小潮で魚が釣れないとは限らない!
釣りを趣味にしている方にとって、潮の状況はとても重要です。その中で小潮の時はなかなか釣れないと言われることが多いですが、なぜなのでしょうか。そこで小潮とはそもそもどういう状況か、また本当に釣れないのか紹介します。
小潮の時は魚が釣れないと言われる理由
まずは、「小潮の時は魚が釣れない」と言われる理由について紹介しましょう。そもそも海は潮の満ち引きがあります。その満ち引きはいつでも同じではなく、時により潮位差に違いがあります。
小潮というのはこの潮の満ち引きにより起こる潮位差が最も小さい時を言います。逆に最も大きいのが大潮ということになります。
小潮の時は、月と太陽の向きが直角になっています。そのため引力を消し合うことになり、その結果として潮の満ち引きが弱くなり、海の状態も比較的穏やかになります。ではなぜ魚が釣れないと言われるのか、その理由を紹介しましょう。
潮の動きが少ない
今述べたように、小潮の時は潮の満ち引きが小さく、海も穏やかな状態の時が多いです。つまり潮の動きが少ない状態になっているわけです。
このような時には海の魚たちもあまり動き回りません。そうなると餌への食いつきも悪くなります。特に小さな魚は潮の流れを利用して動くため、潮の流れが少なければ動かなくなり、結果的にそれを食べる大きな魚も動きが鈍くなります。
逆に大潮の時は潮の流れが出ることで魚たちの運動量が増えますから、餌に食いつく可能性も高くなります。ちょうど小潮の時と逆の現象が起きるため、大潮の時はよく釣れると言われるのです。
プランクトンが少ない
小潮の時は潮があまり動かないと述べました。小さな魚はこの流れに乗って動くと述べましたが、それは魚たちの餌になるプランクトンにも同じことが言えます。
特に大潮など大きく潮が動く場合、海中のプランクトンもかき回されます。その結果として、水際などにもたくさんのプランクトンがやってきます。そうするとこのプランクトンを狙い、たくさんの魚が移動します。
プランクトンがいるところにはそれを食べる小さな魚、そしてその小さな魚を狙う大きな魚がやってきます。小潮ではこの動きが起こらないため、魚が集まらず、魚が釣れないということになりがちです。
小潮と大潮の違い
さて、今少し触れましたが、小潮と比較されるものに大潮があります。小潮が潮位差が最も低い時ならば、逆に大潮の時は潮位差が最も大きくなります。
小潮は釣れないといわれる一方で、大潮の時は大漁になることが多いと言われることが多く、たくさんの方が大潮を狙い釣りに訪れます。では大潮の時はなぜ大漁だと言われるのでしょうか。
次に、小潮と大潮の違いということで、それが釣りにどのように影響すると考えられるのか、そのあたりについて紹介します。
潮の流れが違う
小潮と大潮の違いという点で最も大きいのが、潮位差による潮の流れです。大潮の時は潮位差が最も大きいため、潮の満ち引きも大きくなります。つまりそれだけ海が大きく動くわけです。
海の潮の流れが大きくなるということは、海の中にいる魚の動きも大きくなります。海の水が大きくかき回されますから、その潮の流れを使う小さな魚たちも大きく移動を始めます。
これらの魚を追いかける大きな魚たちも、その小さな魚を狙い、大きく動きます。大きく動くということは運動量が増えますから、食欲も増し、餌に食いつく可能性も高まるのです。
その他の潮の状況
大潮の時は潮の満ち引きが大きくなるため、海の水が大きくかき回されます。この動きの影響は魚たちの餌となるプランクトンにも関係します。プランクトンは自力ではほとんど動けないので、この流れに乗るためです。
潮の満ち引きの動きに乗ったプランクトンは水際にどんどん流れてきます。そうするとこれらを餌とする魚たちは、それを狙って水際に移動します。つまり釣り人の前に魚たちが集まるのです。
大潮は大漁が期待できる、小潮は魚が釣れないというイメージは、このような潮の流れの違いによって生まれるのです。
小潮で釣果を上げる釣り方
ここまで述べてきたように、小潮の時は魚が釣れないと言われることが多いです。しかし自分が釣りに行く時、タイミングよく大潮に当たるとは限りません。小潮の時でなくては釣りに行けない時もあるでしょう。
では、小潮の時に釣りに行くことになった場合、釣果を上げるのは無理なのでしょうか。実は小潮の時も対策を練ることで、釣りを楽しむことができるのです。
そこで、大潮の時と小潮の時で、釣りをする時の違いを知ることで、釣果を上げる方法について紹介していきましょう。
小潮でも動かない魚を狙う
先ほど、小潮の時には魚が動くため大漁になる可能性が高いと述べました。しかし魚の中には、大潮でも小潮でも動きにあまり変化がない魚もあります。そのような魚は小潮だから釣れないということはないわけです。
具体的には、メバルやカサゴなどの根魚は速い潮の流れを嫌い、海底近くにじっとしていることが多いです。このような魚であれば、小潮でも同じところにいますから、潮の流れに関係なく釣りが楽しめます。
また、小潮の時は潮の流れが穏やかなので、落ち着いてゆっくりと釣りを楽しむことができるというメリットもあります。また「釣れない」というイメージからあまり人がいないため、よい釣り場を利用しやすいとも言われます。
潮汐カレンダーで潮が動くタイミングを狙う
小潮は潮位差が最も小さいと述べましたが、潮位差がなくなるわけではありません。少しでも潮位差がある以上、潮の流れが発生しますし、そこで魚の動きが出てきます。
ですから、潮汐カレンダーをチェックし、潮の流れがある時間帯を確認し、その時間帯に釣りをすることが大切です。潮の流れさえあれば、魚が動き、釣果が上がる可能性が高まります。
特に釣り人の間では「上げ3分、下げ7分」と言われる時期に釣り時が訪れると言われています。このタイミングであれば小潮でも潮の流れが出てきて魚が動くので、小潮でも釣果が期待できそうです。
朝マズメ・夕マズメを狙う
「朝マズメ」「夕マヅメ」というものがあります。朝マヅメとは夜明け前から日の出までの時間帯、夕マヅメというのは夕暮れ時から日没までの時間帯を言います。
この時間帯はいずれもプランクトンが動き始める時間帯にあたり、その結果としてそれを餌にする魚たちが動き始める時間帯となります。
朝マヅメ、夕マヅメは大潮、小潮の違いに関係なく、毎日必ず訪れる時間帯でもあります。つまり小潮の時であってもこの時間帯は必ず魚が動くので、釣りで成果をあげられる可能性が高まります。
時合いの長さを活用する
釣りをする際にもう一つ注目したい時間帯が「時合い」です。時合いというのは魚が食事をとる時間帯で、そのために魚の動きが大きくなる時間帯でもあります。
この時合いですが、大潮など潮位差が大きい時は早く終わることが多いのですが、逆に小潮など海の変化がゆったりしている時は長くなり、じっくり釣りを楽しむことができます。
小潮の時に釣りをする時には、この時合いをしっかりとらえられるかが重要なポイントです。うまくとらえられれば釣れないということはないでしょう。
激流ポイントで釣りをする
小潮は大潮と違い、海面が穏やかになります。そのため大潮の時には逆に釣りにくい激流ポイントでの釣りにチャレンジしやすい点もおすすめポイントです。
潮の流れが大きいというのは魚の動きが出ることにつながりますが、強すぎると仕掛けが押し流されてしまい、逆に釣りにならないという場合もあります。小潮の落ち着いた状態ならこのようなことは起こりにくいです。
小潮のときはいつもならちょっと難しいようなポイントにチャレンジするのにもおすすめの時期です。ぜひ激流ポイントでの釣りも楽しんでみてください。
小潮で狙えるおすすめの魚
ここまで述べてきたように、小潮と大潮には潮の流れなどにいくつかの違いがあります。そのため、小潮の時はその違いを頭に入れたうえで、それに合わせた釣りを楽しむのがおすすめです。
そこで次に、小潮の時に釣りに行く場合におすすめしたい魚と、その釣り方の工夫について紹介します。小潮の時は比較的釣りをする人も少ないので、のんびり釣りを楽しむのもいいでしょう。
アジ
いろいろな釣りで楽しむことができるアジは、小潮でも釣れる可能性が高い魚の一つです。アジは、流れがあまりない小潮の時でも十分釣ることができるので、初心者でも安心です。
アジを釣る場合におすすめなのは、アジングと呼ばれる釣り方です。ワームというイソメに似た形のソフトルアーを使うため、生きた餌がいらず、だれでも気軽に楽しむことができます。
また、アミエビなどの撒き餌を使うサビキでも、小潮の時のアジを釣ることができます。こちらも仕掛けが簡単ですから、小潮の時の初心者の釣りにおすすめです。
アオリイカ
小潮の時におすすめの釣り方として、エギングも挙げられます。エギングというのは餌木(エギ)を使うイカ釣りを応用したもので、エギというルアーを使い、それを海中に沈めて、イカがそれに抱きついたところを釣ります。
小潮の時にアオリイカを釣る場合のポイントは、小魚が集まっているところです。小潮の時は大潮と違い、潮の流れが少ないため、長い時間小魚が集まります。またエギのコントロールもしやすいです。
小魚が集まっているところにはそれを狙ってアオリイカが集まり、小潮の時はその状態が長く続きます。アオリイカが長い時間集まるため、安定した釣果も期待できます。
シーバス
シーバスもまた、小潮の時におすすめの魚の一つです。シーバスは警戒心が強く、消波ブロックの間などに居ついていることが多いのですが、たくさんの釣り人が集まるとそのルアーの音などで隠れてしまうと言われます。
ここまで述べてきたように小潮の時は釣れないというイメージが強いため、釣り人が少ない傾向にあります。つまりシーバスも人の気配が少ないということから、消波ブロックなどから出てくる可能性が高いのです。
シーバスを釣りに行く際のポイントは、消音タイプのルアーを使うこと、そして静かに投げることです。小潮の落ち着いた流れの中で、なるべく静かにすることで釣果が期待できそうです。
ヒラメ
最初に述べましたが、小潮の時は潮の動きがあまりありません。しかし根魚の場合は大潮でも小潮でもあまり動かず、海底近くでじっとしていることが多いため、釣果の違いはあまりないのです。
ヒラメなどはその代表的な魚の一つです。それでも餌を食べる関係もあり、朝マヅメ、夕マヅメの時間帯になると動き出すので釣れる確率が高まります。
ヒラメやメバル、カサゴなどを釣りたいというのであれば、小潮のマヅメの時間帯を狙うことで釣果が期待できます。ぜひこのタイミングを逃さないようにしましょう。
キス
同様に、砂底などでじっとしていることが多いキスも、小潮での釣果が期待できる魚の一つです。特に小潮の時は群れになって浅瀬のところにとどまっていることも多いため、うまく群れを見つけられれば大漁も期待できます。
特に夏の産卵の時期になると、浅いところにキスが集まりやすくなるため、投げ釣りでも釣果が期待できると言われます。そのため、初心者の方にもおすすめです。
逆にキスは小さい魚なので、流れが強すぎると釣りにくい面もあります。ぜひ小潮の時にチャレンジしてみてください。
青物
大きな青物の魚は釣りの醍醐味であり、青物狙いで釣りを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。しかし青物は魚が大きいこともあって、小潮の時は釣れないという説もあります。
青物を狙いたい方は、漁港の防波堤の内側などがおすすめです。このあたりには小潮でも小さい魚が集まりやすく、それを狙った青物が集まりやすいからです。また撒き餌を仕掛けている方の近くにも青物が多く集まります。
小潮で青物を釣るのは少し難しいですが、大きい青物が釣れる可能性も高いので、少し慣れてきたら青物釣りにチャレンジしてみてください。
太刀魚
青物と並んで大物というイメージが強い太刀魚も、実は小潮でおすすめの魚の一つです。実は太刀魚はあまり泳ぎが上手ではなく、小潮になると海岸沿いの浅いところや漁港内で小さな魚を食べているのです。
ただし、太刀魚が岸から釣れるのは6月から12月ごろまでで、それ以外の時期は海の深いところにいることが多いです。狙うなら岸から釣れる時期がおすすめです。
小潮は狙う魚を見極めれば釣果がアップする!
小潮は魚が釣れないということで敬遠する方が多いのですが、タイミングや魚の習性によっては、小潮でも釣果が期待できる魚はありますし、青物などのちょっと難しい魚も釣れる可能性があります。ぜひ小潮の日もうまく見極めて釣りを楽しんでください。
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