地域

地域から探す

  • 日本
  • 北米
  • 中南米
  • アフリカ
  • 中東
  • アジア
  • ヨーロッパ
  • オセアニア
キーワード

キーワードから探す

五竜岳登山まとめ!山荘利用と日帰りで難易度はどう違う?絶景ポイントも紹介!

五竜岳登山まとめ!山荘利用と日帰りで難易度はどう違う?絶景ポイントも紹介!
投稿日: 2017年12月6日最終更新日: 2020年10月8日

五竜岳は北アルプス後立山連峰のひとつで標高2814mの山です。長野県と富山県の県境を南北に跨ぐ北アルプス尾根の中央部に位置し、五竜岳の主な登山ルートは、北は唐松岳、南は鹿島槍ヶ岳、東は遠見尾根からと三方向からアプローチしやすい絶好の位置にそびえています。

勇壮な山容の北アルプス北部にある五竜岳見出し

長野県と富山県の県境北アルプス後立山連峰のひとつとしてそびえ立つ五竜岳は、白馬岳、鹿島屋槍ヶ岳などと並んで多くの登山愛好家が山岳に訪れる勇壮な姿の山です。ここでは、その五竜岳登山ルート及び日帰りルートの紹介と難易度、また山荘利用の案内、それぞれの絶景ポイントなどを含めて紹介していきます。

絶好の登山ルートに位置する五竜岳見出し

後立山連峰の中間に位置する五竜岳は、周辺の山々から行きやすく、また南北の通過点にもなってます。登山ルートはいくつかに分かれ、それぞれに難易度も異なります。難易度からいえば、アルプス平にある登山口から遠見尾根を通って山荘へ一泊し、そこから一気に五竜岳山頂を目指すのが、最も難易度が低く一般的なルートです。

五竜岳登山口までのアクセス見出し

五竜岳への登山ルートは、まず一般的なルートは、アルプス平の登山口から遠見尾根を通り、白岳、五竜山荘で一泊し山頂までのルート、白馬方面からは、唐松岳、大黒岳を通って五竜山荘で一泊し山頂までのルート、そして最も難易度が高いといわれる南側に位置する鹿島槍ヶ岳から八峰キレットを通って行くルートなどがあります。

神城駅からテレキャビン乗り場で登山口へ見出し

JR神城駅からは、遠見尾根へ至る白馬五竜とおみ駅のテレキャビン乗り場まで、歩いて約1.3km、徒歩15分です。駅舎外観は、周辺の環境にマッチした切妻型の屋根をしたロッジ風の建物になっています。また周辺には、ホテルやペンションなどの宿泊施設も揃っており、天気のいい日にはゆったりと散策を楽しみながら歩いて行けます。

白馬五竜テレキャビンとおみ駅から、テレキャビンと呼ばれる8人乗りゴンドラに乗って、白馬五竜高山植物園のある標高1500mの白馬五竜アルプス平駅まで一気に行きます。所要時間は8分程度ですから外の景色を眺めながらあっという間に到着します。そして植物園の一番上にあるアルプス展望までリフトを使って上がります。

テレキャビンでアルプス平駅を降りると、日本有数の植物園である白馬高山植物園があり、全部で300種類以上はある高山植物の花々が四季折々の花を咲かせています。園内は広大な敷地になっておりここを見て廻るだけでも日帰りで終日かかるほどです。登山口までのトレッキングと合わせて日帰りコースを楽しむのもありです。

北アルプス連峰を望む白馬五竜地蔵ケルン見出し

リフト終点のアルプス展望から少し歩くと、大きな石積みで出来た「白馬五竜地蔵ケルン」があり、ここから五竜岳をはじめ、白馬三山を望む北アルプス連峰が視界360度の絶景パノラマで眼前に飛び込んできます。高山植物園やアルプス平遊歩道などを含め、ここまででも見どころが沢山あり、日帰りルートとしても充分楽しむことが出来ます。

遠見尾根から五竜岳へ登るルート見出し

地蔵頭を少し登ったところには見返り坂という坂があり、ここから下を見返すと絶景の白馬三山が綺麗に見えます。その後、五竜遠見遊歩道を歩き一ノ背髪というポイントを過ぎ、小遠見山山頂まで展望の効く稜線を歩いていきます。小遠見山山頂付近は、標高2000mぐらいで秋の紅葉が見頃です。ここまでは日帰りコースとしても最適です。

小遠見山から稜線を振り返ると、左手に八方尾根の稜線、眼下に白馬村が見えます。ここまでは、アルプス平駅から地蔵頭まで20分、地蔵頭から小遠見山まで1時間20分のトレッキングコースです。比較的平坦な道が続き、秋のシーズンには紅葉を楽しみながら気軽に山歩きできます。全く難易度のない日帰りにも最適なコースとなっています。

小遠見山から傾斜のなだらかな登山道を下り広い稜線を進みます。展望が開けた道を進むとやがて中遠見山に到着します。中遠見山からは、五竜岳を中心とする後立連峰が真正面にそびえ立ち絶景の雪肌の見せています。よく探してみると、国内4列目の氷河になるかもしれないカクネ里と呼ばれる雪渓を望むことが出来ます。

中遠見山を少し下り小さなアップダウンを繰り返しながら低木の稜線を進みます。なだらかな上りになりハイマツ帯が続き木製階段を登ると大遠見山です。少し下った平坦地の辺りに小さな池があり、この辺りを大遠見と呼びます。正面に五竜岳が見え、左手に進んで行くと鹿島槍ヶ岳が見えてきます。八峰キレットの稜線も見えます。

大遠見山から西遠見山へ向けて進んでいき、紅葉に染まるなだらかな道が続きます。しばらく進むと、西遠見池のほとりに出ます。ここは錦秋の五竜岳の絶景と池に映る「逆さ五竜岳」を見る事が出来るおすすめの写真スポットです。ここから少し登ると西遠見山山頂です。日帰りするとすればこの辺りまでが最適の日帰りコースです。

西遠見山から下り痩せた尾根を歩いて行きますが、特に難易度が高いというわけではありません。しばらく歩き白岳の沢部分を通過します。この辺りは、一面の紅葉で埋め尽くされます。ここまで来ると五竜岳はもう間近です。時節によっては、岩肌の雪渓がまだ残っていて絶景のコントラストを現します。ここから先は日帰りは厳しいです。

ここから五竜岳まで一気に岩場を登っていきます。簡単な岩場ですのでさほど難易度は高くありません。鎖場になってますが、鎖を使うまでもなく難易度は高くありません。白岳へ向けて4箇所の鎖場が続きます。最後の鎖場を登ると白岳山頂近くの遠見尾根分岐へ出ます。ここから眼下に五竜山荘、そして見上げると五竜岳があります。

五竜山荘は五竜岳登頂の拠点見出し

五竜山荘は、五竜岳と白岳に挟まれた場所にある五竜岳登頂の拠点です。山荘から五竜岳山頂まで約1時間です。山荘の開設は、ゴールデンウィーク期間中と6月中旬から10月中旬まで。全て相部屋となっていて自炊場、乾燥室、売店などがあります。1泊2食9800円、素泊まり6800円、天場利用の天幕料が1000円、水補給1L100円です。

五竜山荘では、山荘内の宿泊以外に外のテン場を利用することが出来ます。なだらかな斜面になっており、ここから絶景の景色を望むことが出来ます。ここにテントを張って一夜を過ごし五竜岳山頂を目指します。シーズンともなると、多くの登山パーティの色鮮やかなテントがテン場を埋め尽くします。ゴミが出ないよう工夫が必要です。

五竜山荘では、登山愛好家の間で人気のTシャツ、バッジを販売していて、これを買って着るのが五竜岳登頂の証のようです。投稿写真に出てくるほとんどの人がこれを着て映っているというほど大人気の品です。数に限りがあるようで、中々すぐに追加の品が手に入るかどうかは、その時になってみないと分からないようです。

唐松岳から五竜岳へ登るルート見出し

唐松岳を経由して五竜山荘で一泊、そして五竜岳へ向うルートです。五竜山荘から先は遠見尾根からのルート合流します。唐松岳から五竜山荘までは、ガレ場と鎖場が続く難易度の高いルートです。登山の醍醐味を味わうには最高のルートで難易度からいうと、遠見尾根ルート、唐松岳ルート、八峰キレットの順に難易度が高くなります。

唐松岳山頂からのルートは、牛首では右手に巻いて断崖絶壁に見える岩場を鎖を頼りに進みます。大黒岳も同様に右手に巻いて進みます。この辺りは後立山連峰特有の非対称山稜が顕著で、黒部側はなだらかに対し長野側は断崖絶壁です。鎖場の難所を抜けるとハイマツ帯の中をアップダウンを繰り返しながら五竜山荘へ到着します。

五竜山荘から五竜岳へラストスパート見出し

山荘から出発する五竜岳へ至るルートは、登山経験者であればさほど問題なく進むことができますが、登山初心者にとっては、鎖場を頼りに切り立った岩場を進んでいく箇所があり、注意が必要です。特に危険箇所にはバツ印がしてあるので、その辺りは浮石になっていて落石の可能性もあるので行かないようにしましょう。

五竜山荘と五竜岳の岩尾根はやや高い難易度見出し

五竜山荘からは、黒部側に沿って傾斜の緩い登りを進みます。山頂までは岩場と砂礫地が続き、それぞれの岩尾根に、順にG0、G1、G2と名前が付けられ五竜岳山頂はG3と付けられています。山頂直下の岩場が最大のピークで大小様々の岩が出てきます。黄色のマークと赤い矢印に沿って慎重に三点支持を守り登ります。

五竜岳へ登頂した瞬間、後方を振り返ると五竜山荘からの道のり、岩場と砂礫の連続するきつい鎖場、最後の岩場への登りなどが見えます。そしてその奥には白馬の町を眼下に望むことが出来ます。この雄大で絶景の中に立ち尽くすと今までの苦労が報われるような、そんな達成感に溢れます。

視界306度の世界が広がる絶景の五竜岳頂上見出し

五竜岳山頂には、今までにない想像を絶する壮大な絶景が広がります。視界360度のパノラマが開け、鹿島槍ヶ岳、唐松岳と白馬三山方面、さらには剱岳と、標準レンズのカメラではとても入りきれない、それぐらいにぐるりと取り巻く勇壮な絶景が広がっています。澄み切って晴れ渡った日は、特に爽快感に溢れます。

唐松岳から五竜岳を縦走するルートを紹介する動画です。2017年9月27日に公開されています。GoogleEarthを使ってルートを分かりやすく説明しています。この日は全般的に天候が悪くどんよりとした曇り模様の中を進んでいきます。五竜山荘で一泊し翌日は天候にも恵まれ山頂からの絶景が見渡せます。

八峰キレット小屋から五竜岳へ登るルート見出し

八峰キレットは、五竜岳と鹿島槍ヶ岳の間にあり、日本三大キレットのひとつとして有名な難易度の高いキレットです。特に八峰キレット小屋がある南側には最大の難所があり、鎖場と梯子が続く非常に難易度の高い場所です。過去に死亡事故を多発しており、相当の準備と経験豊富な同行者が引率の元でないと難しい難所です。

切り立った断崖絶壁に立つ八峰キレット小屋見出し

八峰キレット小屋は、どうやってこんな高い、しかも狭く切り立った崖っぷちのところに建てたのか不思議です。この八峰キレット小屋へ行くには、鎖と梯子を使って下りていくしかないのですが、かなり高度があり、ある程度の登山経験者でないと辿り着くのも厳しいです。特に強風や霧が立ち込める時などは、足元を取られるので危険です。

槍ヶ岳方面から八峰キレット小屋と五竜岳方面を見ると、この角度で梯子を伝って下りて行きますが、まるでダムの仮設工事現場の様相です。この2000m級の山の尾根部分まで建築資材をどうやって運んだのか、とか要らぬお世話ですが、そう思いたくなるほど凄いところに建ててあります。小屋へ行くことさえ難易度高いところです。

五竜岳へ最大の難関八峰キレット見出し

八峰キレットは、梯子と鎖場の連続でアップダウンを繰り返します。切り立った岩場の斜面を進んでいきますが、下の方を見ると断崖絶壁になっています。天候や体調のコンディションを整え準備万端にする必要があります。熟練の登山経験者でないとかなりの難易度があり、登山をちょっとかじったぐらいでは中々厳しいものがあります。

写真にあるような絶壁の岩場を鎖を頼りに廻り込んでいきます。下は谷底になっています。標高2560mある北尾根の辺りから難易度が格段に高くなっていきます。その先がG5と呼ばれるピークです。特に注意したいのは岩場が浮石になっていたりするので、前方に人がいる場合など落石に注意が必要です。

途中傾斜が50度はあろうかというガレ場をアップダウンして進みます。足場の踏み外しに注意しながら進みます。G4とG5と呼ばれる部分が一番の核心部分でここが八峰キレット最大の難関と言われています。左側は切れ落ちた断崖になっているので慎重に足場を確認しながら進みます。

後方にG4、G5のまるでゴジラの背中のような切り立ったところをアップダウンを繰り返しながら進んできたことが分かります。ここからは、ザレた斜面を登り、傾斜の緩い岩場を登るといよいよ五竜岳山頂への分岐に出ることができます。ここまで来れば五竜岳山頂はすぐ目の前です。

八峰キレットのルートを紹介する動画です。写真だけでは分かりにくい高低差と傾斜角度がかなり厳しいのがよく分かります。特に天候にも左右されやすく、少しでも天候が思わしくない時にはスケジュールの問題もありますが、決して無理な登山は避けるようにしましょう。それぐらいこの八峰キレットは難攻不落ともいえる箇所です。

多くの人を魅了する五竜岳見出し

北アルプスの中ほどにその勇壮な山容を見せる五竜岳は、その威風堂々とした姿から多くの人を魅了しています。日帰りで麓の辺りからその姿を眺めるものありですが、やはり五竜岳の良さは日帰りだけでは伝わりません。実際に山頂まで登頂してみて、その爽快感と征服感に、ぜひ一度チャレンジして見てはいかがでしょう。

白馬岳の登山案内!ルートや山小屋情報の他に日帰りのコツなども紹介! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]のイメージ
白馬岳の登山案内!ルートや山小屋情報の他に日帰りのコツなども紹介! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
白馬岳は北アルプスの山々の登山で槍ヶ岳と人気を二分する登山をするのにおすすめの山です。白馬岳には日帰りの登山ルートから山小屋や山荘を利用する登山ルートまであります。白馬岳のおすすめの登山ルートから山荘や山小屋を利用する登山コースなどを紹介します。
白馬大雪渓を登山トレッキングしよう!初心者は遊歩道がおすすめ! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]のイメージ
白馬大雪渓を登山トレッキングしよう!初心者は遊歩道がおすすめ! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
雄大な北アルプスの山々に囲まれた雪の谷「白馬大雪渓」。大自然の厳しさが織りなすその絶景が多くの登山客を魅了する人気景勝地です。これから白馬大雪渓へ行く人のために、登山初心者でも楽しめる白馬大雪渓の見どころやお役立ち情報をまとめました。
投稿日: 2017年12月6日最終更新日: 2020年10月8日

アイコン

RELATED

関連記事

アイコン

人気記事ランキング

アイコン

公式アカウントをフォローして最新の旅行情報をチェックしよう!


  • instagram
  • line

公式アカウントをフォローして
最新の旅行情報をチェックしよう!

旅行や観光スポット・グルメ・おでかけに関する情報発信メディア

©TravelNote