呉市おすすめ観光スポット厳選10選！海軍と船の歴史を感じる場所がたくさん！

広島県呉市は古くから軍港として親しまれている町です。大日本帝国海軍の時代には鎮守府が置かれ、造船所では様々な軍艦が建造され大いに賑わいました。現在においても海上自衛隊の呉地方隊が置かれ造船所が立ち並ぶ「軍港」の歴史を引き継いだ町となっています。

そんな呉市には現在でも軍港にまつわる多くの観光スポットがあります。そこで今回は旧海軍時代に縁のある観光スポットから海上自衛隊に関する観光スポットまで、軍港の風情を感じる呉市の観光スポットを余すところなく紹介します。是非お気に入りの「軍港スポット」を見つけて下さいね。

海上自衛隊呉史料館は通称「てつのくじら館」と呼ばれる自衛隊の史料館です。「てつのくじら」とは潜水艦の事を表しており、同館の屋外には退役したゆうしお型潜水艦「あきしお」の実物が展示されています。「あきしお」は実物の潜水艦でありながら内部を見学することが可能です。

てつのくじら館の主な展示内容は「潜水艦」と「掃海」です。呉は潜水艦の基地でもありますが、潜水艦の歴史や歴代の潜水艦の模型、潜水艦の内部や乗組員の生活等を知る事が出来ます。また、実物の潜水艦である「あきしお」の内部が公開されており操縦室に入ることもできるのでおすすめです。

「掃海」は海上自衛隊が今までに行ってきた掃海活動について学ぶことが出来ます。戦後の日本近海には多くの機雷が敷設されており、それをどのようにして除去してきたのかを詳しく解説しています。あまり知られていない「掃海活動」ですが、この機会に是非学んでみてはいかがでしょう。

また、てつのくじら館では「海自カレー」である「あきしおカレー」を食べる事が出来ます。数量限定ですが、潜水艦を模したご飯がとても可愛らしいのでおすすめです。ショップでは潜水艦をモチーフとしたグッズの他、様々な自衛隊グッズを購入することが出来ます。

「アレイからすこじま」は潜水艦や護衛艦を一望できる公園です。自衛隊の「潜水艦桟橋」の前に広がる公園で、潜水艦桟橋に停泊する潜水艦や護衛艦を近距離で見る事が出来ます。潜水艦を撮影するには持ってこいのおすすめの撮影スポットの一つで、夜景撮影にも向いています。

ゆっくりと潜水艦を眺めたいという方には「港町珈琲店」がおすすめです。港町珈琲店はアレイからすこじまに面したカフェで、美味しいコーヒーだけではなく美味しいお食事も頂く事が出来ます。「潜水艦くろしおカレー」や日替わりランチのパスタを食べながら潜水艦を眺めてみませんか。

「歴史の見える丘」はアレイからすこじまに近い場所にある「造船所」を眺める事の出来るスポットです。歩道橋の上からはジャパンマリンユナイテッド呉造船所を一望でき、建造中の船だけではなく時期によっては整備中の護衛艦を見る事が出来るおすすめのスポットです。

この歴史の見える丘では「戦艦大和」を建造したドックの跡地を見る事ができます。現在のジャパンマリンユナイテッド呉造船所がある場所は旧海軍工廠があった場所であり、戦艦大和もこの場所で建造されました。ドック自体はすでに埋め立てられましたが、その骨組みを現在も見る事が出来ます。

また歴史の見える丘には「噫（ああ）戦艦大和塔」「造船船渠記念碑」「旧呉海軍工廠礎石記念塔」「子規句碑」など旧海軍工廠にまつわる記念碑が建立されています。記念碑の建つ場所は更に小高い場所なので、現在の造船所を望みながら当時の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

呉基地では毎週日曜日に艦艇公開を行っています。（諸般の事情により行われない場合があるので呉地方隊のHPをご覧下さい）見学には事前申請が必要ですが、護衛艦や輸送艦などに乗艦することが出来るのでタイミングが合えば是非足を運んでいただきたいおすすめのイベントです。

また、海上自衛隊では艦艇公開と並行して「旧呉鎮守府庁舎」の一般公開をしています。映画の撮影にも使用されているレンガ造りの建物は必見です。こちらも事前申請が必要で艦艇公開と時間が被っていますが、時間に余裕のある方は是非見学をして頂きたいスポットです。

護衛艦や潜水艦をもっと近くで見たいという方におすすめなのが「呉艦船めぐり」です。大和ミュージアムの横にあるターミナルから出港するクルーズ船で、艦船を海の上から眺める事が出来ます。アレイからすこじまからは見えない大型艦船も「呉艦船めぐり」では間近で見る事が出来るのでおすすめです。

「呉市入船山記念館」は「旧呉鎮守府司令長官官舎」や「旧東郷家住宅離れ」「郷土館」など複数の展示物が集まった総合施設で、呉市の歴史を学ぶことが出来る観光スポットとなっています。「旧呉鎮守府司令長官官舎」は国の重要文化財に指定されており、見所満載です。

「旧呉鎮守府司令長官官舎」は1905年（明治38年）に建造された木造の建築物です。現在の旧呉鎮守府司令長官官舎は1905年に起きた「芸予地震」の後に再建されたもので、和洋折衷のデザインが特徴です。「金唐紙」と言う珍しい壁紙を使用している事でも有名ですので、是非ご覧下さい。

「旧東郷家住宅離れ」は東郷平八郎が1890年（明治23年）から約1年8か月間暮らしていた日本家屋を移築したもので、登録有形文化財に登録されている貴重な建築物です。現在は休憩所として開放されており、自由に見学をする事ができます。観光の合間に東郷平八郎縁の地で一息ついてはいかがでしょうか。

「第1術科学校」は呉からフェリーで行くことが出来る江田島にある海上自衛隊の教育施設であり、平日・土日共に見学可能のおすすめスポットです。個人で見学をする場合は予約不要なので気軽に見学をする事が出来ます。（集合時間等は第1術科学校のHPをご覧ください）

第1術科学校では見学ツアーが組まれており、自衛隊OBの方に解説をして頂きながら見学をします。「江田島クラブ」と言う食堂や売店が入った施設に集合し、その後「大講堂」「幹部候補生学校庁舎」「教育参考館」などを周ります。コースによっては「戦艦陸奥の主砲」もご覧頂けます。

特におすすめなのは「教育参考館」は海軍にまつわる史料が展示されている史料館です。旧海軍だけではなく「吉田松陰」や「勝海舟」など幕末の資料など幅広い時代の展示品を見る事が出来ます。また、屋外展示の特殊潜航艇「甲標的」や潜航艇「海龍」、駆逐艦「雪風」の錨等も必見です。

また、集合場所である「江田島クラブ」ではツアー後にお土産の購入や食事をする事が出来ます。食堂では「カレー」を食べる事が出来るので「自衛隊のカレーを食べてみたい」と言う方は是非お立ち寄りください。売店では自衛隊グッズを購入することが出来るので、お土産におすすめです。

「大和ミュージアム」は呉市で生まれた「戦艦大和」の歴史や旧海軍の歴史を分かりやすく解説した博物館です。「てつのくじら館」のすぐそばにあり一緒に観光するのにおすすめのスポットです。呉で作られた「戦艦大和」のファンの方には是非訪れて頂きたい博物館となっています。

大和ミュージアムの見所の一つと言えば戦艦大和を「10分の1サイズ」で再現した特大模型です。横からだけではなく下に降りて見る事も出来、その精巧な作りを間近で見る事が出来ます。この模型は造船会社で建造された物で、実物の船に近い迫力のある船体は記念撮影にピッタリです。

また、模型だけではなく「実物」の展示もとても魅力的です。「大型資料展示室」では「零式艦上戦闘機六二型」や「特攻兵器『回天』十型（試作型）」「特殊潜航艇『海龍』（後期量産型）」の実物が展示されており、貴重な機体を間近で眺める事が出来ます。

ミュージアムショップでは「戦艦大和」に関するグッズを中心に、旧海軍にまつわるお土産を購入することが出来ます。呉市生まれの戦艦大和のお土産をお探しの方は必見のお土産スポットです。大和ミュージアムに立ち寄った思い出に大和グッズを購入してみてはいかがでしょうか。

「長迫公園」は旧海軍の戦没者を埋葬した旧呉海軍墓地です。「戦艦大和」をはじめ「航空母艦飛鷹」「軍艦三隈」「軍艦球磨」「軍艦大井」「駆逐艦陽炎」「駆逐艦天津風」など数多くの軍艦や駆逐艦、航空母艦、潜水艦の戦没者慰霊碑が建立されています。現在は公園として整備されており、どなたでも参拝することが出来ます。

いかがでしたか。呉市は旧海軍時代から続く軍港の町です。呉市を訪れた際は是非軍港ならではの観光スポットを巡ってみてくださいね。特に「てつのくじら館」と「大和ミュージアム」、「呉艦船めぐり」はとても近い場所にあるので一気に巡る事が出来ておすすめです。

また、呉市観光の際は「呉探訪ループバス『くれたん』」のご利用をおすすめします。「くれたん」は土日・祝日に運行するループバスで、1日乗り放題400円で呉市の主要観光地を巡る事が出来ます。大和ミュージアムや入船山記念館の入場料割引の特典もあるので是非ご活用ください。