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エローラ石窟群!インド旅行で外せない世界遺産!3つの宗教遺跡の見どころは?

エローラ石窟群!インド旅行で外せない世界遺産!3つの宗教遺跡の見どころは?
投稿日: 2017年6月23日最終更新日: 2020年10月7日

インドのエローラ石窟群は、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の3つの宗教の石窟寺院が一つの場所に存在していて、世界的にとても珍しい遺跡です。インド旅行で外せない世界遺産・エローラ石窟群への行き方や特徴、3つの宗教遺跡それぞれの見どころについてご紹介しています。

世界遺産のエローラ石窟群とは見出し

世界的に有名な遺跡のエローラ石窟群があるのは、インド・ムンバイの東側、アウランガーバード郊外です。デカン高原西部の岩山に34の石窟が並んでいます。古代三大宗教のヒンドゥー教石窟・仏教石窟・ジャイナ教石窟が一箇所に共存しているのが世界的に珍しいと言われています。世界遺産のエローラ石窟群の見どころをご紹介します。

エローラ石窟群の場所見出し

世界遺産・エローラ石窟群があるエローラ村は、ムンバイから東に約350㎞のマハーラーシュトラ州アウランガーバードからさらに約30㎞のところにあります。アウランガーバードはエローラ石窟群やアジャンター石窟群などの遺跡を訪れるための拠点となってます。ムンバイやデリーなどから多くの観光客が集まり、宿泊施設も充実しています。

エローラ石窟群へのアクセス方法見出し

エローラ石窟群への観光の拠点となるアウランガーバードには、国内線の空港があります。日本からはデリーやムンバイで乗り換えて、飛行機でアクセスすることもできます。鉄道を利用する場合、ムンバイからは寝台車を含めて毎日数本あり、約7時間ほどかかります。ムンバイからの夜行バスも1日に数本あり、所要時間は約10時間ほどです。

アウランガーバードからエローラ石窟群へのアクセス方法は、セントラルバススタンドからバスで約1時間です。日中は1時間に1本位の間隔で運行しているので便利です。時間がなければ、ムンバイやアウランガーバードからのツアーに参加するのもおすすめです。エローラとアジャンター双方を巡るツアーが人気で、効率よく見て回ることができます。

インド三大石窟とは?見出し

石窟とは石の洞窟のことで、アジャンター石窟群・エレファンタ石窟群・エローラ石窟群がインド三大石窟群とされています。いずれも世界遺産に指定されていますが、その中で規模が大きくてかつ美しいと言われているのがエローラ石窟群です。特にカイラーサナータ寺院は、世界最高峰の石窟建築として芸術的評価が高いことでも有名です。

ちなみにインド三大石窟群の中のエレファンタ石窟群は、ムンバイ沖のアラビア海に浮かぶエレファンタ島にあります。アジャンター石窟群は、アローラ石窟群同様にアウランガーバード郊外にあります。アローラ石窟群とアジャンター石窟群の双方とも観光する人が多く、各旅行会社でも両遺跡を巡るツアーが人気です。

エローラ石窟群の構成見出し

エローラ石窟群は、5世紀から10世紀にかけて建てられた34の石窟が集まっている遺跡です。石窟群は、岩山にそって約2㎞に渡って続きます。第1窟から第12窟が仏教石窟群、第13窟から第29窟がヒンドゥー教石窟群、第30窟から第34窟までがジャイナ教石窟群です。そしてほぼこの並び順で開窟されたと考えられています。

エローラ石窟群で中心的存在と言えは、ヒンドゥー教の第16窟・カイラーサナータ寺院です。地上の寺院を再現した究極の石窟寺院でした。9世紀にはジャイナ教石窟群でこのカイラーサナータ寺院を小規模にしたようなチョーター・カイラーサナータが作られましたが、その後インドでは石窟寺院の造営は下火となり、やがて終焉を向かえました。

エローラ石窟群と3つの宗教見出し

古代のインドでは、アーリア人の侵略に伴ってバラモン教が広まりました。その後、カースト制度やバラモン教の教えに批判的な立場を取る仏教やジャイナ教がインドで発祥し、広まりました。ヒンドゥー教は、バラモン教と民間信仰が同化して生まれ、紀元後の4,5世紀には仏教の勢いを凌ぎ、インドの民族宗教としての立場を確立しました。

現在のインドでは、国民の約78%がヒンドゥー教徒で、仏教徒は約0.7%、ジャイナ教徒は約0.4%です。その他には、イスラム教徒が約14.2%、キリスト教徒が約2.3%、シク教徒が約1.7%です。仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教・シク教はインド発祥の宗教で、ヒンドゥー教とジャイナ教はインド特有の宗教でもあります。

エローラ石窟群には仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教の3つの宗教の石窟が近接し、中には同時期に作られ、それぞれ影響を与え合ったものもあります。異なる3つの宗教が対立することなく、一つの場所で共存しているのがエローラ石窟群の特徴です。世界的に見ても大変珍しい遺跡で、当時のインドの他宗教に対する寛容さを感じることができます。

エローラ石窟群の見どころ①仏教窟見出し

12窟の仏教石窟群

エローラ石窟群の中で一番古い遺跡が仏教石窟群です。12の仏教窟はヴィハーラ窟とチャイティヤ窟という2つの石窟のタイプに分かれます。前者は修行僧が瞑想しながら生活する僧房で、エローラの仏教窟の大半がこのタイプになります。瞑想室の他に台所や寝室なども作られています。後者は菩薩や仏陀の像が彫られている本堂のようなものです。

第10窟ヴィシュヴァカルマ窟

仏教石窟群の中で一番の見どころが第10窟のヴィシュヴァカルマ窟です。インドの代表的な仏教遺跡として有名です。この石窟はチャイティヤ窟で、寺院として機能していたようです。後期の仏教窟の特徴であるストゥーバ(仏塔)を背にし、仏陀が静かに鎮座しています。天井は高いドーム状で声が反響し、読経の音響が心地よいそうです。

エローラ石窟群の見どころ②ヒンドゥー教窟見出し

17窟のヒンドゥー教石窟群

第13窟から第29窟まで17窟のヒンドゥー教石窟が続きます。こちらは7世紀頃から作られ始めたと言われています。仏教窟の多くが僧院として機能していたのに比べ、ヒンドゥー教石窟では神々を祀る神殿として作られています。そのためにヒンドゥー教石窟の彫像は立体的でダイナミックなものが多いのが特徴です。

第16窟カイラーサナータ寺院

エローラ石窟群の中で、もっとも圧倒的なのが第16窟のカイラーサナータ寺院です。元々そこにある岩山を上から彫刻し、高さ32mもの建物を作り上げています。石造の建造物は他にもたくさんありますが、カイラーサナータ寺院のように一つの岩からできている建物は他にはなく、奇跡の石造建築と言われています。

カイラーサナータ寺院は、ラーシュトラクータ朝の君主クリシュナ1世が、シヴァ神が住むと考えられているヒマラヤのカイラス山をイメージして作らせたそうです。ちなみにカンボジアのアンコールワットやインドネシアのボロブドゥール遺跡もカイラス山をイメージして建築されています。

カイラーサナータ寺院は3階以上ある多層構造で、2階層には中庭があり、いくつかの空中回廊も以前は存在していました。そんな壮大な寺院の天井や壁面は神々の彫刻や神話の一場面を描いたレリーフで埋め尽くされています。100年以上かけてノミとカナヅチで岩山を彫り続けたところに、想像を絶する信仰心の強さを感じます。

第29窟ドゥマル・レナ窟

ヒンドゥー教石窟の中で次に有名なのが、ヒンドゥー教窟最後のドゥマル・レナ窟です。カイラーサナータ寺院を凌ぐほどの規模の大きながあります。聖室の壁には神々の彫像が有り、さらに聖室の中央にはシヴァ神の象徴であるリンガ(男根)が祀られています。ヒンドゥー教石窟の彫像のダイナミックさを堪能できます。

エローラ石窟群の見どころ③ジャイナ教窟見出し

5窟のジャイナ教石窟群

3つの宗教石窟群の中で一番新しいのがジャイナ教石窟で、9から10世紀頃につくられました。ジャイナ教石窟は、中庭の神殿とそれを囲む石窟寺院群で構成され、現在のジャイナ教寺院の原型と言われています。カイラーサナータ寺院から約1㎞離れているため、シャトルバスがあります。彫刻の密度が高く、芸術性の高さが見どころの一つです。

第32窟チョーター・カイラーサナータ

チョーター・カイラーサナータとは小カイラーサナータという意味です。石窟の中は綺麗な神殿になっていて、ジャイナ教石窟群の中で代表的存在です。2階から第33窟の2階が繋がっていて、さらに第33窟と第34窟も繋がっているという、複雑な構造になっています。天井の蓮の花の彫刻も美しく、繊細で華麗な雰囲気が特徴です。

エローラ石窟群に行ってみよう見出し

エローラ石窟群の見どころをご案内しましたが、いかがでしたか。ノミとカナヅチを使って岩山を削って奇跡的に作られたエローラ石窟群は、神秘的な雰囲気が満ち溢れています。芸術作品としても評価の高い、世界遺産・エローラ石窟群は、インド観光では欠かせません。ムンバイから少し足を伸ばし、是非インドの神秘に触れてみてください。

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投稿日: 2017年6月23日最終更新日: 2020年10月7日

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