唐沢山神社の御朱印やご利益は？佐野の有名パワースポットを徹底調査！

栃木県には有名パワースポットが数多くありますが、佐野市にある唐沢山神社もその一つです。今回は、唐沢山神社の歴史や由緒を始め、境内の見どころや御朱印情報などをたっぷりご紹介します。唐沢山神社へのアクセス方法や周辺のおすすめスポットの情報もお伝えします。栃木でパワースポット巡りや御朱印巡りをする人はぜひ参考にして下さい。

唐沢山神社は、平安時代中期に活躍した武将である藤原秀郷公を祀った神社です。藤原秀郷は平安時代に政治の実権を握っていた藤原氏の一族で、地方の豪族を取り締まる押領使として都から下野国の佐野へ派遣されてきたのでした。藤原秀郷の祖先は元々佐野の出身で、唐沢山に城を築いて佐野の民を善く治めていたそうです。

藤原秀郷は、後に承平天慶の乱で平将門を打ち滅ぼした功績が認められ、押領使から下野国全体を治める下野守および武蔵守へと出世し、官位も従四位下へと上がりました。唐沢山神社は、佐野の安定に大きく貢献した藤原秀郷を偲んで明治16年に創建され、現在に至るまで佐野の守護神として地元の人々から崇敬されるパワースポットとなっています。

唐沢山神社に伝わる藤原秀郷公の伝説の一つに、むかで退治の逸話があります。藤原秀郷が朝廷の命を受けて京都から下野に下る途中、近江国瀬多の唐橋で身の丈60mもある大蛇に出くわします。人々は大蛇を恐れて困っていましたが、秀郷はその蛇を恐れることなく悠々とその背中を渡って通り過ぎました。

その大蛇とは琵琶湖に住む龍女が姿を変えていたものでした。龍女は自分の子どもたちを琵琶湖のほとりに棲む大むかでの生贄に取られて困っており、自分の姿を恐れなかった秀郷の勇気を認めて助けを求めたのです。秀郷は龍女の頼みを快く引き受け、父親から賜った太刀と重藤の弓と大矢3本を携えて大むかでが棲むという三上山へと向かいました。

三上山の奥で、いよいよ大むかでとの対決です。秀郷が放った矢の2本は弾き返されてしまったものの、天地神明に祈って放った最後の1本は見事に命中。大むかでは絶命し、三上山に平和が戻りました。琵琶湖の龍神は感謝のしるしに、秀郷へ黄金の太刀と鎧、尽きることのない巻絹と米俵、そして大きな釣鐘を贈りました。

その鎧は「避来矢の鎧」と呼ばれ、唐沢山神社に収められています。源平の戦いで足利忠綱が着用したもので、この鎧を着ていると矢に当たらないという言い伝えがあるそうです。また、黄金の太刀は伊勢神宮、釣鐘は三井寺にそれぞれ収められました。この釣鐘は美しい音色で有名で、「三井の晩鐘」として天下の三銘鐘の一つにも数えられています。

唐沢山神社は藤原秀郷公を祀った神社です。唐沢山神社の建つ唐沢山は秀郷の居城があった場所で、自然の地形を活かした要塞だったそうです。唐沢山神社の本殿は唐沢山城の本丸跡地です。城の史跡は堀や門跡など様々で、唐沢山のあちこちに点在しているので散策しながら歴史に親しむことができます。

唐沢山神社の本殿が建っている唐沢山城本丸のエリアは高台になっており、高さ8mの石垣がそれを支えています。石垣は唐沢山城の本丸と二の丸、そして引き局をぐるりと囲む大規模なもので、その周囲には散策路も整備されています。石垣の下から見上げると、「関東一の山城」と呼ぶにふさわしい重厚な佇まいです。

藤原秀郷の居城であった時代には、関東にはこのように高い石垣を積む技術はなかったと言われています。石垣の技術は関西で発展したもので、唐沢山城の石垣が出来上がったのは戦国時代後期のことと推測されています。唐沢山城の城主となっていた佐野家は豊臣方の大名であったため、関西の石工の協力を得て石垣を築いたことが想像されます。

古城の趣たっぷりのこの石垣は、2014年公開の映画「るろうに剣心」のロケ地となったことでも有名です。石垣一帯に雪を降らせ、佐藤健演じる緋村剣心と三浦涼介演じる沢下条張の決闘シーンが撮影されたそうです。また、同じ栃木の宇都宮市にある若山農場の竹林では、剣心が福山雅治演じる比古清十郎のもとで修業するシーンが撮影されました。

唐沢山城は、唐沢山の地形を活かして自然の要害を形成している堅固な城だったと言われています。唐沢山神社の南西にある大きな岩は「天狗岩」と呼ばれ、物見やぐらとして利用されていました。天狗の鼻のように高くそびえる岩に登ってみると、佐野市街や遠くの山々のパノラマ風景が一望できます。美しい眺望から元気をもらえそうなパワースポットの一つです。

唐沢山神社は、なぜか猫がたくさんいるスポットとしても有名です。唐沢山の入口から頂上に至るまで、あちこちで猫たちの姿が見られる猫好きにはたまらない場所となっています。猫たちはとても人懐こく、参拝客が近寄って撫でたり写真を撮ったりしても逃げる様子がないのだとか。中には、ゴロリとお腹を出してアピールする猫もいるそうです。

神社の敷地内にいる猫たちは神社の飼い猫というわけではないようですが、神社の人達は猫にエサをあげるなど世話をしているのだそうです。猫たちも、唐沢山に何らかのパワーを感じて集まって来るのでしょうか。唐沢山神社は、猫の好きな人にとっては猫とふれ合える癒しのパワースポットと言えそうです。

唐沢山神社のある唐沢山は、佐野市内で人気のハイキングコースです。唐沢山を縦断する長いコースや、唐沢山神社本殿の周辺を周遊するコースなど、時間や体力に合わせて散策してみてはいかがでしょうか。ハイキングにとりわけ人気のシーズンは紅葉の時期です。唐沢山には紅葉がたくさん植えられていて、11月下旬頃には紅葉の葉が赤く色づき紅葉の見頃となります。

また、紅葉が鮮やかさを増す11月上旬には献茶祭も行われます。京都福寿園の抹茶と新井屋のお菓子を、美しい紅葉の下で頂くことができる至福の時間。ハイキングにお茶会にと、様々な形で紅葉狩りが楽しめる唐沢山神社です。例年の紅葉の見頃は、11月上旬から徐々に色づき始め、11月下旬頃には見頃を迎えます。12月上旬頃までは紅葉を楽しめます。

唐沢山神社へ参拝したら、記念に御朱印を受けてパワースポットの力を持ち帰りましょう。唐沢山神社の御朱印は、神社の名前が書いた社印の他に、カラフルで可愛らしいイラストの印も押される楽しいデザイン。勝ち虫のとんぼが御朱印の周りを飛び回るデザインや、四季折々の風物詩をあしらったデザインなど、好みの御朱印が自由に選べて集めたくなります。

御朱印を受ける際は、希望の御朱印のデザインを決めてその番号を用紙に記入し、御朱印帳と初穂料を添えて渡します。御朱印の初穂料は見開きデザインが600円、片面デザインが300円となっています。また、御朱印帳も頒布されています。秋にはアゲハ蝶と紅葉をあしらった限定御朱印帳も頒布されるそうです。

唐沢山神社に祀られている藤原秀郷公は、戦で武功を収めたり大むかで退治を成し遂げたりと武勇に優れた人物であったことから、唐沢山神社は勝ち運や運気上昇の御利益があると言われています。勝負事にご利益のある勝守は金の弓矢をかたどったおしゃれなデザイン。また、仕事運や金運がアップする運気上昇守も人気です。

また、猫がたくさんいる唐沢山神社ならではの可愛い招き猫もおすすめです。右手で手招きする猫は金運、左手は良縁に御利益があるのだそうです。手作りのため期間限定、数量限定の頒布となっています。頒布期間は唐澤山神社の公式インスタグラムにアップされるのでチェックしてみてはいかがでしょうか。

唐沢山神社にはランチにおすすめのスポットもあります。天狗岩の近くにある「唐沢山荘」は春と秋の季節限定でオープンし、春はたけのこ、秋は松茸をふんだんに使った贅沢な料理が楽しめます。特に秋の松茸料理は、8800円のスペシャルコースから1500円とリーズナブルな松茸ご飯定食まで充実のメニューが揃います。

松茸料理が出る秋の期間は9月から10月の営業で、残念ながら紅葉と一緒に松茸料理を楽しむことはできないようですが、松茸の期間中はたくさんのお客で賑わうそうです。唐沢山荘の営業時間は11時30分から15時までです。休業の場合があるため、事前に電話で確認して予約をしておくのがおすすめです。

唐沢山神社への車でのアクセス方法は、東北自動車道佐野藤岡ICからのアクセスが便利です。佐野藤岡ICを降りたら佐野市街方面に向かい、「佐野新都市」交差点で佐野プレミアムアウトレットとは反対方向の右へ曲がります。その後「犬伏町」交差点から県道141号線に入ってそのまま進むと到着です。また、ETC車の場合は佐野スマートICからのアクセスが近いです。

また、北関東自動車道からアクセスする場合は、佐野田沼ICが便利です。ICを降りたら県道16号線を田沼駅方面へ向かい、駅付近の交差点を右折して県道115号のバス通りへ入ります。そのまま115号線で佐野線の線路を渡りしばらく進み、秋山川の橋を渡ると唐沢山への山道が始まり駐車場へとアクセスできます。

唐沢山神社へアクセス便利な駐車場は唐沢山の周辺に5ヶ所あります。唐沢山神社本殿に最も近い駐車場は県道115号線沿いの唐沢山の北側にあり、駐車場に車を停めて歩くと大手門や枡形のある場所へと出ます。駐車場は300台収容可能です。他の駐車場はハイキングコース沿いにあり、唐沢山をたっぷり散策しながらアクセスしたい人におすすめです。

唐沢山神社周辺はハイキングコースが整備されているので、電車でアクセスしてハイキングを楽しむ人も多いです。ハイキングコースは東武佐野線の堀米駅、田沼駅、多田駅の3ヶ所から始まっていて、道沿いには案内看板も出ているのでアクセスで迷うことはなさそうです。ハイキングコースは舗装されていますが、歩きやすい服装で出掛けるのがおすすめです。

唐沢山神社で散策を楽しんだ後は、「道の駅たぬま」で足湯はいかがでしょうか。東武佐野線吉水駅前にある「道の駅たぬま」の足湯は、全長7mという大きな湯船で一度に30人が足湯を楽しむことができるのだそうです。床からは空気の泡が噴き出し、ジェットバスのような心地良い刺激で足の疲れも吹き飛びそうです。

道の駅たぬまでは、地元で採れた産直野菜や特産品の販売を始め、パン屋さんやたい焼きなどのスイーツ店、レストランが充実しています。なかでも2018年3月に広島から上陸した「100時間カレーパン」や、「ジェラート倶楽部」のジャージー牛乳と季節の食材を使ったジェラートがおすすめ。道の駅たぬまは毎週水曜が定休日です。

栃木県佐野市にあるパワースポット「唐沢山神社」をご紹介しました。関東一の山城と名高い唐沢山城跡に建つ唐沢山神社は、静かな山の中で癒しのひとときが過ごせるおすすめの場所です。晩秋の紅葉を楽しみに、見どころいっぱいの唐沢山神社へ出掛けてみてはいかがでしょうか。