グルジア料理の魅力とは？ハチャプリなどの人気メニューがある東京の店も紹介

2018年の春場所で優勝を果たした栃ノ心の出身地として記憶している人もいるだろうジョージア(旧グルジア)。あまり有名でないグルジアですがそんなグルジアにも日本人の味覚を刺激してくれるハチャプリをはじめとした美味しい料理があることをご存知でしょうか？魅惑のグルジア料理やグルジア料理が食べられる東京の人気店をご紹介します。

グルジアは現在日本ではジョージアと呼ばれています。ソビエト連邦から1991年に独立し、国土の大部分が山岳地帯という自然豊かな国。人口は430万人ほどで沢山の人種が入り交ざっている地区もあります。公用語はグルジア語ですがロシア語やアルメニア語を話す人たちもいます。

日本はグルジアに経済や文化向上のための援助を拡大し、グルジアからは農産物や鉱物を輸入。日本からは自動車や工業製品を輸出しています。力士ではヨーロッパ人力士として初めてという有名な黒海太や臥牙丸勝等ファンを魅了した力士たちもグルジアの出身です。

魅力いっぱいのグルジア料理は南コーカサス地方にあり、近年はジョージア料理と呼ばれることも多くなっている料理です。グルジア固有の料理だけでなく、中東やヨーロッパだけでなく西アジアの影響を受けたものが多いのが特徴で日本では20世紀半ばにロシア経由で知られるようになりました。

世界ではロシア国内でグルジア料理が普及し、ロシア国内の都市には必ずグルジア系レストランが存在し、グルジア料理をグルジア様式に従って提供しています。ケイピと呼ばれる宴会とそれを盛り上げるタマダと呼ばれる存在は有名で、大量のワインやビールとともに盛り上がる宴会を開くことが歓迎の印なのだとか。

魅力のグルジア料理は実はかなり日本人好み。それはグルジアにも日本と同じように四季の移り変わりがあり、農作物が多く収穫される土地柄という共通点があるからかもしれません。更に長寿国としても知られるグルジア。これもまた日本との共通点のひとつです。

グルジアが長寿国である理由としてグルジア料理が塩分控えめなことがあげられます。また脂肪をとりすぎないように工夫しているなどの特長もあり、日本でも人気があり、よく食べられているカスピ海ヨーグルトはこの地方が原産のヨーグルトです。

歴史上様々な民族が入り乱れているグルジア。そのため、他国の料理の影響を強く受けていて、西グルジアは特にトルコの、東グルジアは特にイランの影響が強いと言われています。前菜やサラダ、スープなどのコースがあったり、ワインやブールのブランドが多いのも日本人の好みそうなポイントです。

魅力のグルジア料理の代表的な存在、ハチャプリ。ハチャプリは直径15センチくらいのピザのようにのばしたパンで中には特製のチーズが入っているシンプルなもの。ふんわりとしたパン生地が食べやすく日本人にも人気があります。焼きたての熱々を頬張る幸せは想像しただけでもワクワクしてきます。

ハチャプリはジョージアのレストランで食べると400円ほどしますが、たくさん出ている露店で見つけることができれば、4分の1ほど、およそ100円で食べることもできるのでぜひ旅行に行った時には味わってみてください。現地でいただく焼きたてハチャプリの美味しさは癖になります。

日本ではハチャプリを家庭で作ることも可能です。強力粉と薄力粉、プレーンヨーグルトなどを混ぜ合わせて生地を作り、好みのチーズをのせて生地を包んでフライパンで焼き上げると同じようなものが完成します。ハチャプリが食べてみたくなったら、ぜひ試してみてください。

魅力のグルジア料理の代表的な存在、ハチャプリは普段から料理をしている人なら難なく作れてしまうグルジア料理です。ちょっといつもと違ったおやつや朝食が食べたくなったらぜひ作ってみてください。癖になる美味しさについつい手が進みます。ハチャプリは夜のお酒のお供にもピッタリです！

<材料>

• 強力粉：100g
• 薄力粉：200g
• プレーンヨーグルト：200～230g
• ベーキングパウダー：大匙1
• カッテージチーズ：100g
• グリエールチーズ：100g

<作り方>

1. ボウルにヨーグルトとベーキングパウダーを入れて混ぜます。この時ヨーグルトのホエーが多ければヨーグルトの量を控えめにすること！
2. 強力粉と薄力粉を混ぜて1に加えてゴムベラで全体的に水分がゆきわたるまで混ぜ、手に変えてなめらかになるまでよくこねます。
3. 丸くまとめてボウルに戻し、ラップをかけて温かい所に1時間置いて発酵させます。
4. カッテージチーズと下したグリエールチーズを合わせてよく混ぜておきます。
5. 打ち粉をした台に3を取り出し、2等分し、一つを丸く形作ってから麺棒で直径20cm大二のばして真ん中にチーズを半量のせ、周囲の生地を飛騨を寄せるようにして包んで閉じます。
6. 5に打ち粉をして麺棒で軽く延ばしながら直径20cm大に伸ばします。
7. フライパンに油大匙1を入れて熱し弱火にして6を入れ、フライパンを動かしながら焼きます。緑にきれいな焼き色がうちたら裏返して両面に焼き色がつくまでじっくりと焼いたらハチャプリの出来がありです。

魅力のグルジア料理のアチャルリはハチャプリに似たパンですが、開いたブーツのような独特の形をしていて耳の部分がピザ生地のような食感になっています。色々な具材をのせて焼き上げているグルジア料理でチーズの他にもお肉やキノコ。卵などのバラエティー豊かな食材が魅力です。ひとつ350円ほどで食べることができます。

小籠包のような魅力あるグルジア料理、ヒンカリ。レストランに入るとビールのつまみとして頼むグルジア料理を代表する一品です。かぶりついた瞬間に中から熱々の肉汁が出てきます。皮が厚いのでてっぺん部分は食べずに残すのがグルジア流の食べ方です。値段は一つ25円ほどでぜひおすすめです。

グルジア料理を代表するお肉料理の美味しいオジャフリ。豚肉とジャガイモという日本でも定番の食材を使って作られる料理は日本人の口にもぴったり。熱々の鉄板の上で甘いタレを絡めて作られます。時にはキノコが加わることもあり、たっぷりのボリュームで400円程度とかなりお手頃の人気メニューです。

魅力のグルジア料理、チャホフビリは600円ほどで食べることができるビーフシチューの鶏肉バージョンとでもいえるグルジア料理。トマトの甘みと鶏肉の旨味がじっくりと堪能できる煮込み料理で日本では汁ものの扱いになります。グルジアの硬めのパンをつけて食べるのが一般的。体の芯から喜ぶじっくりと時間をかけて作られたおすすめの一品です。

グルジア料理の中でも人気のあるタバカはひな鳥を丸ごと使う料理で、ひな鳥をじっくりと蒸した後に外側をフライパンなどを使ってこんがりと焼き上げ、外側のパリパリの皮と中のジューシーなお肉の両方を堪能できるおすすめの逸品です。

トマケリソースというプラムをベースにしたソースをかけて食べるのがおすすめで、プラムのピューレにコリアンダーなどのスパイスを加えて作られます。トマケソースはグルジア料理の色々な場面で使われています。

お米の入ったグルジア料理、ハルチョー。牛肉と米のスープで味はとってもスパイシーです。パンをメインに食べるグルジア料理にあってお米を食べられる数少ない料理がハルチョー。日本人にもおすすめのグルジア料理です。コリアンダーや黒コショウ、トマケリソースを使って調理され、寒い日には体の芯から温まれるおすすめのグルジア料理です。

人気のカスピ海ヨーグルトは日本でも広く普及していて、グルジア料理の中のマッツォーニにとても良く似ています。もともとカスピ海ヨーグルトはグルジア周辺で長寿の研究をしている中で発見されたもの。グルジアではマッツォーニを食べるだけでなく、肌に塗ったりもしていて人気だそうです。

マッツォーニはグルジア料理の中でデザートとして提供されるだけでなく、サラダを和えるときのソースに使われたり、お肉にかけるソースとして使われたり、様々な料理で使われています。日本のヨーグルトの食べ方をはるかに超えた利用がされていて、思わぬところでマッツォーニを食べているかもしれません。

オーストリは牛肉の旨味とトマトの甘みが口いっぱいに広がる人気のグルジア料理。グルジア風ビーフシチューともいえる牛筋やホルモンなどのvを煮込んだ一品で、日本のビーフシチューとは一味違う味わいです。ハチャプリと一緒に楽しんだりパンをつけながら食べるのがおすすめです。

インパクト大の魅力のグルジア料理、シュクメルリ。にんにくがたっぷり入ってサワークリーム。塩、油で煮込んだ鶏肉の料理でデート中にはちょっと嫌煙しがちな料理でもありますが、2人一緒に食べればにんにく臭だって気になりません。

美味しさは格別で癖になること間違いなし！骨の周りまでしっかりと味がしみ込んでいるのでぜひ残ったソースにはパンをつけて食べるのがおすすめです。

チーズの生産が盛んなグルジアはグルジア料理の中にも様々なチーズが入っています。その中で最も料理に頻繁に登場するのが西部サメグレロ地方で使われているチーズ。弾力があり癖が少ないので食べやすいスルグニはそのまま食べても美味しいのですが料理に使われると更に美味しさが増す人気のおすすめチーズ！

ソコと呼ばれるキノコのソテーにスルグニをのせてオーブンで焼いた料理はシンプルな料理ですがキノコのソテーとスルグニの美味しさが絡んでかなりの美味しさ。一皿450円ほどで提供される値段もお手頃なおすすめの料理です。ビールやワインがどんどん進む飲みすぎ注意の魅力の一品！

チュルチェヘラはジョージアの家庭で毎年秋に作られている保存食です。クルミを紐で通し、周りをぶどうジュースと小麦粉を混ぜたもので覆って乾燥させ棒状にします。

グルジア料理の代表的なスイーツでぶどうの種類などによって様々な味わいが楽しめるのも魅力です。馴染みのないスイーツですがぜひグルジア料理を堪能した最後の〆におすすめです。値段は150円ほどです。

チャホビリは牛肉や鶏肉をワインで煮込んだグルジア料理。グルジアはワイン発祥の地ともいわれるほどワインづくりが盛んで有名な土地で肉や玉ねぎ、トマトをワインで煮込んでコリアンダーとパセリを加えて更に煮込みます。

まるでハヤシライスのような味わいで日本人の口に合うことは間違いありません！家庭でも作れてしまうような料理でぜひおすすめです！

サツィビは骨付きの鶏肉を水と塩で煮込んでそのチキンスープににんにく、玉ねぎ、サフラン、チリパウダーなどスパイスを加え、更にすりつぶしたクルミを投入して煮込んだ料理です。クルミの産地としても有名なグルジアの代表的な家庭料理です。

ソースはほろほろと仕上がり、例祭としても良く登場します。日本のバンバンジーのような存在で鶏肉を食べた後はパンやパスタを絡めて食べるのがおすすめです！

バドリジャーニはメイン料理の他にももう一品欲しいと思った時におすすめのグルジア料理。ビールやワインのおつまみとしても最適なグルジア料理で茄子をソテーしたものにクルミ、にんにく、香草のペーストを挟んで更に上からもペーストをかけたもの。まろやかで濃厚な味わいに感動すること間違いなしの人気の一品です。前菜にもぜひおすすめ。

日本でグルジア料理を食べるにはどうしたらよいのでしょう。残念ながらグルジア料理専門に扱っているグルジア料理店というものは日本にはありません。その代わり、比較的日本にも多いロシア料理店でグルジア料理を提供しているお店がいくつかあるようです。魅力のグルジア料理が食べられる東京にあるロシア料理のお店をいくつかご紹介します。

ロシア料理の老舗、スンガリー。東京には2店舗ほど展開しています。グルジアやクラスノダル地方から南ロシア産のワイン等を扱っていて季節に合わせた料理や1955年の創業以来人気の定番料理がおすすめです。温かい前菜のジャレナヤ・クリヴィーはマッシュルームのスルグニチーズ焼きグルジア風で620円です。

数々のロシア料理は初めて食べたお客さんからも高い評価を得ていて、コース料理も8種類以上もあり、単品料理も40種類以上の人気のお店です。自家製フレッシュサーモンマリネの臼谷威パンケーキ包みや定番料理の組み合わせ等はぜひ食べてほしいおすすめの料理です。またサンクトペテルブルグの人気銘柄のビールのラインナップも豊富でおすすめ！

店内はテーブル席が47席ほどあり、個室や半個室もあります。アクセスは丸の内線新宿駅から徒歩3分、丸の内線、副都心線、都営新宿線の新宿三丁目駅から徒歩4分、JR、小田急線、京王線の新宿駅東口より徒歩3分、都営大江戸線の新宿西口駅A7出口から徒歩2分、西武新宿線の西武新宿駅の正面口より徒歩5分です。

スンガリー東口本店は東京の西武新宿線の西武新宿駅から徒歩2分、都営地下鉄大江戸線の新宿西口駅から徒歩6分、東京メトロ丸ノ内線の新宿駅から徒歩7分、JR中央線他の新宿駅駅東口から徒歩8分ほどのところにある店舗です。店内の席数は54席ほど。個室もあり、貸し切りも可能です。更に分煙になっていて喫煙席も用意してあります。

新宿三丁目店とは料理のラインナップも違っていて、それぞれのお店でおいしい料理を楽しめるのがポイントです。特に季節に合わせた料理はどちらの店舗も力が入っているのでぜひシーズンにそれぞれ一回は行っておきたいところ。新宿三丁目よりも料理の種類が3割ほど多いのが東口本店です。

希少なグルジアワインは粘土製のかめに埋めて醸造するという特殊な作り方をしていて日本での取り扱いも少ないのが現状。希少なグルジアワインとグルジア料理を楽しむならぜひスンガリー東口本店へ足を向けてみてください。ロシア料理の定番、クリヴィーヴ・スメタニエはぜひおすすめです。

東京にあるCafe RUSSIA 吉祥寺はカジュアルにロシア料理を楽しめる吉祥寺の人気のお店です。コース料理の中にはジョージア(旧グルジア)セットという3200円のコースがあり、代表的なグルジア料理が一通り食べられます。

前菜に続いて出てくるのチーズ入りのパン、ハチャプリでメイン料理にはタパカが登場します。食後の飲み物はグルジアコーヒーでハチャプリはハルチョーに変更も可能。

もちろん単品でもこれらのメニューがラインナップされているのでぜひグルジア料理をたっぷりと堪能したくなったらCafe RUSSIA 吉祥寺がおすすめです。店内はどこかキュートな雰囲気があり、24席ほどの席数があります。最大30名までの立食式のパーティーなども可能です。予約も出来るので人数が多い場合はあらかじめの予約がおすすめ。

営業時間は11時半から23時まででラストオーダーは22時です。アクセスはJR吉祥寺駅、または、京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩3分でパルコ向かいの(駅から通りを歩くと２つめの）ファミリーマートのビルの地下吉祥寺駅から195mほどになります。駐車場はありませんが近隣にコインパーキングがあるのでそちらを利用すれば車でのアクセスも可能です。

日本で唯一の東京にあるグルジアワインの専門店、アンシエントワインズ。グルジアのワインがお得な値段で買うことができるだけでなくテイスティングもできてしまうお店でワインバーとしても利用することができます。残念ながら料理はグルジア料理ではないようですが、魅力のグルジア料理にぴったりのワインを買うことができる人気のお店です。

営業時間は月曜から金曜が13時から20時までで土日は11時から20時までです。アクセスは東京都長原駅出口すぐ。また旗の台駅南口から徒歩7分、更に洗足池駅出口から徒歩7分です。ランチの予算は1000円くらい、ディナーは4000円くらいの心づもりで出かけると良いようです。

いかがでしたでしょうか。意外にも知らなかった魅力のグルジア料理。食べてみたら実はかなりしっくりと舌に馴染むというのがグルジア料理です。ハチャプリをはじめ手軽に作れてしまうメニューもあるので気になる人はぜひ自宅で挑戦してみてはいかがでしょうか。もちろん東京近郊の方はぜひ魅力いっぱいのおすすめ人気店にもお出かけください！