釣り人に人気の「ウミタナゴ」をご紹介
釣り人からも人気のある魚「ウミタナゴ」。刺身や塩焼きなど食べ方もさまざまあり、シーズン時にはスーパーにも並んでいる有名な魚でもあります。釣り方も種類豊富にあり、味も美味しいので釣り人から人気のある魚種です。今回はそんなウミタナゴの生態や釣り方、料理や食べ方などまとめてご紹介していきます。
ウミタナゴって?
ウミタナゴは知らずに食べている方も多くいますが、名前を知らない方が多いです。ウミタナゴは美味しい味で有名な魚でもありますが、その生態や見た目を知らない方が多いです。釣り方次第では簡単に釣れる魚でもあります。
今回はそんなウミタナゴがどういった魚なのかまとめてご紹介します。見た目の特徴はもちろん、ウミタナゴという名前の由来もお伝えしていきます。釣りや料理で味わう前に、ウミタナゴがどういった魚のか知っておきましょう。
見た目の特徴
ウミタナゴはスズキ目ウミタナゴ科に分類されている魚種になり、有名なタナゴとは見た目も違います。淡水にいるコイ科のタナゴに近い魚ではありますが、全長は25cmほどの魚になります。やや尖ったような小さい口を持っているのが特徴です。
ウミタナゴには目の下に黒い斑紋があり、タナゴともそこで見分ける釣り人が多くいます。背中が青みがかった銀色に輝いており、晴れている日にはピカピカと光ります。お腹にかけては白くなっていき、よくみるとウミタナゴならではの特徴ばかりです。
ウミタナゴとタナゴの違い
ウミタナゴはタナゴと見た目も名前も似ていますが、実際は全く違う魚種になります。タナゴはコイ科の魚になりますが、ウミタナゴはスズキ科の魚になります。人や地域によってはウミタナゴも「タナゴ」と呼ばれているので判別しにくいです。
海釣りを行っている人の間では、タナゴと呼ぶと「ウミタナゴ」のことをさしています。スーパーなどではしっかりと「ウミタナゴ」と記載されているので、料理などには利用しやすいです。ネットなどで見た目の比較もあるので調べてみましょう。
ウミタナゴの由来
ウミタナゴの名前の由来は、淡水魚であるタナゴも大きく関わっています。見た目が淡水魚であるタナゴに似ていることから呼ばれており、淡水魚のタナゴと違って海に住んでいることから「ウミタナゴ」と呼ばれています。
地域によってはウミタナゴではなく、ギンタナゴ、ベニツケと呼ばれている場合もあります。また、先ほども紹介した通り、タナゴと略して読んでいる方もいるので、釣り方や釣り場などで名前を聞き分けるのがおすすめです。
ウミタナゴの生態
ウミタナゴは淡水魚であるタナゴとは生態が違います。口のサイズが小さいので針にかかりにくいですが、エサなどをきちんと知っておけば簡単に釣ることができます。また、釣れるシーズンもあるので最初に目を通しておきましょう。
ウミタナゴは基本的に群れで行動しているので、群れを見つければ釣果が一気に上がる可能性があります。今回はウミタナゴをはじめて釣る方におすすめの情報をまとめています。釣り方、食べ方の情報でもあるので参考にしてみてください。
ウミタナゴの生息域
ウミタナゴの生息域は日本では東北地方から九州地方まで広く見られる魚になります。国外では中国や朝鮮半島にも生息しており、アジアで食されている魚種でもあります。全国どこにでもいるイメージが強いウミタナゴです。
ウミタナゴが好む場所は浅い層の海藻が生えた藻場や岩礁帯で群れを作って泳いでいることが多いです。そのため、海藻の生えている場所にウミタナゴが多く生息しているので、釣り場を探している方は海藻の生えている場所を探してみましょう。
ウミタナゴの食性
ウミタナゴは先ほども紹介した通り、とても口が小さいです。そのため、大きいサイズの魚や甲殻類を食べることができません。そのため、基本的には砂の中に隠れている小さい獲物を探し、エラから砂を出してエサのみを食べています。
ウミタナゴのエサはプランクトン、小さい甲殻類、ゴカイなどを主食としています。プランクトンの豊富な海では大きなサイズのウミタナゴも発見されており、他の魚も例外ではありませんがウミタナゴはエサが豊富な場所でよく見られています。
ウミタナゴは胎生
ウミタナゴは魚の中では珍しく、卵胎生の魚としても知られています。卵胎生の魚とは、卵を産むのではなく、そのまま仔魚を産むことで知られています。出産シーンはとても幻想的になり、ウミタナゴの生態ならではの出産となります。
ウミタナゴは基本的に半年間、お腹の中で子供を育てていきます。お腹の中で泳げる状態にまで子供を育てていき、海の中でもすぐに敵から逃げられるようにします。そのため、ウミタナゴは生命力が強いことでも知られています。
安産のおまじない
ウミタナゴは珍しい卵胎生の魚になり、昔から安産のおまじないとして妊婦から注目されている魚になります。東北地方では今でもおなじないとして食べられる食材でもあり、昔の書にもウミタナゴが安産まじないとして描かれています。
ウミタナゴの食べ方にもよりますが、さまざまな料理で妊婦に食べさせていた家庭も多いそうです。妊婦が必要な栄養素も含まれており、おまじないとして効果的だったと言われています。ウミタナゴは昔から歴史のある魚でもあります。
縁起が悪いとされる場合も
ウミタナゴは先ほど紹介した通り、安産のおまじないとしても言われてきましたが、地域によっては妊婦に縁起の悪い魚としても知られています。島根県では縁起の悪い魚として定着しており、妊婦のいる家庭では出ない食材でもあります。
縁起が悪いと言われた理由は、ウミタナゴの出産にあります。ウミタナゴの出産の様子が、逆子を連想させると言われており、食べたら逆子になってしまうと言われています。地域によって大きく考え方が違うので、気を付けましょう。
ウミタナゴの旬の時期
ウミタナゴは美味しい料理で味わうことができます。旬の時期は秋から冬になり、しっかりと脂ののった美味しいウミタナゴを食べることができます。産卵期である5月、6月はお腹に栄養が周ってしまうので、味が落ちてしまうそうです。
食べ方にもよりますが、ウミタナゴの旬の時期には刺身が1番おすすめです。魚本来の味わいを楽しむことができ、ウミタナゴの旨味をしっかりと楽しめます。逆に産卵期に近い場合は、塩焼きやフライなどで味わうのがおすすめです。
ウミタナゴの釣りの時期
ウミタナゴは初心者でも簡単に釣ることができる魚種になります。ウミタナゴには釣り方もさまざまあり、時期を逃さなければ釣果も狙えるはずです。大きなサイズのものであれば、そのまま料理にして美味しく味わうことができます。
今回はそんなウミタナゴの釣り方や、おすすめのエサ、釣れる時期など釣りに役立つ情報をまとめてご紹介します。ウミタナゴの釣る道具は、初心者でも揃えやすい道具ばかりになるので小さい子供から大人まで楽しむことができます。
ウミタナゴは基本的に1年中釣ることのできる魚になります。釣りのベストシーズンと呼ばれる時期は初春から初夏、そして秋にかけてです。食べるためにウミタナゴを釣る場合は、脂ののっている秋が1番良い時期と言われています。
ウミタナゴは冬に活発な行動を見せることがありません。ですが、春なるとお腹に卵を抱えているウミタナゴも多くなってくるので、豊富なエサを求めて活発に動き始めます。釣りのエサにもかかりやすくなるのでおすすめです。
ウミタナゴの釣り場
ウミタナゴは堤防や磯で簡単に釣ることができ、足場が良い場所でも狙うことができるので家族連れにも人気のある魚種になります。釣りベテランの方にも狙われる魚になり、初心者とベテランで釣り方が全く違うのも特徴的です。
ウミタナゴは海藻が多く生えている場所に潜んでいる可能性が高いので、海藻の生えている場所を探すのがおすすめです。ポイントによっては釣果の上がっている場所もあり、地元の方やベテランにポイントを教えてもらうのもおすすめです。
ウミタナゴの釣り方
ウミタナゴの釣り方はさまざまなやり方がありますが、サビキ仕掛けやコマセ釣りの釣り方が一般的です。ベテランの方はウキ釣りで狙うことが多いですが、身体の小さいウミタナゴは狙いがきたか判断しにくいのでサビキ釣りがおすすめです。
釣り方がさまざまありますが、特別な道具などが全く必要ありません。釣具店で一般的に販売されている釣り道具で狙うことができ、しっかりとエサに食いつかせるのがおすすめです。ウミタナゴは釣り人の中でもファイトを楽しめる魚種でもあります。
防波堤で釣る!
ウミタナゴの釣り方には、防波堤でコマセを使うのが効果的と言われています。ウミタナゴのいるエリアにコマセをまいておくと魚が群れになって近寄ってくるので、釣りやすくなります。また、針にも気付かれにくいので初心者にもおすすめな釣り方です。
サビキ釣りの場合はカゴにもウミタナゴのエサを入れておき、上下に動かすことによってエサをまくことができます。コマセを使用することによって効果は抜群になり、ウミタナゴの大物を狙える可能性もあがります。ぜひ、コマセも挑戦してみてください。
ウミタナゴ釣りの仕掛け
ウミタナゴの仕掛けは、小物釣りで良く使用されている渓流竿や万能竿を使用するのがおすすめです。また、ウキ釣りを行う際は玉ウキやハエウキを使用すると、ウミタナゴのヒットした瞬間をしっかりと見ることができます。
ウミタナゴには淡水用の延べ竿が効果的になります。リール竿でも釣ることができますが、延べ竿のほうが釣りやすいことで知られています。針はオールマイティに使用できる袖針を選び、口の小さいウミタナゴなので5号でも充分引っかけることができます。
ウミタナゴ釣りのエサ
ウミタナゴの釣りに使用するエサは、アミエビやオキアミを使用します。初心者でも扱いやすいエサとなっており、コマセにも使用することができます。コマセではアミエビ、オキアミを混ぜて、海水で少し固めると投げやすくなります。
アミエビは匂いがとても強いので、その匂いに反応してウミタナゴが多く集まってきます。そのため、コマセを使用する際はオキアミのみよりもアミエビを混ぜたほうが効果が上がります。手にも匂いがついてしまうので、ウェットティッシュを用意しておきましょう。
ウオノエ
ウミタナゴについている寄生虫について詳しくご紹介します。そのまま口に入れてしまうと危険な寄生虫も存在しているので、しっかりと最初に確認しておくのがおすすめです。釣りや料理を始める前に目を通しておきましょう。
ウミタナゴにまずついている寄生虫はウオノエになります。人間に被害のない寄生虫と言われていますが、見た目がダンゴムシのような形をしているので取り除くようにしましょう。お腹の弱い方だと、あたってしまう可能性もあります。
基本的にはウミタナゴの口の中やヒレに付着している可能性があります。比較的大きなサイズの寄生虫になるので、人間の目でもしっかりと確認することができます。そのまま刺身などで味わう際は、しっかりと確認しておくのがおすすめです。
ウミタナゴの捌き方
ウミタナゴは食べ方によってさまざまなさばき方があります。塩焼き、刺身など料理の仕方によって変わっていくので、食べ方が決まったらさばき方を調べるのがおすすめです。しっかりと寄生虫の対処をしてから料理をしましょう。
スーパーで売られているウミタナゴは、しっかりと寄生虫を取り除いているので、そのまま料理することができます。ですが、自分で釣ったウミタナゴを料理する場合はしっかりと対処しておかないと身体に影響があるので注意しましょう。
ウミタナゴの捌き方①:三枚おろし
ウミタナゴの3枚おろしは揚げや塩焼き、刺身などの食べ方で利用されるさばき方になります。背中側、腹側と骨に沿って包丁を入れていき、3枚におろしていきます。ウミタナゴのサイズが小さいと難しいので3枚おろしはあまりおすすめできません。
刺身で味わう際は腹骨や皮をすいたりするのがおすすめです。食べる際に食感も守られ、安心して味わうことができます。大きなサイズのウミタナゴが釣れた場合は包丁を入れやすく、硬い場所もないので初心者でも簡単に行うことができます。
ウミタナゴの捌き方②:姿を残す場合
小さいサイズのウミタナゴの場合、塩焼きなどでそのまま姿を残すのがおすすめです。お腹に包丁を入れて内臓を取り除くのを忘れないようにしましょう。サイズが小さくてもお腹に少し切り込みを入れるだけで内臓を取り除くことができます。
表面にはバツ印のように切り込みをいれておくと、塩焼きでも煮込みでも味が中までしみ込んでくれます。3枚おろしよりも作業時間が少なくすみ、簡単なので初めてウミタナゴを料理する方は姿を残したまま料理するのがおすすめです。
ウミタナゴの美味しい料理
ウミタナゴはさまざまな料理で美味しい食べ方ができる魅力的な魚になります。食べ方次第でさまざまな味わいを楽しむことができ、大きいサイズも小さいサイズも最後まで食べることができます。定番の刺身、塩焼きは絶品です。
今回はそんなウミタナゴの美味しい食べ方をまとめてご紹介します。刺身、塩焼きをはじめ、フライや煮付けでも美味しく味わうことができます。初めてウミタナゴを料理する方は、ぜひ参考にしてみてください。
ウミタナゴの味の特徴
ウミタナゴはクセのないあっさりとした味わいが特徴的です。淡白な白身になり、少し水っぽいですがどんな料理でも美味しく味わうことができます。しっかりと味がしみ込んでくれるので、塩焼きでもさまざまな味付けで楽しめます。
ウミタナゴの身は食感がしっかりとしており、刺身で食べるとタイに似ているとも言われています。また、大きいサイズになればなるほど身が分厚くなっていき、食べ応えがあります。淡白なので、どんな味付けでも美味しく味わえます。
ウミタナゴの料理レシピ①:刺身
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