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千曲市・あんずの里へ行こう
あんずの里は長野県千曲市の森地区、倉科地区にある観光名所で、4月上旬頃から一面に広がる美しいあんずの花見を堪能することができます。この里に咲くあんずは、江戸時代からその美しさには定評があったようです。ここでは、そんなあんずの里について、開花時期やアクセス、まつり、上平展望台などの情報を交えながら紹介します。
千曲市・あんずの里へのアクセス
千曲市・あんずの里へのアクセス方法は、電車でアクセスする場合は、東京方面から長野新幹線で長野駅または上田駅まで行き、しなの鉄道に乗り換え、屋代駅下車後、バスで約15分で行けます。シーズン中は臨時バスが30分から40分置きに運行しています。高速バスでアクセスする場合は、東京方面、京阪神戸方面からの高速バスで、上信越道屋代下車後、徒歩20分ほどでアクセスできます。
東京方面から車でアクセスする場合は、練馬インターから関越自動車道藤岡ジャンクションで上信越自動車道に入り、更埴インター下車後、335号線を約10分走れば、計2時間20分ほどで行けます。また、高井戸インターから中央高速道でアクセスする場合は、岡谷ジャンクションから長野自動車道に入り、更埴インター下車後約10分、計3時間30分ほどでアクセスできます。
あんずの里の駐車場は何か所かにあり、駐車料金は1日500円で200台ほどの駐車が可能ですが、満開時の週末は混み合うため、早めにアクセスする等の配慮が必要となります。里内の路上はすべて駐車禁止となっており、有料駐車場に停める場合は、比較的空いている奥の里内の駐車場をおすすめします。
千曲市・あんずの里の歴史
長野県千曲市・あんずの里は、元禄時代に伊予宇和島藩主伊達宗利の娘、豊姫が、松代藩主真田幸道に嫁いだ際に、故郷の風情を偲ぶよすがとしてあんずの種子を持ち運んだのが始まりとのことです。その後、杏仁が咳止めの薬として重宝され、松代藩があんずの栽培を奨励したため、生産が広く行われるようになったそうです。
石の多い森地区や倉科地区は、畑には向かない土地とされていましたが、日当たりや水はけが良いことから、この土地が選ばれ、広く栽培が行われました。最初は種子を採るための栽培でしたが、江戸後期になると、実を食すようになり、参勤交代などの土産として重宝されるよになったそうです。
千曲市・あんずの里の開花と見頃の時期
長野県千曲市・あんずの里のあんずの開花時期は、年によって多少のずれがありますが、3月末から4月初旬にかけての開花が一般的です。そして、満開は4月10日前後となり、花の見頃は1週間から10日ほどで終わってしまいます。あんずの花は満開時より満開少し手前の方が美しいと言われています。その理由は、蕾の内は鮮やかなピンク色をしていますが、花が開くと白くなってしまうためです。
千曲市・あんずの里の見どころ
長野県千曲市・あんずの里は、その広さとあんずの木の本数において日本一の規模を誇ります。江戸時代からあんずの花の美しさで評判を呼んでいたその畑は、標高380メートルから450メートルの斜面に広がりを見せ、開花から満開の時期には一面があんずの花で埋め尽くされます。その規模の大きさと見事さは、形容する言葉が見当たらないほど素晴らしいものです。
あんずの里の上平展望台に登れば、眼下に一目で十万本のあんずの花が見渡せると言われており、上部からのみでなく、畑中の小径から間近の花を見たり、谷の向こう側からあんず畑を望んだりと、いろいろな方向や角度からあんずの花の美しさを楽しむことができます、開花時期の3月末から、満開時の4月中旬頃までは、花見客で大変な賑わいを見せます。
千曲市・あんずの里のおまつり
映画「博士の愛した数式」のロケ地としても使われたあんずの里では、あんずの開花時期から満開に至る4月初旬から中旬にかけての時期と、あんず狩りが行われる6月から7月の時期にはあんずまつりが行われます。あんずまつりでは、花のライトアップや写真・絵画のコンテストなどが行われるとともに、6、7月のあんずの実のなる季節には、あんず狩りができます。
千曲市・あんずの里のあんずの実
あんずの実は英語でアプリコットと言い、海外では良く見られます。元々、あんずの木は中国が原産で、中国から日本に伝わってきたものです。あんずの種子は、平安時代の昔から、日本でも咳止めの薬として用いられてきました。そして、江戸後期以降は、乾燥させたあんずの実を食べたり加工するようになりました。
千曲市・あんずの里の上平展望台
長野県千曲市・あんずの里の上平展望台からあんずの里を一望できる素晴らしい景観が望めます。上平展望台からは、残雪の飯綱山や戸隠山の眺望、左側には北アルプスを見晴るかすことができるとともに、あんず畑に広がる一目十万本の開花後の景色を堪能することができます。上平展望台の近くには広い駐車場があり、他の駐車場から移動しても、1日券を呈示すればそのまま駐車ができます。
上平展望台には花さか村という売店があります。この売店はあんず狩りの受付所でもあります。このお店では、あんずソフト、あんずワッフル、自家製あんずジュース、杏スパークリング、杏酒などがオーダーできます。また、夏季は生あんずの直売をやっている他、お土産として、あんずのコンポート、あんずジャム、あんずラスク、杏紅茶などが販売されています。
あんずの里には、上平展望台以外にも窪山展望台、薬師山展望台があります。上平展望台が一番高いところにありますが、他の2か所の展望台からも、あんずの畑の素晴らしい光景と、背後の飯綱山や戸隠山などの景観を楽しむことができます。上平展望台ともども立ち寄ってみるのも良いのではないでしょうか。
千曲市・あんずの里のあんず狩り
長野県千曲市・あんずの里のあんず狩りは、6月末から7月中旬にかけて開催されます。あんず狩りの受付は花さか村の売店で行います。入園料が一人あたり1000円となっており、もぎたて生あんずの試食ができるとともに、生あんず1キログラムのお土産が付きます。このあんず狩りは子供に大変人気があり、家族連れで楽しめるイベントです。
千曲市・あんずの里のスケッチパーク
長野県千曲市・あんずの里の一番奥にはスケッチパークがあります。上平展望台の少し先にあるこの場所にはあんず園が隣接しており、あんずの林の中を開花後の花を愛でながら散策することができます。正面には飯綱山があり、園内には樹齢数百年を経たあんずの木もあり、見応えがあります。開花後から満開の時期にかけてはあんず園のライトアップが三日間に渡り実施されます。
千曲市・あんずの里の物産館とアグリパーク
長野県千曲市・あんずの里物産館は、あんずの里の麓、秋野の里歴史公園の向かい側にある施設で、農産物や加工品を販売している他、レストランやおやきの加工施設もあります。いろいろな種類の干しあんずやジャムなどが並んでおり、6月には生あんずも販売されます。あんずには、地元の森食品産のものとトルコから輸入された廉価品があります。
物産館の隣にはあんずの里アグリパークがあります。あんずの販売は元より、真冬でもグリーンハウスでパイナップルなどを栽培するトロピカルフルーツガーデンやフラワーパークがあり、軽食コーナーでは、地元産の粉で作った焼き立てパンやフレッシュジュースなどがオーダーできます。また、12月からはスケールの大きなイチゴ園で、子供が大好きなイチゴ狩りができます。
千曲市・あんずの里に隣接の科野の里公園
科野の里公園の森将軍塚古墳館
千曲市・あんずの里物産館の向かい側には科野(しなの)の里公園があり、園内には森将軍塚古墳館や長野県立歴史館があります。森将軍塚古墳館は、森将軍塚古墳竪穴式石室の実物大のレプリカや副葬品、埴輪などの出土品が出品されており、映像を見ながら、古墳の構造や歴史を学ぶことができます。
森将軍塚古墳館のオープン時間は9時から16時半までで、入場料は一般が200円、小中学生が無料で入館できます。休館日は月曜日及び祝日の翌日(日曜を除く)と年末年始です。また、森将軍塚古墳は、古墳時代と呼ばれる4世紀に造られた前方後円墳で、長野県の当時の呼び名「科野(しなの)のクニ」の大王の墓とされています。
科野の里公園の森将軍塚古墳
森将軍塚古墳館の近くにある森将軍塚古墳は、当時の形そのままに復元されており、100個以上の埴輪が並んでいます。また、古墳内部の竪穴式石室は、日本一の大きさだそうです。副葬品には三角縁神獣鏡の破片や鉄製の鎌、ノミ、剣、刀、ひすい製勾玉(まがたま)などが含まれています。この古墳からの眺望は美しく、千曲川や飯綱山などを望むことができます。
科野の里公園の長野県立歴史館
科野の里公園のもう一つの建物が長野県立歴史館です。この場所は長野県内の小学生などが遠足や見学に良く行く場所で、長野の歴史について種々の資料がわかりやすく展示されています。この館内には、安曇野で出土した縄文人の骨なども収納されており、学校などからの団体予約により収蔵庫の見学をすれば、覗くことができます。
長野県立歴史館も、オープン時間は9時から16時半までですが、12月から2月の冬季は15時半までとなっています。入場料は一般が500円、高校生、大学生が250円、小中学生が120円で入館できます。休館日は月曜日及び祝日の翌日(日曜を除く)と年末年始で、臨時休館をする場合があります。
千曲市・あんずの里近辺の観光スポット1:観龍寺
長野県千曲市森の観龍寺はあんずの里に隣接する寺院で、森の観音さまと呼ばれています。この寺院は無人寺ですが、信濃三十三観音霊場第六番札所です。観龍寺は桜の名所としても有名で、茅葺屋根にかかる桜の美しさは絶景です。桜の開花時期はあんずより多少遅くなりますが、あんずの里を見た後にこのスポットにも立ち寄ることをおすすめします。
千曲市・あんずの里近辺の観光スポット2:戸倉宿キティパーク
戸倉宿キティパークは長野県千曲市戸倉にある公園で、更埴インターから車で約15分のところにあります。キティパークの名前の由来は、小動物のことを英語でキティと言うことから付けられています。この公園では、うさぎやヤギなどの動物と戯れたり、アスレチックを楽しむことができます。
戸倉宿キティパークは隠れた桜の名所でもあります。例年の桜の見頃の時期は4月中旬から下旬にかけてとなっており、一面に広がる白やピンクの桜を満喫することができます。また、この公園には全長9.5メートルという日本一の大きさを誇る天狗の像があります。キティパークとなる前は天狗山と呼ばれており、その頃に造られたものだそうです。
千曲市・あんずの里近辺の観光スポット3:須須岐水神社
須須岐水神社(すすきみずじんじゃ)は長野県千曲市屋代にある神社で、屋代駅から北に700メートルほど行った突当たりにあります。その突当たりには南向きの鳥居が立っており、鳥居の右横には火の見櫓が立っています。車でのアクセスの場合は、更埴インターから10分ほどで行けます。この神社は千曲市の鎮守で、産土神(うぶすながみ)を祀っています。
須須岐水神社の本殿は、1852年に立川和四郎富棟、富昌親子によって造営されました。立川流は諏訪大社や武水別神社などの装飾にも用いられているように、きめが細やかで美しい彫刻が特徴です。須須岐水神社本殿の欄間には、親子獅子、木鼻に獅子の彫刻が施されています。また、境内には祝神社をはじめ幾つもの境内社があります。
境内社のほとんどが石の上に置かれて祀られています。移動が自由にできるように置かれるのが、本来の社殿の姿なのだそうです。茅の輪(ちのわ)まつりは、毎年7月31日の18時から行われる須須岐水神社の行事です。このまつりは邪神を和め(なでめ)、暦を改めるための祓いの行事で、昔は1年を2季に分け、夏越と年越の2回行われたそうです。
茅の輪まつりは、茅(かや)を束ねて作られた直径2メートルもある大きな輪をくぐり、前半年の汚れを払い、心身ともに清め、後半年を迎えるという夏のまつり行事です。輪をくぐった男子は墨で、女子は朱墨で額に印をつけてもらいます。子供がくぐると丈夫で頭が良くなると言われています。このまつりでは、茅の輪が朝早くから神社に設置され、夜になると灯りが灯されます。
19時以降には、夕涼み歩行者天国「やしろ夏まつり」が始まり夜店が出ます。おまつりでは、矢代一重山の迫力ある太鼓の演技が行われたり、アクロバティックな一輪ショーなどの催し物が披露されます。露店では、焼き鳥やラムネ、丸い鉄板を囲んで作る焼きそばなどがあり、スマートボール、金魚すくい等を楽しむことができます。
千曲市・あんずの里を満喫しよう
長野県千曲市・あんずの里は森地区、倉科地区にある観光スポットで、4月上旬から中旬にかけてあんずの花見を楽しめます。上平展望台から眺めるあんず畑の眺めは言葉に尽くせないほど素晴らしいものがあります。ここでは、そんなあんずの里について、開花や見頃時期、アクセス、まつりなどの情報を交えて説明してみました。
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