歴史ある建造物が数多く残され、今も多くの観光客を魅了しています。それだけではなく、安平古堡周辺では昔から残る建物をカフェなどの飲食店へと改修したお店も数多くあり、安平古堡古城観光の後にはそんな街並みを散策してみてもよいのではないでしょうか。

古くからの街並みを残す台南で最も風情溢れるのがこちらの安平老街。立ち並ぶ商店ではレトロな雑貨が売られていたり、台湾名物のスイーツが食べられたりと、観光にはもってこいです。ちなみに台南では漢方系ドライフルーツのお店が多いようですが、その老舗もこちらの安平老街にあるので、ちょっと変わったお土産にいかがでしょうか。

中国らしい彫刻が施された門が特徴的なこちらの安平開台天后宮は1668年に建設されたもので、海の神である媽祖を祀ったものとなっています。建物内の華やかな装飾の美しさもさることながら、周囲には出店も数多く出ており、台南らしい雰囲気を堪能できるおすすめスポットです。

古くはイギリス商人によって倉庫として利用されていたこちらの建物ですが、1940年代に倉庫が使用されなくなると、敷地内のガジュマルの木が成長。現在のような姿になってしまったようです。その独特の外観からかつては現地人に恐れられていたこちらの倉庫、現在では“台湾のラピュタ”などと呼ばれ人気を集めています。

安平老街同様レトロな街並みが今も残され、お土産屋さんやカフェなども立ち並ぶ人気のストリートであるこちら延平老街。安平老街と異なるのは、延平老街の北側では今も現地の方々が生活を営んでいるということです。古くから残る家々で今も人々が生活する昔懐かしい光景を垣間見ることが出来、散歩にはおすすめのコースとなっています。

白い外観が特徴的なこちらの徳記洋行は、かつてはイギリス人による貿易会社の建物として使用されていたものだそう。そのため、植民地時代の雰囲気を今も伝えています。現在の徳記洋行の館内は、台南の歴史や人々の暮らしぶりを蝋人形によって表現した蝋人形博物館となっています。

清の時代に建設されたこちらの要塞は、台湾割譲を行おうとした日本軍への抵抗運動の拠点となった場として知られています。現在は堀の一部と城塞、そして1975年に新たに持ち込まれた砲台が設置されています。台湾と日本の歴史的に触れたい方ならぜひ訪れたい場所となっています。

安平古堡へ行く際はバスでの行き方が便利です。台南に位置する安平古堡に行く際には、台南駅前からバスに乗る行き方がわかりやすく、その際には2番のバスに乗り、「安平古堡」で下車すれば、簡単な行き方で着くことが出来ます。またタクシー等で行く際には台南駅から20分ほどですが、バスでの行き方がわかりやすく安価となっています。

台湾で最も古くから存在する古城として知られる安平古堡は、城内に多くの見どころがあるだけではなく、周囲をも古くからの雰囲気ある街並みに囲まれており、国内外から多くの観光客が訪れています。バスでの行き方も簡単ですので、台湾を訪れる際にはぜひ一度安平古堡まで足を運んでみてはいかがでしょうか。