武蔵国分寺公園が子供の遊び場におすすめ！駐車場情報も調査！

2002年4月に開園した「武蔵国分寺公園」は、JR中央本線・武蔵野線の西国分寺駅から徒歩７分の所にあります。桜・紅葉の季節や、折に触れて催されるローカル・イベント当日は別として、普段は取り立てて遊具もなく、広々とした芝生に木々や花々が点在しているだけ。大人も子供も気ままに楽しめる家族向きの静かな公園です。

常時無料開放されている約10ヘクタール（東京ドーム2個分以上）の広大な敷地は南北2つのエリアに分かれ、「ふれあい橋」という歩道橋が一般道路を跨ぐ形で両者を結んでいます。円形芝生広場・武蔵の池・扇の滝・霧の噴水・鉄道学園記念碑・であい橋等があります。桜の季節なら周りを歩くだけでもたっぷりお花見ができます。

住所:東京都国分寺市泉町二丁目・西元町一丁目 電話番号:042-323-8123（武蔵国分寺公園サービスセンター）

北エリアは一周500mの円形芝生広場を中心に、クラ・ケヤキ・イチョウなどの巨木や滝、池、噴水がバランスよく配置されています。池のまわりには延長33m・幅3mの藤棚やノウゼンカズラの棚があり、開花期には見事な彩りを添えます。また池の中にはメダカ、ヤゴ、オタマジャクシ等が棲み子供たちを楽しませています。

芝生と木立はたっぷりですが、遊具は皆無。北エリアにはサービスセンターなどの施設もありますが、南エリアは芝生いっぱいの「こもれ日広場」、「野鳥の森」など自然の要素が多く、人工施設は休憩所ぐらいです。駐車場もこちら側。なお、真夏にはミスﾄの散布設備も設けられ、涼しげな空間に子供たちも大はしゃぎです。

芝生が広くてマラソンコースがあって、自転車の練習にもいい。遊具が無い分却ってのんびりできる憩いの場です。事務所には授乳スペースもあり、オムツも変えられます。バリアフリー対応も進んでいるので、車椅子やベビーカーでも安心です。ただし、若干の自動販売機こそあれ、普段、売店は一切ないので、お弁当はご用意を。

普段はモノ静かなこの公園も、桜、紅葉の季節は別です。地域のお祭りやイベントのある日も駐車場は満杯。上の写真は昨2016年から市の主催で始まったピクニック・マルシェ。今年は、農産物・こくベジメニュー・地元雑貨（文具・絵画など）の販売、絵本の読み聞かせなど盛りだくさんのプログラムが用意されました。

武蔵国分寺公園ではスポーツコーディネーターの指導する「親子スポーツ教室」、「親子DE のびのび体操教室」、「健康遊具教室」、「はじめてのノルディックウォーキング教室」など芝生を活用した様々なスポーツ・プログラムが開かれています(原則無料）。

「ぶんぶんうぉーく」は毎年11月に開かれる国分寺市主催のイベントです。この公園もその会場の一つとなり、OUTDOOR READINGコーナー、ピクニックLIVE、読み聞かせコーナー、ハンモックコーナー、ファーマーズマーケット等々、手作りの遊具も使いながら、大人にも子供にも楽しいひと時を演出してくれます。

まだまだいろいろあります。「Bunji Global Festa」はライブ、盆踊りに加え、タイ、フィリピンなどの食も楽しめる国際夏祭り。さらに「ふれあい橋」の上から天体望遠鏡を覗く年数回の「星空観望会」など、魅力的なイベント・スケジュールを是非チェックしてみましょう。駐車場の混み具合にもご注意を。

この公園は、観桜、紅葉狩りの穴場的存在。夏の夜の星空観望、お正月の凧揚げも入れて、まさに春夏秋冬、遊具なしでも楽しみの尽きないおすすめスポットです。2017年の桜は3月24日ころ、ソメイヨシノに先駆けて、トウカイザクラが見ごろになりました。園内のみならず「ふれあい橋」から見渡す「にしこくの桜」も壮観です。

晩秋の武蔵国分寺公園。「こもれび広場」ではイチョウのじゅうたんを背景に、「武蔵の池～扇の滝」の小道では、ドウダンツツジの赤とコラボして、イロハモミジの燃えるような鮮やかさを楽しめます。秋晴れの日の園内は実に壮観ですが、 中でもおすすめは南東口付近にあるハナノキ。 真っ赤に染まって公園入口のシンボルになります。

JR中央線と武蔵野線のクロスする西国分寺駅から東南方向に徒歩7分の距離ですが、中央線快速・特快はこの駅に停車しないので注意しましょう。西武国分寺線・多摩湖線との連絡があり、JR快速も停車する 国分寺駅から歩くと15分程かかりますが、同駅南口から京王バス（寺85系統）がおすすめ。泉町一丁目で下車すれば目の前です。

小平、国立、府中、小金井など東西南北の隣接市からの道は都道145号線（通称：多喜窪通り）、東山道武蔵路、府中街道などを走る比較的楽なドライブです。高速道経由なら最寄りの中央道「国立・府中IC」から15分程度。もちろん桜の季節は渋滞や駐車場にも要注意です。

公園の駐車場は普通車で1時間300円プラス以降30分毎に100円。支払にあたり、千円札以外の紙幣やクレジットカードは使えません。収容台数は22台（うち2台は障害者用）と限られているためイベントのある日は入り切れず苦労することもありますが、近隣のコインパークも10か所前後あるのでチェックしてみましょう。

「公園でのんびり」だけでは物足りない方におすすめの散策路をご紹介しておきましょう。武蔵野台地一帯にはいくつかの崖線（断層帯）の存在が知られています。国分寺崖線は特に有名で、国分寺周辺の湧水は野川となって世田谷の等々力渓谷などを通り多摩川に続きます。桜の季節に子供連れで野川沿いを歩くのもなかなかの風情です。

奈良時代、聖武天皇が律令制の一環として各地に「国分寺」を建立しました。「武蔵国分寺」もその一つ。湧水の存在が決め手になったのかもしれません。現存する「楼門、薬師堂」などは武蔵国分寺公園の南端から歩いて10分。駐車場はありません。1300年前にはこの公園も境内の一部だったようです。

武蔵国分寺から東に「お鷹の道・真姿の池湧水群」というおすすめの小路が続きます。江戸末期の国分寺は徳川家の鷹狩場でした。国分寺崖線付近の清流沿いに整備された小道が「お鷹の道」と呼ばれたのはこのため。「真姿の池」は、重い病に苦しむ絶世の美女が、「池で身を清めよ」との霊示を受けて快癒したとの伝説につながります。

全国名水百選にも選定されているこの地の湧水でいれたコーヒーを楽しむなら「史跡の駅　おたカフェ」へ。ただ、弁当・食事・トイレ休憩など誰でも自由に入れる「癒・交流・展示空間」を謳っているだけあって、かなり混んでいるときもあるようです。 武蔵国分寺公園は湧水の枯渇を防止すする水源林にもなっているそうです。

住所:東京都国分寺市西元町1丁目13−6 電話番号:042-312-2878

お鷹の道散策の終点として地域外からの観光客もよく訪れるのが、JR国分寺駅南口に面した「殿ヶ谷戸庭園」です。三菱創業家の岩崎彦弥太が別邸として買い取り、整備したものです。昭和40年代の再開発計画に反対した住民運動をきっかけに東京都が買収、1979年（昭和54年）より有料庭園として公開されています（駐車場なし）。

住所:東京都国分寺市南町2-16 電話番号:042-324-7991

さらに歩むこと数分で着く「イングリッシュガーデン・ローズカフェ」も定評のあるスポットです。閑静な高台の一画。5、6月を中心に、色とりどり200種類以上の薔薇が出迎えてくれます。晴れていれば、断層帯（ハケ）の高みから薔薇の香に包まれつつ丹沢越しに富士山を遠望できます。

住所:東京都国分寺市南町2-3−23 電話番号:042-304-2887

武蔵国分寺公園の入り口には、SLの動輪をモチーフにした記念碑が置かれています。旧国鉄の所有する「中央鉄道学園」があったことを示すものです。新幹線など日本の鉄道技術を生み育てる揺りかごとして歴史を刻んだこの聖地は、1987年の国鉄民営化を機に売却され、今や地域の広場として新たな役割を担っています。

国分寺では現在、駅北口再開発が進み、来たる2018年には34-35階という超高層のツインタワーがオープンするようです。都市機能面で大きく飛躍しそうな国分寺にあって、歴史・文化・自然を守り、子供たちの幸せを育む武蔵国分寺公園の役割にはますます期待が高まることでしょう。