上野の不忍池で自然を感じよう！季節別の楽しみ方や周辺グルメもご紹介！

上野は東京のど真ん中で、ビルが立ち並ぶ都会の景色が広がる場所ですが、その中にある上野恩賜公園の中に、「不忍池」という池があります。都会のオアシスとも言われる不忍の池のおすすめポイントや見どころを紹介します。

不忍池があるのは、上野動物園などがあることで知られる上野恩賜公園の南端です。周囲は約2キロで、上野動物園の西園に面しているため、動物園を見に行った時に訪れる方も多いのではないでしょうか。

なぜ不忍池という名前がついたかについては、いくつかの説がありますが、いずれにしても15世紀ごろにはもうこの名前が付けられていました。江戸時代には江戸の名所として多く取り上げられています。

なんといっても都会の真ん中である上野にあって、豊かな自然があり、春夏秋冬それぞれの自然が楽しめる場所となっています。そのため「都会のオアシス」ということで、いつも多くの方がのんびりした時間を過ごしています。

さて、不忍池というと、大きな池一つの名前と考える方も多いのですが、実は不忍池は3つの池から成り立っています。蓮に覆われている「蓮池」、ボートを楽しむことができる「ボート池」、そして水鳥がいる「鵜の池」です。

3つの池にはそれぞれ見どころがあり、おすすめの季節もあります。そこで次にそれぞれの池について詳しく紹介していきましょう。

上野の観光スポットとして不忍池が紹介される場合、たくさんのボートが水面に浮かぶ写真が出ることが多いですが、そのボートを楽しむことができるのが「ボート池」です。

不忍池のうち西側にあり、半円形をしています。ボートにはいつでも乗ることができますが、特に春の桜の時期になると、ボートからお花見をすることができるので特におすすめです。

ボート池のボートには3種類あります。ボートの種類により乗る人数が違い、ローボートは大人3人までで30分ごと500円、サイクルボートは大人2人、子供1人までで700円、スワンボートは大人、子供2人ずつまでで800円です。

カップルや友だちと一緒にボートに乗る人が多く、特に家族で利用する場合は人数が多く乗れ、ボートそのものがかわいらしいスワンボートが人気です。

ボートに乗る場合に気を付けたいのは時間です。時期によって乗ることができる時間が決まっており、さらに最終発券の時間はそれよりも早いです。日の長い時期は時間を確認していくことをおすすめします。

不忍池のうち北側にある鵜の池は、不忍池の一部であると同時に、隣接する上野動物園の一部にもなっています。水鳥がとても多く、自然の状態の中で水鳥の姿を見ることができます。

鵜の池という名前の通り、カワウが繁殖しているほか、ユリカモメなどの野生の水鳥も多く、バードウオッチングを楽しみたいという方におすすめです。

不忍池の3つの池のうち、最も大きいのが「蓮池」です。南側にあります。名前の通り、蓮が美しい池として知られており、特に蓮が開花する夏の時期には、開花を見るために多くの方が訪れます。

なお、これらの3つの池の中央には弁天島があり、弁財天が祀られています。そして3つの池の間には堤があり、それで仕切られています。

東京の上野にあるということから、不忍池はアクセスしやすい観光スポットの一つです。JRの上野駅はもちろん、京成上野駅や東京メトロの湯島駅など、多くの駅からアクセスすることができます。

また、散策に特に料金などもいりません。ただし、先ほども述べたようにボートは有料となっています。ボートに乗る場合は時間も確認していくようにしましょう。

都会にいながら四季折々の自然の移ろいが感じられる不忍池ですが、それだけに季節により外せない見どころがあるところでもあります。そこで次に、春の不忍池でおすすめのポイントを紹介します。

春を彩る花と言えば、やはり桜ではないでしょうか。上野公園は桜の絶景スポットとして有名ですが、不忍池もその名所の一つです。

上野公園は江戸時代から桜の名所として広く知られていました。有名な天海僧正が吉野山から桜を持ってきたと言われています。上野公園の中には約800本の桜があると言われ、東京の春の訪れを伝えてくれます。

不忍池も池周辺に多くの桜の木があり、春になると一斉に開花します。特に不忍池の場合、池の水面に桜が写るため、あたり一面がピンクに染まっているかのように見えます。そのため、人気が高いおすすめスポットとなっています。

春の不忍池でのお花見は、池周辺を散策しながら見るのはもちろん美しいのですが、より春らしさを全身で感じたいというのなら、ボートでのお花見がおすすめです。

先ほども述べたように、不忍池ではボートに乗ることができます。ボートの場合、密になることもありませんし、親しい人だけの世界の中、空一面に広がる桜を堪能することができます。

ただし、ボートは夜は使えないので、夜桜見物を楽しみたいという場合は、池周辺を歩いてのお花見となります。春を全身で感じながらのひと時をぜひお楽しみください。

春は桜が美しい不忍池ですが、夏はどんな花々が美しいのでしょうか。不忍池の夏の見どころと言えば、「蓮池」の蓮が有名です。不忍池の蓮は都内有数の規模と言われています。

不忍池の蓮もなんと江戸時代からのものであり、有名な歌川広重の「東都名所」という浮世絵のシリーズの中にも描かれているほどです。

不忍池を一面に覆う蓮の葉ときれいな蓮の花は、どこか現実離れした風景のようで、とても魅力的です。あまり見たことがないという方はぜひ夏の不忍池に行ってみましょう。

蓮の「花」というくらいですから、不忍池を一面に覆う葉だけでなく、花もしっかりと見たいものです。そのためには花の見頃がいつなのかをチェックしていくことが必要です。

不忍池の蓮の花の見頃は7月中旬から8月中旬と言われています。ちょうど真夏の一番暑い時期ということもあって、夏の蓮を見るために不忍池に来る方は、早朝などを狙う方が多いです。

なお、不忍池には蓮観察ゾーンというデッキがあり、そこからだと蓮の花を間近で観察することができます。蓮を見に行くなら、ぜひここからじっくりと観察をおすすめします。

実は不忍池の蓮を見るのに早朝をおすすめするのは、単に夏の暑さからだけではありません。蓮の花というのは早朝に咲き、昼には閉じてしまうという特徴があるのです。

つまり、蓮の花を見たいなら早朝に行くのがベストということになります。しかも蓮の花は咲くときにぽんという音がするという説もあり、この点からもできれば咲く瞬間を見たいところです。

夏の東京観光は暑さ問題が外せません。早朝に蓮を楽しみ、夏の暑さが厳しい時間帯はカフェなどでグルメを楽しむといったプランもおすすめです。

春の桜、夏の蓮と来て、次は秋の不忍池の見どころです。秋の不忍池でおすすめなのは紅葉です。日本の桜の名所の多くは、自然が豊かなこともあり、紅葉も楽しめるところが多いですが、不忍池もその一つです。

上野公園全体も紅葉の名所なので、一緒に不忍池周辺を散策しながら紅葉狩りをするのもおすすめです。ぜひ足をのばしてみましょう。

不忍池周辺にはイチョウ並木などもあり、ゆっくりと楽しむことができます。もちろん桜の木も紅葉していますし、ケヤキやモミジなどもあるため、とてもカラフルなのが特徴です。

不忍池の紅葉の見頃の時期は11月下旬から12月上旬と遅めです。そのため、紅葉の見納めということで訪れる方も多く、たくさんの方が紅葉見物を楽しんでいます。

紅葉も桜の時と同様に、ボートに乗って楽しむのもおすすめです。紅葉が見頃の時期はもちろん、水面に散った葉が浮かぶ時期も情緒があると評判になっています。

また、紅葉の時期に限りませんが、不忍池からはスカイツリーを見ることができます。ちょうど不忍池からは弁天堂とスカイツリーが両方入るアングルで見ることができるため、インスタ映えもすると評判です。

特に桜の時期や紅葉の時期は周辺の木々が美しく色づくため人気が高く、新しいスカイツリーと歴史を感じる弁天堂、自然豊かな木々と都会的な高層ビル群が一度に見られます。

ここまで述べてきたように春、夏、秋の時期はさまざまな植物の色どりを楽しむことができるのですが、そういった植物があまりない冬の時期の不忍池にはどのような見どころがあるのでしょうか。

たしかに冬の時期は木々は葉を落としていますから、冬らしい雰囲気になるのですが、周囲の植物が少なくなることで見やすくなるのが水鳥です。冬の不忍池は水鳥の宝庫として知られます。

先ほども触れましたが、不忍池のうちの「鵜の池」は名前の通り、カワウが繁殖する場として、上野動物園の一部にもなっています。実はカワウの繁殖地がこのような都会にあるのは世界中でもここだけと言われています。

渡り鳥、留鳥合わせて数十種類もの水鳥が不忍池にいると言われ、多い時にはなんと1万羽もいると言われるほどです。近年ではユリカモメ、セグロカモメなどが多く見られますし、バンやカルガモなども多く見られます。

植物の方は冬になると花や葉が落ちてしまうのですが、冬ならではの景色と言われるのが蓮池の蓮です。この時期蓮の茎が残っていて、それが金色に光りとてもおめでたく見えると言われます。

特に太陽の光があたると金色に輝くため、インスタ映えする景色が見られるということでおすすめです。「神々しい」という言葉がぴったりなこの景色を一度見に行ってはいかがでしょうか。

不忍池をゆっくり散策したら、近くでグルメを堪能するのはいかがでしょうか。なんといっても東京の名所の上野ですから、近くには美味しいグルメが楽しめる店が多くあります。

そこで次に、不忍池周辺で楽しむことができるおすすめのグルメの店をいくつか紹介します。いろいろなジャンルのものがありますので、ぜひ食事も楽しんでください。

上野を代表するレストランと言えばこちらの店と言ってもいい、有名店です。なんといっても創業は1872年、和暦で言えば明治5年ですから、日本の洋食文化と共に歩んできた店と言えます。

それだけに、日本で最初にここで作られた洋食なども多く、発祥の地と言われるメニューも多いです。日本人の口に合う洋食の魅力を堪能したい方におすすめです。

このレストランで特におすすめしたいのが「ハヤシライス」です。実はハヤシライスというのは洋食のイメージですが、日本で生まれた料理で、しかもその発祥の地がここだと言われているのです。

創業以来変わらぬ味を守り続け、酸味と苦み、コクのバランスが絶妙であり、まろやかで豊かな風味はここならではの味と言えるでしょう。洋食グルメを楽しみたい方におすすめします。

こちらのお店は上野公園の中にあります。つまり不忍池の目の前にあるレストランでもありますから、不忍池散策の際にはぴったりの場所です。上野駅公園口から徒歩で5分ほど、京成上野駅からもすぐのところです。

営業時間は10時30分から18時までですが、ラストオーダーは17時です。また月曜日は定休日となります。予約はできないので、ランチタイムなど早めに行くことをおすすめします。

こちらの店は不忍池からすぐのところにある鶏料理の専門店です。さまざまな部位を使った焼き鳥や鳥鍋が有名な店で、グルメな方にとても人気の高いお店です。

ビルの3階にある店なので、景色が楽しめるのも人気のポイントであり、特に夜になると夜景を楽しみながらグルメに舌鼓をうつお客さんがたくさん訪れています。

こちらのおすすめメニューはなんといってもさまざまな部位を使った焼き鳥です。ももやかわと言った定番はもちろんですが、鍋にも使われるつくねも人気が高く、特に卵黄をからめる月見タレつくねは濃厚な美味しさが味わえます。

こちらのお店は上野駅広小路口を出てすぐのところにあり、どのルートからでもアクセスしやすいので、ゆっくり食事を楽しむことができます。

営業時間も長く、平日は17時から、土日祝日は14時から食事ができます。夜も日曜祝日は22時、他の日は23時まで営業しているため、仕事帰りなどでも気軽に楽しめるでしょう。定休日は月曜です。

特有の香りが料理の味を引き立てる燻製料理は、まさに大人の魅力あふれるグルメと言えるでしょう。その燻製料理を堪能できると人気なのがこちらのお店です。

特に肉の燻製は種類が多く、美味しいと評判になっており、ワインなどと合わせて味わう方が多いです。夜桜見物の後など、落ち着いたひと時をお過ごしください。

こちらの店で特におすすめなのが「黒毛和牛の燻製ステーキ」です。日本全国のブランド牛を使い、オーナーシェフが時間をかけて丁寧に燻製にしているため、滋味深くここでしか味わえない魅力があると人気です。

こちらの店は京成上野駅の不忍口からすぐのところにあります。上野駅からくる場合もこちらを使うとアクセスがしやすく便利です。

営業時間ですが、ランチが10時から15時まで、ディナーが16時からになります。日曜祝日は22時、他の日は23時まで営業しているので、ゆったりと燻製メニューを楽しむことができます。不定休なので確認していくといいでしょう。

ランチなどでもう少し気軽にグルメを楽しみたいという方に人気なのがこちらのお店です。上野駅からも近いカジュアルなイタリアンレストランなので、女子会などで使うという方も多いです。

前菜やデザートが付いたランチは見た目も美しく、さまざまなものを楽しめると評判がよく、不忍池散策のあとの一休みにもおすすめです。

こちらのお店はチキン、ビール、ワインが美味しい店として人気なのですが、中でも名物と言われるのがロティサリーチキンです。鹿児島県の薩摩ハーブ鶏を使い、専用のオーブンを使い焼き上げています。

中はしっとりとしてジューシー、外側はパリッと仕上がったチキンは、シンプルな調理でチキンそのものの美味しさが感じられると評判です。

上野駅を出たすぐのところにあり、不忍池の方向なので、アクセスもとてもいいお店です。上野公園の中にあり、駅からは徒歩1分とすぐのところです。

営業時間は、11時から23時までと長く、ランチもディナーも楽しむことができます。休みは不定休でビルの休みに準じるので、前もって確認していくといいでしょう。

特別な日などにきちんとした日本食が食べたいというのであれば、こちらの店がおすすめです。こちらは歴史ある日本家屋の建物で、季節の食材をふんだんに取り入れた和食の懐石が楽しめます。雰囲気もよく、日本の魅力にあふれます。

こちらで特に人気なのが鳥すき焼きのコースです。鳥すき焼きのコースと言ってもメニューはバリエーションに富んでおり、毎朝国産大豆で作る自家製豆腐など、食材そのものの魅力をたっぷりと堪能することができます。

上野の杜の景色もたっぷり見ることができるので、景色を楽しみながら和食グルメを堪能したいという方に特におすすめします。

店舗は上野公園の中でも不忍池の近くにあり、上野駅からは徒歩で数分のところになります。営業時間ですが、平日はランチ営業があり、11時から16時まで楽しむことができます。

ディナー営業は17時から22時までで、年末年始以外は基本的に営業しています。懐石料理の店なので、可能ならば予約をして行くことをおすすめします。

不忍池は「都会のオアシス」と言われるように、都会の中にありながら四季の変化が感じられ、見どころも多い場所です。日本の四季の移ろいを感じながら、ぜひのんびりとしたひと時をお過ごしください。