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諏訪大社観光!上社&下社のパワースポットや見どころ解説!歴史や伝説も!

諏訪大社観光!上社&下社のパワースポットや見どころ解説!歴史や伝説も!
投稿日: 2017年6月4日最終更新日: 2020年10月7日

信濃国一宮、諏訪大社は上社(本宮・前宮)と下社(秋宮・春宮)の二社四宮からなります。全国に約25,000社ある諏訪神社の総本社であり、有数のパワースポットとして知られています。上社、下社それぞれの特徴や御柱祭など諏訪大社の見どころをご紹介します。

上社と下社からなる諏訪大社見出し

諏訪大社は諏訪湖の南岸に位置する上社と北岸に位置する下社からなります。上社・下社といってもどちらが格上ということもなく、二社あわせて諏訪大社と呼ばれます。上社は長野県茅野市と諏訪市、下社は下諏訪町と2市1町にまたがる広大な神域を持つスケールの大きい神社です。諏訪大社の魅力や見どころ、周辺の観光情報をご紹介します。

諏訪大社の成り立ち見出し

諏訪大社の主宰神は上社・下社ともに建御名方神(たけみなかたのかみ)と八坂刀売神 (やさかとめのかみ)の二柱です。建御名方神は大国主命の息子、八坂刀売神はその妃神とされています。摂社を含め諏訪大社の祭神はまとめて「お諏訪様」として、全国の諏訪神社で信仰を集めています。

古事記によると建御名方神は国譲りに反対し、天照大神系の神々と闘ったものの敗北して諏訪地方で降伏しました。以後はこの地から出ないことを誓約したとされています。妃神の八坂刀売神は記紀には登場しないことから諏訪地方の土着神といわれます。出雲系の氏族がこの地域を支配下に置いた歴史をなぞっているのではないかと言われています。

諏訪大社は屈指のパワースポット見出し

諏訪大社がパワースポットといわれる理由は、その立地にあります。まずは富士山と立山を結ぶライン上にあること、有数の龍脈である南アルプス(明石山脈)を背後にいただいていること、大断層である中央構造線上に位置することです。富士山からの強力なパワーと断層から現れる大地のパワーが集まる場所なのです。

7年に1回立て替えられる御柱には様々な説があります。折口信夫はハシラはキザハシを指し、神の降臨する場所と唱えました。いずれにせよ「御柱祭」は諏訪大社のパワースポットのメンテナンス作業といえるかもしれません。諏訪大社が多くの信仰を集めた背景には諏訪湖の龍神との関係もあり、湖からのパワーも見過ごすことはできません。

上社・下社と呼ぶわけ見出し

上社と下社は諏訪湖をはさんで南岸に上社、北岸に下社があります。同じ諏訪大社で主祭神も同じなのに、なぜ上下なのでしょうか。諏訪の七不思議のひとつ「宝殿の天滴」があります。どれだけ天気が続いても上社の流水水舎の屋根からは1日3滴の水が流れており、これが諏訪湖の源だという言い伝えです。

このため諏訪地方では湖の東南部を上(かみ)とし、天竜川に流れが注ぐ北西部を下(しも)と呼ぶ習わしがありました。水の流れにしたがって上下=上流と下流という意味があるのです。天流水舎→宮川→諏訪湖→天竜川という流れに従って、上諏訪・下諏訪という呼び方が成立しています。

上社と下社の違いは見出し

社格は同じ上社と下社ですが、神官の長である大祝(おおほうり)は異なっています。上社の大祝は諏訪氏で、建御名方神の子孫とされています。神長官には諏訪地方の土着豪族である守矢氏がついています。神事には狩猟にまつわるもの、土着信仰のミシャグジ神との繋がりを伺わせるものが多く「山の神」としての性質が強く感じられます。

一方の下社は大祝は金刺氏で、神武天皇の子孫であり欽明天皇に仕えた氏族です。神長官は置かず、神事も農産物の収穫を占う筒粥祭など性格としては「里の神」としての性質が出ています。明治時代以降は神社本庁から神職が派遣されるようになったため世襲制は廃止され、上社と下社の性格の違いも目立たなくなりました。

諏訪大社:上社・下社の巡りかた見出し

二社四宮からなる諏訪大社ですが、正式なまわり順などは決まっていません。四宮それぞれ異なるご利益があるので、自分が行きたいお宮だけ行っても構いません。下社は下諏訪駅から徒歩圏内ですが、上社本宮は上諏訪駅からバス30分、上社前宮は茅野駅からバス15分です。高速バス利用の場合茅野バス停は駅と離れているのでご注意を。

最近は御朱印ブームということもあって、四社すべてをまわって御朱印コンプリートする人も多いようです。神社側でも四社で御朱印をいただくと記念品を頂くことができるイベントも行っています。周辺には諏訪大社に関わる史跡も多くありますから、神社の歴史に思いを馳せながらの散策もおすすめです。

諏訪大社・上社本宮見出し

上社本宮には建御名方神が祀られています。中央構造線上に位置する強力なパワースポットとして知られています。ご利益としては御柱にちなんで「新たな柱を立てる」こと。新規事業の立ち上げや、起業・独立の祈願に良いとされています。また、建御名方神は軍神としても信仰されており、坂上田村麻呂が戦勝祈願を行ったといわれています。

上社本宮には本殿がありません。宮山をご神体として遥拝するとされています。日本有数の古社である諏訪大社は本殿を設ける以前の神社の姿を残しています。境内の森はケヤキなどの広葉樹が生い茂る自然林です。山や森に畏敬の念を抱いた古代人に思いを馳せて、自然のパワーを浴びながら境内を散策してみましょう。

一の御柱とご対面

御柱の裏側を見ると、平らに削れていることがわかります。これは御柱祭のときに地面を引きずってきた痕跡なのです。参拝順路を進んでいくと御柱祭の写真や道具の展示があり、祭りの様子をしのぶことができます。

二の御柱と大欅

さらに進むと二の御柱が現れます。この御柱は隣の大欅に圧倒されてしまっています。この大欅は樹齢千年ともいわれていますので致し方ないものがあります。その昔は神に捧げる贄である御狩の獲物をこの木の枝にかけて祈願したことから「贄掛けの欅」と呼ばれたそうです。お諏訪様は狩猟の神でもあることを示しています。

上社本宮の門番・出早社

出早社(いずはやしゃ)は建御名方神の御子神である出早雄命(いすはやおのみこと)をお祀りしています。この社は上社本宮の門番の役割を果たしているので、必ずお参りするようおすすめします。古くからイボ石神様として敬われ、小石を捧げて祈るとイボが全快するといわれています。父神である大国主命を祀った大國主社もあります。

布橋と四脚門

出早社を過ぎると布橋と呼ばれる廻廊に進みます。この途中にあるのが四脚門でいずれも重要文化財に指定されています。かつて徳川家康が大久保長安に建立させたもので、神の子孫である諏訪大祝家の人々が硯石といわれる御座に行くために使用されたということです。四脚門から山の方角を見ると硯石を見ることができます。

諏訪大社・上社前宮見出し

前宮は本宮から約2キロの地に鎮座し、八坂刀売神を祀っています。ご利益は心身の浄化です。諏訪四宮の中では質素で観光客も少ないのですが、最も古い神社です。江戸時代までは前宮社として諏訪大社とは別の神社とされていましたが、明治時代に諏訪大社・上社の前宮として位置づけられました。

前宮は上社の大祝である諏訪氏の居館でした。大祝家の子供を神に捧げて神体とする現人神信仰や、政治と祭祀が一体化した古代の祭政一致の痕跡が残っているのが特徴です。パワースポットとしては「気」の方向性が一定していないと言われますが、一帯が神原(ごうはら)と呼ばれる最強のパワースポットとする説もあります。

かつての祭政の中心・十間廊

十間廊は神楽殿のように見えますが、祭祀だけでなく政治の場でもありました。祭政分離後も上社の祭祀はすべて前宮で行われていました。現在でも収穫祭の「御頭祭」はこの十間廊で行われます。現在では剥製の鹿の頭をお供えしますが、昔は75頭の鹿の頭が並べられたということです。近くに大祝家の居館だった神殿(こうどの)跡があります。

名水が流れる拝殿

十間廊のエリアから社殿に向かう参道は、民家が建つ普通の通りです。しばらく歩くと拝殿の御柱が見えてきます。この拝殿は昭和7年に伊勢神宮の式年遷宮の際の木材で造営されました。拝殿の横には「水眼(すいが)の清流」とよばれる名水が流れています。中世にはこの流れで身を清めたと伝えられています。また眼病平癒のご利益があるそうです。

諏訪大社で唯一の本殿

拝殿の背後にある本殿は諏訪神社系の流造ではなく、質素な切妻造です。前宮という名前は本宮よりも前からあったという意味です。現在では本宮で行われている神事もすべて前宮で行われました。塞の神であるミシャグジ神由来の穴巣始など古い信仰形態の名残が残っています。

守矢資料館で上社を知る見出し

上社本宮と前宮との間に「神長官守矢資料館」があります。神長官というのは大祝諏訪氏に次ぐ地位の神官です。事実上、諏訪大社の神事を取り仕切っており神長官家独自の儀式もあったようです。明治時代に神社が国の管理になるとともに廃止されました。本宮と前宮を回るのであれば立ち寄りスポットとしておすすめです。

守矢氏は建御名方神より前から諏訪地方を納めていた洩矢神(もりやのかみ)の末裔とされています。館内展示では御頭祭(おんとうさい)の復元展示が行われています。現在の御頭祭は鹿の頭のはく製3頭分で行っていますが、江戸時代の祭の様子を伺うことができます。資料館の近くにはミシャグジ神を祀った祠もあります。

諏訪大社・下社秋宮見出し

下社は両宮とも下諏訪町に位置し、下諏訪駅から近く、回りやすいです。祭神は建御名方神、八坂刀売神に加え兄神である八重事代主神(やえことしろのぬしのかみ)が合祀されています。下社の主祭神は妃神の八坂刀売神です。このせいか、ご利益は家内安全・縁結びです。

下社秋宮は上社本宮と同様に本殿はもたず、拝殿の背後にあるイチイの木をご神体とします。下社では祭神は季節ごとに遷座します。秋宮に祭神がおられるのは8月から1月までの間です。また、境内には温泉が湧いており「御神湯」といわれています。少し熱いのですが、温泉で手を清めるとよりご利益が増すといわれています。

丑三つ時にイビキをかく杉

鳥居をくぐり、千尋池を横目に見ながら橋を渡ります。俗界と神域をつなぐ橋といえます。すると見えてくるのが樹齢約600年の杉の巨木です。寝入りの杉とよばれるこの杉は、丑三つ時になると枝を下げ眠りにつくという言い伝えがあります。近づくといびきが聴こえるとか。この小枝を煎じると夜泣きの薬になるそうです。

日本一の狛犬と神楽殿

青銅製としては日本一の大きさを誇る狛犬を従えた神楽殿。太い注連縄が目につきます。この注連縄は出雲から職人さんを招いて作っており、重さは1トンとのこと。さすがは出雲大社の御子神ですね。社殿は三方切妻とよばれる様式です。非常にインパクトの強い社殿なのでこちらを拝殿と間違える方も少なくないようです。

立川流彫刻が施された拝殿

下社の拝殿も上社本宮と同様に諏訪様式とよばれる形式です。中央に門、左右に片拝殿を配した建築です。門には地元の宮大工である諏訪立川流の彫刻が施されています。諏訪大社の社殿は菜食や彫刻を施さない質素なものが主流なので異彩を放っています。髪者本宮とは異なり、拝殿の前まで行って拝むことができます。

諏訪大社・下社春宮見出し

秋宮から約1キロ離れた春宮。規模は秋宮に比べると少し規模も小さく、参拝客も少ないようです。しかし、この春宮が下社で最初に建立された宮なのです。現在は建物が多く見通すことができませんが、諏訪湖に面しているパワースポットです。上社に比べて土着性の薄い下社ですが、諏訪湖信仰の名残りを感じさせます。

下社春宮には毎年2月あら8月まで神様がいらっしゃいます。8月に脂神様が遷座する際には「御舟祭」が行われます。柴舟といわれる山車に神の依代とされるお翁と嫗の人形を載せて大々的に曳行します。なぜか2月の遷座は小規模に行われます。秋宮に比べると観光客も少なく閑静なのでのんびり散策するのにはおすすめです。

二股の杉が一本に・縁結びの杉

境内には杉木立が多く、林の中にいるようです。緑のパワースポットですね。石囲いの中に注連縄と幣が巻かれた杉があります。先は二股に別れていますが、根元は一本になっていることから縁結びの杉といわれています。夫婦円満や恋愛成就にご利益があるそうです。この近くに下社八本の御柱を運び込む木落し坂があります。

秋宮と対になる拝殿

神楽殿は秋宮に比べると小ぶりで、注連縄も小さいものです。神楽殿の背後にある拝殿は秋宮と対になる建築です。同じ設計で秋宮の立川流に対し同じ信濃の宮大工・柴宮長左衛門に競作させたのです。秋宮と春宮の彫刻を見比べてみるのもおすすめです。拝殿の先にはご神木である杉の木が立っています。

御柱祭の主役は上社と下社で32本の巨木見出し

御柱祭は正式には「諏訪大社式年造営御柱大祭」といい、寅年と申年の4月から6月にかけて行われます。3ヶ月に及ぶ大祭ですが、御柱となる樅の木の選定は2年前から始められています。御柱祭のときには四宮にある東西の宝殿の片方を建て替えて、神宝と神輿を遷座させます。御柱祭に限らず大きな祭礼中は交通規制が敷かれますので公共交通機関の利用がおすすめです。

御柱は長さ約17メートル、直径約1メートル、重量約10トンの巨木です。4月には切り出した巨木を里に曳き出す山出し、とくに御柱の上に氏子が乗って急坂を下る木落しは御柱祭のハイライトです。5月には華々しく街中を曳いて四宮に運び込む里曳きが行われます。祭りの様子は地元ケーブルテレビをはじめネット中継も行われます。

諏訪大社・御柱祭の起源見出し

御柱祭が現在のような大祭になったのは8世紀末ごろといわれています。それ以前から、諏訪地方では巨木を立てる祭りが行われていたと思われます。御柱についても古代の巨木信仰の名残り説や土着信仰であるミシャグジ神の依代説など多くの説があります。ミシャグジ神は塞の神といわれる境界を司る神ですので御柱は結界なのかもしれません。

日本では古来、祖霊は山におり周期的に里に降りてくるといわれています。お正月の門松は神迎えのために立てられます。御柱祭も7年ごとに山から新たな神を迎え、古い御柱の神には山にお帰りいただくという意味があるのかもしれません。いずれにせよ諏訪の人々が、この古い祭を守り伝えていく意志が御柱祭のパワーを支えているのでしょう。

古い御柱はどうなる?

御柱休めという儀式が行われます。御柱を普通の木に戻す儀式です。上社は八立(はちりゅう)神社の氏子が行い、古御柱祭とよびます。本宮の四本は八立神社に払い下げられ同社の御柱になります。下社は春宮の二本が下諏訪町に払い下げられます。残りは観光用や諏訪大社のお守りに使われたりします。御柱のお守り、参拝記念におすすめです。

諏訪大社・上社の御柱祭見出し

木落しに川渡り:山出し

上社の御柱の特徴はV字型のめど梃子です。これに綱をかけ左右に揺らすことで抵抗を低くして曳きやすくします。この上にも氏子が乗りおんべ(御幣)といわれる房で引き手に指示を出します。曳行の順番は本宮一、前宮一、本宮二の順番で前宮四の御柱が最後尾です。初日は木落し坂まで曳航します。

2日目の最初のハイライトは木落しです。斜度27度の急坂を氏子を載せた御柱が一気に下るさまは見事です。木落しの次に待っているのが宮川の川渡りです。御柱を宮川の雪解け水で清めるという意味もあるそうです。川幅40メートルを渡りきった御柱は御柱屋敷に安置され里曳きを待ちます。8本もの御柱がすべて到着するのは3日目の夕方です。

華やかなお祭り:里曳き

里曳きは本宮一から四まで、前宮一から四までの順で出発します。御柱の出発とともに本宮からは迎えのお舟が出発し、本宮一の御柱と合流します。また警護の役割を担う騎馬行列は本宮地元の氏子が担当します。ほかにも花笠や長持ち行列なども出て、華やかに盛り上がります。2日間かけて境内に安置されます。

最終日は御柱を立てる建御柱が行われます。めど梃子をはずし、御柱の頭を三角錐に切り落とす冠落しを行います。御柱にワイヤーを巻き付け掛け声に合わせて氏子連を載せた御柱が立ち上がります。最先端の氏子が御幣を取り付け、大木が神になります。翌日には御柱の根元を大鎚で叩いて固める御柱固祭、6月には宝殿遷座祭が行われ終了となります。

諏訪大社・下社の御柱祭見出し

下社の場合は地区ごとに担当する御柱が決まっています。さらに山出しと里曳きは違う地区が担当します。伐採は御柱年の1年前に下諏訪町の東俣国有林で行われます。以前は伐採地から山出ししていましたが、傾斜がきつく事故が多かったため現在の棚木場に変更されました。伐採が早いため御柱の重さは最大で8トンです。

35度の坂を駆け下りる:山出し

下社の御柱にはめど梃子はついていません。曳行の経路が狭隘なため左右に張り出しためど梃子を付けることができないのです。従って下社の御柱は木そのものです。山出しの出発は上社の数日後に2日にかけて行われます。初日は春宮四、春宮三、秋宮二、翌日は秋宮四、春宮二、春宮二、秋宮三、秋宮一の順に曳き出されます。

下社山出しの圧巻は木落しでしょう。傾斜35度長さ100メートルの急坂を氏子を載せた丸太状の御柱が滑り落ちるのです。一般にテレビや新聞で紹介されるのは下社の木落しです。木落しは3日間に渡って行われ、一番大きい秋宮一が最後に落とされます。そのあとは注連掛に安置され、四隅に白樺を立て注連縄で囲って安置されます。

春宮で2度めの木落し:里曳き

下社では里曳きの前に宝殿遷座祭が行われます。里曳きは春宮一〜四、秋宮一〜四の順に曳き出します。山出しと里曳きで担当が違うため、連絡ミスで柱の表裏を間違えるといったトラブルもあったそうです。8本の御柱はその日のうちに春宮に到着し木落し坂で最後の木落しをします。春宮一の御柱はすぐに立てられます。

秋宮の4本の御柱は翌日、春宮を出ます。上社と同様に騎馬行列や長持ち、太鼓など神賑いとよばれるお祭りが繰り広げられます。最終日には秋宮の建御柱が行われます。同じ諏訪大社でも上社と下社では日程だけでなく、祭りのシステムも違いが目立ちます。

小宮御柱祭見出し

諏訪大社の御柱祭にあわせて全国の諏訪神社をはじめ諏訪地区では八幡社や熊野社などでも御柱を立てる祭りが行われます。これらの祭りを総称して小宮祭といいます。諏訪の御柱祭は氏子しか参加できませんが、神社によっては一般の人の参加を許可しているところもあるようです。

塩尻にある信濃国二宮の小野神社の御柱祭は衣装がきらびやかで、おんべも大きく見栄えがすることで有名です。小野神社は諏訪大社と同様に建御名方神を祀っています。伝承によると洩矢神に諏訪入りを阻まれた建御名方神がしばらくこの地に留まっていたとされています。

上社から下社に運ばれた温泉見出し

諏訪地方には多くの観光客が温泉をめざして集まります。下諏訪は甲州街道と中山道が合流する要衝ですから古くから観光地として人気がありました。多くの旅人や観光客の身も心も癒やしてきた諏訪の温泉ですが、ここにも諏訪大社の神様が関係しています。

ある時、諏訪大社の夫婦神が喧嘩をしてしまいました。怒った妃神が上社から下社にお移りになるとき、お気に入りの明神湯を化粧用に綿に染み込ませて湯玉にしてお帰りになりました。その途中で滴が落ちたところが上諏訪温泉、下社について湯玉を置いたところが下諏訪温泉といわれています。

上社のお湯が源泉の上諏訪温泉見出し

上諏訪温泉は民宿なども含めると40軒の宿泊施設がある屈指の観光地です。国の重要文化財である片倉館は昭和3年に製糸業で栄えた片倉財閥が地域住民のために建てた保養施設です。千人風呂とよばれる大浴場は大理石造りの見事なもので、立ち寄り温泉としておすすめです。

諏訪湖間欠泉センターは約1時間おきに噴出する温泉を見ることがでる観光スポットです。諏訪大社周辺では本宮の近くに神宮寺湯という足湯があり、本宮を訪れた観光客が立ち寄ります。同じく本宮近くの明神湯源泉は飲むことができます。健康が気になる方にはおすすめ。本宮の手水のことではないのでご注意を。

下社の湯玉から湧いた下諏訪温泉見出し

下諏訪温泉には約20軒の旅館があります。かつては下諏訪宿として交通の要衝だったため元本陣の宿など昔ながらの街並みを楽しむことができます。鉄道開業後は温泉街として観光を担っています。おすすめは銭湯めぐり。温泉街には10軒の外湯があり、さまざまな温泉を楽しむことができます。

外湯の中には江戸時代から続くところもあります。その中でも八坂刀売神が湯玉を置いたとされる綿の湯が最も有名でしたが、現在は入浴施設は存在せずモニュメントが残っています。この湯は心の汚れた者が入ると濁るという伝説があります。温泉は現在でも湧き出しており近辺の旅館では綿の湯を引き込んでいるところもあります。

湖上に現れる上社から下社への道見出し

諏訪湖が前面氷結する真冬、湖上に氷の亀裂ができるのを御神渡りといいます。上社の男神が下社の妃神の元に通った足跡とされています。ですから上社から下社の方角にできるのが正しい御神渡りだそうです。御神渡りが観測されると御神渡神事が行われます。この神事は諏訪市の八劔(やつるぎ)神社によって行われます。

御神渡りが複数できた場合はできた順に一之御神渡り、二之御神渡りと呼び、二本が交差する場合を佐久神御神渡りといいます。自然現象としての御神渡りは昼夜の寒暖の差によって氷が膨張して起きるものです。近年は温暖化により発生が難しくなっており、2012年と13年に2年連続で出現して以来、見られていません。

上社周辺のパワースポット見出し

守屋山

諏訪大社上社本宮のご神体山とされる守屋山ですが、本宮から望むことができません。諏訪大社では公式には拝殿の背後にある宮山をご神体としています。とはいえ、昔から信仰を集めてきた山であり、パワースポットであることには違いありません。建御名方神の前にこの地を治めたされる洩矢神にも通じる名前です。

前宮周辺の古墳群

前宮の周辺には多くの古墳が存在します。山や湖から糧を得て古来から多くの人々が生活していたことをうかがわせます。まさにパワースポットですね。諏訪大社の摂社・末社以外の土着神を祀った祠も多く残っています。前宮の中にも古墳が隠されているという言い伝えもあります。

下社周辺のパワースポット見出し

万治の石仏

よろず治まるといわれる石仏です。下社春宮に石の鳥居を奉納する際、石工がノミを入れたところ石から血が流れ出ました。驚いた石工はこの石に阿弥陀如来を刻んだとされています。岡本太郎氏も絶賛したといわれるこの石仏、春宮にお参りの際には足を伸ばすことをおすすめします。近くの売店ではミニチュアの石仏も売っています。

いいなり地蔵

秋宮の近くにはどんな願いでもきいてくれる、いいなり地蔵があります。元々は上社本宮の神宮寺の境内にあったのですが、廃仏毀釈で神宮寺は廃寺、お地蔵さんは荻倉の薬師堂に移されました。ところが毎日、少しずつ諏訪大社の方角に動き出したので地元の人々が「明神様の近くに」ということで秋宮の裏に移したとのことです。

ハイブリッドな信仰の諏訪大社見出し

諏訪大社のパワースポットと歴史、神々についてご紹介しましたがいかがでしたか?昔から日本人は糧を与えてくれる自然を神としてあがめてきました。屈指のパワースポットである諏訪の人々は時代が変わっても古代からの神や新しく来た神を信仰興し伝統を守ってきました。清浄な空気があふれる諏訪大社を訪れてみませんか?

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