トルファン観光情報！ウイグル伝統の村や遺跡紹介や酷暑についての注意も！

トルファンとはウイグル語で低地を意味し、その名前の通り盆地の中に作られた都市は、夏は気温が48度まで上がる灼熱の大地！雨がほとんど降らない荒涼とした大地トルファンには、世界遺産にも登録された歴史ある遺跡が残されています。今回は、トルファンへの行き方や気候の注意点等も含めて、シルクロードの町の魅力をお伝えしていきます！

トルファンの歴史は古く、中国の漢の時代に交河城という城が築かれました。当時は、この城の下に河が流れ、人口も6000人を越える都市だったと言われています。歴史に名高い交可故城遺跡については、後ほど詳しくご紹介します。交河城築城後、高昌国が建国され、中国からの移民も流入し、後にシルクロードの要所として栄えていきます。

西遊記で有名な三蔵法師の旅は629年から645年頃に行われたと言われています。高昌国の歴史は、640年中国の唐に滅ぼされるまで続きました。その後、9世紀には、ウイグル帝国に支配されることとなりました。途中、11世紀には、ペルシア帝国などイスラム勢力の影響を強く受けることとなり、次第にイスラム化が進みました。

やがて、中国の清の時代に、中国の支配下に入ることとなり、2015年にトルファンはウイグル自治区のウルムチ市と並んで地級市に指定されました。現在、トルファンに住む人口の70%がイスラム教の信徒であるウイグル族であり、漢族は、少数派となっています。トルファンの観光地には、仏教が栄えた時代の歴史を今に伝える物も残されています。

トルファンは、2000年前には、シルクロードのオアシスとして栄えました。天山山脈に隔てられたトルファンは、名前の由来ともなった低い盆地に位置しており、トゥルファン市街に近いアイディン湖は、海抜マイナス154m！中国でも最も低い場所となっています。山に隔てられた盆地にあるトルファンは、大変乾燥しており、雨がほとんど降りません。

トルファンは、盆地特有のフェーン現象も起こりやすく、夏場は摂氏47度を超える灼熱の大地です。そんなトルファンが、なぜ昔から交通の要所となれたのか？それは、先ほどトルファンの歴史の中でもご紹介した11世紀頃にイスラム勢力から伝えられたカレーズと呼ばれる水路のおかげです。後ほどご紹介する葡萄もこの水路によって栽培されています。

トルファンおすすめの観光地1は、蘇公塔（そこうとう）です。およそ230年前に建築されたイスラム教のモスクで、モスクの象徴となっている尖塔（ミナレット）は、中国最大言われています。ミナレットには、偶像崇拝を禁止したイスラムの教えにしたがって、複雑な幾何学文様が刻み込まれています。高さ44mの巨大な尖塔は、圧巻です。

煉瓦造りの建物は、木材を一切使用せず、支柱の代わりに設けられた螺旋階段で建物を支えています。15種類もの複雑な幾何学文様と、緻密な技術によって作られたイスラム建築は一見の価値あり！蘇公塔への行き方は、トルファン市内から102番か6番のバスを利用しましょう。他の行き方としては、徒歩でのアクセスですが、暑いのでおすすめしません。

トルファンおすすめの観光地2は、火焔山です。あまりの暑さにトルファンは「火州」とも呼ばれていますが、そんなトルファンにふさわしい観光地として人気なのが火焔山（かえんざん）。西遊記にも登場する有名な火の山「火焔山」をそのままイメージできるこの山には、孫悟空や三蔵法師の像なども建てられています！

まるで山が燃えているように見える火焔山は、非公式ですが、世界一高い気温を記録したトルファンにふさわしい山です！火焔山への行き方は、チャータータクシーか、乗り合いタクシーがおすすめです。火焔山は、砂漠にあり、本当に暑いです！地面の温度が85度を超える日もあるそうです！暑さ対策と水分補給をしっかりしながら観光してください。

トルファンおすすめの観光地3は、交河故城です。交河故城は、先ほどトルファンの歴史の中でもご紹介しましたが、紀元前2世紀に建築された都市遺跡として世界遺産にも登録されています。中国広しといえども、漢の時代から残る都市遺跡は、交河故城ただ一つ！朽ち果てた遺跡を歩くと、多くの人々が暮らした都市の歴史ロマンを感じられます。

交河故城の都市遺跡は高台の上にあり、遺跡の周囲は、約30メートルの断崖絶壁に囲まれています。天然の要塞に守られた遺跡の大きさは、全長約1650メートルにも及びます。交河故城の中心には中央に大きな道路が通り、場内は二つのエリアに分かれています。東側には、官庁等がおかれ、西側には、寺院等が置かれていました。

中国の歴史の中でも、最も重要な都市遺跡には、今でも50以上の建築物を確認することができます。トルファン観光へ行かれたら、絶対に外せないおすすめの観光地です！交河故城への行き方は、チャータータクシーがおすすめです。シルクロードに残る壮大な遺跡は、じっくり見て回ると2時間から3時間かかります。暑さ対策を忘れずに！

トルファンおすすめの観光地4は、ベセクリク千仏洞です。現在はイスラム教徒が多数を占めるトルファンですが、古代にはシルクロードを経て三蔵法師によって持ち帰られた仏教が、盛んに信仰されていました。ベセクリク千仏洞は、そんな仏教が反映したトルファンの歴史を今に伝える遺跡です。

断崖にそびえる仏教遺跡ベセクリク千仏洞には、発見当時は、美しい仏教壁画が残されていました。現在は、西洋の探検家等によってはがされてしまい、残っている壁画はわずかとなっています。ベセクリク千仏洞への行き方は、トルファン市街から車で1時間程です。他の観光地と合わせて回れるチャータータクシーががおすすめです。

トルファンで食べたいローカルフード1は、葡萄とドライフルーツです。盆地にあるトルファンでは、乾燥した気候を利用して、ドライフルーツの生産が盛んです。砂漠に囲まれたトルファンですが、11世紀頃イスラム勢力によって伝えられたカレーズをたくみに利用し、古くから葡萄の栽培が行われてきました。

先ほどご紹介した火焔山の西側には、葡萄溝と呼ばれる地域があり、幅約2000m、長さ約8kmの広大な盆地に葡萄が植えられています。毎年8月末には、トルファン市内で葡萄祭りが開催され、葡萄の品評会や催しが行われます。葡萄だけでなく、特に中東のイスラム教徒が好んで食べるナツメ（乾燥デーツ）なども販売されています。

トルファンの葡萄は、中国でも大変有名で、葡萄から作られたワインも人気を集めています。もし、葡萄祭りの時期にトルファンを訪れなかったとしても、街中で葡萄を使った製品が売られていますので、ぜひ、試してみて下さい。また、甘さがギュッと凝縮されたおいしいドライフルーツは、日本へ持ち帰れますので、お土産としてもおすすめです！

トルファンで食べたいローカルフード2は、ナンです。トルファンでは、市内のあちこちでナンを焼いている屋台を見かけます。熱した壷や垂直型の石釜で焼いた香ばしいナンは、持ち運びにも便利で、砂漠の町ならではの食べ物。他にも、小麦を使った麺類や中国の餃子のような食べ物が売られています。ぜひ、シルクロードならではの味をご賞味下さい。

灼熱の大地トルファンの情報はいかがでしたか？トルファンは、気温の寒暖差が激しい盆地にあるため、天山山脈の雪解け水を利用して、昔から葡萄等の作物を育ててきました。歴史の先人たちの知恵がつまったカレーズを見るのもトルファン観光の楽しみです！ぜひ、シルクロード気分をトルファンで満喫してください。