屋久島でトレッキング！服装や持ち物は？初心者におすすめのコースも紹介！

屋久島のトレッキングは、縄文杉や渓谷、苔むした森などが自生する原生林を歩くことにあるのではないでしょうか。屋久島は雨が多いことでも知られています。雨の対策も必要です。そんな屋久島トレッキングを楽しむために、服装や持ち物などの事前準備とおすすめのコースをご紹介します。

屋久島のトレッキングは季節ごとに違った表情を見せてくれて楽しめますが、一番のおすすめはどの季節でしょうか。2月からの冬の季節は雪山の装備や服装が必要です。ゴールデンウィークと夏休みの季節は混雑します。おすすめの季節は5月から6月と11月から1月です。

屋久島は南の島だから暖かい！と勘違いしている人が多いようですが、関東に比べると10℃位低い気温と考えて服装選びをしておくことをおすすめします。また屋久島のトレッキングは原生林の中を歩きますので、運動靴では疲れます。履きなれたトレッキングシューズを準備しましょう。

また屋久島は雨が多い地域です。「月に35日間雨が降る」とはオーバーですが、それくらい雨が多いのです。レインウエアは必須です。雨に濡れると体温を奪われで危険なこともあります。6月が最も雨が多いですが、季節を問わず雨が降りますので、どの季節に出かける場合でも雨対策だけは忘れずに行っておきましょう。

本州のトレッキングコースと違うのは雨が多いことと歩きづらい道が多いことです。足腰や体力に不安がある人はトレッキングポールを、日帰りの場合でもヘッドライトを持ち物に入れておくのがおすすめです。また、コース内にはトイレがほとんど無いので携帯トイレを持参するようにしましょう。

飛行機でアクセスの場合は、屋久島空港への直行便は伊丹空港と福岡空港、鹿児島空港からになります。他の都市からの場合は、鹿児島空港から乗り換えになります。ゴールデンウィークや夏休みなどの季節には利用客が多くなります。スケジュールが決まっていれば、早めの予約がおすすめです。

フェリーや高速船でアクセスする場合は、鹿児島から屋久島に向う3つの方法があります。高速船の「トッピー＆ロケット」を利用すれば約2時間で到着します。「フェリー屋久島2」は約4時間での到着です。「フェリーはいびすかす」は種子島に寄港しますので約13時間程になります。

屋久島に到着すれば早速トレッキングに出発ですが、その前にも準備しておくことがあります。いつものトレッキングのつもりで出発すると失敗することがありますので注意しましょう。屋久島トレッキングではコースに水は豊富にあります。重いペットボトルや水筒は最小限でも差し支えありません。

屋久島のトレッキングコースの特徴はコースに入ると売店や山小屋が一切無いということです。登山口にも飲み物の自動販売機はありません。食料やおやつは持ち物リストに入れて町で調達しておきましょう。屋久島のお弁当屋さんは朝早くから営業しています。前日に電話などで予約しておくと便利です。

屋久島には携帯電話の中継所がありませんので、携帯電話は繋がらないと思ってください。森の中ではまず通話はできません。木々の無い見晴らしの良い場所や山頂では、機種によっては通じることがあります。事前に携帯電話会社に確認しておいた方がいいですが、あまり期待はできません。

屋久島のトレッキングにはガイドが付いたツアーがたくさんありますが、ガイドなしでも十分に楽しむことができます。何といっても世界遺産の大自然を歩くのですから、マイナスイオンの中でリフレッシュできます。存分に楽しむためにはマナーやルールを守って快適に歩きましょう。

トレッキングのマナーはどこでも同じですが、屋久島ならではのマナーもあります。屋久島山岳部利用対策協議会のマナーガイドには、「渋滞を作らない」「写真を撮るポイントで食事をしない」というのがあります。さずがに人気のコースです。初心者は特に注意して、みんなが楽しめるトレッキングにしたいものです。

屋久島は、島の約4割の地域が国立公園に指定されていて、一部は世界自然遺産にも登録されています。動物や植物を持ち帰ることはもちろん、枝を折ったり傷つけることも禁止されています。また島の外から持ち込むことも禁止されています。種を蒔いたり苗木を植えたりすることも禁止です。

ゴミの持ち帰りはトレッキングに限らず常識ですね。屋久島のコースには山小屋や休憩所などがありません。また、コースも長いですのでトイレが心配です。屋久島では、携帯トイレ専用ブースが多く設置されています。屋久島の環境を守るために携帯トイレを持ち物に入れることをおすすめします。

トレッキングに限らず屋久島観光のシンボルは縄文杉です。屋久島には縄文杉をはじめとした三大人気ポイントと言われる景観があります。トレッキングのコース選びには初心者や中級者、目的別、日帰りや一泊などそれぞれの体力やスケジュールに合わせますが、三大人気ポイントだけは抑えておきたいです。

屋久杉の中でも最大級で樹齢4000年とも言われています。幹の周りは約16mにもなります。屋久島トレッキングのハイライトです。縄文杉までのコースは約20㎞、10時間程度になりますが、コースは整備されていて、難所も無く初心者でも変化に富んだコースを楽しめます。距離がありますので、服装や持ち物の準備が肝心です。

屋久杉の原生林と苔が生い茂った森の風景は、もののけ姫の舞台を思わせます。滝や清流を分ける巨岩、谷に架かる吊り橋など渓谷美が集約しています。屋久島のトレッキングでは外せないポイントです。コースは遊歩道が整備されていて初心者でも気軽に歩くことができて、ヤクシカに出会える幸運もあります。

ヤクスギランドは屋久島の東側に広がる地域です。有名な屋久杉や奇妙な形をした屋久杉などが多くあり、自然のままの森の姿を見ることができます。ヤクスギランドという名前だけを聞けばテーマパークのようですが、手付かず大自然を堪能でいる人気のポイントです。

屋久島のトレッキングは三大人気スポットを含めたいものです。人気ポイントをめぐるコースもたくさんあります。距離の長い縄文杉のコースは初心者でも挑戦できます。体力や目的、スケジュールに合わせて選べるトレッキングコースから、おすすめをご紹介します。

屋久島のトレッキングコースには初心者でも楽しめるコースがたくさんあります。コースは整備されているところが多いので、初心者でもガイドなしで楽しめます。それでも心配な初心者はシーズン中がおすすめです。歩いている人が混雑するくらい多いので安心感はあります。

うっそうとした屋久杉の原生林とその中を流れる白谷川の峡谷が楽しめるコースです。苔むした渓谷は、もののけ姫の舞台を思わせる幻想的な風景です。周回コースは6時間ですがよく整備されています。周回コースでも体力に合わせて時間を調整して歩けますので、ハイキング感覚で参加できます。

テーマパークのようですが、実態は広大で深い原生林です。樹齢3000年の屋久杉やご神木の大和杉、渓谷などの見どころがいっぱいです。ヤクスギランドにはトレッキングコースがいくつもあり選んで参加できますし、いくつかのコースを組み合わせて楽しむこともできます。ヤクスギランドだけでも屋久島を満喫できます。

幻想的な屋久島の絶景をのんびりと楽しめるコースです。初心者向けに整備された遊歩道が歩けるコースで、所要時間は1時間から3時間です。登山装備をしなくても大丈夫なコースですが、雨具だけは忘れずに持っていきましょう。中級者はコースをアレンジして長い距離を楽しむこともできます。

数千年もの間姿を変えない屋久杉と照葉樹の原生林です。沢を渡るコースで中級者向けとは言われていますが、危険な場所は無く初心者でも大丈夫です。雨が多いときは膝まで増水する場所があります。服装や持ち物は事前に十分に確認してから歩きましょう。

宮崎駿監督が映画「もののけ姫」のモデルにしたといわれている「苔むす森」に向かうコースです。巨岩の間に朽ちた大木が横たわります。屋久杉の大きな根がむき出しになっています。それらを覆いつくすように苔が生えています。まさにもののけ姫の舞台です。

ヤクスギランドの奥にある天文の森は、うっそうとした屋久杉の森です。江戸時代に伐採された切り株が朽ちて残っています。その切り株には、緑の苔で覆われています。そっと触れてみると、フワッとした苔の感触と時間の経過を感じることができます。天柱石や釈迦杉を見ることができます。

大和杉もヤクスギランドから進むことができます。樹齢3000年の大和杉を目指すコースです。所要時間はのんびりと風景を楽しみながら歩いても4時間程度です。コースの途中には、倒木をまたいだりもぐったりする場所があり歩きづらいコースです。危険はありませんがトレッキングシューズや服装に注意しましょう。

所要時間10時間程度までの日帰りができるトレッキングコースをご紹介します。中級者コースで、コース内はよく整備されていて初心者でも可能ですが、装備や服装、持ち物をしっかりと準備しておくことをおすすめします。初心者の場合はガイドや中級者に同行してもらうのが安心です。

屋久島にトレッキングに来る人の多くは「縄文杉」が目的でしょう。所要時間が約10時間のコースには、有名なウイルソン株や大王杉をはじめ巨木が見られ、トロッコ道や楠川別れ、大株歩道など変化に富んでいます。距離は長いですが、目的地までのコース変化を楽しめば時間も短く感じられれかも知れません。

コース内には沢や急斜面などの難所もありますが、全体的には整備されています。苔に覆われた石の道もありますので服装や持ち物はしっかりと準備しておきましょう。途中にはトロッコ道や石段もあり変化に富んでいます。ベストの季節でも観光客は少ないのでゆっくりと満喫できるコースです。

1日で三大人気ポイントの「縄文杉」と「白谷雲水渓」をまとめて楽しむコースです。荒川登山口から縄文杉へ向かい白谷雲水渓までで約12時間程度かかります。かなりの強行軍になりますので、初心者にはおすすめできません。逆コースも可能ですが、往復ではありませんので行きや帰りのアクセスを考えておきましょう。

ヤクスギランドからも望める「太忠岳」を目指すコースです。ヤクスギランドから天文の森へ、さらに標高差250mほどを登ると山頂に到着です。山頂には奇岩として知られる「天柱石」があります。展望もよくヤクスギランドの深い森を上から眺めることができます。

三大人気ポイントや奥岳を巡るルートで、約45㎞を歩くコースです。初心者には難しいので中級者以上におすすめです。テント泊になりますので装備や服装、持ち物など登山のスキルも必要です。安全のため夏の季節に挑戦しましょう。奥岳からのご来光を見れば疲れもどこかにいってしまいます。

屋久島の宮之浦岳は、標高1935m九州最高峰の山です。宮之浦岳コースは本格的な登山ですので、上級者におすすめのコースです。屋久杉の原生林を抜けて、高層湿原や花之江河の景観が楽しめます。山頂に近づくと花崗岩と白骨樹の風景が広がり、さらに360度のパノラマを堪能できます。

屋久島のトレッキングを楽しむための服装や持ち物の準備、おすすめのコースをご紹介しました。屋久島の醍醐味は巨大な屋久杉の原生林と苔むした森の風景です。一歩足を踏み入れると幻想的な光景に息をのみます。季節ごとに違った楽しみもあります。世界遺産に会いに屋久島へ行って見ませんか。