マレーシアの言語や公用語をご紹介!
マレーシアは日本でも人気の観光地です。マレーシアを訪れた際に、マレーシアの言語の知識があると会話が弾むことがあります。
ここではマレーシアの言語や公用語、実際に現地で話されている言葉などについて、詳しく見てみましょう。
話されている言語の割合や観光で使えるあいさつもチェック!
マレーシアは他民族国家で、多くの民族が1つの国に住んでいます。今回は、話されている言語の割合も見てみます。
また、観光の際に使える便利なあいさつも紹介します。観光で訪れたら片言でも使ってみると、現地の人とのコミュニケーションが図れるでしょう。
マレーシアってどんな国?
マレーシアは東南アジアに位置する国で、首都クアラルンプールがあるマレー半島と、ボルネオ島北部の2つの国土を持ちます。
民族国家ですがマレー民族の割合が高く、イスラム教が国教となっています。歴史的にもイギリスの影響を強く受けていて、英語を理解する人の割合が高いのも特徴です。
マレーシアの公用語
マレーシアは日本とは異なり、様々な民族が一つの国に暮らす多民族国家です。マレーシアでは主にマレー系、中華系、インド系の3民族と、少数民族が暮らしています。
様々な言語を話す民族が同じ国に住んでいるのですから、意思疎通のために共通語や公用語が必要になります。マレーシアでは現在、マレー語が公用語として定められています。
マレーシアの公用語はマレー語
マレーシアの公用語はマレー語です。1967年までは英語も公用語として使われていましたが、英語は現在、準公用語としてとして広く使われています。
マレーシアを観光する際、マレーシアの言語が分からないからといって心配することはありません。マレーシアの言語のみが使われている施設は少なく、多くの場所で英語が併記されていますし、英語を理解する人もたくさんいます。
マレーシアでマレー語を話す人の割合は?
マレー系民族の割合は人口の約7割です。マレー語はマレーシアの公用語として定められているので、マレーシアの人は基本、マレー語を理解します。
公立学校ではマレー語が必須科目になっていて、インド系民族でも中華民族でも全ての人がマレー語を勉強します。特に政府関係やビジネス関係ではマレー語が共通言語として使われることが多くあります。
このようにマレーシアでは民族にかかわらずマレー語を母語とする人も多く、人口の60%以上の割合で、マレー語が日常的な言語として使われています。
マレーシアの言語「マレー語」の特徴
ここからはマレーシアの言語の特徴についてみてみましょう。マレーシアの言語の知識があると、マレーシアを観光で訪れた際、よりマレーシアに親しみを覚えことでしょう。
公用語のマレー語は日本ではあまり馴染みがありませんが、中国語や英語などに次いで、世界で6番目に多く話されている言語です。
話者数ランキングは世界6位
英語やスペイン語、中国語などと比べてマレーシアの言語はあまり馴染みがない言語ですが、世界でマレー語を使う人の人数は、なんと2億8100万人にもなります。
そのうち、マレー語を母国語とする人は7700万人、第2言語として使用する人は2億4000万人で、合わせるとマレー語の話者数ランキングは世界6位になります。
マレー語はインドネシアやシンガポール、マラッカ海峡地域など多くの地域で話されていて、これらの国々や地域の共通語になっています。
隣国のインドネシア語と似ている
インドネシア語とマレー語は発音やアクセントなどは異なりますが、よく似た言語です。これは、2つの言語が同じムラユ語をルーツとしているからです。
もともと同じ言語だっため、マレー語とインドネシア語は60%から80%の割合で同じと言われています。したがって、一方が分かればもう一方を理解するため、マレー語を話す人とインドネシア語を話す人の間では意思疎通が可能です。
文字は26文字のローマ字で表記される
もともとマレー語は話し言葉で、固有の文字がありませんでした。そのため、アラビア文字から改良されたジャウィ文字が採用されていました。ジャウィ文字はアラビア語と同様、右から左に詠みます。
現在は26文字のローマ字で表記されていて、外国人観光客も理解しやすくなりました。ジャウィ文字はマレーシアの学校で習いますが、伝統文字という意味合いで学習するようです。
マレーシアで使われている主な言語
マレーシアでは、上で述べたように、マレー系民族、中華系民族、インド系民族、そして少数民族が暮らしています。
マレー系民族はマレー語、中華系系民族は中国語、インド系民族はタミル語やヒンドゥー語という異なった言語を使っています。
マレーシアの言語①:マレー語(公用語)
マレー系民族はもともとマレーシアで暮らしていた先住民が主で、イスラム教を信仰し、伝統的なマレー文化を大切にしています。マレーシアの人口の約7割の人がマレー系民族で、マレー語を母国語としています。
公用語をマレー語というとマレー系民族の言語だけのように考えられてしまうため、「マレーシア語」と呼ばれています。
マレーシアの言語②:英語(準公用語)
マレーシアは長い間イギリスの統治下にあり、英語が広く浸透しました。マレーシアで英語というと、アメリカ英語ではなくイギリス英語を指すのもそのためです。
現在でも多くのシーンで利用されていて、英語はマレーシアの準公用語に採用されています。マレーシアでは多くの人が英語を話すので、観光で訪れても困ることはないでしょう。
マレーシアの言語③:中国語
マレーシアに住む中華系民族は、19世紀末に中国の福建省・広東省・海南島などから移住して来た人々です。現在、中華系民族の割合は人口の約23%です。
マレーシアでは中国語のうち、主に福建語や広東語などが話されています。また、シンガポールに近い地域では北京語もよく話されています。
マレーシアの言語④:タミル語
インド系民族の割合はマレーシアの人口の約7%です。インドでは地方によって異なる言語が話されていますが、マレーシアのインド系民族の多くが南インド出身で、タミル語を話します。
インドといえばタミル語が共通語になっていますので、他の地方出身の人でもタミル語を理解することができます。
マレーシアの英語事情
マレーシアはマレー語の他、準公用語として英語を話す人の割合が高いのが特徴です。観光だけなら、英語で困ることはないでしょう。
ここでは歴史的な面や英語教育の面などから、マレーシアの英語事情を見てみましょう。マレーシアを訪れる際の参考にしてください。
街中の文字はマレー語と英語の併記がほとんど
マレーシアを観光で訪れてまず気が付くのは、街中の表示のほとんどがマレーシアの言語と英語で併記されていることです。
道路標識や店の看板を始め、地図やレストランのメニューなども英語が併記されているので、日本人が観光に訪れても困ることはないでしょう。
観光旅行ならほぼ英語でOK
地方へ行くとマレーシアの言語の表記が多くなりますが、観光で訪れる都市ではマレーシアの言語が分からなくても、英語が分かればほぼ大丈夫です。
ホテルはもちろんのこと、タクシーの運転手やショップの店員、レストランのスタッフなどは英語を話すことができます。また、街を歩いている人に道を尋ねても、英語で応えてくれるでしょう。
マレーシア人の英語力はアジア2位!
マレーシアでは言語教育に力を入れていて、マレーシア人の英語力はアジアで2位という研究結果があります。1位は隣国のシンガポールで、「非常に高い」という最高ランクを得ています。
ちなみに3位はフィリピンで、7位の中国に次いで日本は8位です。日本人の英語力はアジアでも「低い」と評価されています。
イギリスの植民地だった背景も英語力に影響している
マレーシアは長い間、イギリスの植民地下にあり、現在もイギリス連邦の一員です。マレーシアは歴史的にも文化的にもイギリスの影響を強く受けており、言語の面でも英語が長い間、公用語として使用されていました。
独立以前は英語で教育を受けた人も多く、現在も英語を話す人がたくさんいます。現在はマレー語が公用語で、マレー語の言語教育にも力が入れられています。
マレーシアの英語教育
現在、マレーシアの小学校では、各民族の言語で学習します。中学校に入るとマレー語に統一されるのですが、いきなり切り替えるのは難しく、中華系とインド系の学校では1年間、マレー語と英語の言語教育を受けます。
そのため、多くの人が各民族の言葉に加え、マレー語と英語を話すマルチリンガルとなっています。またイスラム系の学校では、10年ほど前からアラビア語も必須となっていて、今後はアラビア語を理解する人も増えることでしょう。
観光で使えるマレーシアの言語のあいさつ
マレーシアでは英語が通じるとはいえ、観光で訪れたら簡単なマレーシアの言語であいさつしてみるといいでしょう。
ここでは、マレーシアの言語でよく使うあいさつをまとめてみました。ホテルやレストラン、ショップなのでぜひ使ってみてください。
マレーシアの言語のあいさつ①:おはよう
最初に紹介するマレーシアの言語のあいさつは「おはよう」です。「おはよう」はマレーシアの言語で「Selamat pagi(スラマッ パギ)」となります。
マレーシア言語の場合、単語が「T・B・D・K・P」で終わると発音をしないて「ッ」という音になります。例えば、マレーシアの通貨の単位「Ringgit」も、「リンギット」ではなく「リンギッ」となります。
したがって、「Selamat」も「スラマッ」という発音になります。Selamatは「おめでとう」という意味で、「pagi」は「朝」という意味になります。
マレーシアの言語のあいさつ②:こんにちは
上で紹介した「Selamat pagi(スラマッ パギ)」は「おはよう」という意味ですので、午前中のあいさつになります。
それでは午後にあいさつをしたいときは、何と言ったらいいでしょうか。マレーシアの言語では時間帯によって2つの「こんにちは」を使い分けます。
マレーシアの言語のあいさつ③:こんにちは(正午~14時)
「Selamat tengahari(スラマッ テンガハリ)」は正午から14時くらいまでのあいさつになります。
「tengahari」はマレーシアの言語で「お昼」という意味になります。したがって「Selamat tengahari(スラマッ テンガハリ)」は、日本語で「よい午後をお過ごしください」という意味になります。
マレーシアの言語のあいさつ④:こんにちは(14時~夕方)
「Selamat petang(スラマッ プタン)」はだいたい14時頃から日没までのあいさつで、「こんにちは」という意味です。
「petang」は、マレーシアの言語で「夕方」という意味です。したがって「Selamat petang(スラマッ プタン)」は、日本語の「こんにちは」や「こんばんは」という意味になります。
マレーシアの言語のあいさつ⑤:こんばんは/おやすみなさい
次に紹介するマレーシアの言語のあいさつは、「Selamat malam(スマラマッ マラム)です。こちらは日没後から深夜まで使います。
「malam」はマレーシアの言語で「夜」という意味です。人と別れる時に「おやすみなさい」という意味でも使います。
マレーシアの言語のあいさつ⑥:また逢いましょう!
次に紹介するマレーシアの言語のあいさつは「Jumpa lagi(ジュンパラギッ)」です。日本語で「じゃあ、またね!」という意味になります。
「さようなら」は、見送る側は「Selamat Tinggal(スラマッ ティンガル)」、見送る側は「Slamat Jalan(スラマッ ジャラン)」とあいさつします。
マレーシアの言語のあいさつ⑦:ありがとう
次に紹介するマレーシア語のあいさつは「ありがとう」で、「Terima kasih(テリマカシ)」と言います。
「Terima kasih(テリマカシ)」はとても大切な言葉で、ホテルやレストランなどいろいろな場所で使います。マレーシアを観光で訪れたら、笑顔で「Terima kasih(テリマカシ)」と言ってみましょう。
マレーシアの言語のあいさつ⑧:どういたしまして
「どうしたしまして」もマレーシアではとても大切なあいさつです。「Terima kasih(テリマカシ)」と言われたら、「Sama sama(サマサマ)」と返しましょう。
これは「どういたしまして」という意味です。日本人は言葉ではなく、うなずいたり笑顔で返したりしがちですが、海外では言葉にして伝えることが大切です。
マレーシアの言語事情をチェックして観光を楽しもう!
マレーシアの公用語はマレー語ですが、同時に英語を理解する人の割合も高く、観光の際には英語が使えれば不自由はありません。
ここではマレーシアの言語事情を見てみました。マレーシアを訪れた際には、マレー語に触れて楽しんでください。
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