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マルタウグイの魅力を紹介!
多摩川で釣りを楽しむならばマルタウグイは外せません。大物になると2メートルを超すほどの大きさのマルタウグイは釣るのも楽しく料理するのも楽しい淡水魚です。初心者でも気軽に釣ることができ、上級者は大きなマルタウグイを狙うといったように様々な釣りの楽しみ方ができ、様々な食べ方も楽しめるマルタウグイの魅力について紹介します。
マルタウグイってどういう魚?
まずは、マルタウグイとはどのような魚なのかを紹介します。釣りを行っているという方以外、マルタウグイという名前は初めて聞くという方も少なくないのではないでしょうか。
マルタウグイはコイ目コイ科ウグイ亜科に分類される魚です。正式名称はマルタ(Tribolodon brandtii)であり、マルタウグイと呼ばれることが多いです。近縁種のウグイよりも大型になり、全長は40センチから最大で60センチほどです。大きいものでは1500グラムから2000グラムほどになります。
マルタウグイは知らないけれど、ウグイは知っているという方も少なくないでしょう。マルタウグイとウグイの違いは、オスにある婚姻色がウグイは2本なのに対してマルタウグイは1本だけということです。マルタウグイの婚姻色は非常に鮮やかなオレンジ色です。
ウグイ以外にも、ウグイの近縁種は多く、エゾウグイやジュウサンウグイ、ウケクチウグイなど様々な魚種がいます。マルタウグイももちろんウグイの近縁種であり、近縁種はそれぞれ婚姻色が違うので並べてみると違いがわかります。婚姻色の他にも、生息地やウロコの数、しりびれの形など細かいところに違いがあります。
マルタウグイの生息地
マルタウグイの生息地はどこなのでしょうか。マルタウグイは日本海側では富山県以北、太平場側では東京湾以北の比較的大きな河川に生息しています。そのため、西日本に住んでいるという方はマルタウグイを近隣で釣ることはできません。マルタウグイが全国的に知名度が高くないという理由もここにあります。
日本以外では、サハリンやアムール川流域と、ピョートル大帝湾から朝鮮半島までに分布しています。
マルタウグイは、基本的には海の中で生息しています。産卵期にのみ河川に遡上するため、マルタウグイを多摩川で釣ることができるのは一年のうちにその時期だけになります。普段は汽水域や、周辺の沿岸部に多く生息しています。
マルタウグイを釣る方法
それでは、マルタウグイの釣り方を紹介します。マルタウグイは群れになって遡上しているため、群れを発見すると初心者でも比較的簡単に釣りあげることができます。多摩川では春先になるとマルタウグイ目当ての方が多く訪れて風物詩になっているほどです。
また、マルタウグイは大きさも大きいので非常に引きが強く、川の流れも相まって強烈な引きを味わうことができます。そのため、初心者のみならず、釣りのベテランという方でも楽しめます。
遡上の時期のみと限定された期間だけしか釣ることができないマルタウグイですが、それでは実際にどのような釣り方がいいのでしょうか。エサを使ったりルアーを使ったりと釣り方にも様々ありますが、それぞれの釣り方の特徴について紹介します。
マルタウグイの釣り方1:エサ釣り
マルタウグイの釣り方、まずは「エサ釣り」です。釣り方としてエサ釣りを選んだ場合、どういったエサが一番釣れやすいのかがポイントになりますが、マルタウグイは雑食なのでエサは何を選んでも基本的に釣ることができます。
マルタウグイのエサ釣りで一番多く使われているのはミミズです。簡単に手に入る上に非常に安価なので初心者でも気軽に始めることができます。大型のエサを使用した方がマルタウグイがすぐに見つけてくれるので、効果が高いです。
マルタウグイをエサ釣りする場合の仕掛けは、シンプルにウキ釣りをするのがおすすめです。マルタウグイは大物になると非常にひきが強くなるため、道糸はナイロンの2号もしくは3号を使用するのがおすすめです。
マルタウグイの釣り方2:ルアー釣り
マルタウグイは、エサ釣りだけではなくルアーを使っても釣ることができます。というのも、マルタウグイは目の前に流れてきたものを積極的に捕食する習性があります。そのため、ミミズなどのエサだけでなくルアーを使っても簡単に吊り上げることが可能です。
マルタウグイをルアーを使って釣ろうと思った場合、ルアーはスプーンやスピナーなどの管釣り用のルアーがおすすめです。ルアーではブラックバス用の小型ミノーも利用が可能ですが、マルタウグイは基本的に瀬で釣りを行うためにリップが破損してしまうケースが多いようです。そのため、スプーンなどのルアーを使用されている方が多いです。
ルアー釣りを行う場合には、ラインは6から8ポンドのナイロンラインを使用します。そのため、リールは2000番から3000番のものを使用してください。ロッドは7フィート程度の物で、シーバスやトラウト用のライトなものを使用するようにしましょう。
マルタウグイの釣り方3:フライ釣り(フライングフィッシュ)
エサ釣り・ルアー釣りに続いてマルタウグイの釣り方でおすすめなのがフライを使った「フライ釣り(フライフィッシング)」です。マルタウグイを釣る場合はルアーを使ったときよりもヒットしにくいといわれる釣り方のフライフィッシングですが、ピンポイントで吊り上げることができるフライフィッシングもおすすめです。
エサ釣りやルアー釣りと比較してもちょっと上級者向けのフライングフィッシュはうまくかかると非常に巨大なサイズのマルタウグイを釣り上げることができます。大物狙いの方はぜひフライフィッシングで楽しんでみてはいかがでしょうか。
マルタウグイ釣りのコツ
マルタウグイの釣り方について紹介しましたが、マルタウグイを釣るためのコツをまとめて紹介します。これらのコツを掴んでぜひマルタウグイを沢山釣ってください。
まずは、マルタウグイを釣るために重要なことは場所です。マルタウグイは瀬になっているところで産卵するため、瀬に集まってきます。そこで、釣るためには瀬に行かなくてはいけません。
初心者の方にはどこが瀬になっているのかわかりずらいですが、川瀬になっている場所を見極めるためには白波が立っているところを探してください。そこが瀬になっており、川底は比較的浅く流れが速い場所です。
普段の洋服で瀬までいってしまうとびしょぬれになってしまうのでウェーダーがあると便利です。ウェーダーがないという方でも、長靴は用意しておいた方が良いでしょう。
続いて、マルタウグイを釣るために重要なのは時期です。後述しますが、マルタウグイを釣ることができる時期は限られており、その時期を逃すと釣ることができません。季節限定なので、マルタウグイ狙いの方はその時期を逃さないようにしましょう。
また、マルタウグイを釣ろうとしているとマルタウグイ以外の様々な鯉なども一緒にあがってくることがあります。マルタウグイの産卵期にその卵を狙ってニゴイなどもあがってきますのでそれらを一緒に釣らないように気をつけてください。
マルタウグイは頭から尻尾にかけて鮮やかなオレンジ色の帯が入っています。上は黒で、下はオレンジというのがマルタウグイの特徴でもあり、見た目も非常に見分けやすいので一度見ると次からはすぐにわかります。
多摩川でマルタウグイを釣ろう
東京と神奈川県、山梨県を流れている多摩川で、春の風物詩として有名になっているのが「マルタウグイ釣り」です。東京湾にそそぐ一級河川であり、下流は東京都と神奈川県の都県境となっています。首都圏の一級河川ですが、護岸工事がされていない部分が多く野生の生物や野草なども多く見られています。
そんな多摩川では、マルタウグイを釣ることができるということで近隣の方のみならず遠方からも訪れる方が多い釣りスポットとなっています。
そもそもなぜ多摩川にマルタウグイがいるの?
それにしてもなぜ多摩川にマルタウグイがいるのか不思議に思われる方も多いのではないでしょうか。もともと多摩川にはマルタウグイが生息しており、近隣に住んでいるという漁師がマルタウグイをとって販売していたそうです。
販売されたマルタウグイは、そのまま食べるというよりもかまぼこなどの食品として加工される原料として使用されていました。一時期は水質汚染が広がり多摩川のマルタウグイはいなくなりとる人もいなくなりました。
しかし、その後は上下水道がしっかりと整備され、多摩川自体の水質改善が行われました。茨城県から購入されたマルタウグイが多摩川に放流されて次第に数が増えていき、現在のように定着したといわれています。
近年では「二子玉川エリアマネジメンツ」というまちづくり団体が行っている公益還元事業で、マルタウグイの産卵環境づくりが行われています、そのため、マルタウグイの生息環境が非常によくなっており毎年春になると東京湾から多摩川を遡上して大量の卵を産み付けています。
多摩川の水質も以前と比べるとどんどん改善されており、その結果非常に大きなマルタウグイが生息するようになりました。そこで多摩川では多くのマルタウグイを春先に見ることができるんです。
多摩川でマルタウグイを釣るために必要なものは?
そもそも一級河川である多摩川で釣りを行っていいのか心配になられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。釣りが禁止されているという川も多いため、実は多摩川では釣りをやってはいけないのではないかと思われるかもしれません。
多摩川で釣りを行う場合は多摩川漁業協同組合が発行している「多摩川遊漁券」を購入する必要があります。値段は場所や魚種によって変わり、マルタウグイの場合は500円から700円となります。前売りの場合と現場売りの場合は値段が違う区域もありますので前売りがおすすめです。前売りはコンビニでも購入が可能です。
この「多摩川遊漁券」を持っている人に限り多摩川で釣りができますので購入することを忘れないようにしてください。持っていない方は釣りはできません。
ちなみに、多摩川以外でマルタウグイを釣りたいといった場合には、そのエリアごとに遊漁券を購入しなくてはいけません。「多摩川遊漁券」は多摩川のみでの利用となりますのでご注意ください。
多摩川でのマルタウグイ釣りの時期
多摩川でマルタウグイ釣りを楽しみたい場合、重要なのはその時期です。マルタウグイは通常は海に生息しているため、多摩川で釣ることはなかなかできません。
ただし、産卵の時期は川を遡上していくためその時期のみ多摩川で釣ることができます。早い時期であれば2月頃からで、ピークは3月下旬から4月上旬あたりです。ゴールデンウイークあたりには遡上もおわりを迎え、多摩川でのマルタウグイ釣りも終焉を迎えます。
多摩川でのマルタウグイ釣りでの注意点
マルタウグイを釣ることができる時期は限られていますので、どうしてもその時期には多くの方が訪れます。様々な方が集まるとトラブルが起こることがありますので、そういったことにならないように注意点を紹介しておきます。
まずは、マルタウグイがたくさん集まっている瀬はある程度釣ったら他の人に譲りましょう。広い多摩川はマルタウグイを釣れるスポットは多くありますが、非常に多く集まっている場所は限られています。良いスポットはマルタウグイも非常に早い勢いで何匹も釣ることができるので、お互いに譲りあって釣りを楽しみましょう。
また、他の人が釣っている場所には立ち入らないようにしましょう。音を立てたり水の流れがするとマルタウグイが気配を察して逃げてしまうことがあります。
他の人が釣っている近くで釣りを行う場合は、その人の前にルアーを投げ込まないようにしましょう。ルアーが絡んだり迷惑をかけてしまうということもあり得ます。もしルアーが絡んでしまった場合はお互いに声をかけて率先してほどきましょう。
これらの注意点は釣りをする上での最低限のマナーです。初めて釣りをする場合、釣り方に気を取られてしまいがちですが、周囲の方への気配りも忘れないようにしましょう。
多摩川でのマルタウグイ釣り禁止エリア
「多摩川遊漁券」を持っていると、多摩川であればどこでも釣りを行っていいと思われがちですが、多摩川では釣り禁止エリアがありますのでご注意ください。
釣り禁止区域は東京都内水面漁業調整規則で決められている場所となりますのでHPで確認をしてみてください。また、その他にもエリアによって対象魚種と遊漁期間が違ったり、道具や漁法にも規制があったりします。様々な規則があるため気になる方は一度チェックすることをおすすめします。
マルタウグイって食べられる?
釣るのが楽しいマルタウグイですが、マルタウグイは食べられるのかどうかと悩まれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。あまり知られてはいませんが、実はマルタウグイは食べることができます。様々な食べ方ができますので料理法について紹介します。
ちなみに釣ったばかりの魚はお刺身での食べ方が最高だというケースも多いですが、マルタウグイに関しては生で食べるという食べ方はおすすめできません。
というのも、マルタウグイはボツリヌス菌を保有している個体が非常に多いといわれています。ボツリヌス食中毒になると、食べてから8時間から36時間で吐き気や嘔吐、視力障害や言語障害などの神経症状が現れ、重症例では呼吸麻痺になることもあります。
マルタウグイを生で食べることが出来ると紹介されているサイトもありますが、くれぐれも自己責任で行ってください。基本的には火を通した食べ方、料理法がおすすめです。
ちなみに環境保護の観点から、マルタウグイは釣ったあとに料理などはせずにそのまままた川に戻すという方も多いです。川でとれたマルタウグイはどのような食べ方でもどうしても川魚独特のにおいが気になるという方もいらっしゃるので、食べるかどうかは自己判断にお任せします。
マルタウグイの美味しい料理法1:塩焼き
それでは、マルタウグイの美味しい料理法です。まずはシンプルに「塩焼き」です。内臓を取りのぞいてきれいに洗ったマルタウグイに塩をまぶします。しばらく置いておくと水が出てくるので、キッチンペーパーなどで水分をきれいにとりましょう。
表面に塩をまぶしてこんがりとするまで焼き上げます。塩焼きにするとマルタウグイの本来の味がしっかりと楽しむことができます。さっぱりとしたクセがない味わいです。
塩焼きの他にも、ムニエルとしての食べ方もおすすめです。表面に小麦粉をまぶしてバターで焼き上げます。マルタウグイは淡泊な味わいですが、バターの風味がプラスされて塩焼きとはまた違った味わいを楽しめます。
マルタウグイの美味しい料理法2:煮付け
続いてのマルタウグイの料理法は「煮付け」です。淡泊であっさりとした味わいのマルタウグイは濃い目の味付けの煮付けの食べ方をされる方が多いです。
マルタウグイはそう臭みがない魚ですが、それでも気になるという方は煮付けのタレの中にネギや生姜を入れることをおすすめします。臭みけしになり、味のアクセントにもなります。
煮付けのタレはマルタウグイ以外の魚の煮付けと同様に醤油や砂糖、料理酒、みりんなどで好みの味に作ってください。少し濃い目に作るのが料理法のポイントです。タレがしっかりと沸騰した状態でマルタウグイを入れてさっと煮込むと煮崩れることもなくきれいに仕上がります。
また、マルタウグイは小骨が非常に多い魚なので少々食べにくいという方もいらっしゃいます。そういった場合はしっかりと煮込んで小骨まで気にしない程度まで柔らかくしましょう。大きなマルタウグイの場合は身も非常に厚く食べごたえも抜群です。
マルタウグイの美味しい料理法3:フライ
マルタウグイの料理法3つ目は「フライ」です。お魚が苦手だという方もフライにしたら食べられるというケースも多いです。マルタウグイは淡泊な味わいなので、フライにしても美味しくいただくことができます。
三枚におろしたマルタウグイに、小麦粉・卵・パン粉をつけてこんがりするまで揚げましょう。カラッと揚がったマルタウグイのフライは老若男女問わず美味しくいただける食べ方です。
あっさりとした味わいなので、タルタルソースをかけたりウスターソースをかけたり、ケチャップをつけたりとお好みで様々な食べ方が楽しめます。煮魚は苦手というお子さんでも、フライにするとあっという間に食べてしまうというケースも多いようです。
基本的なフライの他にも食べ方としては唐揚げもおすすめです。市販されている唐揚げ粉をまぶして揚げるという料理法ではしっかりと衣に味がつくので食べやすくなります。
市販の唐揚げ粉以外でも、塩コショウの他にカレーパウダーやガーリックパウダーを下味としてつけてから、小麦粉や片栗粉をつけて揚げる料理もおすすめです。カラッと揚げたマルタウグイの唐揚げはビールにもよく合い、釣りの後の疲れた体にぴったりの食べ方です。
マルタウグイの美味しい料理法4:アラ汁
フライや塩焼きなどで三枚おろしにした場合、中の骨やアラが残ってしまうというケースも多いです。そういったときにおすすめの食べ方が「アラ汁」です。
骨やアラを一度茹でこぼし、しっかりと流水で洗ったあとにまたそれらを煮込みます。大きなマルタウグイの場合は骨も非常に大きいため、ぐつぐつと煮込んでいくと美味しい出汁が出ます。
しっかりとアラから出汁が出たら、醤油やお酒、塩などで味を調えるとアラ汁が完成します。お好みで味噌をといて味噌味でいただくのもおすすめの料理法です。
多摩川でマルタウグイを釣ってみよう
いかがでしたか。マルタウグイの釣り方や食べ方などについて紹介しました。期間限定でしか釣ることができないマルタウグイ、ぜひ多摩川で釣ってみてはいかがでしょう。大物が釣れたときの喜びはひとしおです。これを機に釣りを初めてみるというのも楽しいです。春先の多摩川はマルタウグイ釣りで決まり。
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