神奈川の美術館おすすめランキング！ゆったりとアートを楽しもう！

美術館とは一般的には美術品の収集、陳列をする博物館のこと。神奈川県の神奈川県立美術館は、日本で初めて近代美術を展示する公立美術館として1951年に誕生しました。ですから神奈川県は美術館において先駆者と言えるでしょう。今回はその神奈川のおすすめの美術館を、ランキング形式でご紹介したいと思います。

本間寄木美術館は神奈川の小田原駅からバスで15分ほどで行けます。古くは江戸時代から昭和初期の寄木細工の作品や飾り棚などが展示してあります。おすすめは寄木細工のコースターを作る体験工房（要予約）です。身近なアートで大人にも子供にも人気があります。また職人さんの作業を見学することもできますよ。

寄木細工は最近また人気が出てきて、海外でも売れているようです。寄木細工は箱根が唯一の産地で大切に技術が受け継がれてきたものの、一時は衰退の時代もあったそうです。そんな中伝統工芸士の本間昇さんが貴重な作品の収集を続けて、今私たちがその素晴らしい作品を見ることができるのです。

岡本太郎と言えば、1970年の大阪万国博覧会でのシンボル「太陽の塔」が有名です。この美術館では岡本太郎の作品を肌で感じることのできる「体感型展示空間」がコンセプトとなっています。そのため岡本太郎のアートが感動的に伝わってきます。岡本太郎にとって川崎市はゆかりのある地。そのため寄贈にも快く応じたということです。

岡本太郎の父は漫画家、母は小説家と恵まれた家庭に育ったように思えますが、両親は夫婦仲が悪く、学校も不登校になり孤独な子ども時代でした。そういった岡本太郎の生涯も館内に展示されています。この美術館では岡本太郎から寄贈された絵画150点、彫刻100点、オブジェやドローイングなど約1800点を所蔵しています。

川崎市市民ミュージアムは、ちょっと珍しい美術館。川崎市の歴史、民俗資料があるかと思えば、漫画のポスターの展示や野外コンサートなどのイベントをおこなったりと、個性的アート。でもそのちょっと今までにない試みが人気を呼んでいるとか。川崎市民のための川崎市市民ミュージアムですね。敷居の高そうな本格的な美術館もいいけれど、こんな美術館もいいですね。

え！ゴルゴ13とよつば！？生原画約300点！漫画好きの人なら川崎市どころか、神奈川県外からも行きたくなっちゃいそうな企画ですね。美術館でありながら、こんな一風変わった企画もやってしまう川崎市市民ミュージアム。川崎市民のみならず、神奈川県民も喜ばせてくれるんでしょうね。入りやすくて個性的なおすすめ美術館です。

フランスのとてもかわいい街並み。これは作者サン＝テグジュペリが住んでいた町並みの再現。館内ではサン＝テグジュペリの波乱に満ちた生涯を知ることができる展示ホールがあります。庭園が美しく、大変人気があります。星の王子さまの愛読者の方にとっては時間を忘れてしまうような場所でしょう。アートというよりは、サン＝テグジュペリの博物館と言った方がいいかもしれません。

名作「星の王子さま」は1943年ニューヨークで初めて出版されました。その初版以来、200以上の国と地域の言語に訳され、総販売部数は1億5千万冊以上。日本では1953年に日本語訳版が出版されて以来、多くの人たちに愛読されてきました。この本に出てくる「大切なことはハートで見なくちゃいけないんだ…」という言葉はとても有名です。

現代日本画の最高傑作を一堂に集めています。また場所が芦ノ湖を見下ろす丘の上なので、1階の展望室で芦ノ湖とその周囲の山並みや、天気のいい日にはその美しい姿を見せてくれる富士山が見られるんです。最高傑作を鑑賞した後はぜひ展望室に行かれることをおすすめします。ホッとする時間が過せますよ。

ルネ・ラリックは、40代まではジュエリーを、50代からは亡くなるまではガラス作品を作りました。でも人気がある理由はその美術品だけではありません。おすすめはオリエント急行のラリックが手掛けたサロンカーでステキなティータイムが過せること。そしてセンスのいいカジュアルフレンチが食べられるカフェレストランがあること。

もうひとつはルネ・ラリックの展示室で、シャンソンのコンサートが開かれることです。また毎週火・金曜日の11時から、ミュージアムツアー（作品解説）を開催しています。スッタッフの個性あふれる解説が聞けますよ。時間は11時から30分間です。あっという間の時間でしょう。神奈川にいることを忘れてしまいそうですね。

箱根美術館は1952年に作られた歴史ある美術館です。主に縄文時代の土器、鎌倉・室町時代、江戸時代の「やきもの」を展示しています。もうひとつの特徴は、1944年に和風庭園「神仙郷」ができ、その中に箱根美術館が作られました。そのため庭園も名所となっています。それは平成25年には国登録記念物に登録されたほど価値の高い神奈川自慢の庭園です。

海抜630mにある箱根美術館の日本庭園は四季折々に美しい景色を見せてくれます。特に紅葉の時季が素晴らしく名所となっています。初夏は木々の緑がみずみずしく、秋は紅葉、冬は雪化粧も趣があって美しい庭園です。茶屋もあり、お抹茶をいただきながら見る風景もおすすめです。

神奈川のポーラ美術館は、自然豊かなこの場所に9500点もの西洋近代絵画などを収蔵しています。その絵画の中にはモネ、ルノワール、セザンヌ、ピカソといった巨匠たちの絵画が並んでいます。また2013年7月に「風の遊ぶ遊歩道」をオープンしました。富士箱根伊豆国立公園内の自然を全長670m、散策時間は約20分です。

その森の遊歩道にはヒメシャラ、ブナなどの樹木や、ヤマシャクヤク、ヤマボウシの花などが楽しめ、春～初夏にかけてはウグイス・キビタキ、晩秋～冬にはルリビタキのさえずりを聴きながら時間を忘れてしまうことでしょう。美術館ではアートイベントやコレクション企画、展覧会が度々行われています。

箱根ガラスの森美術館は緑自然に囲まれた仙石原にある美術館です。ここの特徴は日本初のヴェネチアングラス専門の美術館であるということです。中はふたつの美術館に分かれており、ひとつはヴェネチアングラス美術館、もうひとつは現代ガラス美術館です。ヴェネチアングラスは15～18世紀にかけてヨーロッパの貴族で大変流行したガラス芸術です。

その色は3万色とも言われるバリエーションで様々な表情を見せてくれます。700年もの歴史をもつヴェネチアングラスですが、現在もその技術は熟練した職人の息子から、またその息子へと受け継がれ、昔と変わらない本物の味わいを守り続けています。美術館では企画展やコンサートを行っています。

箱根の彫刻の森美術館の野外美術館には大人も子どもも目を奪われます。巨大目玉焼きに乗ったり、作品の中に入って遊んだり、子どもたちに大人気です。他にも足湯やワークショップ開催などがあり、ファミリーにおすすめです。また毎週土曜日は保護者１名に付き、小・中学生５名まで無料で入れますよ。開館時間は9時～17時です。

野外展示場の他に５つの室内展示場があります。その中のマルチホールではジャコメッティ、ロッソ、ブランクーシなどの作品を公開しています。あと4つ本館ギャラリー、アートホール、緑陰ギャラリー、ピカソ館では企画ごとに様々な展示が行われています。また美ヶ原高原美術館は彫刻の森の姉妹館ですが、この両方の館長はデザイナーの森英恵さんです。

これほど神奈川県内に個性的な美術館がたくさんあるとは驚きでした。もともとアートは個性的であるべきなので、いいことですね。また箱根の美術館にもそれぞれの良さがあって、美術や芸術にあまり関心のない方も出かけてみると、意外とハマってしまうかもしれませんよ。作品だけでなく、レストランやミュージアムショップ、コンサート、体験型もありましたね。あなたもそんな楽しみいっぱいの美術館に出かけましょう！きっと世界が広がりますよ！