鯉魚門で海鮮を楽しもう
九龍半島の南端に位置する鯉魚門(レイユームン)は、香港に行ったら一度は訪れてみたい有名なグルメ街です。この漁村の港には小さな漁船が何艘も停泊し、その後方にはいかにも香港らしい高層マンションが立ち並んでいます。ここではそんな香港の鯉魚門について、行き方やおすすめのレストラン、海鮮料理のメニューなどの情報を交えて紹介します。
鯉魚門とは?
香港・鯉魚門は九龍島の端にある、昔から良く知られている漁港です。この場所は九龍市街からバスやタクシー、MTRなどで行けますが、初めての旅行客が訪れるには少し行き方の面倒な場所にあります。鯉魚門の通路脇には海鮮店やレストランが軒を連ね、どのお店を選べば良いのか迷ってしまうほど多くのお店が並んでいます。
九龍半島の端にある
香港・鯉魚門は九龍島の南東にある漁村で、香港島までの距離が数百メートルと最も近い位置にあります。ただ、九龍島西側の尖沙咀(チムサーチョイ)からバスやタクシーを使うと、30分ほど時間がかかります。鯉魚門には香港でも良く知られた新鮮な海鮮店が立ち並び、グルメ好きには見逃せないスポットとなっています。
香港グルメの海鮮料理を楽しめるエリア
香港・鯉魚門のいかにも中国風の大きな門をくぐり、細長く狭い通路を通っていくと、通路の両側に海鮮店がずっと先まで並んでいます。そして海鮮店の前の生簀(いけす)には珍しい魚介類がたくさん泳いでいます。夕方頃に行くと、夕食の買い物客や客引きをする人たちで大変賑わっています。
読み方はレイユームン
鯉魚門はレイユームンと読みます。この漁村は150年ほど前までは、漁業や農業、鉱業が盛んな村でしたが、1960年代から、屋外で海鮮料理が楽しめるスポットとして注目を浴びるようになりました。
料理を注文する場合は、市場で生簀から好きな魚介を選んで購入し、近隣のレストランにそれを運び、調理費を支払って料理してもらいます。魚介の価格はどれも量り売りで値段は時価です。
鯉魚門の特徴
鯉魚門のレストランの特徴は、地元の人の多くが利用し、旅行客も生簀からすくってきたばかりの生きのいい魚介類を、地元の人と同じように味わうことができるところです。お店では、調理されたばかりの新鮮な魚介類を、手を使って皮をむいたりしながら、アットホームな雰囲気の中で思う存分に食べることができます。
海鮮街入り口の門がランドマーク
香港・鯉魚門の海鮮街に行く場合は、入口に建つ大きな門をくぐって入ることになります。この門はいかにも中国風の雰囲気を持つ大きな門で、鯉魚門のシンボル的な存在となっています。そして食事時に中に入ると、狭い通路脇に所せましと種々の海鮮店や生簀が並び、活気を見せています。
新鮮な海鮮料理を食べられる
香港・鯉魚門のレストランでは種々の新鮮な海鮮料理が楽しめます。特におすすめは日本ではなかなかお目にかかれない茹で蝦(ゆでえび)です。蝦とともにピリ辛の中華醤油が出されますので中華醤油に浸しながら味わいます。その他にも大蒜(だいさん)ソースのかかったホタテなどの蒸し貝やロブスターなど生きのいい料理が次々と満喫できます。
鯉魚門への行き方
鯉魚門は九龍市街から少し離れた東側にあるため、このスポットへの行き方はバスかタクシーを使う方法が一般的です。電車での行き方は、途中で乗り換えが必要となり、香港の地理に詳しくない旅行者にはむずかしい方法かも知れません。香港島サイドからフェリーで行く行き方もあります。
九龍市内から車で約30分の距離
鯉魚門への一般的な行き方は九龍サイド一の繁華街・尖沙咀からタクシーかバスで行く行き方です。タクシーなら20分強、バスでも30分程度で鯉魚門へアクセスできます。
また、MTRで尖沙咀からアクセスする場合は乗り換えが必要となります。その行き方は、荃彎(ツェンワン)行きに乗り、途中の油麻地(ヤウマテイ)か旺角(モンコ)辺りで觀塘線に乗り換えてしばらく進んだ後、MTR・油塘(ヤウトン)駅A2で下車後、12分ほど歩けば鯉魚門にアクセスできます。
鯉魚門へ香港サイドからフェリーで行く方法もあります。その場合の行き方は、MTR西湾河駅で下車後、A出口から大安街を経て西湾河フェリーターミナルまで徒歩で進み、三家村行きフェリーに乗船すれば10分ほどで三家村に到着します。
三家村からの行き方は、船溜まりを半周する形で道なりに歩けば、鯉魚門の門のある場所にアクセスできます。
日帰りツアーもある
香港では種々の旅行会社による日帰りツアーが行われています。これらのツアーに参加すれば、行き方のわからない人でも、九龍市街からアクセスのむずかしい鯉魚門まで連れていってくれるのみでなく、指定のお店では、人気のセットメニューが用意されるため、鯉魚門に初めて行く旅行者でも安心して利用することができます。
鯉魚門グルメ旅【魚市場】
鯉魚門の市場には新鮮な魚介がたくさん見られます。生簀で泳いでいる魚介の特徴は、どれも大変大きいことです。日本で見慣れているシャコやロブスター、伊勢エビ、蟹などを思い浮かべると、その想像をはるかに超えた巨大な魚介たちがゆったりと水槽の中で泳いでいる姿が見られます。
新鮮素材がいっぱい!
鯉魚門では近海で獲れたばかりの魚介類が市場の生簀に溢れています。その中で最も食べたい素材を購入して、行ってみたいレストランに入店します。レストランはたくさんあるため、前もってガイドブック等でチェックしておくと良いでしょう。入店したレストランでは持ちよりの食材を調理してもらいます。
シャコのカマ
シャコのカマは甲殻類に属し、エビに似ていますがカマのような前肢があります。その前肢は素早く獲物を捕まえて食べるための武器として備わっていますので、うっかり触れると指が切れるほど切れ味が鋭いようです。シャコを選ぶ時には、触らないでお店の人に網ですくってもらいましょう。
ロブスター
鯉魚門のロブスターは巨大なものが多く、3キロほどもありそうな大きいロブスターを選ぶことができます。大きなロブスターは値段も1000HKドルと高額ですが、せっかく鯉魚門を訪れたからには、旅の土産話に味わってみるのも良いのではないでしょうか。大人数でシェアする方法がおすすめです。
2019年4月20日現在のHKドルの対円レートは、1ドルが14.27円ほどですので、1000HKドルだと14000円程度の値段になります。
伊勢えび
香港の伊勢えびも驚くほどサイズの大きいものばかりです。その分値段も高いため、大人数で味わうことをおすすめします。伊勢えびの食べ方はバターチーズ焼きが一般的です。バターチーズ焼きは濃厚なソースが絶品で、病みつきになりそうなテイストです。伊勢えびの刺身が出るお店もあります。
鯉魚門グルメ旅【海皇園林酒家】
海皇園林酒家は鯉魚門でも有名なレストランです。このお店は一般店に比べて濃いめの味付けが特徴的なお店です。また、海皇園林酒家にはお酒の持ち込みができます。このお店は大変混み合うため、前もって予約してから出かける方法をおすすめしますが、日本語や英語が通じないため現地の人にお願いする方が良いでしょう。
調達した食材をレストランで料理してもらうのが鯉魚門流!
海皇園林酒家も、他の鯉魚門のレストラン同様、市場で魚介を購入して持ち込み、お店で料理してもらうやり方となります。そしてお店では調理代を支払います。このお店で特におすすめできるメニューは、鳥足の酢漬けやえびの清蒸、巻貝のピリカラカレー味、とこぶしのにんにく蒸し、シャコなどです。
鳥足の酢漬
海皇園林酒家の人気メニューの一つ、鳥足の酢漬けは、付きだしに出てくる料理で、ビールを飲みながら楽しめます。この鳥足の酢漬けにはラッキョウが付いてくるので、ビールが一層美味しく飲めます。鳥足の酢漬けは、言わば食欲促進剤的な効果があり、その後の海鮮料理がより美味しく楽しめます。
えびの清蒸
海皇園林酒家の人気メニュー・えびの清蒸も定評があります。この食材は唐辛子入りの醤油で食べると大変美味しく頂けます。海皇園林酒家では様々なエビの食べ方ができます。シンプルな茹で蝦も美味しいし、大きな伊勢エビも食べ応えがありますが、このえびの清蒸も見逃せない料理です。
巻貝のピリカラカレー味
巻貝のピリカラカレー味は、くせになるメニューの1つです。香港の巻貝は日本で言うバイ貝の一種で、香港では極一般的な貝類です。巻貝は煮込むと貝からの出汁によりスープにコクがでます。スープの中には中国酒と大量のトウガラシ、カレー粉を入れぐつぐつ煮ます。この料理は辛いのにまた食べたくなるメニューと言えます。
とこぶしのにんにく蒸し
香港では、メニューに鮑魚と書いてある場合、アワビととこぶしを区別していないことが多々あります。「リーズナブルな値段の大きな鮑魚が出てきたらとこぶしだった。」という例があるほどアワビととこぶしは似ていますが、一般的にはとこぶしの方が小さめです。ただ、にんにくで蒸したとこぶしは、アワビに劣らないほど美味しく頂けるメニューです。
シャコ
シャコは日本では見たこともないぐらい巨大で、40センチほどのサイズのものが出されます。塩茹でしても美味しそうですが、だいたいどのレストランでも揚げたシャコが出されるのが一般的です。購入時は値段が書いてありませんが、時価で販売されており、香港市内のレストランよりかなり安い価格が付けられています。
お魚のスープ
お魚のスープは、獲れたての新鮮な魚が使われているからか、魚特有の生臭い匂いが全く無く、大変美味しく味わえます。また、若干ピリ辛の調味料もスープのテイストを引きしめており、いい味を出しています。香港ではスープも炒飯とともに海鮮料理には欠かせないメニューです。
鯉魚門の食レポ
鯉魚門の狭い道を通ってゆくと様々な海鮮料理店が軒を連ね、客を歓待してくれます。そして店内に素材を持ち込んで入店すると、待ってましたとばかりに腕を振るって料理を作ってくれます。料理はシンプルですが絶品の味が楽しめる茹で蝦や、蒸し貝、巨大ロブスターなどどれも美味しいものばかりです。
茹で蝦
茹で蝦は、香港でも鯉魚門の他には広東料理店で提供される茹で蝦が一番美味しいと言われており、日本の中華料理店ではなかなか味わえない絶品の海鮮料理です。蝦とともにピリ辛の中華醤油が出されるため、その醤油をつけながら食べると、あっという間に食べ尽くしてしまうほど美味しいメニューです。
蒸し貝の大蒜ソースがけ
蒸し貝の大蒜ソースがけもおすすめの中華海鮮料理メニューの1つです。大蒜ソースがたっぷりかかったホタテなどの蒸し貝は、ビールを飲みながら味わうと最高に美味しい料理です。特にホタテは身が大きく柔らかいため、食感が良く味も沁みており、また食べてみたくなる料理です。
ロブスターとイー麺の炒め物
ロブスターとイー麺の炒め物は、巨大なロブスターをイー麺と和えて洋風に仕上げており、その味は絶品です。ロブスターは身が厚く食べ応えがあり、イー麺も魚介の味が沁みて美味しく味わえます。これだけでも十分腹ごしらえができそうですが、一方で、他の海鮮料理も楽しまないと勿体ない気分にもさせられます。
蒸し魚
蒸し魚は日本人には最も馴染みのある料理です。鯉魚門では、白身魚を蒸したものに中華醤油がかけられ、たっぷり盛りつけられたネギによって味が調えられており、ほくほくの身がほぐれ、美味しく味わえます。香港では、白いご飯にも中華醤油をかけ、蒸し魚とともに味わうのが最高の食べ方のようです。
蒸しとこぶし
とこぶしは鮑と同じ巻貝の一種です。鮑に比べると身が小さく、その分味が凝縮されており、噛むほどに旨味が出てきます。蒸しとこぶしがテーブルに出されただけで何とも言えない香りが漂います。蒸しとこぶは生姜醤油で味付けが施されており、口にほおばった後ゆっくり味わいながら食べられます。
鯉魚門のおすすめ料理
鯉魚門のおすすめ料理はやはり新鮮な魚介を使った海鮮料理です。焼き蟹やシャコ、エビ、鮮魚などを使用した様々な料理はどれもリーズナブルな価格で美味しく味付けされています。サイドディッシュとしての野菜炒めも香港独特の美味しいソースで味付けされており、食が進みます。
焼き蟹の生姜風味
焼き蟹を生姜風味で味わうのも美味しい海鮮料理の楽しみ方の1つです。この料理も大きな焼き蟹を手掴みで豪快に食べる方法になりますが、生姜の辛さがピリリと利いて、蟹の風味がより助長されます。この生姜風味の焼き蟹も、香港ならではのワイルドな一品として多くの人に親しまれています。
シャコのガーリック揚げ
シャコのガーリック上揚げも見逃せない一品です。日本の寿司店で食べるシャコは小さいイメージがありますが、香港のシャコの大きさは想像をはるかに超えています。その頭から尻尾の先まで身がたっぷり詰まっている巨大なシャコを、ガーリックとともにカラっと揚げ、しゃぶりつくように味わうのが香港流の食べ方です。
野菜炒め
香港の野菜炒めには油菜(ゆさい)やガイランが使われることが多いようです。茹でた青菜にオイスターソースなどのタレをかけて食べる油菜はシンプルですが大変美味しく味わえます。オイスターソースに油が合わさることで、まろやかなテイストとなり、旨味が増します。
炒飯
鯉魚門で食べる炒飯は、蟹やエビ入りのものから、アワビやホタテ、高級魚などが入ったものまで、様々な炒飯があります。中には、ウニやイクラ、フォアグラ、高級魚のガルーパなどが入ったものまでありますが、やはり、リーズナブルな価格で楽しめる炒飯は蟹やエビの入った炒飯でしょう。
海鮮スープ
鯉魚門の海鮮スープには格別の味わいがあります。スープの中には魚のアラをよく煮込んだものや新鮮な貝などの具がたくさん入っています。素材だけで味を出しているものが多く、若干薄味に感じられますが、魚介本来の味が引き立ちます。旨味とコクが凝縮されたスープはおすすめの逸品です。
美味しい海鮮料理・おすすめのメニューなど「鯉魚門」情報をご紹介しました!
鯉魚門は香港・九龍サイドの南側にある漁村ですが、海鮮料理が美味しいお店が軒を連ねていることで有名な地域です。鯉魚門は市街から車で30分ほどの場所にあり、香港に行ったら一度は訪ねてみたいグルメ街です。ここではそんな鯉魚門について、行き方やおすすめのレストラン、海鮮料理のメニューなどの情報を取り入れながら説明してみました。