十万石まんじゅうは埼玉の名物和菓子！販売店舗・値段・賞味期限など紹介

十万石まんじゅうは埼玉県民なら誰しも知っている埼玉の定番和菓子です。埼玉県内36の店舗で購入できます。薄めの皮と甘さひかえめの上質なあんこがたまらない十万石まんじゅうですが、実は県外での知名度は高くありません。知る人ぞ知る実力派の和菓子とも呼ばれています。この記事では、そんな十万石まんじゅうについてご紹介します。

十万石まんじゅうは山芋をふんだんに使った和菓子です。しっとりとした白い皮は山芋が使われている証拠にほんのりと山芋の香りがします。このしっとりとした皮が他のおまんじゅうとの大きな違いです。滑らかなこしあんとの相性も絶妙で、ついつい止まらなくなってしまうおいしさです。一つ一つの大きさが小さめなのも人気の秘密かもしれません。

十万石まんじゅうのはじまりは昭和20年、終戦後間もなくの頃です。戦時中は砂糖の統制がありましたが、その統制が解かれ、この十万石まんじゅうが生まれました。十万石まんじゅうの発祥は行田です。行田は旧忍藩十万石の地なので十万石まんじゅうと名付けられました。

忍藩の名産はお米です。だから十万石まんじゅうもお米の形、お米の色をしています。十万石まんじゅうを作った先代は、敗戦から這い上がるためには本物しかないと考え、このおまんじゅうを作ったそうです。時を経てもこの本物のおいしさが色あせることはありません。今でも本物の味は確かに受け継がれています。

十万石まんじゅうには4つのこだわりがあります。十勝産エリート小豆を使うこと、特製精製の大粒ザラメ糖を使うこと、新潟県産こしひかりを使うこと、そして厳選された国産つくね芋を使うことです。まずは一つ目のこだわりである十勝産エリート小豆ですが、エリート小豆とは何なのでしょうか。

エリート小豆とは虫食いや割れがなく、大粒にそろっている小豆のことです。なぜ大粒が良いかというと、小粒だと皮の表面積が大きくなりあく抜きが必要になるからです。シワがある小豆も同じくあく抜きが必要になります。あく抜きをすると風味や養分が逃げてしまい、おいしいあんこを作ることができません。

また、粒の大きさが不揃いだと煮え加減が均一ではなくなり、やはり風味を逃しかねません。そのため大粒の小豆のみを厳選して使用しています。小豆は和菓子にとって命とも言える重要な存在です。そんな小豆へのこだわりを徹底しているからこそおいしい和菓子が作れるというわけです。

次にこだわっている特別精製の大粒ザラメ糖ですが、このザラメ糖こそが十万石まんじゅうのあんこを甘さ控えめにする影の立役者なのです。このザラメ糖は不純物を取り除くため、特別精製されており、後味の良いすっきりとした砂糖です。いくら小豆が良くても砂糖が悪ければおいしい和菓子は作れないのです。

十万石まんじゅうは小麦粉だけのまんじゅうではありません。上新粉も使われています。上新粉を使うことによってきめ細かでやさしい口当たりのまんじゅうになるからです。そこで、十万石まんじゅうは上新粉にもこだわりました。新潟県産のこしひかりの挽きたての粉を使用しています。

十万石まんじゅうの皮は山芋を使っているとご紹介しました。この山芋というのが国産つくね芋です。つくね芋は山芋のなかでも栄養価と味がともに飛び抜けた芋です。つくね芋という名前は耳慣れないかもしれません。それもそのはず、つくね芋は非常に高価なため高級料亭でしか目にすることのない芋です。それが和菓子に使われるのは珍しいことなのです。

十万石まんじゅうは10個入り、15個入り、20個入り、25個入り、30個入りがあります。10個入りの値段は1245円、15個入りの値段は1820円、20個入りの値段は2390円、25個入りの値段は2965円、30個入りの値段は3540円です。これらの値段は全て消費税なしの値段ですので、購入の際は別途消費税がかかります。

10個入りの場合、十万石まんじゅう1つあたりの値段は124.5円になります。30個入りだと1つあたり118円です。たくさん入っている方が十万石まんじゅう1つあたりの値段は安くなります。ただ、箱がかなり大きくなるので、お土産に持って行くのは大変かもしれません。

十万石まんじゅう10個入りの箱だと、5つずつ2段に分かれて十万石まんじゅうが詰められているので箱がコンパクトで持ち運びもしやすくなっています。このサイズだとお値段もリーズナブルですし、かさばらないのでお土産にも人気があります。埼玉の方もそうでない方も是非お土産に十万石まんじゅうをお選びください。

十万石まんじゅうは日本ギフト大賞2018年埼玉賞を受賞しました。日本ギフト大賞は「ギフトの活性化を通して日本人の心に宿る温かさを形にし、受ける側、贈る側の喜びを高め、ひいては日本中の文化と産業を豊かにしていきたい」という趣旨のコンテストです。このコンテストでは都道府県から1つずつ選出される賞があります。

そのうちの埼玉賞を十万石まんじゅうが受賞したことで、十万石まんじゅうの人気はさらに高まっています。2017年には大人気ドラマ「陸王」にも十万石まんじゅうが使われ、陸王ファンの若者の間でも十万石まんじゅうが人気となりました。陸王とコラボした商品もあり、こちらはSNSでも人気があります。

十万石まんじゅうのCMは埼玉県民なら必ず見たことがあると言っても過言ではない有名なCMです。そのCMでは「風が語りかけます。うまい。うますぎる」というナレーションとともにお馴染の十万石まんじゅうをほおばるお姫様の絵が映し出されます。この絵を書いたのは世界的な版画家の棟方志功先生です。

先代が十万石まんじゅうを持って先生のもとを訪ね食べていただいたところ、先生が十万石まんじゅうをすっかり気に入り、この絵を描いたそうです。CMでもお馴染のキャッチフレーズ「うまい。うますぎる」も先生が十万石まんじゅうを食べながら口にした言葉だそうです。

十万石まんじゅうが買える「十万石ふくさや」の店舗は全部で36店舗です。店舗は全て埼玉県内にあります。県外には店舗がないので、埼玉の店舗まで買いに行くのが難しい方はインターネットにてご注文ください。店舗はありませんが、デパートのお菓子売り場で売っていることもあります。

十万石まんじゅうの賞味期限は5日から6日です。ですが、賞味期限がまだあるからといってゆっくり食べるのはおすすめできません。なぜなら、十万石まんじゅうは賞味期限に関わらず早く食べた方がおいしいからです。公式ホームページでも早ければ早いほどおいしく食べられると書かれています。

賞味期限が短い十万石まんじゅうですが、賞味期限を長くする裏ワザがあります。それは冷凍することです。購入後すぐに冷凍庫に入れれば賞味期限よりも日持ちします。これは公式で推奨されている方法ではありませんので自己責任でお願いいたします。もちろん、早く食べられるなら早くお召し上がりいただくことをおすすめします。

賞味期限を伸ばす方法として十万石まんじゅうを冷凍することをご紹介しました。暑い時はこの冷凍した十万石まんじゅうを冷凍庫から出し、少し置いてから食べるとひんやりしておいしくいただけます。十万石まんじゅうの皮は冷凍しても固くならないので、冷たいままでもおいしいのです。

十万石まんじゅうは冷たくてもおいしいですが、温めてもまたおいしくいただけます。おすすめは、食べる直前に蒸し器で蒸し直すことです。わざわざ蒸すのは面倒という方にはトースターもおすすめです。このとき、温めすぎないように気を付けてください。温めすぎると表面に亀裂が入ってしまいます。また本来のしっとり感もなくなってしまいます。

2017年に大人気だったドラマ「陸王」は埼玉県行田市を舞台にしたドラマでした。十万石まんじゅうの発祥も行田です。そのため、陸王の中でお土産として十万石まんじゅうが登場し話題を呼びました。ドラマ放送後、十万石まんじゅうの問い合わせが殺到し、「TBS日曜劇場『陸王』ドラマ化記念特別商品」として「陸王」という焼印入りの十万石まんじゅうが販売されました。

この陸王とのコラボレーションは大好評だったので、販売期間が延長されました。現在でも陸王とのコラボ十万石まんじゅうをお買い求めいただけます。ただし3日前までの予約が必須です。コラボ十万石まんじゅうは5個入りと10個入りがあり、5個入りの値段575円、10個入りの値段は1245円です。

十万石まんじゅうには限定でお花の焼印入りのものがあります。この十万石まんじゅうが販売されるのは、月に一度「十万石お菓子の日」のみです。8月の十万石お菓子の日は10日で、なでしこの花の焼印が押されていました。9月のお菓子の日には桔梗の焼印入りが販売されます。数に限りがありますのでご了承ください。

十万石まんじゅうを販売している「十万石ふくさや」は埼玉の和菓子店です。十万石まんじゅう以外にもおいしい和菓子がそろっています。ふくさやの和菓子で一番人気なのはもちろん十万石まんじゅうですが、他にも人気の和菓子があります。それは、十万石最中です。ふくさや自慢のあんこがたっぷり入った上品な味わいの最中です。

ほかにも和菓子の定番であるどらやきやかすてら羊羹、きんつば、栗まんじゅうなどバリエーション豊かな和菓子がそろえられています。ふくさやのお菓子は和菓子だけではありません。洋菓子もあります。洋菓子の中で人気なのは「彩の国ポテト」です。厳選したさつまいもにバターと生クリームをたっぷり加えたほくほくおいしいお菓子です。

彩の国というのは埼玉のことです。ほかにも、ふくさやには「彩の国オランジェ」や「さきたま餅」、「彩の国さきたま」等、埼玉のお土産にぴったりな名前を持つお菓子があります。埼玉の方は手土産に、埼玉に遊びに来た方は自分へのお土産にも是非お買い求めください。

十万石まんじゅうは店舗に行かなくても、インターネットで購入することができます。購入できるのは「十万石ふくさや」の公式ホームページです。インターネットで購入できるのはふくさやの全商品ではありません。インターネットで購入できるお菓子は全部で5種類です。

まずは、ふくさやの看板商品十万石まんじゅうです。10個入り、15個入り、20個入り、25個入り、30個入りをご購入いただけます。数が多いと箱も大きくて店舗に買いに行くのは大変なので、インターネットでのご購入をおすすめします。ただし、インターネットで買うと送料がかかりますのでご了承ください。

十万石まんじゅう以外にインターネットで購入できる商品は「十万石最中」、「はにわさぶれ」、「彩の国ぽてと」、「プレミアムケーキ」です。十万石最中は10個入り（1560円）、15個入り（2340円）、20個入り（3050円）をお買い求めいただけます。こちらもお土産にぴったりの和菓子です。

埼玉県はかつて埴輪の一大生産地でした。そこでふくさやでは「踊るはにわ」をかたどったさぶれを販売しています。はにわさぶれは16枚入り（1560円）、24枚入り（2300円）、32枚入り（3065円）をお買い求めいただけます。チャーミングなはにわのさぶれは話題作りに最適です。

彩の国ぽてとは6個入り（1155円）、9個入り（1710円）、12個入り（2265円）をお買い求めいただけます。最後に、プレミアムケーキですが、こちらはプレーンなプレミアムケーキと瀬戸内レモンプレミアムケーキの2種類があります。プレミアムケーキはホワイトチョコとチーズをたっぷり使った焼き菓子です。

5個入り（1050円）、10個入り（2040円）、15個入り（3035円）と瀬戸内レモンプレミアムケーキの5個入り（1100円）をお買い求めいただけます。瀬戸内プレミアムレモンケーキは季節限定の商品で、7月から9月までの3ヶ月間のみの販売となっています。お早めにご購入ください。

上述の通り、十万石まんじゅうは賞味期限が短いので、プレゼントしたくてもなかなかできないという方もいらっしゃると思います。そんなときは公式ホームページからご注文いただければ、そのまま贈り先の方に配送してもらえるので賞味期限を気にせずプレゼントすることができます。

十万石まんじゅうは埼玉県が誇る銘菓です。こだわりの材料を使った上品なこのおまんじゅうは冷やしても温めてもおいしくいただけます。埼玉県外では店舗を見ることができませんが、インターネットにて十万石まんじゅうの購入が可能です。是非一度召し上がってみてください。賞味期限が短い点にはご注意ください。