泡盛には様々な飲み方が楽しめる
泡盛は、沖縄県を代表するお酒で、沖縄の至るところで泡盛が売られています。泡盛と一言にいっても様々な飲み口や風味などがあるので、楽しみ方も無限大!ここでは、初心者の方にもチャレンジしやすい泡盛の飲み方をピックアップしていきます。王道の飲み方のご紹介から、コーラやビールを使ったカクテル、そしていつもよりもっと泡盛が美味しくなるコツもご紹介!
泡盛ってどんなお酒?
泡盛の歴史は古く、泡盛の蒸留技術は14世紀後半ごろに東南アジアから伝わったとされています。日本の法律上では、焼酎の種類に区分されますが焼酎とは大きく異なるお酒です。その一番の大きな差は原材料です。焼酎は芋や米・ごま・紫蘇など色々な素材を使って作りますが、泡盛に使う原材料は米となります。そのお米も、日本のものではなくほとんどがタイ米です。
日本で多く生産されている「うるち米」は焼酎には適していますが、泡盛には適していません。糖分が少なく、さっぱりとしたお米であるタイ米が泡盛には適しています。焼酎に使う麹は「白麹菌」であることに対し、泡盛に必要なのは高温多湿でも耐えられる「黒麹菌」を使います。さらに、焼酎では二次仕込みが必要ですが、泡盛にはその工程を必要としません。
このように同じ蒸留酒である焼酎と泡盛ですが、原材料や麹菌の違い、そして製造工程も大きく異なることから区別されます。沖縄県内に600を超える銘柄の泡盛が売られていますが、さっぱりとした飲み口のものからとろりとした風味のものまで色々あるので、泡盛にハマってしまう人も多いお酒の1つといえます。値段もお手頃なものも多いのでチャレンジしやすいです。
泡盛の種類
泡盛の種類は大きく分けて2つあり、1つは「減圧蒸留方式」ともう1つは「常圧蒸留」です。常圧蒸留は、伝統的な泡盛の製法にあたり、蒸留器内の気圧を操作せず、一定の圧力で蒸留させる方法のことです。通常の気圧のもので行われ、100度近くの温度で蒸留させるのも特徴です。原材料の風味が強く引き出されるので、泡盛が好きな人に選ばれている種類です。
減圧蒸留は、蒸留器内の気圧を下げて蒸留を行います。気圧が低いので、平地よりも沸点が低い状態で蒸留可能になります。そのため蒸留するときの温度は40度から50度程度。雑味が少なく、クセのない口当たりの泡盛が出来上がるので、初心者の方にはこちらの製法の泡盛がおすすめです。飲み方も豊富にあるので、自宅でもチャレンジしやすいです。
熟成古酒の魅力とは
泡盛にはウイスキーやブランデーと同じように長期間熟成させたものも存在します。それを古酒といい、沖縄では特別な時などに飲まれてきました。古酒とは3年以上かめで熟成させたものがそれにあたります。バニラやナッツのような香ばしく奥深い香りと、とろりとした飲み口が特徴です。空気に触れさせることでさらに風味が増すので、酒器に移すか瓶を上下に振るとよいです。
泡盛のおすすめの飲み方1:水割り
泡盛の飲み方で最もポピュラーで簡単な方法が水割りです。初心者の方でも気軽にチャレンジできるのでぜひお試しください。水で薄めることによって、アルコール度数も低くなるのでグっと飲みやすくなります。特に泡盛は水で薄めても泡盛の香りが強く残るので、お酒を飲んでいる満足感もちゃんと得られます。酒器にこだわれば初心者の方でも様々な楽しみ方が可能です。
暑い夏の時期や、梅雨のジメジメした季節には水割りに氷もプラスするとさらに飲みやすくなります。泡盛独特のとろりとしたまろやかさも同時に味わえるので、清涼感と丸みが同時に感じられる飲み口になります。なお、泡盛の度数によって水の量を調節することが重要です。25度の泡盛なら1対1、30度なら泡盛が4で水が6、40度以上なら泡盛が3で水が7といった割合です。
もちろん好みによって割合を変えることは言うまでもありませんが、初心者の方ならまずは薄めから始めると飲みやすいです。割った後のアルコール度数が15度から20度程度が最も泡盛の風味や甘みを自然に感じやすいため、この割合が最適といわれます。少し慣れてきたらレモンやライムの輪切りなどを浮かべると、また違った飲み口になるので初心者にもおすすめです。
泡盛のおすすめの飲み方2:オンザロック
泡盛の美味しさを十分に感じられるようになってきたら、水割りの次にはぜひ「オンザロック」でお試しください。この飲み方は、泡盛の味を一番感じられる飲み方とされています。この飲み方はウイスキーのロックと同じで、少しの水を加えるほうがストレートよりもより強い風味が得られる仕組みとなっています。氷なら、ゆっくり溶けて味の変化が楽しめます。
初心者の方には大きめの氷を使うことをおすすめします。そのほうが氷が溶ける速度がゆっくりなので、味の変化もその分遅くなります。ちびちびと食事を楽しみながら泡盛を飲みたい方や、食後の晩酌として楽しみたい方におすすめの飲み方です。酒器にこだわることで、泡盛の飲み口や香りの出方にも変化が現れるので、初心者以外の方にも根強い人気の飲み方です。
味に変化を付けたい場合には、タイムジュースを数滴絞るのもおすすめ。キリっとした飲み口に変化するので、また違った泡盛の楽しみ方ができます。おつまみに適しているのが、チョコレートやナッツ・チーズなどウイスキーにも合うものです。初心者の方はアルコール度数が20度程度のものから試すのがちょうど良いです。
泡盛のおすすめの飲み方3:ストレート
泡盛をストレートで楽しむなら、ぜひ「古酒」でお試しください。熟成した風味と甘み・まろやかさを最も感じられるのが古酒だからです。「カラ」と呼ばれる泡盛専用の酒器とお猪口で楽しむのがストレートの一般的な飲み方とされます。一度酒器に移すことで、泡盛が空気と混ざるのでまろやかさが増し、飲んだ時にふんわりと香りが広がります。
しかし、アルコール度数は高いままなので初心者の方の場合には少量ずつから試すことをおすすめします。そして、おちょこの隣にはチェイサーを用意しておくと、口の中がリフレッシュされて飲みやすくなります。ゆっくりと時間をかけて飲みたい方や、おしゃべりしながら大人の時間を過ごしたい方にも選ばれている飲み方です。
泡盛のおすすめの飲み方4:コーラ割り
自宅でも簡単に楽しめる泡盛の飲み方にカクテルにする方法があります。注ぐだけですぐにできる代表的割物がコーラです。コーラはカクテルの材料として一般的で、様々な割り材として使われます。コーラの持つ独特の風味と甘みは泡盛との相性も抜群です。またコーラの強い炭酸は泡盛の香りも引き出してくれるので泡盛の魅力も損なうことがありません。
泡盛のコーラ割りは、チャーハンや揚げ物といったコッテリとした料理と相性が良いです。また沖縄料理のラフテーにもぴったり!コーラは単体だと甘みが強いですが、泡盛と合わせることによって甘みが抑えられ、合わせる料理の幅も広がります。できればコーラは人工甘味料のものではなく砂糖を使っているもののほうが、コクが深いのでおすすめです。
泡盛のおすすめの飲み方5:ビール割り
泡盛のビール割りもカクテルの中ではチャレンジしやすい方法です。泡盛のアルコール度数がちょっときついという方や泡盛の味に変化が欲しいという場合にはぜひビールを使ってみましょう。泡盛をビールで割ったカクテルは、沖縄ではよく飲まれる方法で、ジメジメとした暑さを吹き飛ばしてくれるような爽快感があります。ビールの苦みと泡盛の甘さがよく合います。
ビールはお好きな銘柄のものでもよいですが、初心者の方なら度数の低いものからチャレンジするのがおすすめです。沖縄を代表するビール「オリオンビール」で割るのも美味しいです。オリオンビールはアルコール度数が低めなので、初心者の方でも飲みやすいのが特徴です。
泡盛のおすすめの飲み方6:シークヮーサー割り
沖縄の特産品でもあるシークヮーサーは、泡盛の割り材としてもぴったりです。沖縄にはスーパーなどで、ジュースが瓶入りで売られていることも多く、このジュースで泡盛を割ります。シークヮーサーの酸味がきついと感じる場合には、水割りにシークヮーサージュースを30ml程度プラスするのが飲みやすいです。シークヮーサーの酸味は独特で、レモンやライムとはまた違った味わいになります。
とくに、シークヮーサーはレモンやライムよりも泡盛のツンとした匂いを消してくれる効果が強いので、爽やかな飲み心地となります。シークヮーサー割りは、お刺身や煮物といった淡泊なお料理にもよく合うので、日本食ならどれでも相性が良い飲み方です。アルコールの匂いも抑えてくれるので、お酒を普段飲まない方でも飲みやすいといわれている方法です。
泡盛のおすすめの飲み方7:ソーダ割り
泡盛はウイスキーと同じような飲み方をすると美味しいと有名です。泡盛は無糖の炭酸で割ると、アルコール度数も下がるので飲みやすくなるだけでなく、さっぱりとしているので合わせる料理を選びません。古酒よりは、熟成期間の浅いものの方がさっぱりといただけるのでおすすめ。ソーダ以外にはトニックウォーターやジンジャーエールでも美味しくいただけます。
ソーダ割りを作る際のポイントはソーダの注ぎ方と混ぜ方にあります。まずグラスたっぷりに氷を入れて、泡盛をグラス1/3くらいまで注ぎます。最後にソーダを注いでマドラーで混ぜます。この時に、マドラーを下から氷を持ち上げるように意識すると炭酸が抜けにくいです。もちろん泡盛やソーダの量はお好みですが初めてチャレンジするならこれがバランスの良い量です。
泡盛のソーダ割りは、カットしたライムを入れても美味しいのでおすすめです。こちらもご自宅で真似しやすいカクテルといえます。グラスも口の細いロングタイプだと炭酸が抜けにくいのでおすすめ。見た目にも涼し気なので夏の暑い時期にもちょうど良いです。このカクテルは豚肉料理と相性がとても良いです。トンカツやゴーヤチャンプルーなどにもぴったりです。
泡盛のおすすめの飲み方8:泡盛モヒート
モヒートは通常ラム酒を使って作りますが、泡盛でも代用可能です。このカクテルも自宅で簡単にチャレンジできるのに、見た目はとっても華やかなので女性にも人気の飲み方です。コツはフレッシュなミントをたっぷりと使うことです。グラスにミントの葉を入れてガムシロップとレモン果汁またはライム果汁を加えながら棒状のものですりつぶします。
次にミントの葉が浮かないように氷をグラス一杯にいれてから、泡盛と炭酸水を注ぎます。泡盛の量はお好みですが、初心者の方は少なめでチャレンジしてください。最後にマドラーで軽くステアをして完成です。さらにミントの葉を飾るとフォトジェニックなカクテルになります。泡盛独特の匂いがミントを合わさることによって爽やかなのにコクが生まれるのでとても飲みやすいです。
泡盛のおすすめの飲み方9:トロピカルカクテル
泡盛は南国生まれのフルーツとも相性がとても良いです。バナナやマンゴー・パイナップルジュースと色々なトロピカルフルーツジュースと混ぜるだけで簡単カクテルが完成します。お酒自体が苦手な方でも飲みやすいので、女性にも大人気の飲み方になります。トロピカルカクテルに合う泡盛は、残波や八重泉といったさっぱりとした風味の銘柄が合います。
作り方も簡単で、お好きな泡盛45mlに対し、トロピカルジュースを適量注ぎます。ミントの葉やスライスしたレモンを浮かべるとさらに綺麗に仕上がるのでおすすめ。カットしたフルーツやアイスクリームを乗せても美味しいので、デザートカクテルとしてもおすすめです。ジュースを2種類以上ブレンドして作るのも美味しいので、自分好みのカクテルを作るのにちょうど良いです。
泡盛のおすすめの飲み方10:コーヒー割り
沖縄の間で流行している泡盛の飲み方がコーヒーで割るという方法です。コンビニではすでにコーヒーで割られている商品も売られているほど、沖縄では知名度の高い飲み方です。泡盛独特の匂いがコーヒーによって抑えられるので、爽快感のある飲み口に仕上がります。アルコール度数も10%程度に抑えられるので泡盛が苦手な方でもびっくりするほど飲みやすいです。
色々な飲み方を試して泡盛を楽しむ
泡盛のおすすめの飲み方特集はいかがでしたか。泡盛の種類やそれに適した飲み方を中心に挙げていきました。また初心者の方のためのおすすめの飲み方や、すでに泡盛がお好きな人向けへは、もっと美味しくなるポイントなども挙げていきました。コーラやビール・ジュースなどを合わせたカクテルは飲みやすいだけでなく、自宅でも試しやすいのでぜひご賞味ください。
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