アメリカの独立記念日特集！歴史や各地で開催のイベント・花火をご紹介！

アメリカ合衆国の独立記念日、7月4日は1年の中でもクリスマス、感謝祭と並ぶ大きなイベントです。アメリカ全土、大都市から地方の町までそれぞれ色々なイベントが催されますが、中でも一番の見どころは独立記念日のクライマックスである花火の打ち上げです。こちらでは特に大都市の人気イベントをご紹介します。

18世紀にはアメリカにはイギリスからの入植者によって13の植民地が作られました。フランスとの「フレンチ・インディアン戦争」の為に財政的に苦しくなったイギリスは、植民地への課税の強化を図りました。それに対して植民地は、「代表無くして課税なし」という有名なスローガンを掲げて反発しました。

1773年には「ボストン茶会事件」が起き、アメリカ独立への気運が高まり、1775年についにアメリカとイギリスが武力衝突が起きました。1776年にアメリカの大陸議会は独立宣言を採択し、アメリカとイギリスの間で独立戦争がはじまりました。現在のアメリカで祝われる独立記念日は、「独立宣言を採択した日」である7月4日となっています。

アメリカ合衆国ペンシルバニア州のフィラデルフィアは、独立戦争時にはアメリカ建国の父と呼ばれる人々が集う場所で、独立宣言の草案が作られたということもあり、アメリカ発祥の地とされています。そんな歴史のあるフィラデルフィアでは独立記念日のイベントも盛大で1週間も続きます。

フィラデルフィアの独立記念日のイベントは6月29日に始まり7月4日まで続きます。街中の博物館が日替わりで無料で開放され、ホーギー(Hoagie)という長い硬めのパンを使ったサンドイッチが無料で配られたりします。シティ・ホール前の広場では、独立記念日の限定ビールを飲むことができるビアガーデンもオープンします。

フィラデルフィアのウォーターフロント・エリアのペンズ・ランディング(Penn's Landing)ではオーケストラの演奏、夜のマーケットではタコスやピザなどの売店や地元のビールなども味わえます。独立記念日の前夜、7月3日にはフィラデルフィア歴史地区でストリート・パーティーが催されます。大人から子供まで楽しめるアクティビティやイベント、コンサートなどでお祝いムードが盛り上がります。

7月4日にはお祭りムードも最高潮に達して、1日中色々な場所で色々なイベントが催されます。独立記念日のパレードではマーチングバンドや軍隊バンドなどの演奏とともに、星条旗を掲げてフィラデルフィアの街を行進していきます。夜にはクライマックスの花火が打ち上げられます。花火は1週間のうちに何回かありますが、7月4日のものが一番の人気の見ものです。

アメリカ合衆国マサチューセッツ州の都市ボストンも、アメリカ独立戦争で重要な役割を果たしました。独立戦争の象徴的な事件とされる「ボストン茶会事件」が起きた街であり、現在では「フリーダム・トレイル」という歴史散歩のルートでゆかりのある場所を見て回ることもできます。

ボストンでは独立記念日までの数日間で色々なイベントが行われます。「ボストン・ハーバー・フェス(Boston Harbor Fest)」では5日間にわたってコンサートが催され、オーケストラからポップ、フォークなどのミュージシャンが出演します。その他にも独立記念日に関するアクティビティやクルーズなど、大人から子供まで楽しめるイベントが多くあります。

7月4日には、シティ・ホールでの星条旗掲揚に始まり、独立戦争で命を落とした人々が眠る墓地へのパレードは旧マサチューセッツ州会議事堂へと続きます。旧マサチューセッツ州会議事堂では、独立記念の歴史の象徴である1776年の再現としてバルコニーから独立宣言が読み上げられます。メイン・イベントは大物ミュージシャンが出演するコンサートと、それに続く20分以上も続く花火の打ち上げで幕を閉じます。

ワシントンDCはアメリカ合衆国の首都であり、1800年に連邦議会が初めて議会を開いた歴史的な場所ということで、アメリカ独立期に大きな役割を果たしました。ワシントンDCでも独立記念日に向けて数多くのイベントが色々な場所で行われますが、まずは国立公文書館で独立宣言・アメリカ合衆国憲法・権利章典のオリジナルを見に行くのもおすすめです。

スミソニアン博物館ではフォークフェスティバルが無料で開催され、様々なパフォーマンスを楽しむことができます。独立記念日にはコンスティテューション・アヴェニューから独立記念日パレードが始まります。パレードにはマーチングバンド、軍隊バンド、山車、国賓や有名人などが参加して、ワシントンDCの街を練り歩きます。

アメリカ合衆国議会議事堂の西側の芝生では、「キャピトル・フォース(Capitol Fourth)という独立記念日を祝う人気の無料コンサートが開かれます。アメリカ国歌の演奏で始まるコンサートにはナショナル・シンフォニー・オーケストラとともに有名ミュージシャンが出演します。クライマックスは、チャイコフスキーの「1812序曲」の演奏とともに大砲が撃たれ、花火の打ち上げに続きます。

アメリカ合衆国の文化の中心地ニューヨークでも、独立記念日に向けて数々のイベントが催されます。屋内外の音楽イベントは有料から無料まであり、音楽もクラシック、50年代の音楽からナイトクラブまで様々なパフォーマンスが目白押しです。ニューヨークヤンキースも独立記念日をまたいで数日続けて試合をします。

ニューヨークの独立記念日で一番有名なのが、メイシーズの独立記念日の花火(Macy's 4th of July Fireworks)です。メイシーズはニューヨークにある巨大百貨店で、独立記念日だけではく、感謝祭やクリスマスなどのイベントのスポンサーもしています。メイシーズの花火は30分続き、4万発の花火が打ち上げられます。

マンハッタンとブルックリンの間のイースト・リバーで行われるメイシーズの花火を見るために、ニューヨークでは屋根の上のパーティー(RoofTop Party)が催され、バーベキューをしながら花火を見るのが人気になっています。花火を見るためのハドソン川のクルーズも人気があり、選択肢は様々です。

アメリカの独立戦争といえばボストンやワシントンなどの東部の都市にゆかりがありますが、アメリカ全土でも東部と同じく盛大に独立記念日が祝われます。西海岸のサンディエゴでも、毎年恒例のビッグ・ベイ・ブーム(Big Bay Boom July 4 Firework)という人気のイベントが開催されます。

夜9時から始まる花火は、サンディエゴ湾に計画的に配置された何隻もの船の上から打ち上げられます。サンディエゴで一番大きい独立記念日のイベントということで人気があり、80万人以上が見物に訪れるそうです。その他にも、サンディエゴのレゴランドの花火や、サンディエゴ各地でパレード、花火、ピクニックなどのイベントが開かれます。

サンフランシスコの独立記念日は、人気観光スポットのフィッシャーマンズ・ワーフで大きなイベントが開催されます。ピア39ではライブ音楽や子供から大人まで楽しむことができるアクティビティの数々があります。夕方にはメインステージで有名アーティストのコンサートが開かれ、その後に花火の打ち上げがはじまります。

サンフランシスコの独立記念日の花火は主にベイエリアで行われます。フィッシャーマンズ・ワーフの他にも花火イベントが開催されますが、やはり一番人気なのはピア39のものです。サンフランシスコ湾には花火鑑賞のためのディナークルーズなどもあり、ゆっくり食事をしながら花火を楽しむこともできます。

アメリカ独立記念日のイベントで特に「パーティー」に重点を置くのがラスベガスです。7月4日には、ホテル、バー、カジノなどが赤・白・青にデコレーションされ、パレードはもちろん、その他にもプールパーティーやライブ音楽など様々なイベントが開催されてお祭りムード一色になります。

ラスベガスの独立記念日の花火で一番大きいイベントはホテル「シーザーズ・パレス」で催されます、古代ローマをテーマにしたホテルの、「シーザー・タワー」から打ち上げられる花火は10分間ほど続きます。その他にもラスベガス内のいくつかの会場でも、大きな花火が打ち上げられます。

アメリカ合衆国の東部から西部まで、人気観光地で開催される独立記念日のイベントはコンサートやパレード、バーベキューなど様々ですが、やはり一番人気があるのは花火です。高層階の建物やクルーズなど見物の仕方も色々あります。7月4日のアメリカでお祝いに参加するのも旅行の良い思い出になりますね。