スコーン正しい食べ方！アフタヌーンティーティーのマナーやアレンジも紹介

スコーンと言えば、今では日本のベーカリーやカフェなどでも人気のメニューです。しかしながらスコーンには正しい食べ方があります。こちらではそんなスコーンの正しい食べ方やおいしい食べ方、アレンジ方法、正しいアフタヌーンティーのマナーについてご紹介していきます。

スコーンはスコットランドで発祥しました。パンの様な形をしていますが、スコーンはパンではなくお菓子です。小麦粉や大麦子、オートミールなどが原料ですが、レーズンなどのドライフルーツと一緒に焼かれることもあります。パンとクッキーの中間のような食感は外側はカリカリとしており、口に入れるとほろほろと口の中で溶け出します

スコットランド発祥のスコーンですが、その後スコーンはイギリス全土に広まり、アメリカでも食べられるようになりました。アメリカではビスケットという呼ばれ方をする場合もあります。あの有名なフライドチキンのチェーン店でも「ビスケット」という商品名で売られています。そして日本でもスコーンは人々に知られるようになりました。

しかしながら、スコットランド発祥のスコーンとアメリカで独自にアレンジされたスコーンでは味付けや練りこまれる具材に少しずつ違いがあります。そして日本でスコーンは有名な食べ物となり、スコーン自体は定着したものの、スコーンのおいしい食べ方についてはあまり知られていません。それではおいしいスコーンの食べ方をご紹介しましょう。

スコーンをおいしい食べ方としておすすめなのが、温めることです。焼きたてのスコーンならば別ですが、お店で買ったスコーンなどを家で食べる場合には、温めることが非常に重要です。温めることで外側がカリッと、内側はもっちりとした食感がよみがえってきます。それでは温め方についてご説明しましょう。

オーブンを使って温める場合は、オーブンを200度に温めておきます。200度に温めたオーブンにスコーンを3分間入れます。焼きすぎては焦げてしまいますので、3分ほどで取り出しましょう。食べる時に手や口にやけどをするほど熱々に温め過ぎないようにすることがポイントです。

オーブントースターを使用する場合は、トースターを温めておきます。アルミホイルや鉄板などを下側に引き、スコーンを置き、さらに上側にもアルミホイルをかぶせます。これでスコーンが焦げるのが防げます。3分ほど温めたら、上側のアルミホイルを外し、外側をカリっとするように1分ほど温めます。

スコーンは大きな塊を大きな口を開けて頬張るの食べ方は本当はマナー違反です。スコーンの食べ方としては、まずはスコーンを上下に割ります。そして一口ずつにちぎって上品にいただく食べ方が正式なマナーです。しかしながら、イギリスからアメリカに、そして日本に渡ってくるまでに、時代の流れとともに食べ方は様々に変化してきました。

食べ方は人によって多少ことなり、半分には割るけれども、半分に割った後スコーンにたっぷりのクリームやジャムを塗り、ぱくりと食べる食べ方をする人もいますし、二つに割ったスコーンの間に何かを塗ってサンドイッチのようにする食べ方をする人もいます。基本的なイギリスのマナーを理解しつつ、時と場合に合わせて食べ方を工夫するのがおすすめです。

スコーンのおいしい食べ方に欠かせないのがトッピングです。スコーンの基本的なトッピングはストロベリージャムとクロテッドクリームです。トッピングはスコーンに盛る様にたっぷりとのせます。どちらを先に塗っても構いません。ジャムの風味を楽しみたい場合はジャムを上に、クロテッドクリームを楽しむ食べ方ならクロテッドクリームが上です。

このクロテッドクリームは日本ではあまり聞きなれないクリームですが、クロテッドクリームはイギリスの南西部で2000年以上も前から作られている伝統的なクリームです。どのようなものかと言うと、脂肪分の高い牛乳を煮詰めて一晩おき、表面に固まる脂肪分を集めて作られたクリームです。脂肪分はバターと生クリームの中間です。

そのため、バターよりはさっぱりとしており、生クリームよりは粘度が高く濃厚な風味を持っています。イギリス人はこのクロテッドクリームが大好きで、イギリス人のスコーンの食べ方はスコーンを食べるというより、スコーンにつけるクロテッドクリームを食べることを目的にしているように見えます。

スコーンのおすすめの食べ方にはもう一つポイントがあります。それはスコーンは美味しい紅茶と一緒にいただくことです。口の中にスコーンがあるうちに紅茶を口に含むという食べ方です。この食べ方だと、スコーンにはジャムやクロテッドクリームをたっぷり盛ってあるので、口の中でそれらと紅茶の香りが良く合います。

クロテッドクリームたっぷりのスコーンと紅茶をいっしょにいただく食べ方は、イギリスでは「クリームティー」と呼ばれ大変人気があります。スコーンと一緒にいただく紅茶としておすすめなのは、なんといってもイングリッシュ・ブレックファストです。イングリッシュブ・ブレックファストはセイロン茶、アッサム茶、ケニア茶の伝統的なブレンドです。

スコーンと紅茶を一緒にいただく食べ方の場合、イングリッシュ・ブレックファストをおすすめする理由は、風味や香りが強いため、クロテッドクリームなどの濃厚な食べ物とよく合うからです。ラプサン・スーチェンやアッサム、ラズベリー＆エルダーフラワーなどの香りの濃い紅茶もおすすめです。スコーンとともにおいしい紅茶も楽しみましょう。

スコーンは様々なものを練りこんで焼き上げることで、多くのアレンジが考えられます。甘い物であれば、チョコチップ、リンゴの角切りなどを練りこんだアレンジも可能ですし、生地自体にココアパウダーや抹茶などを練りこんだアレンジも可能です。作る段階でのアレンジは無限ですので、料理上手な方はスコーンづくりに挑戦しても良いでしょう。

プレーンのスコーンをアレンジして人気の料理を作る食べ方もあります。例えばエッグベネディクトです。スコーンを半分に割り、ひとつずつお皿に置き、その上にハムやサーモン、そしてポーチドエッグをのせ、オランデーズソースを乗せたら出来上がりです。スコーンをアレンジしたエッグベネディクトはとてもおすすめです。

アフタヌーンティーは19世紀のイギリスで上流階級の貴婦人の社交の場として催されたお茶会が発祥です。食べ方やマナーなども本来は細かく決められています。アフタヌーンティーは午後に始まり、紅茶とともにサンドイッチやケーキなどをいただきます。そしてスコーンはアフタヌーンティーには欠かせない食べ物です。

イギリスの伝統的なアフタヌーンティーというとプレートが3段になったものが出され、それぞれの段に軽食やスイーツが載せられています。スコーンは3段のプレートの中間に載せれらていることが多いのですが、バスケットのようなものに入れられて別に提供される場合もあります。

アフタヌーンティーには正しい食べ方があります。そしてアフタヌーンティーで提供される3段のティースタンドはそれぞれに置かれるものが決まっています。一番下の段はサンドイッチなどの軽食、中断は温かい料理、パイやスコーンなど、そして一番上にはケーキなどのデザートが載せられます。見た目も大変豪華です。

これだけたくさんのものが置かれているとどこから食べてよいかわかりませんが、正しい食べ方としては、ティースタンドの下の段から食べていきます。スコーンが別のバスケットで提供された場合は、温かいうちに食べるようにしましょう。紅茶は飲み放題のことも多いです。1杯目はストレート、2杯目はミルクティーがおすすめです。

アフタヌーンティーのマナーとしてもう一つ重要なのが服装です。アフタヌーンティーは高級ホテルや紅茶の専門店で扱っていることが多いのですが、もともとはイギリスの上流階級のたしなみですので、ジーパンにTシャツという恰好で行くのはお勧めできません。女性ならワンピース、男性ならジャケットなどを着用するのが基本的なマナーです。

いかがでしたでしょうか。正しくておいしいスコーンの食べ方やアフタヌーンティーについてご紹介しました。スコーンの正しい食べ方を知れば、スコーンをよりおいしくいただくことができます。またアフタヌーンティーには日本人があまり知らないマナーがたくさんあります。マナーを知ってより優雅なティータイムを過ごしましょう。