世界三大スープを徹底調査!
皆さんは世界三大スープといったら何を思い浮かべるでしょうか。世界各国の料理が手軽に食べられる昨今、色々な国の色々な料理が私たちの舌を楽しませてくれていますがそんな中、世界中で認められているスープ料理、世界三大スープとは一体何なのでしょう。味噌汁は含まれているのでしょうか。世界三大スープについて徹底調査します!
世界三大スープとは
味噌汁は入っているのか気になる世界三大スープ。思い浮かぶのはどんなスープでしょうか。自分の好きなスープはその中に入っているのでしょうか。
辛いの?甘いの?それとも酸っぱいの?一体世界三大スープとは?これから詳しくご紹介していきましょう。
世界三大スープは4つある!?
実は世界三大スープとは三大といっておきながら4つあるとされています。世界中のグルメたちの間で未だ意思統一がされていないというのがその実情。
美味しいと人気のスープが世界には4種類あり、3種類には選びきれない、もしくはそのうちの代表的な3種類を誰も譲らないということのようです。疲れている体にエネルギーを与えてくれるスープはやはり、どこか声を大にしてこだわりたいメニューなのかもしれません。
4つある世界三大スープはフランスのブイヤベース、中国のフカヒレスープ、そしてロシアのボルシチとタイのトムヤムクンです。
世界三大スープに日本の味噌汁は入っている?
日本人としてはとても気になる味噌汁のランクインですが、残念ながら日本の味噌汁は世界三大スープには含まれていません。とはいえ昨今は日本食ブーム。日本を代表する発酵食品である味噌は世界でも注目され、徐々に認められつつあります。味噌汁がミソスープとして世界三大スープに挙がる日ももしかしたら遠くないかもしれません。
世界三大スープ①:ブイヤベース(フランス)
味噌汁は入っていない世界三大スープの1つ目とはフランスのブイヤベースです。なかなか自宅で作るにはハードルの高い料理でフランス料理店などで美味しいブイヤベースをいただくのが贅沢な楽しみ方でもあります。
たっぷり魚介エキスが染み出たスープは一口飲んだ瞬間に海の香りが口いっぱいに広がるようなスープ。世界三大スープに選ばれるのも納得です。
ブイヤベースは地中海に面したフランスのプロバンス地方の郷土料理です。漁業の盛んな土地柄、商品価値のないぎょあい類を煮て家庭料理としたのが始まりとされていて、それが観光客の目にとまり、やがて名物料理になったといわれています。
ブイヤベースの特徴
ブイヤベースはたっぷりの魚介類を香味野菜で煮込んだフランスの寄せ鍋風の料理です。香味野菜の中にはサフランが含まれていて、サフランには風邪などにも効果があることから薬膳鍋的な意味合いも持ち合わせています。のちに紹介するブイヤベース憲章ではまずはスープから味わい、その後中の魚介類を楽しむという食べ方も決められています。
ブイヤベース憲章とは
現在マルセイユ市にはブイヤベース憲章というものがあり、それにはカサゴ、足長ガニ、ホウボウ、アンコウ、西洋アナゴ、オコゼ、マトウダイの中から4種類入ることが条件。また、イセエビとセミエビはオプションで使うことができ、タコやイカは入れない。
さらにスープは小魚でとるなど細かい条件が記されています。しかし、ブイヤベース憲章が出来た一方で各レストランや各家庭にそれぞれのレシピがあるブイヤベースはそれぞれが正統的なレシピを主張して、現在も延々と議論が続いている状況なのだそうです。
ブイヤベースのレシピ
本格的なブイヤベースは沢山の魚介類を用意しなければならないのでとても大変です。本格的なブイヤベースをブイヤベース憲章にのっとったレシピで作ろうと思うと、まず材料が手に入りません。日本でも自宅で簡単に美味しいブイヤベースを作るためのアレンジレシピをご紹介しましょう。
ブイヤベース材料2人分はいか小1ぱい、たら2切れ、あさり2分の1パック、玉ねぎ小1個、ニンジン4分の1、セロリ4分の1、ホールトマト1カップ、にんにく1片、白ワイン4分の1カップ、固形スープの素 1個、パセリ適量、塩コショウ、サラダ油です。
ブイヤベースレシピはイカはワタを抜いて、皮をむいて食べやすい大きさに短冊切りにします。足は吸盤などを覗いて長さを半分ほどに切ります。タラは一口大にそぎ切りし、あさりはしっかりと水につけて砂をはかせておきます。
次に玉葱、にんにくは薄切りしてニンジンとセロリは4センチ長さの千切りにします。鍋に油大匙2を熱し、にんにくと玉ねぎ、にんじん、セロリを軽く炒めて香りを出します。
炒めた野菜類を平らにしたら上にイカ、たら、アサリを並べてワインを加えます。沸騰してきたらトマト缶、水、スープの素を加えて弱めの中火で10分程煮込み、塩コショウで味を調え、パセリをふったら完成です。
世界三大スープ②:フカヒレスープ(中国)
味噌汁は入っていない世界三大スープの2つ目とは中国のフカヒレスープです。高級食材であるフカヒレがたっぷり入ったスープは美容にも最適で楊貴妃が好んで食べたといわれています。中華料理店では楊貴妃ランチなどと名前が付いたフカヒレスープ付きのランチメニューなどもあるようです。
フカヒレスープの特徴
本場中国ではフカヒレを繊維に沿って細かく裂いた身を入れるの主流です。トロっとしたとろみのついたスープが魅力的です。フカヒレ自体には味はなく、食感を楽しむために使われます。コラーゲンだけでなく、たんぱく質、ビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などが含まれています。
三大珍味の高級食材「フカヒレ」
フカヒレは世界三大珍味の一つにもなっていてサメのひれを乾燥させた食品、コラーゲンがたっぷり含まれていて、女性の美容にも良いとされています。日本では宮城県の気仙沼産が有名で、江戸時代はナマコ、アワビと合わせて中国に輸出していました。加工技術が優れているのでかなりの高級品として扱われています。
フカヒレスープのレシピ
自宅でもフカヒレスープの深い味わいを楽しめる、ちょっと手の込んだフカヒレスープをご紹介します。旨味たっぷりのスープが特徴のレシピで、化学調味料無添加のガラスープと紹興酒がポイントです。ぜひ自宅でフカヒレが手に入った時にはチャレンジしてみてください。
ちなみに簡単にフカヒレを戻す方法として、沸騰させたお湯が入った鍋に生姜とフカヒレを入れ、2~3時間ほど煮込みます。この時にスープで煮込むとフカヒレに味がついてより一層味わい深いスープに仕上がります。
フカヒレスープ材料1人分はフカヒレ30g、タラバガニ肉10g、化学調味料無添加のガラスープ大匙1、卵白少々、紹興酒少々、塩少々、コショウ少々、水溶き片栗粉適量、水160ccです。
フカヒレスープレシピは化学調味料無添加ガラスープを水で溶かし、紹興酒とフカヒレ、カニ肉を加えます。塩、コショウで味をととのえ、水溶き片栗粉でとろみをつけ、最後に卵白を少々加えます。
世界三大スープ③:トムヤムクン(タイ)
味噌汁は入っていない世界三大スープのトムヤムクンはタイのスープで、トムが煮込む、ヤムは混ぜる、クンは海老という意味のあるトムヤムクンスープ。つまり海老を混ぜた煮込み料理です。世界中に多くのファンがいるトムヤムクン。日本でも手軽に食べられるレトルトのような商品も多数販売されていて、身近なスープの一つです。
トムヤムクンの特徴
トムヤムクンの人気の秘密は具材の出汁がしっかりと出たスープに酸味と辛みでバランスをとった独特の味付けがされているというところ。
本場タイではトムヤムクンナームコンとトムヤムクンナームサーイの2種類がありナームコンの方は牛乳、ココナッツミルク、ナムプリック・パオなどが使われていてややこってりとした味わいになります。ナームサーイの方はナームコンで使われている3種類の材料を使用してないのでスープが透き通ってあっさりとした美味しい味わいに仕上がっています。
レモングラスの風味が特徴的でさらにしょうがやナンプラーコブミカンなど奥深いスパイスの味わいが絶品です。
世界三大スープに入るかどうか議論が分かれている
トムヤムクンは世界三大スープに入るかどうか議論の分かれているスープでもあります。日本でも名前の知られているスープで、世界中にも沢山のファンがいるスープではありますが、世界三大というには賛否両論あるようです。ロシアのボルシチと共に世界三大スープの座を争っているスープです。
トムヤムクンのレシピ
トムヤムクンは比較的過程でも簡単に作れるスープです。最近はカップヌードルでもトムヤムクン味などがあるので食べたことのない方は大体の雰囲気をあらかじめ既製品でイメージしてみるのも良いかもしれません。レモングラスを使った本格的なトムヤムクンレシピをご紹介しましょう。
トムヤムクンの材料4人分は有頭エビ4尾、しめじ1パック、鶏ガラスープ4カップ、カフェアアイムリーフ5枚、ガランガー5枚、レモングラス2本、ブリッキーヌー3本、ナンプラー大匙3、砂糖少々、レモン汁大匙3、チリーインオイル少々、パクチーの葉少々です。
トムヤムクンレシピはまずエビは頭を切り取り、背に切り込みを入れてからをむき、さらに背ワタもとります。次に鍋に鶏ガラスープと調味料や香辛料を入れ香りが出るまで煮ます。最後にナンプラー、砂糖、えび、レモン汁を入れて火を通して味を調えます。最後にチリーインオイルを垂らして食べる前にパクチーの歯をあしらって完成です。
世界三大スープ④:ボルシチ(ロシア)
味噌汁は入っていない世界三大スープの最後はロシアのボルシチです。ロシアのビートを使った赤くて甘みのあるスープですが、ビートがあまり手に入らないためか、日本人にはあまり馴染みのないスープでもあります。ロシアの寒い地域で生まれた伝統料理で、ロシアのビートの深くて強い味わいに包み込まれるような味わい深いスープです。
ボルシチの特徴
ロシアのボルシチはテーブルビートと呼ばれるビートと玉ねぎ、にんじん、キャベツ、牛肉を煮込んだロシアウクライナの伝統的なスープです。真っ赤な根の部分にはビタミンCがたっぷり含まれているスープです。ロシアのボルシチの起源は古代ローマにあるといわれ、ローマでは疲労回復に最適とされてきました。
トムヤンクンと世界三大スープの3つ目の席を争っている
ロシアのボルシチはタイのトムヤンクンと世界三大スープの座を争っているスープでもあります。どちらもとても個性的で好き嫌いも別れそうなスープではありますが、どちらも捨てがたい美味しいスープです。あなたならタイのトムヤムクンとロシアのボルシチ、どちらを選びますか?
ボルシチのレシピ
ロシアのボルシチは美味しい牛肉を使うと深みが増して絶品スープになります。牛すね肉は煮込むことで脂がにじみ出てきて、旨味が増します。金繊維の多いすね肉を柔らかくするには味付けをする前の下処理がポイントで、下茹でをしたしっかりアクを取り除くと臭みが緩和されます。
ボルシチの材料2人分は牛すね肉300g、ビーツの水煮200g、たまねぎ1/2個、にんじん1/2本、キャベツ2~3枚、にんにく1片、水1000cc、トマト缶200g、ブーケガルニ 1束(ローリエ1枚でもOK)、バター10g、赤ワインビネガー大さじ1/2杯、砂糖小さじ1杯、塩少々、ブラックペッパー 少々、サワークリーム適宜です。
ボルシチレシピは牛肉に塩をまぶして厚手の鍋に水を入れ、蓋をして中火で煮ます。煮立ってアクを取り除いたら弱火にしてブーケガルニを入れてさらに1時間、蓋をして煮ます。牛肉を煮ている間にニンニクをつぶして
玉ねぎは7mm厚にスライス、ビーツとにんじんは5センチくらいの細切りにし、キャベツは7ミリ幅の細切りにします。フライパンにバターを入れて溶かして玉ねぎを弱火で飴色になるまで炒めます。
フライパンにニンジン、キャベツを加えて炒めます。下準備した牛肉を一口大に切り、スープ、ヤシを加え、さらにトマト缶、ビーツ、にんにく、ワインビネガーで中火で加熱します。アクを取り除きながら煮込んで完成です。
美味しいものを知ろう!食の世界三大まとめ
「世界三大〇〇」といわれる料理はスープ以外にも沢山あります。味噌汁は入っていない世界三大スープを知ったついでにその他の「世界三大〇〇」についてもご紹介しておきましょう。
ぜひ食べたことのないメニューがあれば、専門の飲食店などで世界三大の味わいを堪能してみてはいかがでしょう。三大料理、三大米料理、三大珍味、三大美酒の4つをご紹介します!
世界三大料理
世界三大料理とはフランス料理、中華料理、トルコ料理です。フランス料理店や中華料理店は日本にも多くの専門店があり、すぐに納得ですが、なぜトルコ料理?と思った方も少なくないのではないでしょうか。実はこの3つの料理とも宮廷料理として発展し、その国の支配下にある地域を中心に広がりをみせた料理です。
必ずしも現代の知名度と一致するとは限らず、トルコ料理はその代表のようなもの。しかしトルコ料理がルーツの家庭料理は以外にも日本に浸透していることも事実です。
例えばロールキャベツやピーマンの肉詰めなどのルーツはトルコ料理といわれていて、そう聞くと急に身近な料理に思えてくることも事実です。
14~20世紀の初頭まで地中海一体に勢力をふるっていてトルコは周辺のアラブやギリシャ、東ヨーロッパというところの食文化を多く取り入れていました。それが逆輸出という形でトルコ料理として世界中に広まったのがトルコ料理が世界三大料理といわれる歴史的な背景です。
世界三大米料理
世界三大米料理とはスペインのパエリア、トルコのピラフ、イタリアのリゾットの3つです。どれも日本でも比較的ポピュラーな料理ですが、残念ながら最もポピュラーな中華料理のチャーハンは世界三大米料理には入っていません。
スペインのパエリアは専用の大きな鍋で豪快に米と魚介類を炊き込んだ香ばしい米料理で新鮮な魚介類のエキスがたっぷりお米に染みてたまらない美味しさです。さらに炒めた米を出しで炊き上げたピラフは家庭でも比較的簡単に作ることが出来ます。
生のお米をバターで炒め、サフランとスープで柔らかく炊いたリゾットは日本のおかゆやおじやにも似たほっとする味わいです。
世界三大珍味
世界三大珍味は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。世界三大珍味とはチョウザメの卵を塩漬けにしたキャビア、鴨やアヒルの肝臓であるフォアグラ、そして豚や犬の臭覚を頼りに探す貴重なキノコ、トリュフです。
天然ものはかなりの高額で取引されますが、養殖されているものも出回っています。世界三大珍味は必ずしも美味しいというわけでもなく、あくまで珍味として珍しい存在の食べ物。好みはかなり分かれるところです。
世界三大美酒
世界三大美酒には2つの説があります。ひとつはワイン、純米吟醸酒、紹興酒の3つ。そしてもう一つはスコッチ、コニャック、紹興酒です。どちらにも入っている紹興酒は中華料理にぴったりの中国のお酒で、料理の味を引き立てるだけでなく悪酔いしないお酒として知られています。
紹興酒は製法の違いで4つに分類されますが、そのうち日本でよく飲まれるものは加飯酒に分類されている紹興酒です。原料は糯米、麦麹、酒薬といわれる酵母などです。ここに純米吟醸酒が入っているのもうれしいところです。
世界三大スープ以外の美味しいスープ
世界には味噌汁のように世界三大スープに選ばれなくても、美味しいスープは沢山あります。もちろん専門の飲食店で食べることもできますが、自宅でも簡単に作ることができるのでぜひ世界の美味しいスープも味わってみてください。ロシアのボルシチなど世界三大スープ以外の味噌汁のように美味しいスープを3つご紹介しましょう。
ミネストローネ
ミネストローネとは主にトマトを使ったイタリアの野菜スープです。本場のイタリアでは特に決まったレシピがあるわけではない田舎の家庭料理で、使う野菜も季節や地方によって様々です。主な原材料は玉ねぎ、ジャギも、ニンジン、キャベツ、セロリ、ズッキーニ、さやいんげん、ベーコンなどです。
パスタや米を入れることもあります。ミネストローネはイタリア語でスープを意味し、ラテン語では給仕するの意味もあります。
スンドゥブ・チゲ
スンドゥブ・チゲとは韓国の辛いスープでアサリやしじみと一緒に豆腐と肉、野菜を入れて水をはって、コチュジャンや唐辛子粉、ニンニク、ごま油などを使った合わせ調味料で煮込みます。最後に生卵を落とすのがポイント。
韓流ブームにのって日本でも流行したスープですがもともとは米国ロサンゼルスのコリアタウンの人気メニューとして大ブームになったスープ。韓国に逆輸入され、その後日本にも伝わったメニューです。
クラムチャウダー
とろりとしたクリーミーさが美味しいアメリカのスープ、クラムチャウダーは日本でもとても有名です。牛乳ベースのクラムチャウダーは正確にはボストンクラムチャウダーと呼ばれるスープで、トマトをベースにした赤いクラムチャウダーはマンハッタンクラムチャウダーと呼ばれています。
日本のクラムチャウダーはあさりで作られますが、本場アメリカではホンビノスガイを使って作られています。ジャガイモ、タマネギ、セロリなどの野菜を使って自宅でも簡単に作ることができるおすすめの美味しいスープです。
マンハッタンクラムチャウダーは牛乳の代わりにトマトピューレと刻んだトマトを加えて仕上げ、夏は冷製仕立てにしても美味しいスープです。
世界三大スープを詳しく知って味わおう!
いかがでしたでしょうか。一度はどこかで食べたことがある世界三大スープ。それぞれのスープが生まれた国の歴史や文化、また具材やレシピなどを知り、より美味しいスープとして世界三大スープを味わってみてはいかがでしょう。また、味噌汁をはじめ、世界三大スープ以外の世界の美味しいスープを食べてみるのもおすすめです!
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