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皇海山(すかいさん)で登山なら?おすすめルートやアクセス方法も紹介!

皇海山(すかいさん)で登山なら?おすすめルートやアクセス方法も紹介!
投稿日: 2017年12月6日最終更新日: 2020年10月8日

皇海山(すかいさん)は栃木県日光市と群馬県沼田市にまたがる日本百名山の一つです。皇海山には、登山初心者でも登れるルートと上級者向けのルートがあります。今回は、皇海山の各登山ルートの詳細や、それぞれの難易度を中心に、アクセス情報や駐車場情報をまとめます。

日帰り登山にもおすすめ!皇海山への誘い見出し

標高2000mを超える皇海山(すかいさん)は、庚申山や袈裟丸山と隣接する足尾山系の名峰です。どう読むのか分からない難解な名前の皇海山は、縦走しつつ登山する難易度の高いルートと、日帰りでも楽しめるルートがあります。今回は、各登山ルートの他、山へのアクセス方法や駐車場情報等、登山に役立つ情報をお伝えします!

皇海山ってどんな山?見出し

栃木県西部と群馬県の県境にある皇海山は、日光火山群に属する古い成層火山です。一度で読めない不思議な山の名前は、笄(こうがい)山と呼ばれていたのを「皇開山」と宛て字され、皇という字を「すめる」と読むことから「すかい」と誤読されたと伝わっています。日本百名山にも選ばれた皇海山には原始的な森林が広がっています。

その昔、皇海山は庚申山の奥ノ院となっており、庚申山からの峰を越えて登るルートは、修験者の修行場だったという歴史があります。山頂からの眺望はあまり期待できない地味な山という印象ですが、いくつもの岩に囲まれた難所や、難易度の高い細い尾根の続く伝統的な登山道は、山男や山ガールのチャレンジ精神をかきたてるルートです。

皇海山では、登山ルートによっては、コウシンソウという珍しい食虫植物が生息する地域もあります。苔のむした岩や、可憐な山野草など、静寂の中で自然を楽しみたい登山ファンにおすすめの山です。また、群馬県側からのルートでは、往復約5時間で日帰りもできます。少し難易度の高い山に挑戦してみたいけど時間の無い方におすすめです。

皇海山へのアクセス方法見出し

皇海山への登山ルートはいくつかありますが、群馬県側からアクセスする場合は、沼田市を走る国道130号線沿いにある吹割の滝を経由して行く方法があります。あちこちに看板が立てられた栗原川林道を20kmほど進むと、皇海橋から、登山道へのアクセスが可能です。皇海山登山口まで、アクセスできる公共交通機関はありません。

駐車場はありますので、皇海山へのアクセスは、マイカーかレンタカーが主流となります。先ほどご紹介した吹き割の滝の少し手前を右折すると、舗装されていない道路が続きます。場所によっては、時速20キロほどのスピードで運転しなければならないような危険な箇所もあります。登山口までのアクセスには、車で1時間20分ほどかかります。

対向車が来たら、すれ違うのも難しい細い林道ですので、運転せず、徒歩やマウンテンバイクなどでアクセスするのも一つの方法です。徒歩でアクセスする場合は、皇海山登山口まで、1時間半近くかかります。かなりの悪路が続くので、あまり体力の無い方には、徒歩でのアクセスはおすすめしません。続いては、皇海山登山の駐車場情報です。

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皇海山登山の駐車場見出し

粟原川林道のゲートから20kmほど行った皇海山登山口には、駐車場があります。一般車両の他、山林に入る作業用軽トラックなどの駐車場としても使われているようです。皇海橋付近の路肩に設けられた駐車場の収容台数は30台で、皇海橋を挟んだ両側にあります。こちらの駐車場にはトイレもありますので、登山前に用を足しておきましょう。

庚申山ルートで登山する場合は、栃木県日光市の銀山平地区にある銀山平キャンプ場の駐車場が便利です。オートキャンプもできるキャンプ場ですので、駐車場として利用するだけでなく、宿泊施設としても利用できます。庚申山からアクセスする場合、早朝からの登山となりますので、こちらのキャンプ場で前泊するのもおすすめです。

皇海山登山ルート1:庚申山ルート見出し

ここからは、いよいよ皇海山の登山ルートをご紹介していきます。皇海山登山で、もっともポピュラーなルートは、庚申山を経由して登るルートです。銀山平を出発して、一ノ鳥居を経由し、皇海山唯一の山荘である「庚申山荘」を通過して、庚申山から鋸山へ続く尾根を縦走するという、かなり難易度の高いルートになります。

このルートでは、下山の際は、鋸山から六林班峠を経由して、銀山平まで戻ります。宿泊している時間を除いても登山にかかる時間は、合計12時間半ほどかかります。岩場では、縄ばしごや木造のはしごが渡してあったり、危険箇所では、登山者用のロープもあります。難易度が高めのこちらのコースでは、上級者以外立入禁止の看板もあります。

かなり難易度の高いルートで、登るのも大変ですが、庚申山の細い尾根から見渡せる山々は絶景です!アクセスが難しいこともあり、花の季節と紅葉のシーズン以外は登山客も少ないため、ゆっくりと美しい景色を楽しむことができます。登山距離もかなり長く、途中険しい箇所も多々ありますが、頑張って登るだけの価値があるルートです!

皇海山登山ルート2:不動沢ルート見出し

続いてご紹介するのは、皇海山の日帰り登山にチャレンジしたい方向けのコースです。先ほど、ご紹介した庚申山ルートは、ルートファインディングなど登山技術が必要とされますが、不動沢ルートは、ある程度ルートが確立されていますので、初心者から中級者でも登れる難易度です。登山時間も往復5時間ほどで、日帰り登山も可能です。

不動沢ルートは、皇海橋から不動沢コルを経由して、直接皇海山頂上へ行くルートです。朝8:00に皇海橋付近を出発すれば、午前10:30ぐらいには、皇海山頂上に到達できるので、日帰りできるのです。登り初めは、数回沢を渡りながら、軽めのハイキングを楽しみます。稜線付近の中盤は、急な登りが出現し、登山用ロープが張られています。

ルート終盤になると、不動沢のコルから頂上を目指します。ロープを使わないと登れない箇所があるので、やはり難易度は少し高めです。日帰りで登山できることから、登山者が多いシーズンは、ロープのある箇所で混み合うようです。不動沢ルートの難易度は少し低めなので、体力に自信があれば、初心者でも挑戦できると思われます。

皇海山登山ルート3:松木沢ルート見出し

松木沢から周回するこちらのルートは、整備されている一般登山道と違って自分で歩く道を探すルートファインディングが必要になってきます。早朝5:00から登れば日帰りできますが、11時間以上かかり、ルートを探すだけでもかなり体力を消耗します。難易度はかなり高めのルートですので、日帰りしたい上級者向けと言えるでしょう。

松木沢ルートで登る場合は、銅親水公園駐車場を利用します。駐車料金は無料で、収容台数は約20台ほどとなります。こちらの駐車場内には、トイレがありませんので、アクセス前に近くのコンビニ等でトイレに行っておく方が賢明です。沢を渡る箇所が多いルートですので、澤靴は必要ありませんが、濡れても良い靴を装備しましょう。

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皇海山登山の注意点見出し

登山ルートの項目でご紹介した通り、皇海山の中でも、特に庚申山ルートは危険な箇所が多く、上級者でなければ登れないと言われています。あくまでも自己判断となりますが、初心者が挑戦する場合は、自分の体力を過信せず、スケジュールに余裕を持って挑みましょう。天候が悪くなったりした場合は、引き返す勇気を持つことも必要です。

また、アクセスの項目でご紹介した粟原川林道は、台風の後などは、土砂崩れで通行禁止になっている可能性がかなり高いので、事前に沼田市のホームページで確認することをおすすめします。登山道も、台風の影響で倒木や落石があったり、地盤が緩くなっている場合がありますので、十分注意しながら登るよう心がけて下さい。

皇海山登山におすすめのシーズン見出し

皇海山登山におすすめのシーズンは、5月から9月です。8月から9月の台風シーズンは、日程選びが難しいと思われます。また、冬期となる11月から4月までは、皇海橋付近の駐車場も閉鎖されます。アクセスも気候も安定している5月から7月頃が良いでしょう。夏の皇海山では、シャクナゲや珍しい植物も咲いています。

皇海山の山荘見出し

庚申山ルートの「庚申山荘」は、銀山平から歩いて3時間ほどでアクセスできる山荘です。山荘へのルートには、ある「鏡岩」や「夫婦蛙岩」などの見どころもあります。庚申山荘は、日光市が管理していて、素泊まり2000円。収容人数は60名とかなり大きな山小屋です。基本的には無人営業ですが、シーズン中の週末は管理人がいるようです。

庚申山山頂から南東に約750mほどのところに建てられた山小屋は、炊事場の他トイレもあります。また、寝具なども揃っていて、かなり快適に過ごせるようです。食事は出ませんので、登山前に麓のスーパーで食材等を調達して登るか、インスタント食品のレトルト等、晩ご飯を準備しておきましょう。予約は、国民宿舎かじか荘経由です。

住所:栃木県日光市足尾町 電話番号:0288-93-3116

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皇海山登山で必要な装備見出し

不動沢ルートからの日帰り登山を計画する場合は、比較的軽装で、荷物も少なめの方が良いでしょう。皇海山は、不動沢ルートから登っても難易度が高めですので、登山靴で登ることをおすすめします。湿度が高く沢を渡る箇所もあるので、撥水性のある素材だとなお良いでしょう。ウィンドブレイカーのような薄手の上着もあると安心です。

庚申山ルートで登る場合は、山小屋で一泊しますので、昼食2回、夕食1回分ぐらいの食料を持って登る必要があります。また、シーズンが開けたばかりの時期やシーズン終わりの時期になると、山道に雪がある場合もあります。雪山用の軽アイゼンまでは必要ありませんが、防寒対策用の上着や防水ザックカバー等の装備は必須アイテムです。

皇海山の庚申山ルートで見たいコウシンソウ見出し

コウシンソウとは、1890年に庚申山で発見された食虫植物で、国の特別天然記念物にも指定されています。コウシンソウは、崖の岩場に生息し、湿度が高く霧が流れる高山地域に生息しています。薄紫色の可憐な花からは、食虫植物であるとは想像もつきませんが、十分な養分がとれない岩場で生き延びるために、植物が生み出した知恵なのです。

コウシンソウが開花を迎えるのは、皇海山シーズンの6から7月頃です。高さ5cm前後の茎に、薄紫色の5から10mmほどの小さな花をつけます。現在は、絶滅危惧種にも指定されており、生息地も限られているため、周囲の地形に詳しい方がいないと、なかなか見ることは難しいですが、6月に庚申山ルートを登山する際は、ぜひ探してみて下さい。

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皇海山登山後に買いたい登山バッジ見出し

日本百名山には記念バッジがあり、登山ファンの中には、密かにこのバッジを集める目的で百名山に登っている人もいるほどです。皇海山は、日本百名山の32番目に登録されており、もちろん登山バッジがあります!皇海山の百名山記念バッジは、皇海山の標高と、皇海山に生息するシャクナゲの花がデザインされています。

百名山登山バッジのほとんどは、日本語で山の名前が刻印されているものが多いのですが、皇海山の百名山記念バッジは、外国人登山者も意識しているのか、英語名も刻まれています。筆者としては「SkySun」と綴ったら、おもしろかったんじゃないかと思います!皇海山の記念バッジは、沼田市観光案内所で販売しています。1個540円です。

皇海山周辺の宿泊施設見出し

皇海山の周辺には、駐車場の項目でもご紹介した銀山平キャンプ場の他、皇海山キャンプフォレスト等、いくつかの宿泊施設があります。早朝からの登山に備えて、地方からアクセスされる方には、キャンプ場での前泊がおすすめです。キャンプ場といっても、テントだけではなく、コテージやキャビンもありますので、ゆっくり休めます。

また、山小屋「庚申山荘」を運営する「国民宿舎かじか荘」には、山の景色を見ながら入れる露天風呂もありますので、登山で疲れた後は、少し足を伸ばして温泉に浸かるのもおすすめです。庚申の湯は、日帰り入浴も楽しめる温泉で、営業時間は10:30から20:00まで。料金は、大人610円、小人300円です。絶景とお湯をお楽しみ下さい。

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皇海山でちょっとハードな登山に挑戦してみよう!見出し

皇海山の情報はいかがでしたか?登山ルートや難易度の他、駐車場情報まで一気にお伝えしました。皇海山の日帰りルートは、落石の多い悪路を進まなければならず、アクセスも悪いので、いろんな意味で難易度の高い山だと思いますが、そこには手つかずの美しい自然があります。ぜひ、皇海山で少しハードな登山を体験してみて下さい。

投稿日: 2017年12月6日最終更新日: 2020年10月8日

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