「おかげ犬」グッズは伊勢土産に人気！サブレやぬいぐるみなどおすすめのものは？

伊勢参りといえば、江戸時代には5人に1人が行ったといわれるほどポピュラーなお参り｢ひしゃく一本持てば旅ができた｣の言のとおり、沿道には住民による接待もさかんで、おかげ参りと呼ばれていたのだとか。そんな伊勢参りで人気のおかげ犬。今回は、サブレやぬいぐるみなど、伊勢参りで人気のおかげ犬グッズやお土産についてご紹介します。

伊勢参りとは伊勢神宮に参拝する旅のこと。ところで伊勢ってどこにあるのか、パッと出てこないことがあるかもしれません。伊勢は三重県に位置します。伊勢という地名は、三重県を指して、旧伊勢国を表すこともありますが、伊勢市は伊勢神宮の鳥居前町として発達した都市のことで、現在も伊勢志摩の中心都市となっています。

伊勢といえばまず思い浮かべるのが伊勢神宮。すぐそばにあるおはらい町やその一角のおかげ横丁はレトロな街並が魅力です。おはらい町のちょうど中ほどにあるのが赤福。伊勢といえば赤福を思い浮かべる方も多いのでは？　ほかに、伊勢古市参宮街道資料館、伊勢安土桃山文化村など、歴史を感じ、学ぶことのできる観光スポットがいろいろあります。

伊勢神宮には、天照大神を祀る皇大神宮と、衣食住の守り神である豊受大御神を祀る豊受大神宮があります。前者を内宮、後者を外宮と呼び、外宮をまわってから内宮を参拝するのが昔からの習わし。まず鳥居をくぐる前に一礼し、手水舎か五十鈴川でお清めをします。外宮は左通行、内宮は右通行で参拝し、真ん中は正中と神様が通る道とされています。

伊勢参りの歴史をひもとくと、律令制下では民衆の伊勢参詣はなかったとあります。しかし、律令制の衰退とともに、民衆の参詣が広まっていき、中世から近世にかけて、伊勢参りが盛んとなっていきました。｢一生に一度はお伊勢参りをするもの｣という通念が生まれると同時に、着の身着のままで参加できたおかげ参りも勃発するようになりました。

おかげ参りとは、江戸時代のころに起こった集団での伊勢参詣のこと。数百万人という規模の集団による参拝が、60年ごとに起こったとあります。江戸から片道15日、大阪からは5日、名古屋から3日ほどかかるおかげ参りには、東北や九州からの参拝者もあったとか。そんな長旅はだれもができるものではなく、参拝したくてもできない人がたくさんいました。

経済的にも体力的にもたいへんな伊勢参り。そこで愛犬に代理でお参りしてもらおうと考える人たちが現れました。伊勢参りに向かう人に愛犬を託し、自分の代わりに犬にお参りさせるのです。こうしておかげ犬が誕生しました。当初はだれかに連れて行ってもらっていたのが、次第に犬だけで伊勢神宮まで行って帰ってくるケースも現れたのだといわれています。

犬の首にお金を入れた袋をぶら下げ、旅路へと送り出すと、沿道の人々はその姿からおかげ犬であることがわかったといいます。そこでエサを与え、宿泊させるなどして、伊勢へと送っていったのだとか。お参りを果たして戻ってくると、首には伊勢神宮のお札がついているという本当なのかどうか疑わざるを得ない軌跡のような話もちらほら。

東海道五十三次で知られる歌川広重の作品に、実はおかげ犬が登場しています。伊勢参宮宮川の渡しという作品を見ると、首にお札がついている白い犬の姿が見えます。また、日本各地の犬の碑の中には、おかげ犬を祀ったものもあります。一説によると、豚の伊勢参りまであったというから驚きますが、奇跡のようなおかげ犬の話は各地で語り継がれています。

伊勢神宮の内宮前にあるおかげ横丁には、参拝客のためのグッズやお土産屋が並んでいます。おかげ犬のグッズやお土産ももちろんおかげ横丁で購入可能です。伊勢参りをしたらぜひ立ち寄ってみましょう。どのグッズやお土産を選んだらいいのか迷ってしまうかも。なお、ネット通販などでも購入が可能です。どうしても参拝ができない方はぜひネットで。

おかげ犬があしらわれたグッズやお土産は、実にさまざまな種類があります。どれもとってもかわいらしいけれど、何でも買って帰るわけにもいきません。せっかくだったら縁起のいいおかげ犬グッズを選んではいかがでしょうか。お守りやおみくじ、こけしなどのラインナップもあります。インテリアとして家に飾るのもステキです。

おかげ犬があしらわれた小さなお守り袋に、犬の形に施された木札が入っているタイプのものや、お財布に携帯できるような小さなタイプのものなど、おかげ犬をモチーフにしたお守りはいろいろな種類がラインナップ。伊勢参りの後、お守りを購入する方は、ぜひおかげ犬のお守りも候補に考えてみてください。かわいらしいお守りに気持ちが引き締まります。

おかげ犬をモチーフに木で作られたたまごの形をしたこけし。手作りのぬくもりを感じるかわいらしいおかげ犬グッズです。出産祝いのほか、ちょっぴり特別なプレゼントに喜ばれる製品なのだとか。高さ3.5cmと小型で愛嬌があり、持ち運びがいいので、伊勢参りのお土産として買って帰るのにも楽ちん。大切な人へのお土産候補としてぜひ考えてみては？

おかげ犬グッズの中でも人気の高い陶器製のおかげ犬。置物のように見えますが、裏の赤いひもを引っ張ると、おみくじが出てくるおみくじなんです。お土産としてはもちろんですが、イベントなどのちょっとした景品としてもおすすめ。種類は3種類あって、白、黒、黄色のカラーバリエーションがあります。家族やお友だちへのお土産にもうってつけ。

伊勢参りのお土産として人気の高いおかげ犬サブレ。おはらい町にある五十鈴茶屋で購入することができます。おかげ犬サブレは、おかげさまという感謝の気持ちを幸せのお裾分けという形で伝えるもの。6枚入りや10枚入りなどまとまっているため、会社や友だちグループなどに配れるお土産としても重宝します。ぜひこのサブレ、店頭でチェックしてみてください。

サブレといえば、口の中で香ばしい小麦粉の香りとバターの風味が広がるお菓子。おかげ犬サブレは国産の素材を厳選し、さっくりとした食感を実現。忘れられない味として、サブレリピーターの方も多いとのこと。黄色いパッケージがパッと目を引き、伊勢参りのお土産の定番としても知られています。おはらい町ではぜひこのおかげ犬サブレを手に取ってみて。

けっこう人気があるのが、このおかげ犬のぬいぐるみです。布でできたぬいぐるみで、おかげまいりの旗、首にしめ縄を巻いた愛らしい姿が印象的。サイズ小のぬいぐるみは、高さ6cmながら22cmと持ち運びがいいタイプ。サイズ大のぬいぐるみは高さ29cm、長さ32cmとかなり大きめ。ぬいぐるみひとつひとつが手作りのため、表情などが微妙にちがうのも魅力です。

この愛らしいぬいぐるみ、実は伝統ある松坂もめんを現代風にアレンジして製品を作っているもめんや藍のもの。おかげ犬のぬいぐるみも、白バージョンと藍色バージョンがあります。ぬいぐるみ以外にも個性あふれるお土産がいろいろそろっているので、ぜひ立ち寄ってみたいです。店の雰囲気もまるで江戸時代にタイムスリップしたかのような佇まいです。

何枚持っていても使い道がいろいろあるハンカチや手ぬぐい。おかげ犬がモチーフとなっている布類も人気の高いお土産です。ほかにも、風呂敷やボディタオルなどもあります。いずれの製品もよく使うものなので、あげて迷惑、もらって迷惑という製品ではありません。何を買ったらいいのか迷ったら、布類も候補として考えておくといいです。

わりと定番ともいえるおかげ犬のストラップ。このストラップもいくつあってもうれしいお土産のひとつです。ストラップのカラーバリエーションは全部で7種。これも比較的リーズナブルに購入することができるので、仲のよい友だちや親戚などに配るお土産としても最適です。おかげ犬がちょこんと座っている姿、性別年齢問わず、気に入ってくれるはず。

カードケースやティッシュケースなども、いくつあってもうれしいお土産のひとつです。おかげ犬が参拝に向かう姿があしらわれ、毎日、使いたくなるような製品です。ティッシュケースは、上部がかぶせるタイプになっているため、ティッシュが飛び出しにくいような作りに。カードケースはファスナーつきなので、小銭入れや小物入れとしても重宝。

昔ながらのがま口は、小銭をしまうだけではなく、紙幣を折ってしまうことができる便利なお財布。がまの部分にひもが通せる穴があるため、鞄の内側にさげるほか、首にかけて使うことも可能です。おかげ犬の巡礼の姿があしらわれ、とてもかわいらしいデザインに。だれが使ってもまったく問題のないおしゃれなお土産です。大きさも大小さまざま。

ポチ袋は、お年玉をはじめ、ちょっとしたお礼などにも使える便利でかわいい袋。いざというときに使えるので、買い置きしておきたいお土産です。同じラインナップにコースターもあり。布製で表裏リバーシブルとなっています。カラーバリエーションもいろいろあるので、こちらも何枚かまとめて買いたいお土産のひとつ。

別に集めているわけではないのに、つい買ってしまう袋もの。おかげ犬のグッズにもかわいいてさげや巾着のラインナップがあります。大きなおかげ犬を表に、のぼりをつけたおかげ犬が裏にあしらわれ、ちょっとしたシチュエーションに使えるタイプです。別のラインにもおかげ犬の布製グッズがいろいろ。手のぬくもりもよく、汚れても洗えるので重宝します。

いろいろな使い道のあるはんこ。お手紙やメッセージに添えたり、大切な物に押したりと、楽しく使うことができます。海外の人にも喜ばれるグッズのひとつです。季節や龍光に関係なく、さまざまなシチュエーションで使えるので長持ちします。おかげ犬がちょこんと座っているその姿もいとおしいです。手軽なグッズとしてほしくなるはず。

バッグに忍ばせておいて邪魔にならず、いざというときに使えるあぶらとり紙。メイクされる女性をはじめ、外出が多くて汗をかく機会の多い方に重宝するケアアイテムです。おかげ犬の形をしたこのあぶらとり紙は、おかげ犬の由来なども記載されているので、伊勢参りのお土産としても人気が高いのだとか。かわいいポーチとおそろいで購入するのもステキ。

せっかく伊勢参りに訪れたのだから、ぜひチェックしておきたい御朱印帳。御朱印とは、寺社参拝の証としていただくもので、帳面になっているものを御朱印帳と呼びます。柴犬の著書で知られるイラストレーターによる絵柄が愛らしく、布製なのでやさしい印象を受けます。おかげ犬といっしょに寺社めぐりがしたくなるオリジナルの御朱印帳です。

文具類もつい買ってしまうグッズのひとつ。ペンケースをはじめ、しおり、ミニノート、ブックカバーなど、気になるかわいいグッズが所せましと並んでいます。布製のグッズは和風モダンを思わせるおしゃれな印象を与えてくれます。せっかくだったら袋ものもいっしょに購入したいと思ってしまう方もいらっしゃるのでは？とりあえず店頭で手にしてみてください。

旗を持って参拝する姿がかわいらしいおかげ犬。最近では、伊勢参拝のお土産やグッズの定番となっています。ではほかに定番のお土産にはどんなものがあるのでしょうか。最後に、伊勢参拝の定番中の定番のお土産をご紹介します。おかげ犬グッズを購入したら、いちおう、のれんをくぐって商品をチェックしておくと、お土産話のネタにもなります。

創業1707年、すでに300年以上、彼の地に店を構え、伊勢といえば赤福餅を思い浮かべる方も多い老舗中の老舗。腹持ちのいいお餅は、現在のようにかんたんに旅ができなかったころに重宝されたのだとか。赤福餅は愛知県から兵庫県までしか販売されていないということから、お土産として渡すと非常に喜ばれます。

もっちりとした食感でほんのりとした甘味が魅力のういろ。伊勢名物のひとつであり、専門店の虎屋ういろは大正12年創業の老舗です。栗の入った栗ういろ、季節限定のいちごういろや花見ういろなど、製品ラインナップはいろいろ。ただし、防腐剤を使用しない生ういろであるため日持ちしません。お土産として購入したらなるべく早く渡すことです。

伊勢の参道街道沿いにあって、創業200余年の老舗和菓子屋、へんばや。伊勢参りの参拝者たちが、ここで荷物を下ろして一息つき、馬を返して参拝したことから｢へんば（返馬）餅｣と呼ばれるようになったのだとか。創業以来変わらぬ風味で、昔ながらのパッケージがなんとなく懐かしく、シンプルなおまんじゅうです。

おかげ横丁の中ほどにある吉兆招福亭という屋号の店。招き猫の専門店です。日本全国の招き猫が手に入る専門店で、その種類は1000を超えるのだとか。招き猫は、右手挙げは金の縁、左手挙げは人の縁だとか、色によって縁起がいろいろあるだとか、さまざまないわれがあるので、ぜひお店で詳しいことを聞いて見るべし。福をいただいて帰路につきましょう。

今回は伊勢のおかげ犬グッズについてご紹介しました。伊勢神宮を参拝したら、ぜひ立ち寄ってみてください。かわいいご利益のあるグッズが手に入るかもしれません。また、老舗の甘味処にも立ち寄って、伊勢参りを満喫しましょう。