巻機山登山は初心者やベテランにも人気！オールシーズン行きたい魅力とは？

新潟県と群馬県の間に位置する、巻機山（まきはたやま）はご存知ですか。変化に富んだルートや、一風変わった山頂などがあり初心者の方も比較的安全に登ることができ、さらにベテランの方にも人気がある山です。夏には青々とした木々を、秋には美しく色づく紅葉も楽しめます。今回は巻機山へのアクセス、登山口から初心者におすすめのルートなど合わせてご紹介します。

新潟、群馬にまたがる巻機山は標高1967メートルの山です。山頂の所在地は「新潟県南魚沼市、群馬県利根郡みなかみ町」となっています。日本百名山でもあり、登るとその時期、季節に応じて素敵な展望を眺めることができます。巻機山の特徴は山頂から2つの岳に隣接しているところです。山頂手前から左手に行くと「割引（わりめき）岳」、山頂よりさらに奥に進むと牛ヶ岳に繋がっています。

また後ほどご紹介しますが、巻機山の一番人気がある登山道では景色や視界の変化が楽しめます。登山口から途中までは道も狭く、林のなかをずっと歩くのですが、途中からパッと視界がひらけて思わず感動の声がでてしまうほど綺麗な景色が広がっています。季節によって紅葉であったり、新緑であったりとオールシーズン楽しめるため巻機山は人気の山なのです。

では巻機山の登山口にはどのように行けば良いでしょうか。まずは新潟の清水集落を目指しましょう。公共交通機関であればバスが出ています。清水集落についた後は、徒歩で巻機山登山口がある桜坂駐車場というところまで歩きます。時間は40分ほどかかります。車で行く際は関越自動車道で「塩沢石打IC」からおりましょう。30分ほど車を走らせると同じく桜坂駐車場にたどり着きます。

桜坂駐車場の利用料金は500円です。トイレや水道なども設備されており30台ほどの駐車スペースがあります。駐車場兼、巻機山の登山口でもあるためこの桜坂駐車場で前泊をして翌日朝早くから登山をスタートする登山者も多いようです。ちなみに桜坂駐車場の近くには巻機山山麓キャンプ場もあります。ここもシャワーやコインランドリーなどがあるので、おすすめです。

初心者にもおすすめとお伝えしてきた巻機山ですが、では一体どのようなルートがあるのでしょうか。初心者にもおすすめの巻機山登山ルートは、井戸尾根コースです。桜坂駐車場からスタートし6合目の展望台、巻機山山頂を目指す一番スタンダードなルートです。巻機山の山頂付近には湿原にできる池沼・池塘（ちとう）があるのですが、それも存分に堪能できます。

登山ペースには個人差があるので一概には言えませんが、距離7キロの巻機山井戸尾根コースの登山タイムは往復で約5時間半と言われています。途中での休憩や食事の時間も考慮するともう1時間から2時間ほどはかかるかもと考えた方が良いでしょう。また1年を通して山の天気は変わりやすいです。日暮れを心配しながらの下山は危険ですので、余裕をもって朝出発するようにしましょう。

さてここからは井戸尾根コースにスポットをあててもう少し詳しく見ていきましょう。まずは桜坂駐車場の登山口からスタートです。ここから5合目まではブナの林や樹林帯をひたすらに歩くことになります。道も当たり前ですがでこぼこしているため一歩一歩しっかりと登っていかなければなりません。また土が結構粘着質らしく、例えば前日に雨が降ると乾かずネチョネチョしています。

ずるりと足を滑らせてしまう危険もあるので十分に注意しながら登りましょう。4合目のあたりがブナ林となりますが、一番傾斜が急だと言われている「井戸の壁」があります。冬時期には雪が残ることもあり、慎重に登らなければなりません。ここを抜けて少し行くと5合目で視界が少しひらけたところにでます。

5合目までで約1時間から1時間半ほどかかります。天候などが悪ければもう少し時間がかかると考えた方が良いでしょう。5合目で少し休憩をするものおすすめです。登山口から登り続け、ようやくみえる巻機山の全体像を見ながら水分補給、栄養補給も忘れずに行うようにしましょう。

さて5合目からまた1時間ほど歩くと展望台のある6合目に到着します。山が見渡せる素敵な風景がこちらでも広がっています。太陽が出ていればよく日もあたるので紅葉の季節などは綺麗な写真なども撮ることができるでしょう。6合目から前巻機山まではまた急な道や階段が続いていきます。

階段を登り終えるとようやく9合目、前巻機山に到着です。ちなみにこの気になる「ニセ巻機山」という名前ですが標高1861メートルあるこの前巻機山は、ある程度高さもあるため巻機山とまぎわらしく間違えやすいためそこから「ニセ」がつけられたそうです。かなりユーモアに富んでいます。では本物の山頂はというとここから木の道を歩き、避難小屋をこえた先にあります。

木道のよこには綺麗な池塘もあります。少し歩くと「巻機山頂」と書かれた立て看板を見つけることができます。ですが、実はここも厳密には巻機山の山頂ではありません。本当の山頂はもう少し先に行ったところで、ケルンがある場所だそうです。巻機山、なんとも不思議な山です。山頂から見える景色はまた格別です！帰りは同じルートで帰りましょう。

実はこの井戸尾根コース以外にもヌクビ沢コース、天狗尾根コースという別ルートも桜坂駐車場からスタートできるのですが、どちらも上級者向けとなります。ヌクビ沢コースは初めからかなり道が険しいです。特に1人で行くのはやめましょう。ヌクビ沢は広さもあり、暑い夏には水浴びしたくなるほど素敵な場所ですが、上級者の方以外は行くのは難しいです。

もう一つ天狗尾根コースは、巻機山の山頂左側にある割引岳の方を登るコースとなっています。井戸尾根コースからでも眺めることができる天狗岩を横目に登る天狗尾根取付までは、冗談抜きにかなり急な道となっています。登山経験が豊富な方には楽しいコースのようですが、初心者の方はやめましょう。帰りは険しいため同じルートでの下山は禁止となっています。

さて何時間にもわたって巻機山を登り終わった後は、気持ちの良い温泉につかったり、美味しい新潟グルメを味わったりするのはいかがでしょうか。新潟の南魚沼にはたくさんの日帰り温泉があります。また食べ物ではさきほど巻機山へのアクセスのところでお伝えした塩沢石打ICから車で3分ほどのところに道の駅南魚沼がありグルメを楽しむことができます。

巻機山の最寄り駅となるJR「六日町駅」から徒歩でいけるのが、「湯らりあ六日町温泉公衆浴場」です。2012年に作られました。サウナや待合室などもあり少し休憩もできる場所となっています。公衆浴場となるためシャンプーなどの備品はありませんが、気軽に利用できます。料金は中学生以上は400円です。小学生は140円、6歳以下は無料です。10時から22時まで営業しています。

住所:新潟県南魚沼市六日町392−3 電話番号: 025-770-0215

おすすめのグルメは塩沢石打ICから車で約3分、巻機山の行きにも帰りにも立ち寄ることができる道の駅南魚沼にある「ちゃわんめし　たっぽ家」のご飯です。たっぽ家では新潟・南魚沼産のコシヒカリが食べられる定食がたくさんあります。おかずは地元農家でも一般的な美味しい郷土料理が用意されています。

おすすめはお肉では越後もちぶたをたっぷりと使った「越後もちぶた生姜焼き定食」が、お魚では魚沼美雪ますを炙ってコシヒカリの上に乗せた「魚沼美雪ますの炙り丼」があります。そのほかにもお蕎麦やうどん、とろろ定食など地元の食材を使った料理がたくさん用意されていますのでおすすめです。

住所:新潟県南魚沼市下一日市855 電話番号:025-783-4500

いかがでしたか。新潟と群馬の境にある巻機山は一年オールシーズン通して登山が楽しめる山です。登山ルートも豊富にあるため初心者の方からベテランの方まで、自分の登山スタイルに合わせてルートも選ぶことができ人気をあつめています。きつい道もありますが、登ればきっと移りゆく自然の景色の美しさに心癒されるはずです。巻機山にぜひ登ってみてはいかがですか。