卑南文化公園のある台東市ってどんなところ?
台湾の中でも、台東市というのは他の地域の雰囲気とは少し異なるようで、日本のような雰囲気が漂っています。日本が統治していた時代、国内からの移民が暮らしていた村が存在していたといいます。
台東には独自の美しさがあります。それは、原住民の文化と、日本、中国の文化を織り交ぜたオリジナリティと言えるでしょうか。台湾の魅力は料理や台湾人との交流と断言している人も、台東に一度訪れたらその魅力に心打たれたようです。
そんな台東には、見どころのある観光スポットがたくさんあります。卑南文化公園という、原住民と関わりの深い観光スポットを中心に情報をお届けします。
卑南文化公園の見どころは?
卑南文化公園文化公園の見どころは、遺跡が展示されているところと、鳥の声がにぎやか芝生や林が自然を感じさせリフレッシュできそうなところでおすすめです。遺跡にはどんなものがあるかといえば、住居跡や月形石柱などです。石棺などもあり、原住民の暮らしを遺跡から伺い知ることができるというのも見どころです。
卑南文化公園へのアクセス
台東市にある、卑南文化公園へは太東駅から数分進んだところにあります。駅の南側を回っていくと、考古現場からならすぐに入場できます。正面入り口から入ろうとすると時間がかかります。
タクシーで向かった人は、帰りにタクシーが捕まらないということもありますから気を付けてください。市街地からはプユマ客運のバスを利用すると良いでしょう。観光を終えた帰りにバスも捕まらないことがあるので、時刻表などをしっかり確認してから行きましょう。公園は月曜日は休業日のようです。
卑南文化公園の遺跡
台東新駅の工事などをきっかけに遺跡が発見されました。古代人の遺体を納めたであろう石板棺が沢山出てきて、それから次々に石器や陶器などの遺跡も出てきて、ヒスイなどの副葬品も発掘されました。
台湾の考古遺跡の中では一番完全に近いものです。卑南文化公園内に展示されている月形石柱は、集落の中心だったものだと考えられています。遺跡の中でも、これは一級に値するものです。発掘は現在でも行われていて、考古現場区ではその様子を見ることができます。
公園内は閑静です。昔、ここでたくさんの人々が暮らしていたのだということに思いを馳せながら是非観光してください。考古現場に足を踏み入れてみると考古学に興味がある人が喜ぶような興味深い展示が沢山あります。
当時のプユマ族の恰好
男性は、平均で165センチ、女性は155センチくらいだったといわれています。当時の原住民が再現された模型があり、男性は槍を持ち、男性も女性も腰に布を巻いて、耳、首、腕には装飾品の玉があります。
子どもにピアスを開けることに関して賛否両論議論になりやすい現代の日本ですが、プユマ族の原住民には幼い子供に対しても耳に穴を開けて装飾品の玉を付けていました。虫歯がなくても歯を抜くのが大人になるための儀式でした。
青年が、年配の男性に頭を押さえつけられ糸を結び付けた木の棒のような道具を使い、痛そうな表情で歯を抜かれようとする模型も展示されています。この時代に生まれなくて良かったと思わず胸を撫で下ろしたくなるかもしれません。
他にはどんな展示がある?
調理場やかまどがあったと推測される場所などが見られます。展示廳にたどり着くと、すぐに棺桶があります。石板棺は、1980年くらいに工事中偶然遺跡が掘り出され、たくさんの石板棺が見つかりました。10年間の遺跡掘りによって、1500あまりの棺桶と20000点ほどの石器、陶器が地面の下から出てきました。
副葬品には、使用していた斧などの刃物も入れられていたようです。棺桶は身分に応じてサイズが違い、また身分が高いと1人に1つの棺桶があてがわれましたが、身分が低いと5人くらいが同じ棺桶に入れられることもありました。
日本人考古学者について、紹介も展示されています。石柱を発見した4名の考古学者がいるようです。遺跡掘りの様子を再現した模型もあります。イヤホーンの貸し出しも行っており、中国語で解説が流れるようです。展示廳の料金は大人が80元、学生が50元です。
卑南文化公園の料金
営業時間は9時から午後5時で、展示廳は午後4時半までです。月曜日は休業なので注意しましょう。公園の入場に料金はかからないという口コミも見ますが、それが古い情報で新たに設定されたのか、卑南文化公園の場合、入場料金が大人で30元学生で15元のようです。
展示廳の入館料が、大人で80元学生で50元という情報もあります。中国語で音声紹介が流れるイヤホーンを貸出しています。
卑南文化公園にあるもの
卑南文化公園は、遺跡を中心としてまるでゴルフ場みたいな広大な面積を持つ観光地です。太東駅が新しくなり、公園までの距離が縮まりアクセスしやすくなりました。あまり混雑していることはなく、のびのびしたいひとにおすすめです。
鳥の声がとてもきれいでたくさんの鳥が囀っていたという観光客の情報もあります。先住民族の昔の住居が復元されているのが見どころです。公園の奥には石棺や住居跡が展示されている空間があり、料金は別途掛かりますが見ることができます。
時期によっては、民族がお祭りをしているのも見どころです。お祭り自体は日が暮れてからになりますが、早い時間だと準備中の民族衣装の人たちが公園にいるのを見ることができるでしょう。卑南文化公園には遊具とかはありませんが、散策をするのには向いている公園と言えるかもしれません。
プユマ族の集会所
芝生のところにはプユマ族の集会所があります。高床式の建物です。プユマ族の幼い男児は参加しませんが、ある程度の年齢になると集会所に男性たちは集まり、一緒に寝泊まりして年配の男性を父親のように慕ってたくさんのことを学び訓練を受けます。
プユマ族は、母系社会だそうで、婿入りが基本だったようですが近代化して嫁入りにシフトしつつあります。しかし、現代でも長女の発言力は大きいようです。
プユマ族の年間行事
プユマ族には1年のうちで何度か年間行事があります。除草祭など、日程などは祭司の指示で行われます。大狩猟祭、猴祭、豊年祭、収穫祭などがあります。
公園内に置かれている民族の家屋は、日本語でも解説があります。家屋の周りにある穀倉や小米の霊には、触らないようにという注意書きもあります。現在でもシャーマニズムは受け継がれ、儀礼をしたりしている民族なので、本当に触らないように注意した方が良いでしょう。
台東に多い原住民プユマについて
台東にはプユマ族という原住民が現在も多く暮らしています。プユマ族は知本、南王という二つの派閥に別れています。一方は巨石から先祖が生まれたという伝説があり、もう一方は竹発祥伝説を持っています。力関係としては南王の方が強いようで、プユマ族の代表は南王のようです。プユマ族は東部のほとんどを統治していたといわれています。
東部で発見される遺跡の多くが、プユマ族が暮らしていた証拠になるものです。卑南文化公園には、たくさんの遺跡がまだ眠っているといわれています。プユマ族は台湾の原住民の中では六番目に多いようです。
古来は清朝から「卑南大王」という結構な称号を与えられ、他の民族の管理を任されて徴税なども行い、台湾の原住民の中では圧倒的な力を持っていたようです。しかし他の民族は気性が荒く攻撃的で、プユマ族の勢力もだんだんと衰えていったといわれています。
卑南文化公園付近のおすすめレストラン
卑南文化公園の付近にあるおすすめのレストランをご紹介します。「金典蛋糕」というところは、パンが絶妙で美味しいと評判です。接客も思いやりがあり、評価が高いようです。
そのすぐ近くにある「南王蔥油餅」というところは、クリスプが美味しいらしく、ソースが少しスパイシーなようです。卑南文化公園からは1.5kmほど離れており、19分もあれば到着します。
卑南文化公園で大猟祭
プユマ族大猟祭というのは、年末の大晦日の日暮れから年が明け、元日の朝まで一晩にわたり続き、見どころの一つです。プユマ族の中でも、初鹿部落のみが大猟祭の文化を持っているようです。踊ったり音楽を奏でながら一晩中炎を囲んでお祭りをします。
男たちの右手には人面を模した重い盾が握られており、動きに合わせて音を鳴らします。古来は、お面ではなく原住民族が人間の首を狩った本物の頭を使っていたようです。プユマ族は、自らブヌン族の首狩りをすることはありませんでしたが、やられたときは報復したようです。
しかし、大猟祭にブヌン族が参加している姿も見られます。腸老婦人のお話によれば、ブヌン族からプユマ族に嫁入りしてから、和解していったようです。民族の伝統として子どもや孫に受け継がれてきた大猟祭、時期が合えば一見することをおすすめします。
卑南文化公園付近のおすすめ宿泊施設1.幸福肥屋民宿
幸福肥屋民宿へのアクセスは、台東駅から2.1キロ、タクシーで6分ほどの場所にある宿泊施設です。口コミによれば、清潔感があり、快適な寝具、朝食は健康的で素晴らしいとのことです。市内に行く時に丁度いい位置にあり、料金も安くて接客もフレンドリー、文句なさそうな宿泊施設のようです。
卑南文化公園付近のおすすめ宿泊施設2.路得行旅
路得行旅という宿泊施設へのアクセスは、台東駅から6.2キロ、タクシーへ乗り換えて15分ほど行きます。バスターミナルからのアクセスなら、車を使わなくていいほど近くです。部屋は狭めですが、清潔度は高く、バスルームは熱いお湯もちゃんと出ます。一階にはテーブルなどがあり、コーヒーなどがタダで飲めます。
卑南文化公園付近のおすすめ宿泊施設3.台東民宿鉄道旅人民宿
台東民宿鉄道旅人民宿へのアクセスは、台東駅から1.3キロ、タクシーで5分です。口コミでの評価は全体的に高く、宿のご主人とご家族が親切でフレンドリーだったと定評があります。清潔度か高く満足との口コミも。コストパフォーマンスが良い料金で、一泊¥4,901です。
台湾の宿泊施設におけるトラブル
台湾人の連休と旅行の時期が同じだと宿泊施設が全然空いてなくて大変な思いをすることがあります。台湾というのは観光人だと分かると、通常の何倍もの料金を提示されることがあります。台湾はコネ社会な部分があるようで、現地の人にお願いして宿泊施設を予約してもらったほうが良いようです。
卑南文化公園以外に台東市でおすすめの観光スポット
台東には、まだまだたくさんの見どころがあります。おすすめの観光スポットについてご紹介します。美術館、博物館、植物園、夜市などたくさんの観光名所があります。規模は本格的なものから、無料で見られるような小規模な観光施設もありますが、台東ならではの雰囲気を堪能してきてください。
国立台湾史前文化博物館
国立台湾史前文化博物館は、康楽駅から簡単にアクセスできるある巨大な博物館です。観て回るのに2時間ほどは掛かる規模の展示があります。台湾の地質学、人類学などについて高品質な展示物を見られます。解説は中国語と英語です。
大航海時代の特集や、博物館の外の展示では鉄道好きに嬉しい花東線の歴史と電化への過程などが中国語で見られます。二階には原住民料理を楽しめるレストランがあります。視覚のみならず舌でも歴史を感じられそうです。
市街地からのアクセスが不便で、平日は全然混んでいないようですから平日は静かで落ち着いた館内をのんびり観て回れるでしょう。台東のおすすめ観光スポットです。料金は、一般80元で団体だと料金が割引され60元、学生だとさらに料金が割引され50元です。台東駅からのアクセスはタクシーで10分ほど掛かります。
台東原生応用植物園
台東原生応用植物園は、植物園なのに、なぜか薬草鍋レストランが大評判です。300以上もの薬草がある薬草園。しかし薬草鍋がとにかく美味とかで、そちらを主な目的としてやってくる観光客で賑わいます。
アクセスは、バスに乗って原生植物園で降車すればすぐです。薬草コーヒーや薬草スイーツもあるので薬草を味わい尽くしたい人にはおすすめです。料金は大人439元子供296元です。
台東観光夜市
夜の台東の雰囲気を味わうなら、夜市が見どころです。街の真ん中あたりでアクセスしやすいですし、そこそこの規模で、しかしあまり混雑していないようです。昔はもっと活気がありレトロな印象でしたが、夜市も近代化しているようです。夜市を行っていない日もあるので、しっかり確認してから行きましょう。
卑南文化公園を楽しもう
卑南文化公園を始めとする台東の見どころある観光スポットについてご紹介しました。卑南文化公園では原住民について学ぶことができ、遺跡を見ることで歴史を感じることができるでしょう。
他にも、1日中飽きずに見て回れそうな観光スポットが沢山そろっています。美味しい料理も台湾の魅力の一つですが、台東ならではの他とは一味違う雰囲気を楽しんでください。
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