そっくりなオレオと新商品ノアール!
ノアールは、ヤマザキビスケットの新商品のビスケットです。その形や大きさなど見た目はナビスコのオレオとそっくりで、その似方は間違えて買ってしまうのではないかというほど。今回はそんなヤマザキビスケットの新商品ノアールとナビスコのオレオの見た目や値段、味などを比較してそれぞれの特性をご紹介します。また、オレオの他の種類の商品もご紹介します。
オレオとノアールってどんなお菓子?
オレオとノアールは、チョコレートのビスケットで中の白いクリームを挟んでいるお菓子です。どちらも見た目はとっても似ていて、注意してみないとなかなか分からないほど。チョコレートのビスケットにはどちらにも細かい模様が入っており、どちらもかわいいフォルムをしています。どちらもサクサクとしたビスケットで、どちらもビターな味わいです。
世の中には様々なビスケットの種類がありますが、このオレオとノアールのビターチョコレートビスケットにクリームが挟まれている種類のものはとても特徴的です。しかし、新商品のノアールに対してオレオは100年以上の歴史があることから、この種類のビスケットは「オレオ」と呼ばれることが多いのだとか。しかし、2つを比べてみると様々な違いや特徴があるのです。
新商品のノアール
ノアールは、2017年の12月1日から出荷が開始されたヤマザキビスケットの新商品です。ノアールとはフランス語で黒を意味する言葉です。オレオはパッケージに青を使っていますが、ノアールは鮮明な赤を使用しています。発売当初からオレオに似た商品ができたと話題になり、現在ではノアールのファンもいるほど。新商品ながら、日本で親しまれる種類のお菓子になりました。
なぜオレオに似たノアールができたの?
新商品ノアールができた理由は、ナビスコとヤマザキビスケットの会社同士の関係の変化にあります。ヤマザキビスケットは以前ヤマザキナビスコという名で、1970年に山崎製パンとアメリカのナビスコ社、日綿実業の合弁会社として作られ、オレオやリッツなど様々な種類のお菓子を日本で製造販売しました。当時は日本に根付かないことに加え、製造面でもかなり苦労したのだとか。
製造面で苦労したのは、使用する小麦粉の違いや気候の違いがあったからなのだとか。様々な苦労を重ねつつ、ついに完成したヤマザキナビスコのオレオは、日本の中でも大人気の種類のお菓子のひとつとなりました。しかし、このヤマザキとナビスコとの契約は1970年から46年続いたのですが、2016年8月末でライセンス契約が終了となります。この出来事には日本中が騒然となりました。
ライセンス契約を終了することになった背景には、ナビスコの会社モンデリーズの経営方針が変わったことになります。モンデリーズは手広く広げるのではなく、集中した事業展開を試みました。その結果、お菓子の種類の事業はコアなものと考えられ、販売を自社で行うのでヤマザキには製造のみをお願いするという方針になったのだとか。そんな申し出をヤマザキナビスコは断りました。
山崎製パンは、自分の会社で物流はもちろんコンビニのデイリーヤマザキなど販売をも持っています。そんなヤマザキにとってモンデリーズの下請けと受け取れる提案は受け入れられませんでした。そうして、2016年8月末をもって、ヤマザキナビスコはヤマザキビスケットに名前を変え、オレオに似た自社商品を作るようになりました。そんな風にしてできた新商品がノアールなのです。
オレオの会社ナビスコ
ナビスコは、アメリカニュージャージー州のお菓子の会社です。ナビスコの名前の由来は以前の社名であるナショナルビスケットカンパニーを省略したところからきています。主な商品はクラッカーやビスケットなどの種類のお菓子です。現在は、モンデリーズの子会社となっています。1898年から続く会社で現在では従業員数は約2000人にものぼります。
以前は日本のヤマザキナビスコが販売していたオレオやリッツプレミアムの3種類ですが、2016年の9月からモンデリーズ・インターナショナルの日本の会社であるモンデリーズ・ジャパンが引き継ぎ、販売をしています。しかし、製造は日本ではなく中国に変更されています。また、砂糖と小麦粉の量が変更されるなど販売元が変わり見た目は変わりませんが、味は多少変わったのだとか。
ノアールの会社ヤマザキビスケット
ヤマザキビスケット(元ヤマザキナビスコ)は1970年に、山崎製パンとナビスコ、穀物類を取り扱う商社の日綿實業が三者合弁したお菓子のメーカーとして誕生しました。会社ができてからナビスコブランドの製品を日本で作って売ることを主にしていて、翌年からリッツ、アメリカでも人気だったオレオを日本で製造し、販売していました。その頃は商標もナビスコのものを使用していました。
しかし、旧ヤマザキナビスコはナビスコの独自製品ではない、ヤマザキナビスコならではの種類のお菓子を作り出しました。今では大人気のチップスターやエアリアルなどです。ナビスコとの提携が切れた現在でも、チップスターなどの旧ヤマザキナビスコが開発した商品はそのまま発売しています。社名が変更されたことから、YBCを楕円形で囲んだロゴに変わりました。
オレオとノアールの比較1:値段
とても似ているオレオとノアールですが、比較すると二つの違いや特性が見えてきました。まず初めに、新商品のノアールとナビスコの値段を比較します。オレオも新商品のノアールも値段は同じ価格に設定されています。もちろん小売価格ですから、店頭に並ぶ場合はそのお店のさじ加減で値段が違うこともあるかもしれませんが、小売価格では全く同じ値段となっています。
そんなオレオとノアールの値段は18枚入って220円です。値段が一枚どちらも12円ほどと、かなりリーズナブルな値段です。どちらも箱の中には2つ筒状のパックが入っており、それぞれに9枚ずつ入れられています。箱の中に大きな袋一つでは開けた後時間が経ってしまいクッキーがふにゃふにゃになってしまう心配がありますが、半分の量でパックしてあるのでとても便利な包装です。
オレオとノアールの比較2:見た目
あまり注意深く見ない限り、二つのクッキーはどちらも同じように見えます。しかし、よくよく見ると値段と違ってデザインはかなり違ったものとなっています。オレオは小さな花びらが4枚の花が12個ぐるりと描かれており中央には「OREO」の文字があります。文字の上には横2本、縦1本で交わる線があり、ビスケットの外側は小さな線がたくさん引かれています。
一方ヤマザキビスケットの新商品ノアールは8つの桜がぐるりと描かれており中心にはヤマザキビスケットの「YBC」の文字が記されています。また、そのBの上と下には一つずつひし形が描かれています。一番外側にはぐるりと桜の花びらがちりばめられています。桜をモチーフにしており、何とも日本らしいかわいいデザインです。どちらも牛乳とよく絡みそうな、でこぼこした形をしています。
オレオとノアールの比較3:味
食べ比べてみると意外に異なるのが味です。同じようなビスケットですが、ビスケットとクリーム、どちらにも違いがありました。まず、オレオのビスケットは硬めでパキッとした食感が特徴的です。チョコレート感は強くなく、ビターな味わいが印象的です。一方新商品のノアールはさっくりとした優しい食感で、ブラックココアがよく効いたビスケットの味です。
中のクリームの味もそれぞれの個性がよく出ています。オレオのクリームは少し硬めで、甘さが際立つ味わいです。一方新商品のノアールは、クリームが柔らかく甘さは控えめ。オレオは硬くビターな味わいに甘めのクリームがマッチしており、ノアールはさくっとした食感のココアが効いたビスケットと優しい柔らかな甘みのクリームがとてもよく合っています。
オレオとノアールの比較4:厚さ
次に、オレオと新商品ノアールのビスケットの厚さを比較します。オレオとノアールの厚さは横に並べて比べてみても同じくらいに見えます。二枚のビスケット、クリームどちらの厚さもほぼ同じくらいです。味わいは異なるオレオとノアールですが、同じくらいの食べ応えとみてよいでしょう。凹凸の高さもほぼ同じくらいと、二つのビスケットは見た目がやはり似ています。
二つともに魅力的なのは、クリームのたっぷりした厚さです。薄すぎもせず、厚すぎもしないこのクリームがビスケットとの見事なハーモニーを生み出しています。どちらもクリームの甘さとビスケットの大人な味わいの比率を計算した商品だといえます。ちなみに、新商品のノアールよりもオレオの方がクリームは少し白く、ノアールはクリーム色をしています。
オレオとノアールの比較5:カロリー
ここまで相違点・類似点などそれぞれにありましたが、次はカロリーで比較していきます。オレオ、ノアールともにだいたい同じカロリーですが、オレオは1袋18枚入りで477キロカロリー、ノアールはこちらも同じ1袋18枚入りで475キロカロリーと表記されています。ノアールの方が2キロカロリー少ないですが、ほぼ同じカロリーと言ってよいでしょう。
1枚ずつにして計算してみると、オレオの方が1枚53キロカロリー、ノアールが1枚あたり52.8キロカロリーです。カロリーの少ない方を食べようと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、カロリーでは大差がありません。自分の好みの味や、その日の気分でオレオを食べてみるかノアールを食べてみるのか決めるのも楽しいかもしれません。
オレオとノアールの比較6:原材料
最後の比較は原材料。オレオの原材料は小麦粉、砂糖、植物油脂、乳糖、ココアパウダー、コーンスターチ、カカオマス、ホエイパウダー、食塩、膨張剤、乳化剤、香料、酸化防止剤が入っています。一方ノアールは砂糖、小麦粉、ショートニング、加工油脂、乳糖、ココアパウダー、ぶどう糖果糖液糖、コーンフラワー、カカオマス、乳等を主要原料とする食品、食塩、膨脹剤、乳化剤、香料です。
こうして比べてみると原材料にはかなり違いがみられます。ノアールの方がオレオより砂糖が多く、ノアールにはショートニング、加工油脂、ココアパウダー、ぶどう糖果糖液糖などオレオには入っていないものもたくさん入っています。ノアールにはカカオマスにプラスしてココアパウダーが入っているので、オレオにない独特のココア感が感じられるのかもしれません。
オレオの魅力!
ナビスコのオレオには、自ら開発し100年続いた歴史と、今もなお世界中で愛されているという実績があります。そんなオレオは、甘くないビターなチョコレートクッキーが芳醇なクリームを引き立てる、コンビネーションが考え抜かれた味わいがとても魅力的です。それに加え、オレオは種類が豊富で様々な味わいを楽しむことができるのも魅力のひとつです。
その種類は普通のフレーバー、オレオバニラクリームに始まり、オレオチョコレートクリーム、オレオビッツサンド、バニラオレオゴールデンバニラクリーム、オレオクリスピーバニラムース、オレオクリスピーティラミス、オレオクリスピー抹茶ラテなど、なんと7種類もあるのです。それぞれに違った魅力がありいろいろと試したくなります。また、食べやすい小さなオレオも販売されています。
ノアールの魅力!
ノアールは、クリームを挟んでいるクッキー部分のことをチョコレートクッキーではなく、ココアクッキーと呼んでいます。ヤマザキビスケットは「圧倒的ココア感」を目指して商品を作り上げたのだとか。そんなクッキーはさくさくとしており、ふんだんに使われたブラックココアがよく効いています。オレオを作った47年間の技術で丁寧に焼き上げられた味わいはとても魅力的です。
また、クリームにもこだわりがあるのだとか。ノアールはあまりきつくない、ほんのりした甘みでふわりと口の中で溶けるバニラクリームを作り上げました。その味わいと食感はブラックココアビスケットの風味ととても相性がよく、何枚でも食べられてしまうという声も。ノアールはヤマザキビスケットが経験と知識、技術を生かして作った、ココアクッキーとクリームの優しい味わいが魅力的です。
ナビスコと似ている商品は他の種類も!
オレオの他にも、ナビスコとの契約が切れた後販売できなくなり大騒ぎになった商品がもうひとつあります。それは、おやつはもちろんパーティーの時にも大活躍の「リッツ」です。こちらも販売できなくなった後、同じような商品をヤマザキビスケットが作り、発売に至りました。名前はルヴァンで、こちらはオレオと違って見た目は区別がつかないほどよく似ています。
しかし、断面や味を比べてみると、少しずつ違いもありました。断面を見てみるとリッツの方が生地の層が多く幾重にも重なっています。ルヴァンは比べてみると少し層は粗めです。また、穴の数も同じのリッツとルヴァンですが、塩はルヴァンの方がたくさんついています。食感はリッツの方が軽いですが、味わいはルヴァンの方がしっかりしているのだとか。好みの分かれそうな商品です。
オレオとノアールを食べてみよう!
新商品のノアールは、契約していたナビスコのオレオととっても似た商品です。しかし、様々な点で比べてみると違った点がたくさんありました。オレオとノアールはそれぞれの特性や魅力があるので、どちらが美味しいというのは好みが分かれるのだとか。ノアール、オレオともに小さなパックでも販売しています。ご興味のある方はぜひ購入して食べ比べてみてください。
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