沖縄でよく使う方言一覧！日常会話で使用する「うちなーぐち」どのくらいわかる？

「めんそーれ」や「ちむどんどん」といった日常的によく聞く沖縄方言がある一方、「ゆくし」などまったく意味の想像が付かないながら魅力的な響きを持つ言葉が多いのが沖縄方言です。沖縄に行ったら少しでも方言が分かるよう、よく使う表現を一覧にしてご紹介します。

よく使う沖縄の方言一覧、まずは挨拶編です。日常でよく使うので、練習しておくとコミュニケーションのきっかけにしやすいのが挨拶。ぜひマスターしておきましょう。ちなみに、沖縄方言自体を指して「うちなーぐち」と言います。

沖縄方言「めんそーれ」は標準語では「ようこそ」の意味を持ちます。この「めんそーれ」は沖縄方言の中でもかなり一般的に知られている方言で、沖縄には大きな「めんそーれ沖縄！」の看板がたくさんあります。

お店に入ったときの「いらっしゃいませ」も「めんそーれ」です。フレーズ例は沖縄方言「沖縄へめんそーれ」、標準語「沖縄へようこそ」です。

沖縄方言「はいさい／はいたい」は標準語では「こんにちは」の意味を持ちます。男女で言い方が変わる沖縄方言で、「はいさい」は男性が、「はいたい」は女性が使います。

「こんにちは」の使用は昼間限定ですが、「はいさい／はいたい」は一日中、どの時間帯にも使える便利な挨拶ですのでよく使います。フレーズ例は、沖縄方言「はいさい、めんそーれ」、標準語「こんにちは、よく来ましたね」です。

沖縄方言「またやーさい／またやーたい」は標準語では「また会おうね」の意味を持ちます。男性は「またやーさい」、女性は「またやーたい」を使います。

フレーズ例は、沖縄方言「またあちゃーやーさい」、標準語「また明日ね」です。誰かと別れるときに「またね」ぐらいのカジュアルなニュアンスで使いましょう。

沖縄方言「がんじゅーい」は標準語では「元気ね？」の意味を持ちます。「がんじゅー」は標準語では「頑丈」という意味となり、「がんじゅーい」は問いかけです。

したがって、日常的に相手を迎えるときによく使うフレーズです。フレーズ例は沖縄方言「あい、がんじゅーい」、標準語「あら、元気ね？」です。

沖縄方言「はじみてぃ・やーさい」は標準語では「はじめまして」の意味を持ちます。「はじみてぃ」の部分が「初めて」、「やーさい」の部分が「ですね」の意味となる方言で、地域によっては女性は「やーさい」ではなく「やーたい」を使うこともあります。

フレーズ例は、沖縄方言「はじみてぃ・やーさい、俊介やいびーん」、標準語「はじめまして、俊介です」です。

沖縄方言「ちゅーをぅがなびら」は標準語では「こんにちは」の意味を持ちます。先にご紹介した「はいさい／はいたい」よりも丁寧な意味を持つうちなーぐちで、目上の方にはこちらを使うのがおすすめです。

フレーズ例は、沖縄方言「ぐすーよー、ちゅーをぅがなびら」、標準語「みなさん、こんにちは」です。「はいさい／はいたい」と同じく一日中いつでも使えるのでよく使う方言の一つです。

よく使う沖縄の方言一覧、続いては日常会話編です。気さくな人が多く、仕事で行っても現地の人と食事に出かけたりしてプライベートな付き合いも多いのが沖縄。そんなときに披露できるよう、ぜひ一覧に目を通しておきましょう。

沖縄方言「なんくるないさ」は標準語では「なんとかなる」の意味を持ちます。日常的に「なんくる」と略されることも多いことから分かるようによく使う表現です。フレーズ例は沖縄方言「まくとぅそーけーなんくるないさ」、標準語で「まっとうなことをしていればなんとかなるさ」です。

沖縄方言「だからさー」は標準語では「そうだね」の意味を持ちます。日常的なカジュアルな場面で相槌として使われるうちなーぐちです。フレーズ例は、沖縄方言「いっぺーあちさんや」、「だからさー」、標準語では「とっても暑いね」、「そうだねー」です。

沖縄方言「ゆくし」は標準語では「嘘」の意味を持ちます。驚いたときや相手の発言に対して突っ込みたいときに使われ、嘘つきのことは「ゆくさー」です。フレーズ例は、沖縄方言「ゆくしーやさにー」は標準語で「嘘だろう！」です。

沖縄方言「ひぃじい」は標準語では「大丈夫」の意味を持ちます。怪我をした人に聞いたりする場面で日常的によく使ううちなーぐちで、フレーズ例は沖縄方言「手の傷、ひぃじい？」、標準語「手の傷、大丈夫？」となります。

沖縄方言「じらー」は標準語では「～なんちゃって」の意味を持ちます。語尾に付けて前に言ったことをなんちゃってと否定するときに使います。

若者言葉、カジュアルなうちなーぐちですので、使う対象には注意が必要です。フレーズ例は、沖縄方言「結婚したよ！じらー」、標準語「結婚したよ！なんちゃって～」です。

沖縄方言「わー／わん」は標準語では「おれ／わたし」の意味を持ちます。比較的年配の男性によって使われることが多い沖縄方言ですが、女性で使う方もいます。フレーズ例は、沖縄方言「わーが持って行くさー」、標準語「おれが持って行くよ」です。

沖縄方言「やー／やったー／いったー」は標準語では「お前、お前たち」の意味を持ちます。相手のことを指すうちなーぐちで、日常的に使いますがかなりカジュアルですので、使う相手には気を付けましょう。フレーズ例は沖縄方言「たーやーが？」で、標準語では「お前は誰だ？」です。

沖縄方言「～やっさ」は標準語では「～だね」の意味を持ちます。主に男性が使う沖縄方言で、「やっさ」だけで単体で使えば「そうだね」の意味となります。

カジュアルな言い方なので親しい人と使いましょう。フレーズ例は沖縄方言「やっさ、やっさ」で、標準語は相槌の「そう、そう」です。

沖縄方言「くわっちーさびら／くわっちーさびたん」は標準語では「いただきます」と「ごちそうさまでした」の意味を持ちます。

具体的には「くわっし」は「ごちそう」、「さびら」が「さびたん」と変化すると過去形になります。フレーズ例は、沖縄方言「ご飯、くわっちーさびたん」、標準語「ご飯、ごちそうさまでした」です。

よく使う沖縄の方言一覧、続いては感情表現編をご紹介します。方言の中でも、感情表現は文章にしなくても伝わるので初心者が使ってみやすい一覧でもあります。沖縄に行ったら、ぜひ気持ちを込めて使ってみてください。

沖縄方言「にーぶい」は標準語では「眠い」の意味を持ちます。響きも可愛らしいうちなーぐちで、「にーぶいかーぶい」と言われることもあります。フレーズ例は、沖縄方言「にーぶいかーぶいしてきた」、標準語「眠くなってきた」です。

沖縄方言「あきさみよー」は標準語では「あらまあ」の意味を持ちます。日常で驚いたときや、悲しいときなどに「なんてこった」の意味合いで使われます。フレーズ例は沖縄方言「携帯無くした！あさきみよー」、標準語「携帯無くした！なんてこった」です。

沖縄方言「でーじ／しに」は標準語では「とても」の意味を持ちます。「でーじ」よりも「しに」のほうが程度が甚だしいときに使われ、フレーズ例は沖縄方言「てーじ好きさー」、標準語「とても好きです」です。「しに」はほかに「した」や「しか」ともなります。

沖縄方言「てぃー・はごーさん」は標準語では「もどかしい」の意味を持ちます。相手の行動がじれったいと感じるときに使えるうちなーぐちで、いらいらしていることを表現できます。フレーズ例は、沖縄方言「だーなー、てぃー・はごーさん」、標準語で「あぁ、じれったい」です。

沖縄方言「ちびらーさん」は標準語では「素晴らしい」の意味を持ちます。何かに感動して褒めるときに便利に使える日常表現で、フレーズ例は沖縄方言「エイサーや、ちびらーさん」、標準語では「エイサーは素晴らしかった！」となります。

沖縄方言「ちるだい」は標準語では「がっかり」の意味を持ちます。何かに失望してしまったとき、落胆してしまったときに使える表現です。フレーズ例は、沖縄方言「ふらってぃ、ちるだいそーん」で、標準語「ふられてがっかりしてる」です。

沖縄方言「にふぇーでーびる」は標準語では「ありがとうございます」の意味を持ちます。過去形で「ありがとうございました」としたい場合は、「にふぇーでーびたん」としましょう。フレーズ例は、沖縄方言「いっぺーにふぇーでーびる」で、標準語は「大変ありがとうございます」です。

沖縄方言「ちむどんどん」は標準語では「胸がどきどきする」の意味を持ちます。2022年の朝ドラのタイトルになったことで、めんそーれと同じぐらい知られるようになったうちなーぐちです。フレーズ例は沖縄方言「ちむどんどんするさー」で、標準語では「胸がどきどきするなー」です。

沖縄方言「にりー」は標準語では「面倒くさい」の意味を持ちます。少し意味を発展させて「疲れた」や「飽きた」というニュアンスで使われることもあります。フレーズ例は「でーじ、にりーやっさー」で、標準語では「とても面倒くさいなあ」となります。

沖縄方言「インチキ」は標準語では「ずるい」の意味を持ちます。相手のことが羨ましく思うときに使える表現で、2022年朝ドラ「ちむどんどん」でも日常的に使われていた方言です。

フレーズ例は、沖縄方言「ゲーム買ったの？いんちき！」、標準語では「ゲーム買ったの？ずるいなぁ」です。

沖縄方言「あぎじゃー／はっさびよい」は標準語では「え！驚いた」の意味を持ちます。年配の方がよく使う表現で、「あぎじゃびょい」や「あぎじゃべー」とも言われます。フレーズ例は、沖縄方言「あぎじゃー、本当に？」、標準語「驚いた！本当に？」です。

沖縄方言「うしえてる」は標準語では「なめてる」の意味を持ちます。相手のことが気に入らないときに使えますが、かなり強い怒りを表しますので、使い方には注意が必要です。フレーズ例は、沖縄方言「やー、うしえてんなやー」で、標準語は「お前、なめてんな」です。

よく使う沖縄の方言一覧、最後にご紹介するのは難易度が高め編です。沖縄方言は、標準語と似ているけれど意味が異なる言葉も多く、時には混乱を招いてしまいます。話せなくてもいいので、ぜひ知っておきたい一覧とも言えるでしょう。

沖縄方言「かりー」は標準語では「乾杯」の意味を持ちます。沖縄では、「乾杯」にあたる言葉が存在しなかったこともあり、「おめでたい」という意味のうちなーぐち「かりー」が使われるようになりました。フレーズ例は沖縄方言「かりーさびら」、標準語は「乾杯しましょう」です。

沖縄方言「イイはず」は標準語では「いいなぁ」の意味を持ちます。何かに対して羨望の気持ちがあるときに使われる方言で、フレーズ例は沖縄方言「明日から旅行って、イイはずよー」、標準語「明日から旅行って、いいなぁ」です。

沖縄方言「～しましょうね」は標準語では「～しておきます」の意味を持ちます。標準語では、一緒にしようという意味を持つ「～しましょうね」。

沖縄方言では話者のみが行動をするので違和感を持つ方も多いです。フレーズ例は、沖縄方言「はんこ、押しましょうね」、標準語「はんこ、押しておきますね」です。

沖縄方言「はく」は標準語では「かける」の意味を持ちます。したがって、眼鏡を身に付けるとき、沖縄方言では「眼鏡をはく」と言うのです。フレーズ例は、沖縄方言「はいてる眼鏡、いいはず！」は、標準語で「かけてる眼鏡、いいなぁ」となります。

沖縄方言「もらう」は標準語では「あげる」の意味を持ちます。先にご紹介した「～しましょうね」と同じく標準語と意味が反対なので、沖縄に行くと混乱してしまわないように注意しましょう。フレーズ例は、沖縄方言「お菓子、もらう？」で、標準語は「お菓子、あげようか？」です。

沖縄方言「いつ帰るの？」は標準語では「いつまでいられるの？」の意味を持ちます。こちらも標準語とは意味が反対になるうちなーぐちです。合わせて、沖縄方言「いまから来るよ！」、標準語「今から行くよ！」も覚えておくと混乱が少なくなります。

沖縄方言「ぐまさん」は標準語では「小さい」の意味を持ちます。沖縄方言で「ぐまー」は小さいものを指すことから派生した言葉です。フレーズ例は、沖縄方言「ぐまさんまやー」で、標準語では「小さい猫」となります。

沖縄方言を代表する「めんそーれ」以下、日常的に良く耳にする方言を一覧にしました。少しでもうちなーぐちを知っておくと、沖縄滞在がさらに楽しくなります。沖縄では、ぜひこの一覧を活用して少しでも沖縄方言でコミュニケーションを図ってみてください。