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能取湖は真っ赤なサンゴ草の絶景スポット!
北海道にある能取湖(のとろこ)はその美しい景色や釣りスポットとしても人気ですが、一番のおすすめはサンゴ草です。見頃を迎えるころに行くと、見渡す限り一面が真っ赤なサンゴ草で染まり、まるで絨毯を敷き詰めたようと形容されることもあります。この記事では、そんな能取湖のサンゴ草について周辺の観光スポットも含めてご紹介します。
サンゴ草ってそもそも何?
サンゴ草というからには海の中に生息しているあのサンゴとの関連が想像できますが、実際にサンゴ草というのはどういう植物なのでしょうか。まずはそこからご紹介していきましょう。一般にはサンゴ草と呼ばれているこの植物、実は正式名称をアッケシ草と言い、アカザ科に属する塩生植物です。
アッケシと聞いて北海道の厚岸が連想された方も多いでしょう。その予想は正解で、このサンゴ草は厚岸湾で初めて発見をされ、その地名にちなんでアッケシ草と名付けされました。寒い地域に主に生息する植物ですので北海道で多く発見されているのですが、実は愛媛県でも発見をされています。
サンゴ草の丈は約20センチメートル。高くなっても約35センチメートルほどの比較的小さい植物です。夏の間は濃い緑色をしていますが、見頃が近くなってくるとまさにサンゴ草と呼ぶのにふさわしい少しくすんだ赤色を帯びてきます。海外では食用されることもあり、イギリスをはじめとする西欧諸国ではゆでてそのまま食べられています。
サンゴ草の気になる見頃はいつ?
見頃のピークの時期になると一面がまるで真っ赤な絨毯を敷き詰めたようになるというサンゴ草。気になるのはその見頃はいつごろかということです。その年の気候などにより見頃はもちろん多少前後しますが、例年であれば秋が始まるころから色が赤くなりはじめ、見頃は9月の中旬から下旬ごろです。
見頃よりも少し早かったり、少し過ぎてしまって一面真っ赤に染まるというピークを見逃してしまっても、北海道の広大な自然、抜けるような秋の高い空、そこにサンゴ草が見渡す限り群生しているという光景は圧巻です。例年であれば10月の上旬ぐらいまではサンゴ草を楽しむことができます。
能取湖以外にサンゴ草スポットはある?
この記事では、主に能取湖のサンゴ草についてご紹介するのですが、実は能取湖以外にもサンゴ草スポットは北海道にいくつかあります。北海道のオホーツク沿岸でよく見られるサンゴ草ですので、網走市と小清水市周辺にある湯沸湖(とうふつこ)や、厚岸町にあるアッケシ湖、そして北見市と湧別町と佐呂間町にまたがる大きな湖であるサロマ湖も生息しています。
サンゴ草なら能取湖がおすすめな理由はこれ!
では、北海道にいくつかあるサンゴ草スポットの中でどうして能取湖がオススメなのかというと、能取湖に生息しているサンゴ草の規模です。サンゴ草は環境の変化を受けやすいので一時期規模が縮小してしまいましたが、ピークに近かった1991年には約3.3ヘクタールもの面積が一面サンゴ草で覆われました。
また、能取湖にはサンゴ草の観察がしやすいように遊歩道がきれいに整備されているのもポイントです。歩いてサンゴ草の群生地のど真ん中まで行くことができ、そこから見渡す北海道の広大な景色はまさに絶景。見頃になると真っ赤な絨毯の上を歩いているような感覚になります。周辺に山がないので、サンゴ草の赤と空の青の対比が美しいのも人気の秘密です。
そんな能取湖は北海道網走市にあるのですが、実は日本で14番目に大きな湖でもあります。以前は淡水と海水が混在している汽水湖だったのですが、1973年に工事が行われ完全な海水の湖となりました。能取湖という名前は、アイヌ語で「岬のところ」を意味する「ノッオロ」に由来します。
能取湖に複数あるサンゴ草スポット!一番人気は?
そんな能取湖ですが、先に紹介したように日本では14番目に大きな湖ですので能取湖と一口にいってもサンゴ草の鑑賞スポットはいくつかあります。ここでは、能取湖内にあるサンゴ草のスポットをご紹介しましょう。能取湖のサンゴ草の群生地は、主に湖畔に沿って広がっています。
その中でも、交通アクセスが比較的容易で、サンゴ草も美しいとされている群生地が4つあります。それが卯原内地区(うばらないちく)、能取地区、美岬地区、そして平和地区です。そして一番の人気スポットが卯原内地区です。ここには写真などでよく見える遊歩道が設置されているというのがその理由。
そんな人気スポットの卯原内地区のサンゴ草ですが、実は2010年頃に残念ながらサンゴ草群生地がかなり縮小をしてしまいました。その後、網走市や卯原地区の観光協会などがサンゴ草の専門家と協力をして回復に努めてきた結果、現在ではかなりの規模まで回復をしてきています。
実際に観光情報サイトなどに寄せられる口コミをチェックしてみても、2014年ごろは見頃の時期にいっても群生と呼べるほどの規模はなかったようですが、2017年には本物のサンゴを連想させるような真っ赤な絨毯のような景色を楽しめたという口コミが多かったです。「回復」という言葉を使っている口コミも多く、2018年にはかなりの期待が持てそうです。
能取湖で行われるサンゴ草祭りは要チェック
サンゴ草の見頃よりは少し早い時期になることが多いのですが、サンゴ草祭りは人気の観光スポットでもあります。「能取湖サンゴ草祭り」はサンゴ草観察でもご紹介した卯原内地区で行われます。2018年の日程もすでに発表されており、2018年9月8日と9日の午前9時から午後4時まで、200台分の無料の駐車場もあります。
「能取湖サンゴ草祭り」の会場はサンゴ草もすぐそばに見える場所で、美しい景色を楽しみながら北海道のグルメを味わうことができます。名物の浜焼きはもちろん、つぶ焼きなども人気。地域の小中学生による吹奏楽の演奏や、よさこいソーラン節の演舞、歌謡ショーなども予定されていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
能取湖では潮干狩りもできる!?
サンゴ草の見頃の時期に北海道旅行に行けそうもないという方へのおすすめがあります。それは能取湖で行うことができる潮干狩りです。能取湖の潮干狩りはアサリの潮干狩りになり、潮干狩りの期間は4月15日から10月15日です。能取湖の潮干狩りが人気の秘密の一つは、潮干狩り料金がなんと無料であること。
潮干狩りができるのは、能取湖の湖口漁港からまっすぐ南に下ったところにある二見ケ岡漁港まで、能取湖の東側の湖岸約5キロメートルに渡ったエリア内です。このエリアでの潮干狩りは西網走漁業協同組合によって実施が可能となっていますので、周囲に迷惑をかけるような行為をしない、ゴミは持ち帰る、小さいアサリは持ち帰らないなどの注意が必要です。
また、潮干狩りができるのはアサリのみですので、ホタテ貝やウニ、ホッキ貝、それからカキなどが生息しているエリアではありますが、これらを潮干狩りとして採集してしまうと密漁行為となり、罰せられることになりますのでくれぐれも注意をして潮干狩りを楽しんでください。潮干狩りに適している干潮時刻の前後1時間ほどが狙い目です!
能取湖は人気の釣りスポット!
能取湖はサンゴ草や潮干狩りなどで有名な観光スポットですが、実は釣りの人気スポットでもあります。潮の流れが速く、釣りになれた人向けのスポットから、家族連れ向けのスポットまで様々な釣りを楽しむことができます。能取湖の主な釣り場は4か所。ただし、5月15日から6月15日までは産卵期間にあたるので釣りは禁止されています。
能取湖は名前には湖とついていますが、オホーツク海とつながっているために水は海水です。よって、釣りで楽しめるのは海の魚となります。能取湖口漁港は、潮の具合によっては流れがかなり速くなるので釣りになれた人向けのスポットです。釣りで狙えるのはカレイやチカ、コマイなどです。このスポットは、6月1日から8月31日までは禁止区域があります。
能取新港は、埠頭になっておりすぐ近くまで車でアクセスができるので家族連れに人気の釣りスポットです。二見ケ岡エリアにあり、カレイやコマイ、チカをはじめ、ニシンなども狙うことができます。そして、能取漁港や能取卯原内漁港では、クロガシラやヌマガレイ、コマイなどを狙う釣りができます。
そして能取湖の釣りで外せないのが氷上で楽しめるコマイ釣りです。コマイは能取湖が凍っている時以外にも釣りができるのですが、やはり氷上で釣るほうが雰囲気もよく、北海道らしさを楽しめると人気。北海道の冬、しかも湖上ですからその寒さはかなりのものです。氷上釣りを楽しむ場合は寒さ対策をしっかりどうぞ。
能取湖周辺のおすすめ観光スポット1:博物館網走監獄
次にご紹介するのは能取湖の周辺の観光地です。サンゴ草の見頃に合わせて北海道を旅行するならぜひ一緒に訪れてほしい観光スポットが数多くありますので、厳選していくつか御紹介しましょう。まずは「博物館網走監獄」です。昭和59年まで実際に網走刑務所で使用されていた獄舎を移築し、博物館として一般に公開を始めました。
古くは明治時代、今から109年前もの建物で、当時はもちろん機械は今のようにありませんから囚人が手作業で建てたものです。柱などをよく観察すると削った後が残っており、当時の過酷な生活が感じされます。個人でも事前に予約をすればガイドをお願いすることも可能です。料金は大人が1080円、大学生と高校生が750円、小学生と中学生が540円です。
住所:北海道網走市字呼人1-1
電話番号:0152-45-2411
能取湖周辺のおすすめ観光スポット2:能取岬と美岬牧場
能取湖のすぐそばにある観光スポットは「能取岬」です。オホーツク海に突き出す岬で先端にある灯台なんとも絵になります。遠くには知床連山を臨むことができる大パノラマが一番のポイント。北海道ならではの豪快な自然を満喫することができます。映画「南極料理人」が撮影された場所でもあります。
そしてその能取岬に隣接するようにあるのが「網走市営美岬牧場」です。どこまでも広がるオホーツク海、広い空、そして緑の芝生というこれぞ北海道という光景をバックに、牛や馬が放牧をされている様子を観察することができます。また、冬の間は流氷観光におすすめの場所でもあります。
能取湖周辺のおすすめ観光スポット3:オホーツク流氷館
オホーツク海と言えば流氷で有名な観光スポットですが、もちろん一年中観察ができるわけではありません。サンゴ草の見頃に合わせて北海道を観光する場合は流氷は見られませんが、そんな時はこちらの「オホーツク流氷館」へどうぞ。年中無休で雄大な流氷の世界を満喫することができます。
「流氷体験テラス」では、マイナス15度に保たれた室内で本物の流氷に触れるという体験ができますし、「流氷幻想シアター」では、400インチという大迫力のスクリーンで約8分間の映像を楽しむことができます。料金は大人が750円、高校生が640円、小学生と中学生が540円です。
住所:北海道網走市天都山244番地の3
電話番号:0152-43-5951
能取湖周辺のおすすめ食情報
能取湖周辺の観光情報に続いてご紹介するのはおすすめの食情報です。旅行に出たらその土地の名産を食べてみたいものですが、能取湖周辺や網走市にも観光客だけでなく地元の人にも愛されているグルメがたくさんあります。まずは、歴史上に忽然と姿を現し、また姿を消した謎の多いモヨロ人(オホーツク人)をイメージした鍋「網走モヨロ鍋」です。
うまみ成分の多いオホーツクの塩を使った塩味のスープの鍋で、魚や貝、野菜などがたっぷりと入っています。また、網走で採れたオホーツクサーモンを白魚醬油に漬け込んでからカリッと揚げたものを丼にしたご当地グルメの「網走サンギ丼」もあります。使用されているご飯はもちろん北海道産!
もう一つのグルメが「網走ちゃんぽん」です。ちゃんぽんと言えば長崎ですが、実はここ網走市と長崎雲仙市には面白い歴史があります。それが日本一長い焼きちくわ対決!どちらがより長い焼きちくわを作ることができるか競いあうなかで交流が生まれ、雲仙の「小浜ちゃんぽん」を網走の食材を使って調理してみたものがこの「網走ちゃんぽん」です。
能取湖へのアクセス方法
最後に能取湖の卯原内地区にあるサンゴ草群生地までのアクセス方法をご紹介しましょう。公共の交通機関でアクセスをする場合は、網走バスターミナルかJR「網走駅」から「常呂線」もしくは「サロマ湖栄浦線」に乗り、「サンゴ草入口」というバス停で降りるるとすぐ目の前です。網走市内からは車で約15分。タクシーの利用も便利でおすすめです。
能取湖で青い空と真っ赤なサンゴ草の絶景を!
高い山がなく、どこでも比較的遠くまで視界が開けている北海道。能取湖の周辺は地形的により一層遠くまで見渡すことができるので、真っ赤なサンゴ草と青い空とのコントラストが非常に美しいと人気です。網走監獄など周辺の観光スポットも充実していますので、サンゴ草の見頃に合わせてぜひ網走観光をどうぞ!その際には網走グルメもお忘れなく。
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