松戸神社でお宮参りしよう！初詣や活気あふれる祭りの様子も紹介！

千葉県松戸市は昔から水戸街道の宿場町として栄えた場所で、徳川家との繋がりも強かった地域です。特に松戸駅西口周辺は江戸時代に商業地として賑わった場所で、駅から徒歩約7分の松戸神社には、その繁栄した歴史が垣間見れ、初詣やお宮参りには多くの人が訪れます。そんな松戸神社に昔から伝わる特別なお祭りや御朱印や駐車場までまとめました。

松戸神社は、駅も近く、周辺に駐車場もある利便の良い場所にあります。日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る｢必勝･家内安全･交通安全･除災招福 ｣の神社で、建てられたのは寛永三年(1626年)でした。松戸神社と称したのは明治時代で、明治維新の神仏分離がされるまでは「御嶽大権現」と呼ばれていました。

神社周辺は坂川と平行して走る旧水戸街道を中心に、川を舟で渡る為の関所や、宿場の運営に携わる宿役人が業務を行っていた問屋場跡(とやばあと)等、江戸と水戸の間の宿場町であった名残を多く見る事が出来ます。また、松戸神社の側を流れる坂川の川沿いには、春にはカワズザクラやソメイヨシノが咲く絶景が見られます。

松戸の名前の由来は、日本武尊の父の景行天皇の時代に、日本武尊が武蔵国へ向かう際、この地に陣営を設けて従事の方々と待ち合わせた場所とした事から来ているそうです。それが、「待つ郷」と呼ばれ、「待土」(まつど)に変化し、そして「松戸」と伝わり名前の由来になったとの事です。

江戸と水戸の間にある松戸の地は、水戸徳川家や将軍家が行き来している場所でした。その為、この神社にも鷹狩りに来ていた水戸藩徳川光圀の逸話があります。神社境内の銀杏の樹に止まった白鳥に、自分の鷹を放とうとしたが鷹は飛ばす、弓で射ようとするにも矢が折れてしまい、愕然とした光圀は折れた弓矢を奉納し、御神前に鎮謝して帰ったそうです。

宿場町として栄えた「松戸宿」にあった松戸神社には、その昔、徳川将軍家と水戸徳川家からの崇拝を受け、数多くの奉納品が納められたそうです。しかし、残念ながら1737年に松戸宿で起こった大火により、社殿及び奉納品も焼失してしまいました。現在の社殿はその後に再建されて300年ほど経ったものです。

境内の手水舎の向かいには、「水神社」があります。そこには龍神さまがおられ、口からは「御神水」が流れ出ています。流れる出ている水は100％天然水で松戸神社の名水と言われています。また、この「御神水」は知恵の源で集中力を高めて、学業や仕事に良いといわれ、多くの参拝者がここでお水取りをされているそうです。

また、境内の「水神社」の横には「火之迦具土大神」(ひのかぐつちのおおかみ)を祀る「秋葉神社」があります。この神様は、神産みのイザナギとイザナミとの間に生まれた火の神で、火防･災害除けの神として祀られ、明治の江戸火消しからの奉納額等も見られます。毎年、6月30日には例祭が執り行われ、お神輿の宮入等の神賑行事が行われます。

松戸神社の神楽殿に描かれた天井絵や杉戸絵は、松戸市有形文化財に指定されている歴史的に貴重な資料です。保存状態も非常に良いこれらの絵は、佐竹永湖(えいこ)と錦谿(きんけい)が、明治21年に描いたものです。伝統的な江戸絵画で、「四神」や獅子や植物や鳥、犬等が躍動的にそして繊細に描かれています。

松戸神社の名前を有名にした一つとして、2010年4月5日に、宇宙飛行士の山崎直子さんがこちらの「お守り」を携え、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗し、ケネディー宇宙センターから国際宇宙ステーションへと飛び立った事です。そして、任務を終え無事帰還した後、松戸神社へ「お守り｣を返納してパレードに参加しました。

宇宙へ携えて行ったその「お守り」は、松戸神社のご縁日である2009年10月18日に執り行われた松戸神社「神幸祭」の為につくられた「四神お守り」というものです。この「四神お守り」の「四神」とは、古代中国の天空の守り神で、東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武です。「四神」は古くから皇室の儀式にも用いられていました。

「神幸祭」は「四神」を祀るお祭りです。江戸時代中期に祭礼慣習となり、松戸神社で執り行われていましたが、戦後から60年余りに渡り途絶えていました。しかし、平成元年の松戸神社の屋根の改修の際に木彫りの「四神」が見つかったのがきっかけで、氏子を始めとする松戸の人々の大きな尽力で1990年に再開されました。

「松戸の大祭り」とも呼ばれる「神幸祭」は、松戸神社の「例祭日」である10月18日が日曜日に当たる年にしか行われない、とても貴重なお祭りです。平成に入ってからもたった5回しか行われておらず、次回は平成32年10月18日に執り行われます。山崎直子さんが宇宙に携えていったお守りも、そのレアなお祭りを記念してつくられたお守りなのです。

この「神幸祭」は奉仕者総勢500人以上が30以上のそれぞれの役割の古式衣装に身を包み、松戸駅周辺の約6キロを大行列で練り歩く圧巻のお祭りです。神社提灯から町会神輿までの大行列は大勢の観光客に見守られながらスタートから宮入までは長い時間を掛けて行われます。古式の則り行われる「神幸祭」は、松戸市民の伝統を伝える素晴らしいお祭りです。

「神幸祭」が行われない年は、10月18日の前の週末の日曜日に「例祭日」として「神輿連合御渡祭」が執り行われます。スタートは伊勢丹そばの「町会神輿集合場所」です。そこから松戸駅西口の駅前通りを通り、流山街道の本町の信号を左折して練り歩き、松戸神社へ宮入します。「神幸祭」に比べるとかなり距離も短いですがこちらも素晴らしいお祭りです。

松戸神社は年間を通じ、家族とともに多くの赤ちゃんがお宮参りに訪れます。特に11月15日の七五三が近い土日になると、神社は多くの家族で大変混雑しています。混雑具合によっては、御祈祷は家族単位ではなく全組一諸の御祈祷になります。お宮参りや七五三の御祈祷の受付は10時から15時の間で、平日のみ事前予約も受け付けているそうです。

お宮参りは、氏神様のご加護を受けて健やかに成長することを目的にしていて、男児生後31日または32日、女児は生後32日または33日目とされています。松戸神社では、初穂料は5000円からで所要時間は10分から15分程度です。お宮参りの御祈祷記念品としては御神札、お守り、飴、おもちゃ、絵馬が授与されます。

こちらの御朱印は拝殿の右手にある社務所にて頂けます。御朱印の初穂料は300円です。また、松戸神社オリジナルの御朱印帳もあり、緑色に「松戸神社神幸祭」の「四神」がデザインされています。裏面には、美しい坂川の桜と、松戸神社へ架かる「潜龍橋」のデザインです。御朱印帳の初穂料は1500円です。

初詣では多くの松戸市の人々が松戸神社に参拝に訪れます。元旦の午前0時から3時までは、境内で樽酒や甘酒を頂く事も出来、お囃子や獅子舞などの奉納も見られ、除夜の鐘の鳴る前から境内は初詣客で大変賑わっています。元旦から1月7日まで初詣で祈願を希望される場合は社務所にて受付されています。

松戸神社まで、JR常盤駅の新京成電車「松戸駅」西口より徒歩7分。車でのアクセスは、東京外環道三郷南インターチェンジから約10分です。境内駐車場は無料で20台まで駐車出来ます。しかし、初詣やお祭りの時期には、この駐車場は使用できません。その為、松戸神社に近い周辺の駐車場をご紹介します。 　　　　　

神社に近い駐車場は次の3つです。「ナビパーク松戸第8駐車場」からなら徒歩約1分で松戸神社へ到着します。「リパーク松戸3丁目第駐車場」や「伊勢丹松戸店第1駐車場」からでも徒歩2分程度です。神社は松戸駅周辺で、他にもたくさんの駐車場がありますので大変便利に参拝出来ます。

いかがでしたか?松戸神社が執り行う古式ゆかしい「神幸祭」は松戸市民に受け継がれた素晴らしいお祭りです。次回の開催まではもう少しありますが、春は坂川の美しい桜並木が見られ、落ち着いた風情が素敵な松戸神社に、子供のお宮参りや初詣、そして人生の節目に参拝されてみてはいかがでしょう。