台東の秘境「蘭嶼」をご紹介
台東の秘境として知られている小さい島「蘭嶼」。蘭嶼には台湾独自の文化を歩んできた景色を楽しむことができ、背後には山、目の前には海と自然に囲まれた観光地でもあります。地元の方もバカンスに訪れる島でもあります。今回はそんな蘭嶼でおすすめの観光地をはじめ、アクセス方法までご紹介します。
蘭嶼とは?
蘭嶼とは台湾でも有名な島になり、先住民族であるタオ族が暮らしていた島としても知られています。蘭嶼の嶼には「小さい島」という意味が込められており、あまり開発の進んでいない島になります。
自然に囲まれながらのんびりとした時間を過ごすことができ、伝統文化などに触れることができます。台湾の離島の中でも、人気上位になる秘境になります。
台湾にある有名な秘境
人口3000人ほどの小さい島「蘭嶼」。蘭嶼は台湾でも秘境として知られており、今でも多くのタオ族が暮らしています。自然と共存しながら生きていく姿、離島ならではの自然の力強さを感じられます。
蘭嶼はサンゴ礁に囲まれているので、多種多様な海洋生物に出会うことができます。そのため、スキューバダイビングやシュノーケリングの聖地としても知られており、1年で多くのダイバーが訪れています。
台東の南東太平洋に位置している
蘭嶼は台東の南東太平洋に位置しており、フェリーでアクセスすることができます。蘭嶼島と小蘭嶼島の2つの島が連なって蘭嶼になり、見どころや観光地が多く点在しています。
太古の昔、海底から噴火してできた火山島でもあり、地形は今でも複雑になっています。シュノーケリングやダイビングではもちろん、島の中を散策する際は必ず地図などを持参しておきましょう。
蘭嶼の魅力
蘭嶼には離島ならではの魅力を感じられる景色や観光地が点在しています。また、独特の文化を歩んできた蘭嶼だからこそ、手つかずの自然が多く残されている蘭嶼でもあります。
海ではウミガメをはじめとした海洋生物と触れ合うことができ、陸地ではヤギや豚などと触れ合うことができます。動物にも癒されることができ、都会の感想を忘れさせてくれます。
タオ族が農業と漁業を中心にして暮らす島
先ほども紹介した通り、蘭嶼には今でも多くのタオ族が暮らしています。蘭嶼は現在、タオ族が自然と共存して作り上げてきた農産業や漁業を中心として暮らしています。そのため、日々生活のために働いている風景を見渡せます。
自然に囲まれた蘭嶼では、農産業も漁業も道具などにあまり頼ることがありません。自然の力で毎日を生き抜いており、人々の生活の知恵に驚かされます。タオ族の鮮やかな船も海に浮かんでおり、絶景を生み出しています。
平野地が少ない地形
蘭嶼は平野地が少なく、急峻で起伏に富んだ地形が特徴的な島でもあります。島内では公共の交通手段がないですが、平野地の少ない蘭嶼の観光地を歩いて巡っていくのは少々疲れます。
急峻で起伏に富んだ地形だからこその自然の絶景も楽しむことができ、巡っているだけでワクワクできます。ホテルや宿泊先でレンタルバイクを提供しているので、移動はレンタルバイクがおすすめです。
自然豊か
蘭嶼はとにかく自然に囲まれている島になります。未だに開拓の進んでいない島としても知られており、まだ人が踏み入ったことのない場所もあります。そのため、海、山ともに多種多様な動植物がのびのびと暮らしています。
蘭嶼に暮らしているタオ族は、自然と共存しているので汚すことは決してしません。後ろを向けば8つもの山が連なっており、目の前にはどこまでも続く美しい海が広がっています。時間帯、季節によって表情を変えていきます。
日の出がきれい
蘭嶼は大自然に囲まれているので、台東でも日の出がきれいなことで知られています。海から昇っていく日がとても幻想的な景色を生み出しており、初めて見る方は息をのむ美しさに言葉を無くしてしまいます。
蘭嶼は高い建物がないので、遮るものがほとんどありません。そのため、どの角度からでも日の出を楽しむことができます。日の出の時間は日や季節によっても変わるので、事前に確認しておきましょう。
蘭嶼のおすすめ観光スポット5選
蘭嶼には大自然ならではのおすすめ観光地が数多く点在しています。あまり大きくない島なので、のんびりと島内を散策しながら巡ることができます。気温や季節によっても景色を変えていく観光地です。
観光地の中には今でも大切に保管されている場所もあるので、ゴミなどはきちんと持ち帰るようにしてください。また、自然相手の観光地になるので、足元や天候によっては無理をせず予定を変更しましょう。
1:シュノーケリングスポットとしてもおすすめ【軍艦岩】
蘭嶼のすぐ近くに位置している無人島になります。険しい斜面で簡単には登れない山になり、地元のタオ族の人々もあまり近づくことがありません。第二次世界大戦中に敵国が軍艦と見誤って発砲したことから、軍艦岩と呼ばれています。
今ではシュノーケリングスポットとしても知られており、切り立った岩は海底にも続いています。そのため、多種多様の魚たちが優雅に泳いでおり、タオ族からは漁業のポイントとしても重宝されています。
2:教会の集まりにも使われることもある【五孔洞】
かつて、タオ族の間から悪霊が集う場所として立ち入りを禁止されていた観光地になります。断崖絶壁に5つもの洞窟の入り口が設置されており、明るい時間帯でも不気味な雰囲気を放っています。
蘭嶼では今、教会のようにこの場所を使用しています。そのため、時折タオ族が集まって、祈りを捧げている光景を楽しむことができます。5つはそれぞれ洞窟の意味を持っており、台東でも蘭嶼でしか見られない光景です。
3:おまんじゅうのような形【饅頭岩】
蘭嶼から見える大きな饅頭のような岩になります。名前の通りの見た目をしており、とても目立つので飛行機など降下する目印としても利用されています。近くの砂浜では、綺麗な石や景色を楽しめるのでおすすめです。
かつてタオ族が海葬、崖葬の場所として利用していたため、今でも地元の方はあまり近づかない観光地です。そのため、比較的静かに過ごすことができ、波の音を聞きながら景色だけを楽しめます。
4:伝説が残る観光スポット【玉女岩】
蘭嶼では別名を夫婦岩とも呼ばれており、大きな岩の間に小さい子供のような岩が設置されています。もちろん、自然の力で作り出された大きな岩になり、蘭嶼では今でも伝説の残っている岩でもあります。
かつて蘭嶼には毎日のように喧嘩している夫婦がいました。あまりにも喧嘩ばかりしているので、神様が蘭嶼への見せしめとして夫婦を岩にしてしまったという伝説があります。玉女岩の前では、喧嘩しないように注意してください。
5:島の主要港【開元港】
島の主要港になり、多くの人々が集うおすすめの港です。人や物資の運ばれてくる様子を楽しむことができ、蘭嶼の海の玄関口でもあります。農協や商店も開元港に集まっており、島唯一のガソリンスタンドも設置されています。
蘭嶼には都会のようなコンビニなどが設置されていません。そのため、飲み物や軽食は開元港で購入しておくのがおすすめです。また、台東のお土産屋も設置されているので、帰り際でも買い物を楽しめます。
蘭嶼の絶景ポイント3選
大自然に囲まれている蘭嶼には、絶景ポイントが島中に設置されています。高低差の激しい島でもあるので、さまざまな角度から山や海の絶景を見渡せます。時間帯によっては朝日や夕日を堪能できます。
今回は蘭嶼に訪れた際は、ぜひ立ち寄ってほしい絶景スポットをご紹介します。台東の中でも、プロのカメラマンが景色を撮影しようとわざわざ蘭嶼まで足を運びます。見た人にしかわからない感動の景色が広がっています。
1:一番人気の夕日鑑賞スポット【青青草原】
蘭嶼で1番人気のある観光地になり、蘭嶼では珍しい高地でもあります。青々とした草原が広がり、夕日の名所としても知られています。夕日の時間帯には多くの人々で賑わっており、目に入るのは緑豊かな自然、青い空、碧い海のみになります。
自由に散策することができ、夕日の少し前に訪れて場所を確保しておくのもおすすめです。青青高原は気持ち良い風も吹き、ついつい時間を忘れてのんびりとしてしまいます。崖付近は風が強いので、注意しましょう。
2:広々と水平線を眺めることができる【気象観測ステーション・蘭嶼気象台 】
蘭嶼の島の真ん中に位置するおすすめの絶景ポイントになります。台東の蘭嶼気象台は、台湾へくる台風を観測するための場所でもあり、日本統治時代に建設されました。蘭嶼でも標高の高い場所に位置しています。
水平線まで見渡すことができるので、日の入り、日の出の絶景を楽しめます。夜には満天の星空を堪能することができ、一面に広がる台東の景色に圧倒されるはずです。蘭嶼気象台までは景色を楽しみながら徒歩でアクセスします。
3:シュノーケリングツアーがある【野銀冷泉】
蘭嶼はシュノーケリングの聖地でもあるので、島中におすすめのシュノーケリングスポットが点在しています。その中で初心者に人気を集めているのが野銀冷泉です。野銀冷泉は海に近いですが、淡水になります。
ツアーによっては1時間から2時間ほどシュノーケリングを楽しめます。海水よりも水が冷たく、岩に囲まれているので多種多様な海洋生物と出会えます。波もないので、泳ぎの苦手な方でも安心して楽しめます。
蘭嶼で伝統地下屋を見学しよう
蘭嶼では伝統的な地下屋が今でも使用されています。海岸から続いている斜面に地面を掘り下げて作った家が地下屋になります。今でも人々が暮らしており、屋根を取り付けたことによって蒸し暑い気候を避けることができます。
また、地下に掘り下げて作っているので台風がきても飛ばされにくいです。現在では1軒のみ宿泊体験できる地下屋も設置されているので、興味のある方はぜひ宿泊してみてください。
蘭嶼の食事の特徴
蘭嶼では美味しい台湾グルメを味わうことができます。大自然の中で味わうことができるので、いつもよりより一層美味しい味わいを楽しめます。
今回は蘭嶼で美味しいグルメをはじめ、蘭嶼でのグルメ事情をまとめてご紹介します。蘭嶼に訪れる前に、グルメに関して頭に入れておけば快適に過ごすことができます。
食糧がそんなに豊富ではないので高い
蘭嶼では台湾本島よりも食料が豊富ではありません。主にタロイモ、ミズイモ、サツマイモを主食としています。タンパク質は基本的に魚から得るようにしており、豚や鶏は蘭嶼で重要な日にしか口にすることがありません。
定食の場合は600円から1000円と台湾にしては高い値段設定となっています。また、蘭嶼で10年前にもできたセブンイレブンでは、本島よりも約10%高い値段設定となっています。蘭嶼では食料が少し高いです。
大部分の食材は台湾本島からの輸入
蘭嶼の食料は、基本的に台湾本島から輸入されています。そのため、本島よりも少し高い価格で販売されています。台湾本島からの輸入は、年々増え続けている観光客に向けてのサービスとも言われています。もちろん毎日ですが、蘭嶼では特に1つ1つの食材に感謝して味わうようにしましょう。
名物はトビウオ料理
蘭嶼の名物はトビウオになります。タオ族にとっても1番重要な魚種になり、3月から7月の間だけに釣ることができる貴重な魚でもあります。捕獲過ぎないようにし、トビウオの繁殖を守っています。
蘭嶼ではさまざまな場所で絶品のトビウオ料理を味わうことができます。チャーハンや揚げ物、焼きなどさまざまな味で楽しむことができ、どれも味がしっかりとしているのでおすすめです。
台東にある蘭嶼へのアクセス方法
台東に位置する離島「蘭嶼」にはさまざまなアクセス方法があります。飛行機もしくは船でアクセスすることができ、アクセスしやすい方法を予め調べておきましょう。台湾本島からもアクセスすることができ、少し時間はかかりますが、移動しながら蘭嶼の自然を楽しむことができます。
飛行機を利用する方法
蘭嶼へは台東空港から、小型飛行機を利用してアクセスすることができます。台東空港からは約15分前後でアクセスすることができ、離陸30分前までにチェックインをしておきましょう。
飛行機では全部で19人乗りとなっているので、飛行機を利用する際は早めに予約するのがおすすめです。シーズン時にはすぐに埋まってしまう可能性があるので、HPなど確認しておきましょう。
船を利用する方法
蘭嶼では富岡漁港から船でアクセスすることができます。富岡漁港へは台東空港、台東駅からもアクセスすることができます。船では蘭嶼以外でも緑島などを経由していき、海風を感じながらアクセスできます。
蘭嶼へ船でのアクセスは、時期によって時間帯も変わっていきます。そのため、船に乗船する前に、HPなどで確認しておきましょう。場合によっては船を予約しておくのがおすすめです。
見どころ満載の蘭嶼は魅力的な観光スポットだった!
台東の大自然を感じられる観光名所「蘭嶼」。先住民族であるタオ族の暮らしぶりを体験しながら、蘭嶼ならではの時間を過ごすことができます。自然に囲まれ、都会では体験できない貴重なひと時を楽しめます。ぜひ、台東へ観光の際は秘境の地「蘭嶼」へ足を運んでみてください。