メッシーナの魅力や観光スポット！イタリア本土を結ぶ港町！

シチリアの北西部にある街「メッシーナ」は、北側をティレニア海、東側をイオニア海に囲まれた港町です。目の前にはイタリア半島とシチリア島を隔てる海峡が広がります。イタリア半島に最も近いシチリアの街、メッシーナ。イタリア旅行の際はぜひこの街も観光してみてください。メッシーナの街の魅力や見どころの観光スポットをご紹介します。

「メッシーナ(Messina)」は、シチリア島北西部に位置する港町で、イタリア半島からの玄関口として知られています。シチリア島の中では、パレルモ、カターニアに続く、第三の都市とされています。また、メッシーナは約2000年も前から続いている商業や貿易などで商業街として常に栄えてきました。港はいつも、イタリア全土から発着する船で溢れています。

メッシーナの街の目の前には、イタリア半島とシチリア島を隔てる「ストレット・ディ・メッシーナ」と呼ばれる海峡が広がります。イタリア本土からは、なんと電車もしくはバスに乗ったまま、フェリーで海峡を渡ってメッシーナに入ります。また、有名なメッシーナ大学もあり、若者向けのスポットも多くいつも賑わっていて街の雰囲気も明るいです。

メッシーナの街は、大震災後の再興にされた新しい街であることを知っていましたか。実は、現在メッシーナで見られる風景は全て、20世紀初期にこの街を襲った大震災後に復興されたものなのです。1908年、このメッシーナの街は大震災に襲われ、その時に起こった津波により、メッシーナの街が壊滅してしまうという悲劇が起こったのです。

大震災後、すぐに復興作業がはじまりました。しかし、その後は戦争が続き、完全に復興作業が終わったのは戦後のことでした。そのため、メッシーナの街は比較的新しく、その歴史も100年ほどなのです。現在のメッシーナの道は直線が多く、どこも整備が行き届いています。震災後は高層ビルは21メートル以下と決められ、さらには耐震構造となっています。

観光スポットはもちろんですが、メッシーナの街の魅力の一つとして、人々の優しさが挙げられます。メッシーナは、大地震や火災など、幾多の災難を乗り越え、その度に乗り越えてきた深い歴史を持つ街です。そんな歴史があるからか、メッシーナの人々には助け合いの心が根付いているようです。メッシーナの人々はとても温かく親切な人ばかりです。

その街に住んでいる人の性格も、街の評価をする際の大きなポイントになりますよね。メッシーナを訪れる際は、ぜひ積極的に現地の人々に関わって、彼らの優しさに触れてみてください。もっとメッシーナの街を好きになれますよ。ただ、車の運転の荒さだけは何とも言えません。温厚な性格に反して運転は荒いので、メッシーナで運転する際は要注意です。

メッシーナを観光する際の、おすすめの見どころをご紹介します。まず、絶対チェックしてもらいたいのが「メッシーナ大聖堂(Duomo di Messina)」です。メッシーナの観光の中心となるドゥオモ広場に、メッシーナ大聖堂は位置しています。ノルマン王国の時代に建設された大聖堂で、13世紀に没した新生ローマ皇帝、コッラード4世が埋葬されています。

荘厳で、優美な雰囲気を持つメッシーナ大聖堂ですが、実はこの大聖堂もかつて巨大な大地震により崩壊した過去があります。さらには、第二次世界大戦の爆撃で被害を受けたため、当時の姿は残されていません。現在見られるメッシーナ大聖堂は、再建後の姿。そういった歴史的背景があることを知った上で見学すると、より感慨深くなりますね。

メッシーナ観光の拠点となるドゥオモ広場には、世界最大と言われている仕掛け時計が存在しているんです。ドゥオモ広場横にある「鐘楼(Campanile)」は1933年に建築されたもので、精巧で大変美しい仕掛け時計を見ることができます。さすが、世界最大と言われるだけあって、迫力満点です。その美しい仕掛け時計の姿にも目を奪われることでしょう。

メッシーナのランドマーク的存在でもある鐘楼の仕掛け時計の周辺には、他にも見どころが満載です。仕掛け時計から歩いて行ける範囲にある「サンタ・マリア・デッリ・アレマンニ教会(Chiesa di Santa Maria Alemamma)」は特に必見。サンタ・マリア・デッリ・アレマンニ教会は、シチリアではとても珍しいとされている、ゴシック建築の教会です。

メッシーナの見どころはまだまだたくさんあります。続いてご紹介する「州立博物館(Museo regionale di Messina)」は、メッシーナの穴場の見どころです。カラヴァッジョがメッシーナを訪れた際に描いたという「羊飼いの礼拝」や「ラザロの復活」が展示されています。ドゥオモ広場からトラムに乗り、終点の「Museo」で降りてすぐのところです。

メッシーナを訪れるのであれば、この州立博物館にはぜひ立ち寄ってみてください。この州立博物館は、1800年代の後半に建てられた、メッシーナの街が誇るとても大きな博物館です。今では約200もの作品が展示されており、かなり見応えがあるのが特徴です。州立博物館にある作品の中には、世界的に有名なものも存在するんですよ。

最後にご紹介する見どころは「クリスト・レ(Cristo Re)」です。クリスト・レは、これぞメッシーナの街並みだと言える絶景を眺めることができるビューポイントです。丘の中腹に建てられた「クリスト・レ礼拝堂」の前には展望台が設けられており、レッジョ・カラーブリアの雄大な山並みや、美しく輝くメッシーナ海峡を一望することができます。

美しい山並みやメッシーナの街並み、そしてイタリア半島へと続くメッシーナ海峡を見渡すことができるクリスト・レは、地元メッシーナの人々に愛される定番のお散歩コースです。クリスト・レはまだまだ観光客にはあまり知られていない穴場スポットなので、人混みに揉まれることもなく、ゆっくりとメッシーナの絶景を堪能することができますよ。

メッシーナ旅行の際は、ぜひ絶品グルメも堪能してみてください。メッシーナ地方は、シチリア島の中でも特に農作業が発展している地域です。特に柑橘系の果物や野菜がとても新鮮で美味しいことで知られています。さらにはワインの名産地としても有名で、FAROやMamertinoなどといった、風味豊かな一級ワインは特におすすめです。

メッシーナはシチリア島の中では大きい都市ですが、物価は比較的安いです。そのため、安くて美味しいレストランなども見つけやすいのが嬉しいポイントです。メッシーナの特産料理といえば、やはり魚介類を中心としたものになります。特にメカジキが有名で、メカジキのロール焼きは、メッシーナの有名な郷土料理の一つです。ぜひ試してみてくださいね。

最後に、メッシーナへの行き方をご紹介します。タオルミーナから「トレニイタリア」というイタリア鉄道に乗って約1時間で到着です。メッシーナ海峡の海沿いを走る電車からは、爽やかな海景色を望めます。カターニャ空港・カターニャ市街からは、長距離バスまたは電車で約1時間半から2時間、パレルモからは中央駅前からの長距離バスで約3時間です。

そして、忘れてはならないのが、メッシーナ海峡を渡る電車です。ローマやナポリなど、イタリア半島からシチリア島へ渡る電車は、なんと車両を分断してそのまま船に乗せるのです。電車ごと船に乗せられ、イタリア半島からシチリア島へと続くメッシーナ海峡を渡ります。せっかくメッシーナを訪れるなら、ぜひ一度体験してみたいプランです。

いかがでしたでしょうか。シチリアの北西部にある港町「メッシーナ」の魅力や見どころの観光スポットについてご紹介しました。目の前にはイタリア半島とシチリア島を隔てる海峡が広がる、イタリア半島に最も近いシチリアの街、メッシーナ。メッシーナには訪れるべき魅力が満載です。イタリア旅行の際は、ぜひメッシーナにも立ち寄ってみてください。