アメリカのおすすめ国立公園10選！桁違いなスケールの絶景を楽しもう

アメリカ合衆国には、広大な国土の中に59もの国立公園が存在します。気候や地形なども様々で、砂漠のような乾いた土地から、1年じゅう雪が残る山々など、地域によっても様々な見どころがあります。その中でも自然の絶景を楽しめる国立公園をご紹介します。

アメリカ合衆国のアイダホ州・モンタナ州・ワイオミング州にまたがるイエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)は、1872年に世界で初めて国立公園に指定されました。8980㎢にもわたる広大なイエローストーン国立公園の中には、ガイザー(間欠泉)やホットスプリング(温泉)などの地熱によって起こる自然現象が観光の目玉になっています。

イエローストーン国立公園はアメリカの国立公園の中でも特に人気があり、毎年世界中から多くの観光客が訪れます。300以上の間欠泉と290以上の滝があり、壮大なスケールの絶景はアメリカの国立公園ならではのものです。公園内のイエローストーン湖は北アメリカでもっとも大きい標高が高い湖です。

イエローストーン国立公園には9つのビジターセンターとキャンプサイト、標高が高いためにスキー施設も整備されています。公園内は動植物の種類も豊富で、1700種の樹木やイエローストーンバーベナという、イエローストーン国立公園でしか見ることが出来ない花もあります。

ヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)アメリカ合衆国のカリフォルニア州東部にあるシエラネバダ山脈の山麓に位置します。3081㎢の広大なスケールのヨセミテ国立公園の中でも特におすすめなのが、グレイシャーポイント(Glacier Point)というビューポイントで、そこからは氷河の浸食によって造られた絶景を見ることができます。

グレイシャーポイントはヨセミテバレーの淵、標高約2200mの場所に位置するため、周囲の山々や谷を流れる滝などを眺めることができます。グレイシャーポイントに通じる道は、毎年5月か6月から10月か11月の間しか開いていないので、冬場のアクセスはスキーかスノーシューのみになります。

ヨセミテ国立公園には数多くの絶景スポットやランドマークが存在しますが、エル・キャピタン、ハーフドーム、センチネルロックなどの岩峰は、景観を楽しむ観光客だけではなく、登山やロッククライミングのスポットとしても人気があります。雄大なスケールのヨセミテ滝は、落差739mと公園内で一番高い滝で、雪解けで水量が増す3月がおすすめの季節とされます。

アメリカ合衆国のアリゾナ州北西部に位置するグランド・キャニオン国立公園(Grand Canyon National Park)は、アメリカの国立公園の中でも2番目に多くの観光客が訪れる国立公園です。約5000㎢の公園の中に流れるコロラド川の浸食によって造られた大渓谷は世界的に有名で、その壮大なスケールの絶景を見るために世界中から観光客が訪れます。

グランド・キャニオン国立公園は、コロラド川を挟んでサウス・リムとノース・リムとに分かれています。ノース・リムはサウス・リムよりも遠く小さいために、サウス・リムほどの観光客は訪れませんが、車などでアクセスが可能なビューポイントがいくつかあり、キャニオンを流れるコロラド川の絶景を見ることが出来ます。

サウス・リムはノース・リムよりアクセスが簡単で、観光用の施設も整備されていて、ホテルやロッジなどの宿泊施設もサウス・リムに沿ってあります。サウス・リムにはいくつかのビューポイントがあり、特に東端のデザート・ビュー・ポイントからは、多彩な絶景を楽しむことができます。

アメリカ合衆国のワイオミング州北西にあるグランド・ティートン国立公園(Grand Teton National Park)は、64㎞も続くティートン山脈の3000mを超える山々を含む1300㎢の国立公園です。イエローストーン国立公園の南約16㎞に位置し、イエローストーンと同様の生態系で動植物の種類も豊富です。

グランド・ティートン国立公園には数多くの湖や川があり、中でも一番大きいジャクソン湖は長さ24㎞、幅8㎞、最大深度は134mというスケールの大きさです。近隣の街・ジャクソンから公園までそれほど遠くないため、宿泊施設なども多数あります。

アメリカ合衆国のユタ州南西部にあるザイオン国立公園(Zion National Park)は590㎢の面積で、ヴァージン川の北に長さ24㎢、深さ800mのナヴァホ砂岩でできたザイオン渓谷があります。見どころは、自然の浸食によってできたコロブ・アーチや、ヴァージン川ノースフォークの一角にあるナロウズで、ガイド付きのツアーで行くことができます。

ザイオン国立公園は地形も様々で、砂漠エリア・河岸エリア・森林エリア・針葉樹の森エリアに分かれていて、エリアによって動植物の種類も様々です。2つあるビジターセンターのうちのの一つ、ザイオン・ビジター・センターは、最寄りの街スプリングフィールドのすぐ近くにあり、主要道路の先にはザイオンの歴史に関する展示がある博物館があります。

アメリカ合衆国の北部、モンタナ州にあるグレーシャー国立公園(Glacier National Park)は、カナダとの国境をまたいで約4000㎢という広大な自然を誇る国立公園です。ロッキー山脈に位置する公園は「大陸の頂上(Crown of the Continent)」とも呼ばれ、主に森林・山・川・湖や、氷河によって削られた絶景が見どころです。

グレーシャー国立公園の生態系は昔のまま変わっていないということで、動植物は国立公園になった時点とほとんど変わっていないそうです。セント・メアリー湖とマクドナルド湖を結ぶ道路(Going-to-the-Sun Road)には多くの見どころが点在していて、ヘアピンカーブの道路は夏の間の人気ドライビングコースになっています。

アメリカ合衆国のユタ州南西部にあるブライス・キャニオン国立公園(Bryce Canyon National Park)は、名前はキャニオン(渓谷)となっていますが、実際には自然の浸食によって造られた円形劇場の地形の中に立つ土柱が大きな特徴です。13か所あるビューポイントからは、違った角度から円形劇場の絶景を見ることができます。

ブライス・キャニオン国立公園にはハイキングコースがいくつかあり、その中でも初級者向けのリム・トレイル(Rim Trail)は円形劇場の中を歩くかたちで、土柱を見上げながらのハイキングができます。ブライス・キャニオン一一帯は北アメリカの中で星空の美しさで知られ、7500ほどの星々を裸眼で見ることができます。

アメリカ合衆国のカリフォルニア州、シエラネバダ山脈の南側にあるセコイア国立公園(Sequoia National Park)は、南側に隣接するキングス・キャニオン国立公園(Kings Canyon National Park)と一つの単位の公園と数えられることもあります。公園の中で一番有名なのは、「シャーマン将軍の木」というセコイアの巨木で、世界で一番大きい木とされています。

「シャーマン将軍の木」があるジャイアント・フォレストには、世界の巨木10本のうち5本があり、公園の景観はヨーロッパからの白人定住が始まる前の景色のままだと言われています。セコイア国立公園にはクリスタル・ケーヴという洞窟もあり、大理石のように輝く洞窟にはガイド付きのツアーでも行くことができます。

アメリカ合衆国のコロラド州北部にあるロッキー・マウンテン国立公園(Rocky Mountain National Park)は、大陸分水嶺(Continental Divide)が東西に走り、ロッキー山脈の山々の壮大なスケールの絶景を楽しむことが出来ます。大陸分水嶺を超えて続く最高標高3279mのトレイル・リッジ道路は、舗装された幹線道路としてはアメリカ合衆国で一番高い場所にあります。

ロッキー・マウンテン国立公園は場所によって地形や生態系が全く違うエリアに分かれています。ハイキングコースも湖、滝、山などの目的地があり、初級者から上級者まで楽しむことができます。登山が可能なフラットトップ・マウンテンの標高は2800m超で登山も大変ですが、頂上からのスケールと絶景がハイカーに人気のスポットです。

アメリカ合衆国の北西部ワシントン州にあるマウント・レーニエ国立公園(Mount Rainier National Park)は、標高4392mの成層火山レーニエ山を中心に広がる国立公園です。ビジターセンターがあるパラダイス地区は、公園内でも最も観光客が多いエリアで、1916年に建てられたパラダイス・インは歴史的建造物に指定されています。

マウント・レーニエ国立公園の見どころはパラダイス地区から見ることができる氷河やナラダ滝などで、他の国立公園と同じくハイキングコースがあります。公園内には数百種の高山植物があり、夏になると色とりどりの花畑の中を走り回る野生のシカなどを見ることができます。

アメリカ合衆国の国立公園を10か所集めてみましたが、とにかく自然が創り出す絶景とそのスケールには圧倒されます。国立公園のいくつかは世界遺産にも登録されていて観光客も多いので、ツアーやシャトルバスなどを利用すれば効率的に見て回れるのではないかと思います。