大阪「野間トンネル」は最恐心霊スポット！噂の現象・事故や場所は？

日本全国には数多くの心霊トンネルがありますが、その中でも大阪にある野間トンネルは関西で一番恐ろしい場所として知られています。心霊現象が多く報告されているだけでなく、事故も多発している野間トンネル周辺。野間トンネルの歴史や行き方などをご紹介します。

テレビや雑誌などの心霊スポット特集では必ずと言っていいほど紹介されている大阪の野間トンネル。トンネルはその薄暗さなどから心霊スポットになりがちですが、野間トンネルはその長い歴史も相まって、特に恐ろしい場所となっています。

心霊スポットは特に若者が肝試しに行く場所として人気ですが、野間トンネルはそんな興味本位で足を運ぶ人も少ないぐらいの最恐心霊スポットとして知られています。

すでに使われていない廃トンネルが心霊スポットになるのは珍しくありませんが、大阪の野間トンネルは今でも現役で活躍しているトンネルです。野間トンネルがあるのは大阪府能勢郡にある野間峠です。

野間峠は妙見山へと続く道にある峠で、その野間峠を貫いているのが野間トンネルなのです。野間トンネル周辺の道は2車線で、大変道幅が狭いのが特徴です。また、峠ということで勾配がきつく、ヘアピンカーブが連続しています。

野間トンネルの歴史は大変長く、竣工は昭和12年まで遡ります。野間トンネルの正式名称は野間隧道。昼間は通勤や通学などにも使われる道ですので、車もそれなりに通り行き方も簡単な場所です。

しかし、夜になると雰囲気は一転し、心霊スポットならではの不気味な雰囲気が一帯には漂っています。

また、夜の交通量が少ないことから、野間トンネルにはトンネル内の照明設備がありません。したがって、夜に野間トンネルを通行する際には車のヘッドライトのみが頼りになりますので、くれぐれも慎重な運転を心がけてください。

野間トンネルは心霊の噂が絶えないので、用事がない限りは近づかないという方も多い場所です。特に夜間には心霊の目撃情報も多く、野間トンネル内の照明もないことから周辺は不気味に静まり返っています。

また、野間トンネルを避ける方が多い理由の一つとして挙げられるのが事故の多さです。野間トンネルがあるのは妙見山の野間峠です。峠ですのでヘアピンカーブが多く、運転する際には細心の注意が必要です。

さらに木が生い茂っている場所もあり、昼間でも視界が悪いのが野間トンネル周辺で事故が多発している原因とも言われています。

地元のタクシーの運転手も積極的に行かないと言われるほどの事故が多い場所である野間トンネル。実際に行ってみる場合には事前に行き方や道路の形状をグーグルマップ等を使って確認しておくのがおすすめです。

野間トンネルの行き方としては、徒歩と車があります。公共の交通機関と徒歩での行き方は、最寄り駅の能勢電鉄「妙見口駅」から約3.8キロです。

ただし、ハイキングならこの距離を歩くのは難しくありませんが、徒歩で行くなら駅から野間トンネルを往復しなければならない点、歩道がないところもある点を考えると徒歩はおすすめの行き方ではありません。

野間トンネルへのおすすめの行き方は車です。野間トンネルのある大阪府能勢郡は大阪市内の北、大阪府豊中市や川西市よりも更に北にあります。新名神高速道路を使い、箕面とどろみインターチェンジで降ります。

その後、423号線を北に走り、605号線に入ります。その後は道なりに走っていくと野間トンネルがあります。行き方は簡単ですが、事故の多発している場所ですのでくれぐれも慎重な運転を心がけてください。

行き方が簡単なので関西はもちろん、日本全国から心霊ファンが訪れる野間トンネル。実際にはどのような心霊現象が報告されているのでしょうか。一般的には心霊スポットでは数えきれないほどの種類の心霊現象が報告されており、体験した人によって大きく異なります。

しかし、野間トンネルの心霊現象の特徴的なところは、非常に多くの人が心霊現象を体験しているにも関わらず、それらがとても似通っているという点です。このことからも、野間トンネルが心霊スポットであるという信憑性が高いとも言われているのです。

野間トンネルで多くある心霊現象の中でも、一番報告が多いのが白い服を着た女性が野間トンネルの中にいるというものです。

野間トンネルを車で通っていたら急に白い服を着た女性が車道に現れ、轢いてしまいそうになったので慌ててハンドルを切った。しかし、車を降りてみても誰もいないし何もなかったというのが代表的な体験です。

多くの目撃談では全身真っ白な服を着た女性ですが、中には女性は赤い帯を締めていたというものもあります。現象を体験した数日後に妙見山で女性の遺体が発見されたという話もあります。

妙見山では交通事故は多発しているものの、殺人事件や遺体遺棄事件は報告されていません。しかし、事件が表ざたになっていないだけで、実際に遺体が埋まっていないとは言い切れないのが恐ろしいところです。

野間トンネルは基本的には車で通行するトンネルです。事故の多発している場所ですので野間トンネルを慎重に走っている最中に異常に見舞われるという心霊の噂もあります。

野間トンネルで何らかの異常に見舞われる原因は霊障だと言われています。霊障は、れいしょうと読み、霊気にあたってしまったり、霊に憑りつかれてしまったことにより、体や心に不調をきたすことを差します。

なんとなく気分が悪くなったり、肩が重くなったりする、急に頭が痛くなったり、場合によっては蕁麻疹や不眠に繋がることもあると言います。

野間トンネルを通行した時やその後に何らかの不調を感じた場合にはこの霊障に見舞われてしまっている可能性もあります。お祓いに行くことも検討してみましょう。

後の項目で詳しく解説をしますが、野間トンネルが現在のような心霊スポットになった要因の一つとして挙げられるのが野間トンネルの近くにはしおき場があったというものです。

しおき場というのは処刑場のことを指します。歴史を遠く遡った時代の処刑ですので、処刑方法は打ち首です。

しおき場で処刑されてしまった人たち、特に身に覚えのない罪で処刑されてしまった人の魂が今でもこの場所に留まっており、生首として野間トンネルに現れているのではないかと噂をされています。

また、恐ろしいことにこの生首はただ浮いていることもありますが、ふわふわ飛び回っていたり、場合によっては自分たちの方に向かって飛んでくるという話もあります。

野間トンネルのあった場所にはしおき場があったというのが理由で、武士の幽霊も目撃されています。しおき場のあった時代は武士の時代でしたので、当時ここで打ち首になってしまったままの姿で彷徨っているというのです。

さらに打ち首になってしまったので首から上がないというのも特徴です。しおき場で処刑されてしまった武士は、軽い罪を犯した武士から大変重い罪を犯した武士までいました。

中でも重い罪や裏切りの罪などの場合は打ち首になってから満足に埋葬もしてもらえなかったとされています。そのようにきちんと葬ってもらえなかった魂が今でも野間トンネル周辺に留まっているのではとされています。

野間トンネルの周辺を車で走っていると、数えきれないほどの白い手が現れるという心霊の噂もあります。中には車のガラス窓に無数の手形が付いていたという恐ろしい体験談もあります。

この白い手自体が何を表しているのか、詳細は不明ですが野間トンネルの周辺にはしおき場があったのでそこで多くの命が失われていますし、現在でも事故の多い場所ですのでここで交通事故で亡くなった方などに関連しているのではと噂されています。

大阪の地元のタクシー運転手ですらあまり近寄りたくない場所として名前が知られている野間トンネル。多くの心霊体験談がシェアされている場所ですが、どうしてこの野間トンネルが心霊スポットになったのでしょうか。

野間トンネルが心霊スポットになった一番の原因は近くにしおき場があるためだと言われています。しおき場と書くと、「お仕置き」という言葉と結びつけて考える方もいらっしゃるかもしれませんが、子どものお仕置きというレベルではなく、罪を犯した人を処刑する場所です。

野間トンネルを少し過ぎたあたりに鳥居があります。この鳥居をくぐって少し山の中に入っていくと小屋があります。

この小屋の中には、しおき場で処刑された方の慰霊碑が奉られています。近くには「史跡 しおき場」と書かれた標識もあります。

では、どのような処刑がここで行われていたかというと、基本的には6種類の方法があったとされています。まずは打ち首の方法は、罪の軽重によって3種類あり、一番重いものだと打ち首された首は3日間晒され、その後埋葬もされないものでした。

このようにして打ち首後に無残にうち捨てられた武士の魂が、現在でも野間トンネルの周辺を彷徨っており、首のない武士や生首の形で表れているとされているのです。

野間トンネルの近くのしおき場では、打ち首以外にも火刑とはりつけ、のこぎり引きという方法で刑が執行されていました。火刑というのは火あぶりのことで、柱に体を縛って生きたまま焼き殺したという話です。

はりつけは、はりつけ台に縛り付けた受刑者を槍で刺し殺す、のこぎり引きは首だけを出して体は土に埋められ、のこぎりで首を切られるという残酷なものでした。

ちなみに野間トンネル近くのしおき場には、すぐ近くに川が流れており、この川は俗に首洗いの川とも呼ばれています。打ち首になった人の首をここで洗ったことからこのような呼び方になったという説が有力です。

野間トンネルやしおき場がある妙見山は霊場であるのも、この場所が心霊スポットと呼ばれるようになった原因の一つであるとされています。

霊場とは、神仏のご利益がある霊験あらたかな場所のことを指します。例えば、お寺や神社、お墓などが挙げられ、古くから信仰の対象となってきた場所です。

妙見山も聖なる場所として信仰の対象になっていることから、昔から心霊とのつながりが深かったと考えられます。

野間トンネルの近くにあるしおき場。しおき場での処刑の方法はどれも目を覆いたくなるような残酷なものばかりですが、このしおき場の跡地は、どのような経緯があって処刑の場所となったのでしょうか。歴史をさかのぼってみましょう。

野間トンネル付近にしおき場ができたきっかけは、戦国時代の末期にありました。当時、この場所には能勢家と多田家を中心とした二つの村がありました。

長年、平和に暮らしていた二つの村ですが、農地の境界線を巡って争いごとが起こるようになりました。初めは口論のレベルにとどまっていたのですが、状況はエスカレートし、次第に暴力沙汰も起こるようになります。

そして能勢家と多田家は、お互いに武器を持って殺し合いを始めてしまったのです。役人が仲介したことにより、この争いはいったん収まったように見えましたが、しばらくするとまた殺し合いが始まりました。

役人は自分達ではこの争いを収めることが不可能であると思い、上役にアドバイスを求めました。この上役がかの有名な豊臣秀吉です。

アドバイスを求められた豊臣秀吉は、能勢家と多田家は和睦するように厳命を下します。当時の豊臣秀吉は、天下統一を目前にするほどの権力を誇っており、そのような豊臣秀吉に和睦を命じられたので、能勢家も多田家も従わざるを得ませんでした。

能勢家と多田家は長きに渡る話し合いをし、結論として豊臣秀吉に伝えたのが、能勢家と多田家の代表者10名を交換し、それぞれ打ち首の刑にするという交換処刑でした。

豊臣秀吉の厳命による和睦のため、そして今後の村の存続のために犠牲になったとも言える代表者10名。しおき場にはこのような悲しい歴史があったのです。

そして、このように交換処刑が行われたのが、この場所がしおき場となったルーツと伝えられています。現在でも、周辺にある巨大な石には、しおき場であったことを表す文字が刻まれているのが確認できます。

日本に多くあるトンネルの心霊スポットの中でも、恐ろしさは群を抜いている野間トンネル。しおき場になった歴史などを知ってから足を運ぶと、悲しい歴史を持った心霊スポットであることが分かります。現在も使われているので行き方も簡単な野間トンネル、ぜひ行ってみてください。