世界遺産「黄山」って?
中国の山水画に出て来る景色、と言えばイメージして頂けるかと思います。「黄山」はまさにその景色が広がる所なのです。奇松、奇石、雲海などが織りなす絶景が見られる、中国で乃10大名勝地に選ばれている観光名所です。1990年にはユネスコから文化自然複合遺産として、世界遺産に登録されています。そんな「黄山」について詳しく調べてみました。
世界遺産「黄山」へのアクセス
【2017年6月23日杭州】今日は朝、タクシーで杭州東駅へ行き、高鉄で黄山北駅まで3時間半の旅!黄山は大雨だった!! pic.twitter.com/HnRJpFP31Q
— Suga Tsutomu (@chatabi2010) June 23, 2017
「黄山」は、上海から400㎞程の所に在る中国一の名山です。上海から飛行機で黄山へ飛んで、そこから車やタクシーで山麓のバスターミナルへ向かうのがお勧めです。そこからは専用のバスで15分程かけて、雲谷寺ロープウェイ乗り場へと向かいます。そこから一気に、標高1800mの「黄山」山頂へと向かいます。ロープウェイは朝一で並んでも1時間待ち位にはなるそうです。
ロープウェイで黄山へ。 pic.twitter.com/lkab2zYDvx
— トリ (@tori_9111) June 11, 2017
実は「黄山」アクセス登山口は二か所あって、「雲谷ロープウェイ」ともう一つ標高の低い処から乗る「玉屏ロープウェイ」があります。二つのロープウェイを乗り継いで山頂まで行く方法もありますので、お好きな方法で登られたら良いと思います。ちなみに2015年の情報ですが、「雲谷ロープウェイ」は片道80元だったそうです。日帰りされる方は、ぜひロープウェイをご利用されるといいと思います。
世界遺産「黄山」歩いて登れる?
1700~1800m級の山ですが、歩道は整備されていてアクセスし易くなっています。体力に自信のある方や、普段から山登りで足腰を鍛えてらっしゃる方は歩いて登る事も可能です。服装は特に登山用の靴などは必要なく、スニーカー等の歩き易い靴であれば大丈夫です。所要時間は約5時間、片道を歩いて片道はロープウェイを利用するのが便利かも知れませんね。日帰りではちょっとゆっくり出来ませんが、歩いて登る事は出来ます。
ロープウェイを使うにしても、歩いて登るにしても服装は動きやすいに越した事はありません。この様に絶好の写真撮影スポットが有れば、身軽な服装であれば躊躇する事無くトライ出来ますね。インパクトのある記念写真にも挑戦出来ます。何だかワクワクしますね。
世界遺産「黄山」で助け人
「黄山」では荷物を有料で山頂まで運んでくれる人もいるのです。バスターミナルに荷物を預かってくれる設備があるので、それを利用される事をお勧めします。でもうっかり預け忘れたり、重すぎて困った時にはこういうサービスを利用するのも一つの手です。「黄山」山頂へは車が入れませんから、食糧などの荷物を歩いて運ばなければならないのです。
世界遺産「黄山」の見所
天都峰
さすがに古来から『黄山を見ずして、山を見たと言うなかれ。』と言う名言があるのが頷ける光景ですね。「黄山」には無数の見所があるのですが、こちらは代表的な見所「天都峰」です。断崖絶壁の険しい岩肌が、迫りくる様な絶景ですね。世界遺産に登録されているのが納得出来る光景です。
飛来石
黄山、飛来石。確かに何処かから飛んできて刺さったような形。
— トリ (@tori_9111) June 12, 2017
霧が濃すぎて周りが見えない。 pic.twitter.com/kGb3VpEaZr
「黄山」の中には、沢山の面白い形の石や岩が有ります。こちらはまるで、何処からか飛んで来てポンとここに降り立った様な風情から「飛来石」と名付けられています。山の頂上に猿が座っている様に見える石など、様々な石が見られます。
迎客松
「黄山」はいくつもの峰から形成されています。その中の最高峰「蓮花峰」にこの「迎客松」があります。まるで訪れた客人を、手を差し伸べて出迎える様な風情からそう呼ばれています。中国全土や各国から、この名山を見ようと多くの人々がやって来るのを見越して、神様が用意した様な松ですね。
光明頂
多くの峰からなる「黄山」の中で二番目の主峰、「光明頂」からの景色を見ずして「黄山」の景色は語れないと言います。それ位この峰から見る景色は美しく雄大で、素晴らしいのです。ここからの景色を見れば、「黄山」が世界遺産に登録されている事に納得するのでは無いでしょうか。「光明頂」から辺りのスポットへのアクセスも良く、沢山のスポットを見て回る事が出来ます。
そして「光明頂」のもう一つの顔、ご来光があります。このご来光を見る為に、山頂の宿泊所に宿泊して夜を明かす人が沢山おられます。朝のアクセスロープウェイはかなり込んでいる様ですので、午後から登って一泊して次の日の朝のご来光を見るのがお勧めです。時間が許す方はぜひ、中国一の名山からのご来光を拝んで帰って頂きたいものです。日帰りの方は、時間が合えば夕日も眺めて帰って下さいね。
世界遺産「黄山」の雲海
「黄山」の見所の中に「雲海」が有ります。山の上からまるで海を見下ろす様な絶景です。岩肌や樹木の緑の間にモクモクと立ち込める白い雲を眺めていると、幻想的で日常を忘れてしまいそうですね。絵にかいた様な、とは正にこの様な景色の事を言うのではないでしょうか。山水画の様な、素晴しい中国を代表する絶景です。日帰りの方にも、ぜひ雲海を見るチャンスが有ります様にと思います。
一日一言(桑原武夫編)より:石濤
— Tomohisa Ono(小野智久) (@naopapa) August 23, 2013
(17~18世紀)
※明朝の皇族出の文人画家。亡国後、僧となって天下を放浪し、はげしい抵抗聖神を山水画に托した。これは「黄山八勝画冊」中の一つ。 pic.twitter.com/Y4t6l8sca6
山水画の様な景色が眺められる「黄山」ですが、山水画とは中国で発達した、独特の絵のジャンルの事です。自然風景の山岳や河水を描いたものが中心です。教科書等で初めて山水画の絵を見た時、こんな山があるのだろうかと疑問を持った事を覚えていますが、中国には本当にあったのですね。
世界遺産「黄山」にも≪愛の聖地≫
よく観光地には「愛の聖地」や「合鍵」等のスポットがあります。ここ中国の山水画の様に美しい、「黄山」にもその様な場所があるのです。恋人同士が二人でカギを掛け、そのカギを谷底へ投げるのです。これで二人の愛は永遠になると言う事です。なんと近くの売店でカギを販売していると言うから驚きです。
世界遺産「黄山」の名物
毛豆腐
山水画の様な「黄山」名物の一つ、「毛豆腐」は発酵してかが生えた様な見栄えになっています。お味の方は、ねっとりとして何処かチーズの味にも似ているそうです。中国には日本に無い珍しい食べ物が一杯ですね。ちょっと勇気が要りますが、その土地の名物を味わってみるのもいいと思います。
「黄山」には色々と名物が有るのですが、「黄山毛峰」と言うお茶をご紹介します。茶摘みが終わった茶葉は蒸されるのでは無く、高温で煎じます。摘んだ時の形状がそのまま残っている程高級な茶葉となり、白い産毛が残っている物ほど値打ちがあるそうです。なかなかスーパーマーケットでは、そういった茶葉にはお目にかかれないそうですよ。
抹茶餡の冰皮月餅と安徽省の緑茶・黄山毛峰。
— あきよん (@akiyon8) April 6, 2016
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「黄山毛峰」の美味しいお茶の入れ方は、85度から90度くらいのお湯を注いで15秒から20秒程置くと美味しく頂く事が出来ます。濃厚で芳醇な甘みがあり、それでいてスッキリとした美味しい高級茶です。グラスに茶葉を入れてお湯を注ぎ、ゆっくりと茶葉が開くのを目でも楽しみながら頂くと、より美味しく頂けます。
世界遺産「黄山」日帰り可能?
黄山翡翠谷。透明度が非常に高い大小の池が数百余り分布しており、山が映り込み翡翠のような色を映し出す事から呼ばれている。(安徽省) pic.twitter.com/wzYHqMLpCe
— 中国旅行bot (@China_Travel_b) June 21, 2017
「黄山」はロープウェイを利用すると、日帰りでも楽しむ事が出来てしまいます。歩いて登られた場合はちょっと厳しいかも知れませんが、それでも不可能ではないと思います。でも、出来れば山頂で一泊される事をお勧めします。一泊して疲れを癒し、次の日の早朝にご来光を拝めたら最高ですね。日帰りするのも良し、一泊するのも良し、一度は訪れてみたい場所ですね。
世界遺産「黄山」で宿泊
「光明頂」から約10分の所に在る宿泊ホテル、「黄山白雲賓館」のご紹介です。山頂にありながら、テレビ、シャワー、水仙様式トイレと設備の整った快適に宿泊出来るホテルです。一体どうやってここまで食材や物を運んで来るのでしょう、と気になりますが快適に宿泊出来るので問題なしです。
朝食はバイキングですが、オーダーをする事も出来る様です。黄山名物の手かん麺なども食べる事が出来ます。手かん麺とは、きしめんの様な白い麺にあっさりしたスープの朝ご飯にはおすすめのメニューです。しっかり食べてまたこれからの山歩きに備えましょう。
「光明頂」で宿泊する目的の一つに朝のご来光を拝む、と言うのがあります。ご来光が拝める場所は宿泊ホテルから歩いて10分位の所に在ります。お天気に左右されますが、ご来光が拝めなくても雲海が見れるかも知れませんのでその時々の風景をお楽しみ下さいね。「黄山」は一年中楽しめる中国一の名山なのですから。
世界遺産「黄山」へ行こう
山水画で有名な世界遺産、「黄山」荷ついて御紹介して来ました。ロープウェイへのアクセスや山頂へのアクセス、「黄山」の見所もご紹介して来ました。ご来光を拝むのにアクセスの良い山頂ホテルも有りました。日帰りも出来る「黄山」ですが、余裕のある方は是非一泊してゆっくりとご来光を拝んで行かれる事をお勧めします。中国の旅が素晴らしい物となります様に願っております。