糖葫芦(タンフール)ってなに?
Language exchange!Chines food. called 糖葫芦 pic.twitter.com/C1vYSoOfs1
— April (@LemonShuang) March 20, 2017
糖葫芦(タンフール)とは、中国北部の北京・天津周辺が発祥の冬のお菓子です。串に刺したサンザシに飴がけをしたものです。糖葫芦は冬になると屋台や路上、デパートの入口など至るところで売られます。「サンザシ飴」や「冰糖葫芦(ビンタンフールー)」とも呼ばれ、見た目も味も日本のりんご飴と似ています。そんな糖葫芦を紹介していきたいと思います。
糖葫芦に使われているサンザシってなに?
糖葫芦・サンザシ飴に使われるサンザシとは、中国北部原産のバラ科の落葉低木です。赤く熟す果実は、小さいりんごのようで、生薬・果実酒・ドライフルーツにも使われています。ヨーロッパではハーブとして幅広く使用されています。整腸作用がありビタミンやミネラル、カルシウムも豊富で栄養価値が高く美容効果も期待されています。
糖葫芦の大きさや値段は?
露天や屋台で売られているサンザシを使った糖葫芦の値段はとても安く、1串約2元から5元(日本円で約30円から90円)が相場です。1串にサンザシが6個から8個刺さっているのがスタンダードです。この写真のようにサンザシに切れ目が入っているものは種が取られているタイプで食べやすいですよ。種が取られていないタイプも売られています。
サンザシ以外を使った糖葫芦もたくさん
天津で冬の代表的なおやつ、糖葫芦はサンザシ飴とも言われていますが、サンザシ以外の果物や野菜を飴がけにしたものを、屋台などで見かけるようになりました。カラフルな屋台にはキラキラと飴がけされたイチゴやみかん、スターフルーツやドラゴンフルーツなどが串に刺されています。Instagram映えする糖葫芦は天津の女性に人気です。
オーソドックスなサンザシ飴に少しアレンジを加えたものも人気です。小腹が空いた時には、ごま餅がおすすめです。甘酸っぱいお餅が味わえ、お腹いっぱいになりますよ。クルミやナッツを挟んだヘルシー系やミニトマトの飴がけも甘酸っぱくて美味しいと評判です。あんこを挟んだサンザシ飴も、あんこがサンザシの味を際立たせ絶妙!です。
こちらの糖葫芦は、山芋とサンザシを飴がけにしたものです。サンザシは山芋が抜けないように下についているようです。蒸かしてホクホクになった山芋と甘酸っぱいサンザシの飴がけは昔からの定番です。天津では蒸かした山芋を使って作るスイーツもあり、スイーツの材料としては一般的です。日本でいう大学いも的なイメージでしょうか。
この季節になると「糖葫芦」、サンザシ飴を売る屋台が出てきます。糖葫芦はサンザシのほか、山芋やイチゴ、ミカン、バナナなど飴として食べるのが問題ないものが多いんですが、ハルピン工程大学では、きゅうり、手羽先、青唐辛子、カモの首、タマネギなど、ちょっとおかしなものも売られているとか。。 pic.twitter.com/jrHBtV9xbq
— けろっと (@kerotto) October 30, 2016
こちらの糖葫芦は、冬になると大学のキャンパスに登場する屋台で売られています。サンザシ飴や果物を使った糖葫芦に交じって、ゴーヤや激辛麺など個性的な食材が飴がけになって並びます。価格は日本円で約80円から160円と少し高めのものもありますが、チャレンジャーは後を絶たず「外はカリッと甘く、中は辛くて刺激敵」と人気です。
どこに行ったら糖葫芦は買えるの?
主には路上とか
冬になると路上にサンザシ飴の屋台を見かけます。ほとんどの屋台は、飴がけになった糖葫芦から好きなものを選んで買うスタイルですが、中には好きな果物を組み合わせ、オーダーメイドで作ってくれる屋台もあります。注文をしてから飴がけしてくれる屋台など販売スタイルも様々です。1つ1つビニール袋に包まれているタイプもあります。
タ~~~~~~ンフル!(糖葫芦)#北京 ?#1996年 pic.twitter.com/1PyRolCzsk
— ニコマル (@nico_mapp) May 1, 2017
市場や道路でも、サンザシ飴を持って立っている人や自転車の背中にサンザシ飴を大量に乗せている売り子さんをよく見かけます。売り子さんが「糖葫芦ー」と言うとサンザシ飴を買い求める人々で賑わい、あっという間に完売してしまうこともあるんですよ。天津の冬のおやつは大人にも子供にも人気で、男性も食べている姿をよく見かけます。
日本でも
大阪・天王寺公園で春節のイベントがあったんだ…。来年
— ポー (@PO_Eh_Oh) February 11, 2017
ここへ行けばタンフールが食べられるかも…! pic.twitter.com/Omoak7HQT7
日本では、りんご飴やいちご飴などのフルーツ飴は、お祭りなどで見かけても糖葫芦を見かけることはないですよね。1月に天王寺公園エントランスエリア『てんしばで』開催された中国の旧正月を楽しむイベント、「中国春節祭 in 大阪天王寺」で糖葫芦のブースが出展され、人気を集めていました。横浜中華街でも糖葫芦の目撃情報がありますよ。
糖葫芦のおすすめ食材はどれ?
これが本当の糖葫芦(タンフールー)! pic.twitter.com/AKSbglmOlI
— Yuki Monma (@monma_4869) March 1, 2017
糖葫芦には、サンザシ以外にもいろいろな果物などが使われています。ぶどうや黒豆、むかご(山芋の球芽)もあるんですよ。その中でも美味しいと評判なのは、イチゴやみかんです。果汁たっぷりジューシーで甘酸っぱい果物が、甘い飴との相性が良いと若い女性には特に人気です。キウイフルーツやパイナップルも甘酸っぱく、人気があります。
こんな糖葫芦もあるの?
糖葫芦は材料や形も年々進化し、カラフルでポップになっています。こんなにおしゃれな糖葫芦もあるんですよ。串に刺したサンザシ飴の入った鍋の中で高速回転させると、飴が細く伸びて絡まりフワフワパリパリになるんです。フランスの高級スイーツ店で買った飴細工のスイーツみたいですよね。いつもと違う食感をたのしめそうですね。
クラッシュしたサンザシにチョコレートをコーティングしたものです。丸いサンザシに比べてチョコレートが馴染みやすくなっています。果物とチョコレートの相性は抜群ですよね。チョコレートの甘さがサンザシの甘酸っぱさを際立たせていると人気急上昇中です。日本でもりんごにチョコレートをコーティングしたお菓子は人気がありますね。
海苔巻きです!天津もですが、中国のお寿司は酢飯を使わないので酸味はありません。海苔巻きの下には滑り止めのサンザシがついています。ご飯なのでお腹が空いているときにいいかもしれませんね。ご飯と飴の相性が気になりますが、日本でも甘いご飯を食べる地域はあるので意外と合うのかもしれません。見かけたら挑戦してみたいですね。
サンザシに砂糖がコーティングされている糖葫芦の進化バージョン「糖雪球(ビンタンシュエチュウ)」です。種入りサンザシが白くて甘いお砂糖に包まれています。砂糖が甘いので、酸味を強く感じるようです。お店によっては周りについている砂糖を、いちごミルクなどのいろいろなフレーバーから選ぶことができます。
家で糖葫芦を作ってみよう
山査子(サンザシ)は、中医学でもお馴染みの生薬ですが、この食べ方は中国で有名。糖葫芦と呼びます。これぞまさに夏祭りの「りんご飴」の元祖ですね。薬膳とか難しいこと考えず、ちょっと作ってみました。中国の庶民の手作りお菓子ですよ。 pic.twitter.com/YFzOGhAVxN
— 藤田康介 (@mdfujita) February 29, 2016
糖葫芦は家庭でも簡単に作ることができます。天津では糖葫芦は冬のおやつの定番で、子供のころにお母さんから作ってもらったという家庭も多いのではないでしょうか。お砂糖と串と果物があれば、すぐにでも作れてしまいそうですね。色鮮やかな糖葫芦は、プレゼントやホームパーティでも大好評ですよ。早速チャレンジしてみましょう。
サンザシの実は日本では手に入りにくいので、好きな果物やミニトマトなど使って作る糖葫芦がおすすめです。糖葫芦の作り方はとてもシンプルです。砂糖を糊状になるまで溶かし、串刺しにした果物に飴状になった砂糖液をからめます。オーブンシートの上や箱に刺し、飴が固まったら完成です。食紅を少し入れても色鮮やかに仕上がりますよ。
お土産にも糖葫芦は人気
糖葫芦はテイクアウトもできます。子供へのお土産やちょっとしたプレゼントにもぴったりで喜ばれます。お店や屋台でテイクアウトしたいと伝えると、大きなオブラートに包んでくれます。その上から細長い専用の紙袋に入れてくれるんですよ。直接袋に入れると飴がくっついてしまうので、オブラートは嬉しいサービスですね。
お土産やさんやスーパーなどでも気軽に購入ができる糖葫芦です。天津や北京の喜ばれるお土産ランキングにもよく登場している一品です。手軽に糖葫芦の味を伝えることができ、個装のため持ち運びにも便利ですよね。中国語で書かれたカラフルなパッケージも雰囲気があってかわいいと人気です。冷やして食べると美味しいですよ。
世界でみつけた糖葫芦
日本でみつけた糖葫芦です。お祭りや縁日などの屋台でよく見かける「フルーツ飴」です。キラキラと色とりどりでかわいいですね。以前はりんご飴やいちご飴が定番でしたが、最近ではいろいろな果物を見かけるようになりました。丸ごと1個使った柿もインパクトが強いですね。こちらのフルーツ飴も日本の若い女性に人気があります。
アメリカでみつけた糖葫芦は、お祭りやフェアーなど売られているりんごを丸ごと使ったお菓子です。「キャンディーアップル」と呼ばれ、ハロウィンでも大活躍です。りんごに飴やチョコレートをコーティングして、ナッツやマシュマロ、シリアルなどを派手にトッピングするのがアメリカンスタイルですよ。見た目も鮮やかで綺麗ですね。
歩きながら糖葫芦を食べてみよう!
中国北部の冬のおやつ糖葫芦を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。思わず笑ってしまう糖葫芦やびっくりするような思考を凝らした糖葫芦があり、新しい発見がありますね。糖葫芦を片手に街を歩けば街歩きもきっと楽しくなりますよ。天津や北京を訪れた際には是非、お気に入りの糖葫芦を見つけてくださいね。
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