南米の秘境ギアナ高地
ギアナ高地とは、南米のコロンビアやベネズエラなど6か国と地域にまたがる高地帯の総称です。垂直に切り立ったテーブルマウンテンと呼ばれる台地が点在しており、その数なんと100を超える多さ。絶景スポットも数多くあり、まるで別世界のような手付かずの大自然は、訪れる多くの観光客を魅了します。ギアナ高地の見どころ満載の観光スポットなどを詳しく見てみましょう。
ギアナ高地への行き方:ベネズエラへ
日本からの行き方として、まずベネズエラの首都カラカスへと飛びます。南米は日本から見ると地球の反対側に位置し、ユナイテッド航空などのアメリカ合衆国経由、もしくはエールフランスなどのヨーロッパ経由で南米へと向かいます。一般的にはアメリカ経由の行き方が多いようです。
ベネズエラ・カラカスのホテル到着。部屋からの景色はなかなか。 pic.twitter.com/LwW34rNZAr
— えびきた@’17年SFC解脱組←鉄分含む (@ebi_kita) December 11, 2016
カラカスからさらに国内線を乗り継いでギアナ高地へと向かうため、カラカスへの到着が遅い場合は宿泊が必要になります。首都カラカスは治安があまり良くないため、宿泊の場合は空港の近くのホテルに直行して滞在することをおすすめします。日本からのツアーに参加すれば、ホテルの手配もしてもらえるので安心です。
ギアナ高地への行き方:カナイマへ
ベネズエラの首都カラカスから、ギアナ高地のあるカナイマまでは直行便がありません。そのためギアナ高地の玄関口であるプエルト・オルダスへ約1時間のフライトで向かいます。プエルト・オルダス空港に到着後は、乗り換えてカナイマ空港まで、こちらも1時間のフライトです。
平らな頂上をもつ絶壁を進んでいくのと平地に広がる蛇行した河。セスナを乗り継いでたどり着く秘境。ベネズエラ、ギアナ高地が広がるカナイマ国立公園の空の上から。 pic.twitter.com/QGNDX5FCaR
— micco* (@lotuseater8295) August 5, 2015
日本からベネズエラへのフライトは、経由もあるので最低でも丸1日かかります。さらにベネズエラ到着後に国内線の乗り換えがあります。南米の秘境を見に行くためには、移動に時間がかかることは避けて通れません。ギアナ高地を訪れる際は、行き方をよく調べた上で余裕を持った日程・スケジュールを組みましょう。ツアーなら旅行会社にお任せできます。
ギアナ高地の観光情報1:カナイマ国立公園
ギアナ高地の中心部には、世界遺産に登録されている「カナイマ国立公園」があります。この30000㎡の広大なカナイマ国立公園内に、100を超えるテーブルマウンテンが点在しています。標高が3000mを超える台地もあり、未だに人が踏み入れたことのないエリアが多数存在していることから、世界最後の秘境とも言われています。
カナイマ国立公園
— ネタ帳bot (@SashSuzuki) July 4, 2017
1962年にベネズエラの国立公園に指定されている。1994年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)として登録されている。未だに人類未踏の場所が点在し、世界最後の秘境ともいわれる。エンゼルフォールがある。 pic.twitter.com/fe6V7EdE3D
テーブルマウンテンは十数億年前の岩石で形成されており、およそ4000万年から5000万年前に隆起したのち、風雨の侵食により、長い年月をかけて硬い地層のみがテーブル状に残ってできました。まさに世界遺産にふさわしい、地球の歴史を物語る場所ですね。この巨大なテーブルマウンテンが並ぶ景色は本当に絶景です。
ギアナ高地の観光情報2:エンジェルフォール
世界一の落差を誇る滝
— スマホで世界一周(公式) (@tourworldsm) July 12, 2017
【エンジェル・フォール】(ベネズエラ、カナイマ国立公園) pic.twitter.com/AwoIG0lwK0
カナイマ国立公園には、ギアナ高地の観光地として一番有名な「エンジェルフォール」という滝があります。世界最大の落差979mを流れる様子はまさに絶景です。驚くことに、エンジェルフォールは滝なのに滝壺がありません。落差が大きいため、流れる水が途中で霧となり消えてしまうのです。
ギアナ高地は「水の国」という意味を持ち、名前の通り年間を通しての降水量は4000mmを超えています。エンジェルフォールを訪れるシーズンとしては、水量が安定する雨季の6月から11月がおすすめです。水量の少ない12月から3月頃までの乾季には、迫力のある滝の様子を見ることができません。
エンジェルフォールへの行き方としては、ボートに乗って川を渡り、滝の下までハイキングで向かいます。滝の真下にはダイナミックなエンジェルフォールを眺める、ライメ展望台があります。上空から見る滝も壮大ですが、自分の足で見に行く滝もまた違った楽しさがありますね。
ギアナ高地の観光情報3:ロライマ山
ロライマ山
— 地球で生きる。 (@earthpeoplelife) July 13, 2017
「ロライマ」とは、現地の言葉で「偉大な」という意味。ベネズエラにある「カナイマ国立公園」の中にある標高2810メートルの「偉大な」テーブルマウンテン。pic.twitter.com/RsutZ1APCE
カナイマ国立公園の中心部にある標高2810mの山、ロライマ山。このあたりは大陸のプレート活動において移動の回転軸だったと考えられており、火山や地震の影響を受けず太古の姿を残している場所です。
断崖絶壁のテーブルマウンテンではありますが、実はロライマ山には登山ルートがあり、一般観光客でも頂上まで登ることができます。崖沿いの坂道を登る道のりは大変ですが、登り終えた後の達成感や目の前に広がる絶景に、感動もひとしおです。トレッキングはロライマ山への行き方のひとつとして観光客に人気です。山頂はベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの国境が交わるため「トリプルポイント」と呼ばれています。
ギアナ高地ロライマ山上の台地。水晶の谷にて pic.twitter.com/bsUa4l9hez
— 南米アンデスのアンディーナトラベル (@andina_pirika) August 14, 2014
ロライマ山の山頂には「水晶の谷」という、一面が水晶で覆われたエリアがあります。天然の水晶の上を歩いたり、水晶を持って写真撮影をしたりと貴重な体験ができます。ただし持ち帰ることは禁止されており、下山後や空港などで厳重なチェックを受けるので、誤って持ち帰らないよう気をつけましょう。
ギアナ高地の観光情報4:巨大な陥没穴
☆更新:大穴の底には独自の生態系!「サリサリニャーマ」はロマン溢れるテーブルマウンテン(ベネズエラ) http://t.co/FPD2jIz6h5 pic.twitter.com/lYTZnSSfT5
— ナカタニゴー (@nakatanigo) March 1, 2015
ギアナ高地にあるサリサリニャーマという山には、ところどころ巨大な陥没穴があります。最も大きな穴になると、直径と深さ共に350mにまで及びます。この穴は、太古の昔に地下水の侵食により上層部が崩壊したためにできたと言われており、現時点で8つの穴が存在しています。ギアナ高地で見ることができる絶景スポットのひとつです。
アブラヨタカ pic.twitter.com/9NrWUMJreK
— 動物画像 (@D___ddddddd) August 24, 2014
外部から完全に隔離された環境になっており、鳥類を除いて穴の内部で独自の生態系が築かれています。まさに秘境と言われる所以でもありますね。このあたりでは目がくりくりとして可愛い鳥アブラヨタカなど様々な生物が生息しています。サリサリマーニャへの入山は制限されており、国の許可が必要となりますのでご注意ください。
ギアナ高地の観光情報5:生物
地上から1000m以上の断崖の上で、独自の生態系の中で育まれる生命。ギアナ高地には昆虫や鳥など、ここだけでしか見ることのできない珍しい生物が多く生息しています。歩いているだけで、初めて見る動植物に数多く出会える貴重な場所です。
珍しい生物の一種として、コイシガエルというカエルがいます。通常のカエルとは違い、水かきがなく、泳ぐことや飛び跳ねることができません。岩場の山に生息しているため、手足は登ることに特化しています。またオタマジャクシにならず、直接カエルなるなど、非常に珍しい実態が分かっています。
また植物では、モウセンゴケなどの食中植物が多く自生しています。岩盤が露出する台地では土からの栄養が十分に得られないため、昆虫から栄養を取りたくましく生きています。ギアナ高地では、このように珍しい生物との貴重な出会いがあります。景色だけでなく、秘境に住む生物にも目を向けてみてください。
ギアナ高地でおすすめのツアー:遊覧飛行
切り立つテーブルマウンテンを、上空から間近で満喫できる遊覧飛行が人気です。セスナ機やヘリコプターに乗り、眼下に広がるジャングル、雄大な川、広大なテーブルマウンテンと刻々と変わる景色を目に焼き付けます。エンジェルフォールを上から見下ろすなど、遊覧飛行ならではの絶景を楽しむことができます。
【ギアナ高地 ヘリコプター遊覧】★ヘリからの絶景★ギアナ高地にかかる虹。ヘリからロライマ山上に着陸して20億年前の大地をトレッキングするアドベンチャーはいかが!?まさに「カールじいさんの空飛ぶ家」を体感できますよ!https://t.co/f2nHkPK04p #絶景#ギアナ高地 pic.twitter.com/5VHfrULQJk
— 南米アンデスのアンディーナトラベル (@andina_pirika) May 9, 2017
天候が良ければテーブルマウンテンの頂上に着陸して散策することもできます。ツアーによっては遊覧飛行だけでなく、トレッキングやボートで行くエンジェルフォール見学など、「ギアナ高地に行ったらやってみたい」という事がぎゅっと詰まった内容もあります。ぜひこの機会に体験してみてはいかがでしょうか。
ギアナ高地でおすすめのツアー:トレッキング
ギアナ高地の秘境をより満喫するには、トレッキングツアーがおすすめです。ロライマ山を登るトレッキングでは、テント泊をしながら山頂を目指します。道中でこの辺りに生息する珍しい生物に出会うことができることも、トレッキングの魅力のひとつですね。ロライマ山でトレッキングをする観光客も多く、世界中から訪れている人達との出会いもありますよ。
ルート上や頂上に宿泊所や電気設備などはないので、食料や寝具など全てを準備して行く必要があります。ツアーでは大きな荷物などを運ぶポーターや案内スタッフがサポートしてくれるので、安心して登山をすることができます。そして何より山頂からの景色はまさに絶景です。一生の思い出になること間違いなしです。
ギアナ高地で雄大な自然を満喫しよう
太古の自然そのままの姿が残っているギアナ高地。スケールの大きな絶景、珍しい生物との出会い、ここでしか体験できないことが沢山あります。日本からの距離は遠いですが、訪れる価値は十分にあります。観光情報やツアー情報などを参考にして、ぜひ世界最後の秘境・ギアナ高地へ行きませんか。
もっとギアナ高地の情報を知りたいアナタへ!
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