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耳うどんとは?佐野市の郷土料理を徹底調査!厄除けに効くって本当?

耳うどんとは?佐野市の郷土料理を徹底調査!厄除けに効くって本当?
投稿日: 2018年5月25日最終更新日: 2020年10月8日

耳うどんという食べ物をご存知でしょうか。それは佐野ラーメンでお馴染みの栃木県佐野市につたわる郷土料理の一つです。この耳うどん、実は厄除けや魔除けに効果がある食べ物として地元では親しまれています。今回はその耳うどんの歴史や由来について紹介します。

佐野市の厄除けグルメ耳うどんについて見出し

Photo by TAKA@P.P.R.S

栃木県佐野市といえば厄除け大使や七福神が有名です。また、佐野名物といえばなんといってもラーメンです。ですが他にも佐野には耳うどんや大根そばというご当地メニューが存在します。この耳うどん、なんと魔除けまでできてしまう一風かわった名物グルメなのです。そんな耳うどんにはどんな歴史や由来があるのでしょうか。

佐野市の名物グルメ耳うどんがなぜ厄除けの由来となったか見出し

こちらがその佐野市名物の耳うどんです。耳うどんの由来はその名の通り耳のような形をしていることからそう名付けられました。なぜこの食べ物が厄除けの由来となったか、それは「悪魔の耳」を食べてしまえば悪魔に声が届かなくなり、その年は無病息災ですごせるということから、地元では厄除けする食べ物と言い伝えられているのです。

佐野市の厄除け名物耳うどんは近所円満の由来にも見出し

またその他の由来に耳を食べてしまえば悪口が聞こえなくなり、近所付き合いが円満になるという災いを避ける由来も持っています。耳うどんの歴史はただ美味しく食べるというだけではなく、様々な縁起物、開運、ゲン担ぎとして地元佐野市仙波区では広く親しまれているのです。

佐野市の厄除けグルメ耳うどんの歴史見出し

耳うどんは栃木県佐野市仙波地区に古くから伝わる郷土料理で、その歴史は古く、江戸時代後期までさかのぼります。当初は正月の保存食として作られた料理で、大正時代から魔除け目的としても食べられるようになりました。仙波地区ではこの耳うどんを年越しそばならぬ、年明けうどんとして食べる風習があります。

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

昔の家庭は耳うどんを作ったらあらかじめ茹でておき、水を張ったかめに入れ軒先に並べていました。そして親戚や客がきたらそれを温め、つゆに入れて振舞っていたそうです。なぜうどんだったのか、それは当時は餅が贅沢品だったということもあり、お雑煮の餅代わりだったのではないかといわれています。

佐野市の厄除けグルメ耳うどんは全国で人気だった!見出し

気になる耳うどんの評判ですが、奇妙な見た目とは裏腹に、味に関してはホンモノです。佐野以外の地域でも美味しいと口コミで評判となっています。現に京都市東山区にあったうどんミュージアムにおいて、開館以来5か月連続の月間売上を誇っていたほど食通やグルメの人々をうならせる美味しさがあります。

佐野市の厄除けグルメ耳うどんってどんな味?見出し

肝心の耳うどんの味ですが、材料は小麦粉と塩というシンプルな原材料を使用しているので、食べるとうどんよりコシの強いモッチリとした食感が印象的です。うどんよりすいとんに近い口当たりをしています。汁も濃い目の関東出汁で、正月の食べ物だった由来から具はおせち料理を処理するように、伊達春巻きなどお節料理の具材がよく使われます。

耳うどんの特徴といえば何といっても耳です。この耳の山に出汁のきいたつゆがはいりこむので通常のうどんよりも出汁の風味を味わえるのです。シイタケと鰹だしのきいたしょうゆベースの素朴な味が耳うどんのもっちりした食感にマッチして胃袋を幸せ一杯に満たしてくれます。

耳うどんを家庭で作ってみよう!見出し

耳うどんはもともと江戸時代から家庭で作っていたものが由来となっています。したがって本場の店舗に行かなくても、現代でも作ろうと思えば自宅で簡単に作ることができるのです。どんな材料を使えばいいか、また具体的な作り方は?そこで簡単な作り方を軽く紹介しましょう。耳うどんは家にあるものだけでできるシンプルな料理です。

耳うどんの簡単レシピ見出し

まずは小麦粉を用意します。ふるいで細かくして塩水をいれてこねましょう。麺の材料はこれだけです。丸くなるまでこねたらラップをして小一時間程度寝かせます。そこから綿棒で引き延ばし、7cm・4cm程度の長方形に切りましょう。長方形を2つ折りにしてから角と角をキュっとくっつけて山を生地におしつけると耳っぽいうどんの出来上がりです。

最初はうまくできないかもしれません、やり方が合っているか不安になることもあるでしょう。とはいっても具材と一緒にグツグツに混んでしまうと意外とそれっぽいのができてしまうものです。別に用意したニンジンやしいたけや鶏肉などお好みの具材をいれてしばらく煮ればお手製耳うどんの完成です。

もともと家庭で作っていたものが由来となっているので、誰でも簡単に作れるのがうれしいところです。もちろんうどんとおなじ生地なので、通常の耳うどんでもけんちん耳うどんでも、すいとんのような味噌煮込み耳うどんでも、どんな食べ方もできる汎用性の高さがポイントです。作り置きもできるので一人暮らしの学生さんにおすすめです。

本格的な耳うどんを食べられる店舗「野村屋本店」見出し

手作りじゃなくおいしい耳うどんが食べたい!そんな人に本格的な耳うどんが食べられるおすすめ店舗を紹介します。それが栃木県佐野市相生町にある創業明治40年という歴史ある名物うどん店・野村屋本店です。こちらがTVや雑誌のグルメ特集にたびたび紹介される「耳うどんといえばココ!」という知る人ぞ知る名店です。

店舗を外から眺めるとのぼりに大きく「耳うどん」と書かれているので目立ちます。そしてのれんにはその時期店主がおすすめしているメニューが書いてあり、横の透明なガラス越しに店主がせっせと手打ちうどんをこねている風景を間近でみることもできます。野村屋本店は当然すべてのうどんそばが手打ち麺となっています。

店舗内は全席禁煙です。店内に入ると30名程度で満員になる広さで座敷とテーブルの両方があり、メニューをめくると早速目に飛び込む耳うどんの文字。ゆず・しいたけ入りの耳うどんが780円。もう一つの名物グルメ「大根そば」を両方堪能できる「佐野名物セット」は1100円です。両方を一緒に食べてしまえばうどんとそばで悩む心配もありません。

佐野市でランチ!グルメな人気店ご紹介!座敷でゆっくり昼食を! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]のイメージ
佐野市でランチ!グルメな人気店ご紹介!座敷でゆっくり昼食を! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
渡良瀬川や厄除け大師で有名な栃木県佐野市は、色々なグルメが楽しめるランチスポットが沢山ある人気の街でもあります。おしゃれなカフェや、子供連れにも便利な座敷で楽しめる人気のお店を厳選してご紹介します。今日は佐野市でゆっくりとランチを楽しみましょう。

野村屋本店の店主はどんな人?見出し

この野村屋本店の店主の名前は4代目の野村信行さんです。実は耳うどんは江戸時代から大正時代にかけては広く食べられていましたが、昭和中期には作る家庭がめっきり減っていました。そんな歴史がありながら50年前に耳うどんの再ブームを作り出したのがこの店舗3代目店主だった野村博昭さんです。

35年前にはまだ会社員だった現店主の信行さんは3代目博昭さんの長女である寿子さんと結婚をしたことで、店舗へ修行に入り跡を継ぎました。店主の信行さんに「なぜ耳うどんは耳の形をしているのでしょうか」とたずねると「細長い麺よりも伸びにくいから」と優しく教えてもらえます。

本格的な耳うどんを食べられる野村屋本店のこだわり見出し

Photo by inazakira

4代目となって以降信行さんがこだわっているのは耳うどんの改良です。誰が食べても美味しい耳うどんをさらに進化させるべく、うどんに負けないほど滑らかで、それでいて餅に負けないほどもちもちとした食感にすべく改良に改良を重ねました。そしてたどりついたのが現在の耳うどんです。

Photo by inazakira

耳うどんはサイズ的にはすいとんとほぼ変わりません。ですが同じような作り方をすると、もちもちとした食感は損なわれ、ごわごわしい口当たりになって美味しさが半減してしまうのです。信行さんは研究に研究を重ね、オーストラリア産の小麦粉など、3種類の小麦粉を混ぜ合わせることで、現在のつるつるとした食感の耳うどんを完成させました。

その耳うどんが口コミで大人気。週末は一日80杯出るほど盛況で、年末年始は一日200杯でるほどの人気グルメとなりました。耳うどんは正月料理が由来ですが、店舗では一年通じて耳うどんを提供しています。しかし正月の雰囲気は残した味付けで、ユズの香るしょうゆベースのつゆに伊達巻や鶏肉をいれることで正月気分を味わえます。

さらには家庭で食べたいというお客さんのリクエストにこたえ、道の駅でも売られるようになったり、近くのお店がブームにあやかって郷土料理としてメニューに加えるようになりました。こうして一度は消えかけた耳うどんに再び日の目を浴びる機会を作ったのも、現店主の野村信之さんと3代目の博昭さんの努力の結晶でしょう。

Photo by inazakira

現在の野村屋本店は他の店舗で修行していた次男の迪也さんが手伝っています。博行さんがそうであったように、息子さんが跡を継ぐころには耳うどんをさらに現代風に進化させたグルメな食通をうならせる耳うどんを作ってくれるに違いありません。耳うどん作りを学びたい!という方はアルバイトを募集しているので働いてみてはいかがでしょうか。

野村屋本店で食べられるもう一つの名物グルメ「大根そば」見出し

野村屋本店では耳うどんが代表的な名物グルメとして知られていますが、そのほかにも名物の郷土料理があります。それがこの大根そばです。耳うどんと並び佐野名物グルメの一つである大根そばは、そばの上に刺身のつまのような細かく切り刻まれた大根がのっています。そばの風味とシャキシャキした食感がクセになると評判です。

野村屋本店では耳うどん以外のご飯ものも充実見出し

Photo by hirotomo

家族で訪れると中にはうどんを食べたい気分じゃない、と子供たちが漏らすこともあるでしょう。もちろん野村屋本店で食べられるのは耳うどんだけではありません。通常の定食屋のようにご飯ものも用意してあります。牛丼やカツ丼うな重など、耳うどんに頼らなくても繁盛できるほどおいしいと評判のメニューを沢山用意しています。

野村屋本店の人気メニュー1:カレー耳うどん

また耳うどん自体バリエーションが豊で様々な味付けでたべられるのが特徴です。野村屋本店では多種多様なニーズに合わせた耳うどんを食べさせてもらえます。そこでいくつかの人気メニューを紹介します。まずはシンプルなカレーうどんです。値段は900円。耳うどんにカレーのエキスが染みわたり、噛めば噛むほど味がでてきて非常に美味しいと評判です。

野村屋本店の人気メニュー2:もつ煮込み耳うどん

こちらはもつ煮にもっちりした耳うどんがいれられたもつ煮込み耳うどんです。よく煮込まれた柔らかいモツと、もちもちした耳うどんの食感が絶妙で出汁のきいたスープで芯から温まる人気メニューです。ご飯が欲しくなるだけでなく、お父さんのビールもついつい進んでしまう大人ウケするメニューです。値段は900円となっています。

野村屋本店の人気メニュー3:けんちん耳うどん

そしてこちらも定番の人気メニュー、けんちん耳うどんです。お値段は800円。透明感のあるさっぱりしたつゆですが口に含むと出汁がしっかりときいています。出汁をたくさんすいこんだ柔らかい大根と歯応えのいいごぼうをもちもちとした耳うどんがやさしく包んでくれます。うどんだけではなく、そばにすることも可能です。

もちろん普通のそばとうどんもある

うどんは食べたいけど耳うどんは見た目がダメ!という贅沢な方もいるかもしれません。ですが安心してください、そんな人のために野村屋本店では耳うどん以外にも通常のうどんメニューを取り揃えています。耳うどんのような難しい料理をうまく現代風に進化させる店主さんなので、普通に作るうどんのおいしさもまた格別です。

耳うどんが美味しい野村屋本店の営業時間見出し

それでは興味が沸いた方のために店舗の営業時間についてみていきましょう。野村屋本店の営業時間は平日11時から開店しています。ラストオーダーが19時15分、土日祝日はラストオーダーが19時半まで伸びます。第4水曜日に限り閉店時間が早まります。14時30分がラストオーダーとなるので注意してください。

定休日は毎週木曜日となっていますが、祭日であれば営業しています。その他団体予約席なども承っているので、詳しくはホームページをチェックしましょう。ホームページにはお得なクーポンなどもあります。トッピングがひとつ無料になったりお得に耳うどんを食べられます。

本格的な耳うどんを食べられる店舗・野村屋本店へのアクセス見出し

厄除けに効果がある耳うどんを食べに遠方から足を運びたいのであれば、数台停められる駐車場もあるので車でアクセスできます。まず東北自動車道の佐野SA下りから県道67号に合流しましょう。西に走っていくとおよそ4kmで野村や本店が左側に見えてきます。高速道路を下車してから約8分程度で到着します。

Photo by cinz

また最寄り駅に近いので電車をつかえば徒歩で簡単にアクセスできます。最寄り駅はJR両毛線佐野駅、徒歩7分の距離です。まず佐野駅についたら南口から佐野市役所をこえて県道67号を目指してください。まちなか活性化ビルを左にまがって朝日生命をすぎた最初の十字路手前右側に野村屋本店があります。

佐野には歴史あるパワースポットがいっぱい見出し

Photo by inazakira

せっかく佐野に訪れるなら、近くのパワースポットに厄除けをしにいくのもおすすめです。佐野には佐野厄除け大使、佐野七福神、出流原弁天池、磯算弁財天といった歴史あるパワースポットが各地に点在しています。魔除け厄除けかねて歴史巡りをしたあとに、小腹が空いたら野村屋本店で体の中から厄払い、そういった楽しみ方もおすすめです。

佐野厄除け大師に厄払いへ!御朱印やお守り・駐車場情報も調査! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]のイメージ
佐野厄除け大師に厄払いへ!御朱印やお守り・駐車場情報も調査! | 旅行ガイドTravelNote[トラベルノート]
栃木県佐野市にある佐野厄除け大師は、関東の三大師とも言われ厄除けで有名です。お正月の初詣には約50万人もの参拝客が訪れます。厄年は一生のうちに数年あります。厄年には佐野厄除け大師で厄除けをしましょう。厄除けの方法や遠方から来る方のために駐車場もご紹介します。

江戸時代から伝わる耳うどんを食べてみよう!見出し

Photo by inazakira

耳うどんの歴史や由来、味についての紹介でした。見た目は奇妙ですが食べてみるともちもちした食感がクセになる耳うどん。自宅でも簡単に作れるのが特徴です。魔除け厄除けに効果があるといわれているので、最近運が向いてないとお嘆きの人は歴史のある耳うどんを食べて厄払いをしてみてはいかがでしょうか?

投稿日: 2018年5月25日最終更新日: 2020年10月8日

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