苗栗市へ行こう
苗栗市は台北、高雄に次ぐ、台湾第三の都市である台中に隣接し、台湾国内では有数の観光地のひとつです。今回は、台湾に何度も訪れたことがある方にも、初めて台湾を訪れる方のためにも、台北から、ちょっと足を延ばした観光地、苗栗市の絶景観光スポットやおすすめ情報をご紹介します。
苗栗市ってどんなところ?
苗栗市は漢民族が入植する以前は原住民族である平埔道卡斯族猫裡社の土地でしたが、1737年、広東省東部の漢民族がこの地に入植しました。当初は「蕃社」の名称として猫裡(ミァオリ)が用いられていました。猫裡とは平埔族の言語で「平原」を表す言葉です。その後、1889年に県が設置された際に音が近い「苗栗(ミァオリ)」と改められました。
苗栗市へのアクセス方法は?
台湾新幹線「苗栗」駅 pic.twitter.com/PlRUkm0Bda
— x小犬x (@t128595) July 2, 2017
台湾高速鉄道台北駅から苗栗駅までおよそ2時間弱で行くことができます。台湾高速鉄道は日本の新幹線の車両技術が初めて海外に輸出、導入されたことでも知られており、、「台湾新幹線」と呼ばれることもあります。チケットは高鉄の各駅窓口や自販機のほかに、インターネットやコンビニで予約や購入、発券をすることができます。
苗栗市おすすめ観光スポット1
アブラギリ鑑賞
毎年4月から5月にかけてアブラギリが満開の季節を迎えます。アブラギリの存在は日本の桜と同様で、毎年この花見シーズンの到来にあわせて多くの観光客が一目見よう苗栗市に訪れます。また、「桃鹽古道(タオイエングウダオ)」は清朝時代から海と山を行き来する物流の要所で、展望台からの眺めは絶景です。
アブラギリ(油桐)の花が山肌を白く染める季節。この花は枯れるのを待たずに花びらが真っ白で瑞々しい時に、はらはらと風に舞って地に降りる。その様子は雪のようだと「五月雪」とも呼ばれる。暫くすると道も真っ白に染まってゆく。別れた幼馴染みを油桐花の下で待つ少女の哀しい物語も伝えられる。 pic.twitter.com/1xPpQPyyeZ
— 風のおばさん (@murmurofwinds2) May 11, 2017
アブラギリの特徴は真っ白な花が一斉に咲くことです。山肌を白く染め上げる様子を見ると思わず感嘆の声が上がります。また一輪が大きく、まだきれいな状態でヒラヒラと高い木から落ちてきて、地面にいっぱいに積もる様子から「五月の雪」とも言われています。自然が織りなす絶景をぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。
苗栗市おすすめ観光スポット2
飛牛牧場
飛牛牧場の由来は山頂にそびえる蝶蝶館で、牛も蝶のように、大きく羽ばたいてほしいという願いが込められています。「自然・健康・喜び」をテーマに3豊富な農村体験が出来る牧場です。トレードマークは「飛」と「牛」の二つの字を組み合わせたデザインで、台湾一広いのどかな憩いの場所を提供し続けています。
はてなブログに投稿しました #はてなブログ
— みみたまボーイ (@mimitamaboy) July 12, 2017
苗栗のお勧め観光地、子ども大好き飛牛牧場!新竹から日帰り可能。 - 観光、グルメ、中国語!リアル台湾https://t.co/pOCDUV11OT pic.twitter.com/S1iE2fKdBN
牧場内には蝶園、草原アクティビティーエリア、有機農園エリア、子供の遊び場、牧場エリアがあります。有機農園エリアでは野菜やハーブを栽培し、園内のレストランに提供されています。牧場エリアでは自ら乳絞りが体験をしたり、チーズやアイスクリーム、ケーキなどを作ることができます。
飛牛牧場 烤布丁で午後のおやつ
— 山月 (@yamatsuki) March 27, 2017
焼きプリンって感じはないものの柔らかめなめらか良い感じ
ガラスの容器、上二ヶ所がちょっぴりふくらんでてミルク缶ぽくしてるのがめずらしい pic.twitter.com/FXXYA3SYYZ
また、飛牛牧場はなんと、宿泊もすることができる牧場なのです。テーマに沿って客室と施設が設計されていて、とても快適に過ごせます。どの部屋も採光は十分で、ゆったり寛ぐことができます。広々とした大地を裸足で駆け回ってみたり、寝そべってみたり、転がってみたりと大自然の絶景をを肌で感じてみてはいかがでしょうか。
苗栗市おすすめ観光スポット3
勝興車站
台湾鉄路・西部幹線・旧山線の勝興駅は1908年に開通し、現存する木造駅舎は1912年の完成です。海抜は402.326mで、台湾で最も高い場所にある駅です。日本の統治時代に築かれた駅舎やホーム駅舍は日本風の木造建築で、「虎牙式」と呼びれる設計は魔除けの作用があるということです。
勝興駅構内のブラケットは撤去されないままです。架線も吊架線とき電線は全て撤去されずに碍子の部分でぶち切ったようですw (@ 臺鐡勝興車站 TRA Shenghsing Station) https://t.co/LOSEMlHxxp pic.twitter.com/9YUAZBzjbR
— 三津家 国生 Kunio Mitsuka (@kuniomitsuka) June 7, 2015
1998年9月23日夜9時10分の最終列車をもって舊山線は歴史に終止符を打ちました。現在、日本統治時代に建てられた小さな木造の駅舎と駅舎の近くにトンネルが残っています。トンネルは歩いて通ることができ、トンネルの歴史のパネル展示もあります。台湾映画「五月恋」の舞台にもなった場所で、多くの観光客でに賑わう人気のスポットです。
苗栗市おすすめ観光スポット4
龍騰斷橋
勝興車站から車で数分にある古いレンガ造りのアーチ橋です。古くは魚藤坪断橋と呼ばれていて、1908年に台湾総督府鉄道が縦貫線を全線開通させた時に作られました。1935年の新竹台中地震で破損し、1999年の921大地震によって更に一部が崩壊してしまいました。現在は「九二一震災紀念物」として保護されています。
苗栗市おすすめ観光スポット5
南庄老街
山や川に囲まれた大自然の中に賑やかな街が現れます。古い家並みが残る商店街ですが、通りというか路地は2人並んで歩くのがやっとの狭さで、まるで九份のような雰囲気です。日本統治時代は炭鉱がある賑やかな町でした。一時沒落しましたが、ここ数年人気の観光スポットとしてよみがえり、今では台湾人にとって最適な観光地の1つです。
#苗栗 #苗栗景點 #南庄 #南庄老街 #苗栗南庄 #苗栗南庄老街 #南庄戲院 #戲院 #苗栗好玩 #南庄景點 #miaoli #miaolitrip #travelmiaoli #miaolifood #travel_flymouse #taiwan #theater #台湾 pic.twitter.com/dIzfeM538J
— Foodtravel_flymouse (@peggy50528) June 2, 2017
入り口のすぐそばにあるのは、「百年洗衫坑」と呼ばれる洗濯場があります。ここで手を洗ったり、果物を洗ったり、洗濯をしたりしているそうです。とても小さな溝のような川にきれいな水が流れ込んでいて、作業台の大きな石板が溝のうえに点在しています。簡単な物干し竿まで備えられていて、現代の人々の生活を感じることができます。
南庄エリアの中央部に位置する「永昌宮」は、非常に立派な外観が特徴で、複数の神を祀り地元の人々の信仰の中心的存在になっています。お寺の隣には、1899年の日本統治時代に建てられた、旧南庄郵便局があります。淡いブルーのヒノキ造りの木造日本式建築です。百年以上の歴史を誇っています。
桂花巷は南庄老街にある中正路1巷、文化路の一帯のエリアを指します。昔ながらの風情を残すキンモクセイの香りが漂う裏路地で、とても特徴的な赤レンガの建物が連なっています。客家人が多く、古くから米飯とサツマイモを常食としていたので、様々な味や色のお餅類も並んでいます。
この路地の中にある坂の石段は、日本統治時代に乃木希典台湾総督がぬかるんだこの坂道を見て住民の通行が困難であろうと察し、石段式に造り替えたそうです。人々は乃木将軍に感謝し、ここを乃木坂と呼ぶようになったそうです。記念のプレートには石段についての説明が書かれていています。
苗栗市おすすめ観光スポット6
泰安溫泉區
泰安温泉はアルカリ性の炭酸泉で、源泉の温度は約47度、水質は乳白色で滑らかです。周辺は風光明媚で、大自然が豊で山々の緑も美しく、大湖郷との境には、紅葉で有名な馬拉邦山がそびえたつ絶景スポットです。虎山温泉、騰龍温泉、泰安温泉を含めて泰安温泉エリアと言い、泰安郷虎山村文水渓の河岸にあります。
因為颱風的關係,今天看了新聞說苗栗泰安的溫泉區暫封閉,上個周日還是風光明媚的地方,今日就是個土石流的危險區域。 希望住在山上的居民們,一切安好! pic.twitter.com/qEg4TtiBSg
— Nana.chen (@jiana1210) August 21, 2013
台湾には「警光山荘」と称する警察関係者専用の保養宿泊施設が13あり、原則的に警察関係者しか利用できませんが、泰安と関子嶺の2ヶ所だけは警察関係者以外の一般人や外国人旅行者でも日帰り入浴することが可能です。おすすめは「錦水温泉飯店」で、木製のインテリアが、泰安の山々の自然と一体化しているようで落ち着きます。
苗栗市おすすめ観光スポット7
大湖イチゴ文化公園
泰安溫泉區の近くにある大湖は台湾でも主要なイチゴの産地です。近年では観光農業として開発され、イチゴ狩りが手軽に楽しめるスポットとして、観光客がたくさん訪れます。入場料などは必要なく、農園の受付でカゴをもらったら、すぐにいちご狩りを始めることができます。摘んだいちごはすべて買い取りなので、取りすぎには注意しましょう。
苗栗市おすすめ観光スポット8
三義彫刻博物館
苗栗県三義郷の木彫博物館は、木彫りをテーマとした台湾唯一の公立博物館です。およそ半数の郷民が従事する木彫は三義郷の重要な産業です。当初、三義の木彫り作品は、神像や伝統工芸品が主でしたが、近年では個性豊かな創作品が次々と生み出されて、多くの人々を魅了しています。また、多くの工芸ショップでは、観光客向けののDIYコーナーも設置しています。
苗栗市おすすめ観光スポット9
天仁茶文化館
食道楽 -くいどうらく- : 台湾のお茶 天仁茶文化館 https://t.co/MmnaXkFEPi pic.twitter.com/db11FAvt0f
— タベルンスキー (@taberunsuki) March 17, 2017
台湾といえばやはりお茶ですよね。台湾茶文化の中心といえば「天仁茶文化館」です。「天仁茶園」と「天仁茶工場」の2ヵ所から成る天仁茶文化館では、茶葉の基本知識だけでなく、製茶を体験したり、茶器や世界の銘茶の展示の見学ができたりします。お茶の魅力がいっぱいつまっていて、お茶好きにはたまらないエリアです。
DYIを楽しめるエリアもあり、茶染め・茶もみ・お茶ポプリ作りなどの体験もできます。また、茶芸講座や研修課程もあり、茶葉と茶菓子の研究開発、茶文化の推進を行なってきた天仁だからこそ、知りえる茶文化の世界がここにあります。お茶の世界を五感で体感してみてはいかがでしょうか。
苗栗市おすすめ観光スポット10
武陵農場
1992年、台湾で五番目の国家公園に指定された雪覇国家公園内は、3000メートル級の山々がそびえる中央山脈にあります。手つかずの自然が残され、世界でも台湾にしかない絶滅寸前の生態や動植物を見ることができる絶景スポットです。そして、その雪覇国家公園の一角にあるのが武陵農場です。
武陵農場の夏における平均温度は15度とかなり涼しいため台湾人の避暑地としても人気があります。台北駅から武陵農場まで毎日直通バスが出ていて、所要時間はおよそ3時間半~4時間くらいで行けるのでアクセスも抜群です。武陵農場は四季よって自然が織りなす風景が全く異なり、季節ごとにすばらしい絶景を楽しむことができます。
特に桜や梅の季節になると台湾全土から観光客が押し寄せるほど人気です。春には桃、梅、桜、リンゴの花が咲き乱れ、夏には甘いフルーツを楽しみ、秋には紅葉、冬には雪も見られます。武陵の桜は、淡いピンクだけでなく、とても鮮やかです。まさに桃源郷が目の前に現れているような絶景です。
農場内はとても広いので、農場内で行われているツアーバスを利用すると効率よくまわれます。また、自転車や電動車を乗って農場内を巡りたいという方は、レンタル所がありますので、そこでレンタルもできます。ホテルやカスタマーセンターで場内マップを手に入れていきたい場所を確認してから散策をしたほうがいいですね。
台湾の絶滅危惧種「国宝魚」 生存条件を満たす場所が新たに発見 #ldnews https://t.co/QGO4nv8S7Q
— 護流蔵 (@GORUZOU13) April 2, 2017
タイワンマスと言うらしい。
また、ここ武陵農場ではタイワンマスという氷河期末期から1万年余り生き延びてきたとても貴重な魚が生息していることで有名です。タイワンますは別名サラマオマスといい、大甲渓上流の水温の低い渓流に棲息していたのですが、今では武陵地区の七家湾渓の両側地区だけに棲息が確認されています。
武陵農場キャンプエリア上方の山腹に雪山登山口サービスセンターがあります。入山する際には必ずサイトで入山許可証を事前申請しなければなりません。サービスセンター前には見晴台があり、七家湾渓や羅葉尾山の稜線を見ることができ、武陵地区の著名な絶景スポットのひとつです。車でのアクセスは難しいので、園内バスにを利用するといいでしょう。
武陵農場へ来たらぜひ1泊以上してください。日帰りではもったいなさ過ぎます。武陵農場の中にはいくつか宿泊施設がありますが、おすすめは「武陵富野渡假村」です。SPA施設やマッサージがあるだけでなく、望遠鏡の貸し出しもしてくれて、美しい夜空の観測もできます。
苗栗市おすすめ観光スポット11
向天湖
台湾の少数民族のひとつサイシャット人の村にある向天湖はまたの名を「仰天湖」といいます。海抜は738mで、周りには木々が生い茂り、冬から春にかけては湖面に霧が発生し、まるで白雲の中にいるようなので仙境とも言われています。湖畔をゆっくりと散歩すれば、山の姿が湖面に映る自然の美しい絶景を楽しむことができます。
苗栗市おすすめ観光スポット12
獅頭山風景区
獅頭山は苗栗県、新竹県にまたがる参山国家風景区の一角を成す景勝地で、台湾仏教の聖地です。原生林におおわれたこの山には尼寺を含め、大小18に及ぶ戒律厳しい寺院が、自然そのままの景観を残す岩穴を背後にして並んでいて、トレッキングしながらお寺めぐりをすることができます。
獅頭側駐車場から徒歩8分くらいのところに紫陽門があります。 紫陽門は輔天宮の山門で、獅頭山の中でも最も重要な古蹟と紹介されています。1916年に初めて建築されましたが、1935年の地震で倒壊してしまったため、現在の紫陽門はその後に建てなおされたものです。創建当時の門はかなり形が違っているようです。
【景點】苗栗財團法人獅頭山勸化堂.輔天宮.開善寺@南庄獅頭山 : 獅山線旅遊重點?! 百年聖剎的環境是還挺清幽的就是 https://t.co/bbpQwxye6m pic.twitter.com/ZBdu1sPPvx
— Chun-Ming Lin (@mizuhara) December 16, 2015
輔天宮には日本人の廣枝音右衛門大隊長が祀られています。日本統治時代に海軍巡査隊の指揮官として2000人の部下を引き連れ、フィリピンへ向かいましたが、戦況悪化で、全員玉砕命令が下ると、廣枝隊長は自分の命と引き換えに台湾人の部下を全員家族の元に返しました。廣枝隊長を慕っていた部下のの劉氏が位牌を祀り毎年慰霊祭が行われています。
苗栗市を隅々まで楽しもう
台湾的
— 六花 (@k7chop69) July 12, 2017
苗栗に来ています。ホテルのお母さんが、車でいろいろ連れて行ってくれて、最後にこんな素敵な夕焼けまで見せてくれた。
我在苗栗。飯店的媽媽帶我,很多地方。最後是日落的。那麼好美。#台湾 #taiwan #苗栗 #miaoli #後龍 #後龍好望角 #風車 #海 #夕… pic.twitter.com/U0yHWex2Eu
苗栗市は新竹、台中の間に位置し、大自然に囲まれた絶景スポットがたくさんあります。台北からの日帰りも可能ですが、一泊二日から二泊三日の日程で地元の客家料理、原住民の文化、観光農場をゆっくりと廻り、あなただけのお気に入りのスポットを見つけてみてはいかがでしょうか。