犬は飛行機に機内持ち込みできる？同乗可能な会社も！準備や注意点のまとめ！

犬を飼っていると、なかなか旅行に行くことができませんが、犬と一緒に宿泊できるホテルも増えてきています。旅行中でも愛犬と離れたくない人には嬉しいサービスです。しかし飛行機に犬を乗せる場合には、いろいろな制約があることが多いです。そこで犬を飛行機に乗せる場合の条件や注意点などを国内線、国際線とともにまとめてみました。

犬を飛行機に乗せる場合、他の公共の乗り物に乗せるときと同様にケージに入れておかなくてはいけないのはもちろんですが、客室に同乗させることはできません。ペットの扱いは機内持ち込みの荷物扱いにはならず、チェックインのときに預ける手荷物と同じ扱いになります。犬などのペットが乗せられる場所は客室ではなく貨物室になり、機内では飼い主といっしょに過ごすことはできません。

貨物室は他の荷物とはスペースが分かれているので、荷物に埋もれたり、荷物が落ちてきたりする危険はありませんが、エアコンなどがきかない場所であるために、極端に暑い時期や寒い時期には犬に負担がかかるので、避けたほうが無難です。飼い主と離れることや、身動きの取りづらいケージで見慣れない場所に置かれることでストレスがかかることも多いです。

犬は機内持ち込み荷物として客室に同乗はできませんが、貨物室に乗せるという条件で国内線の飛行機に乗せることができます。しかし航空会社で条件の差はありますが、短頭種の犬の搭乗ができないことがほとんどです。短頭種というのは短吻種とも呼ばれ、ブルドッグのように鼻腔が短い犬のことです。輸送中に環境の変化を受けやすく体調の変化をきたすことが多いという理由で、受け入れを中止している航空会社が多いです。

具体的な例をあげますと「スカイマーク」はブルドッグ、パグ、シーズーなど短吻種に分類される犬種は全て搭乗することはできません。「JAL」はブルドッグとフレンチブルドッグの受け入れを中止しています。「ANA」は毎年6月から9月までの夏季のみ短吻種の受け入れを中止していましたが、2018年から5月1日から10月31日までに延長されています。

犬は犬種だけでなく、年齢や体調、その他の条件でも飛行機に乗せられないことがあります。生後4か月以内の子犬は飛行機には乗せられません。また高齢犬も避けたほうが無難ですが、どうしても必要がある場合は事前に動物病院で相談するようにしましょう。1年以内に混合ワクチンと狂犬病の予防接種を受けていない場合も受け入れをしてもらうことができません。

超大型犬の場合、ケージの大きさによっては搭乗できないケースがありますので、事前に確認しておくことが必要です。健康状態が良くない犬も飛行機の搭乗は避けたほうが無難です。特に心臓疾患や呼吸器疾患がある場合は体調に変調をきたす可能性がありますので、避けるようにしましょう。極端な分離不安や神経質な犬の場合も、大きなストレスになってしまうことがあります。

犬を飛行機に乗せる場合、航空会社によって条件に違いがありますので、搭乗予定の航空会社の注意事項をよく確認するようにしておきましょう。搭乗予約をする際には再度、当日必要なものを確認しておくようにします。当日は30分前までに受付をして犬を預けるようにします。ペットの受け付けは他の荷物とは別になっていることが多いので、事前に確認しておきましょう。

飛行機の貨物室は空調がききにくいことがあるため、預けられた犬は出発直前まで空調がきいたカウンターで待機した後、ケージに入れてカートに乗せられて飛行機の貨物室に入れられます。到着すると、係員が犬を飛行機から降ろして到着ロビーまで運びます。受け取りは手荷物受取所のペット受け取りのエリアで行います。

犬を飛行機に乗せる場合は、飛行機の貨物室に入れられる大きさのケージかクレートに入れておかなければなりません。国内の各航空会社では貸し出し用のクレートを用意していますが、慣れないクレートではストレスになってしまうことも考えられるので、普段使っている慣れたクレートが無難です。またクレートやケージに慣れていない犬は静かに入ることができるようにしつけておくことが必要です。

機内では少しでもストレスなく過ごすことができるように、普段使い慣れた毛布やタオル、おもちゃなどを一緒にケージに入れておくといいでしょう。また飲み水はクレートやケージに取り付けるタイプの給水器を用意しておきます。暑い季節には保冷剤が役に立つことでしょう。

飛行機に乗るということは、初めての犬にとっては全く未知の経験です。特に国内線は機内持ち込みでができないため貨物室に乗ることになります。飛行中は大好きな飼い主と離れてしまうので、それだけでも大きなストレスになります。また離発着時の揺れや音は人間にとっても心地いいものとは言い難いですが、犬にとってもかなり影響が大きいものです。

貨物室も気温や気圧はコントロールされていますが、客室内と同じというわけにはいかず、暑い時期や寒い時期には外気の影響を受けてしまいます。照明も消されますので、飼い主と離れて知らない場所に置かれた犬の不安と恐怖は相当なものになると予想されます。ケージ内でパニックに陥って脱走しようとして怪我をする犬もいますので、臆病な性質の犬にはストレスが強くかかることを覚悟しておかなければならないでしょう。

国内線で犬を飛行機に乗せる場合、必ず「同意書」を提出することになっています。国内線で犬を乗せて移動する場合、できるだけ安全に移動できるように各航空会社では注意をしています。ほとんどの場合は安全に輸送することができるのですが、過去には犬がケージ内で暴れてケガをしたり、ストレスで体調を崩してしまったりすることも起こり得ます。最悪の場合は命に関わることもあります。

飼い主と離れた貨物室にいる犬の動きは、大きなストレスがかかることから予想がつかないことがあり、いつ何が起こるかわかりません。そのような場合に備えての同意書であり、ペット運送時のペットの死傷に関して、航空会社の責任を問わないという内容になっています。同意書は事前予約する場合、サイトからダウンロードすることができますので、よく読んで内容を確認してからサインするようにしましょう。

犬を飛行機に乗せることを決めたら、まず犬の健康状態が良好かどうかを動物病院で確認するようにしましょう。健康状態が良くないと、飛行機に乗せることで悪化することがあります。貨物室では飼い主と離れてケージの中でじっとしておくことが要求されますので、ケージに入る訓練ができていない犬は難しいことがあります。しけが十分でない場合は、ケージに入るしつけを徹底しておきましょう。

犬の中には飼い主と離れると不安になりパニックになる「分離不安」の犬もいます。飼っている犬が分離不安でないかどうかを確認しておくようにしましょう。分離不安でない犬でも、飛行機に乗せることが強いストレスになる場合が多いので、極端な分離不安の場合は乗せることを止める選択をしなければならないこともあります。また飛行機に乗る前日など、直前に予防接種を受けることは控えましょう。

犬などのペットを飛行機に乗せた場合、機内持ち込みができない貨物扱いになるのですが、料金が必要になってきますので注意が必要です。料金は航空会社によって、また路線によって違いがありますので、事前に確認しておきましょう。ペットの料金はケージ、クレート個数単位で決められます。ANAの場合はケージ1個につき、ペット料金は6,000円となり、一部路線では4,000円になります。

JALの場合はペットクレート1個につき1区間3,000円から6,000円と、料金に幅があります。利用が多い東京・大阪、東京・札幌などは6,000円になります。スカイマークの場合は、ペット料金は、ペットケージ1個につき一律1区間5,000円です。ペットケージの貸し出しを利用してもケージの料金は無料になります。

日本では犬を客室に同乗させたいと思っても荷物扱いになってしまい、飼い主と離れて貨物室に入れられます。機内持ち込みの荷物としても扱うことができませんので、客室に同乗させることはできません。しかし国際線では機内持ち込み荷物として扱うことができて、客室で飼い主と同乗できるケースも多いです。国際線の航空会社によって条件に違いがありますが、飼い主にとっては嬉しいサービスです。

国際線なら、どの航空会社でも犬と同乗できるわけではなく、同乗できないこともあります。また同乗が可能な航空会社であっても、便によっては同乗できないこともあります。国際線に犬を乗せて旅行したい場合は、事前にその航空会社のサイトなどで、詳細を確認しておくことが必要です。

国際線で機内持ち込み荷物として犬を客室に同乗させる場合、いくつかの条件を満たす必要があります。条件は航空会社により少しずつ異なりますが、共通していることは必ずケージに入れておくこと、そして客席の足元に置いておくことです。乗客1人につき1匹までという条件がある場合も多いですが、特に数の条件が定められていないこともあります。

ケージの大きさと重量の制限が設けられていることも多いです。マイクロチップで識別できるようになっていることが条件である場合もありますので、注意が必要です。客席の足元に置いておくことが条件になっているので、必然的に犬の大きさは小型ということになってしまいますが、国際線の場合は条件が航空会社によって、かなり差があります。国際線に犬を乗せる場合は必ず事前に問い合わせておくようにしましょう。

犬を機内持ち込みできる国際線の航空会社の一例を紹介していきます。エールフランスの場合は1人につき1匹、機内持ち込みとして客席に同乗できます。料金は200USドルです。ただしEU域内に居住している場合はEUペットパスポート、それ以外の国に居住している場合は獣医師が発行する証明書が必要です。ユナイテッド航空はハワイ・オーストラリア・グァム便以外は片道料金125USドルで機内持ち込みが可能です。

大韓航空は韓国・日本の場合、100USドルの料金で機内持ち込みが可能です。アジア・ヨーロッパ間は料金が200ISドルになります。マイクロチップが必要な場合がありますので、事前確認が必須となります。アシアナ航空はエアプサンとのコードシェア便以外の便で機内持ち込みが可能です。料金は200USドル程度ですが、渡航先によって多少の差があります。

ルフトハンザドイツ航空は片道100USドルで機内持ち込みが可能ですが、どの便で可能になるのかは事前に確認が必要です。KLMオランダ航空はほとんどの便で機内持ち込みが可能ですが、料金などの詳細については事前に確認が必要です。このように国際線では多くの航空会社で犬との同乗ができるのですが、必ず自然に申し込み、条件の確認を行うようにすることが大切です。

犬と一緒に飛行機で旅行をしたくても、子犬であったり短頭種であったりすると、連れて行きたくても行けないこともあります。やむなく犬を置いていかなくてはいけない場合、犬をどうすればいいのかを紹介します。一番いいのは家族で家に残っている人がいれば、お世話を頼むのがいいでしょう。残る家族がいない場合は、信用できるペットホテルに預かってもらうという方法があります。

動物病院でもペットの預かりサービスをしていることが多いので、行きつけの動物病院に尋ねてみるといいでしょう。またペットシッターに決まった時間に家に来てもらい、食事の世話や散歩をしてもらうという方法もあります。ペットシッターの場合、犬は慣れている家にいることができるのでストレスは少ないですが、ペットシッターに家の鍵を預けなくてはいけないことに抵抗がある場合も多いです。

どうしても犬と一緒に旅行したい場合は、移動方法を考え直してみましょう。国内であれば時間はかかりますが、自家用車や公共の乗り物で移動することができます。自家用車の場合は好きな場所で休憩を取ることができて、SAなどでドッグランなどが増えていますので、犬のストレスも少なくなります。長距離の場合はフェリーがおすすめです。同じ部屋で同乗できる場合もあります。

犬を飼っている人は長距離の旅行に行くことは難しいですが、どうしても長距離の移動をしなければならないことがあるかもしれません。その場合に犬を置いて行くのか、一緒に連れて行くのかを決断しなければなりません。長距離移動で飛行機に犬を乗せる場合、国内線では機内持ち込みにはならず貨物室に乗せられることになります。そのことを考えて、愛犬のためにストレスの少ない選択をしてあげるようにしましょう。