ブルンジって知っていますか?
皆さんはブルンジという国を知っていますか?アフリカ中部の国なんですが、知っている人の方が少ないと思います。今回は、そんな国ブルンジについて、どんな国か、治安はどうなっているのか、観光旅行ならどこに行くのがおすすめか、などを紹介していきたいと思います。
中部アフリカ内陸部に位置する国ブルンジ
ブルンジ、正式名称はブルンジ共和国。中部アフリカに位置する小さな国。人口は一千万人程度。アフリカの国、ということで熱帯的な気候のイメージを持たれるかも知れませんが、標高2000メートル程度の高原に位置するために比較的涼しい気候となっています。穏やかで物腰柔らかく気さくな人々が住むそうです。
美しい、雨季の風景 pic.twitter.com/l3MXp5XJnD
— 緒方奏 (@kanade25357126) August 4, 2017
ちなみに、アフリカの多くの地域でそうあるようにブルンジでも季節は雨季と乾季に分かれています。三月から五月にかけてを特に大雨季と呼び、降雨量が最も多い季節です。六月から九月までが乾季と呼ばれ、一年のうちで最も暑く32℃程度まで気温が上昇します。ブルンジに観光旅行に行くのなら、季節にも気を付けることをおすすめします。
歴史的見た場合には、ブルンジ第一王国からドイツ、ベルギーの植民地時代を経て1962年ムワミと呼ばれる国王を元首とするブルンジ第二王国としてベルギーから独立を果たしました。その後1966年、最後のムワミ及び王制が廃されミシェル・ミコンベロを初代大統領とする、現在のブルンジ共和国となりました。
ブルンジの首都ブジュンブラ
タンガニーカ湖北東に位置するブルンジ最大の都市。旧称はウスンブラ。ドイツ領時代に軍の駐屯地として建設されて以来、政治、経済、産業の中心地として発展してきました。現在でも首都の他、この国最大の貿易港として機能していて政治経済の他、商工業の中心でもあるようです。
タンガニーカ湖 pic.twitter.com/nlAlqvJAPH
— 日本兵 (@nihon_hei) June 14, 2017
ブジュンブラ市内の交通手段は、ワンボックスカーを利用した乗り合いタクシーかタクシーのみです。地方へは、中央マーケットから行先ごとに出ている長距離バスを用います。また、首都ブジュンブラはタンガニーカ湖に面した港町のため、タンザニアのキゴマやコンゴ民主共和国のウビラなどへは大体週一本船が運航しています。
政変で揺れたブルンジ
ブルンジでは二つの民族に人々は大別されます。過去、少数民族ツチ族と多数民族フツ族との対立を原因に、政局が不安定でした。1972年には当時のツチ族の支配に反乱したフツ族の反乱とそれに対する報復、という形で両民族から11万人もの死者を出す事件がおこっています。
アフリカの戦車は基本内戦で使うから航空機とか気にしない事例が多いので迷彩とかしないのかな?
— 同志99 (@dousi99) August 6, 2016
ローデンシアや南アフリカくらしか迷彩した戦車アフリカで見た事ない pic.twitter.com/GQjFZZZuxX
1987年9月には国軍による無血クーデターによりツチ系政権成立。ですが民族間抗争は収まらず、事態の収拾のために以後、複数政党制の導入とフツからの首相の指名を決めます。1993年、選挙の結果フツ系大統領が就任するも、同年10月クーデター未遂事件。大統領はツチ系強硬派に暗殺されてしまいます。
①アフリカ中部ブルンジに危機が訪れている。軍がクーデターを起こすのではないかと予想され、数万人の市民が都市部などから脱出し始めている。内戦終結以来の大規模な政治的混乱。民族衝突に発展するとの懸念も出ている。首都ブジュンブラからの報告 pic.twitter.com/wMW29QBW2f
— 三浦英之 (@miura_hideyuki) May 4, 2015
その後もフツ系大統領が選出されますが、ツチ系国軍を抑えることができず、1993年から2005年までブルンジ内戦と呼ばれる報復合戦が継続されます。2005年にフツ系大統領の元挙国一致政府が成立するも同じフツ系の反政府組織民族解放軍がその過程を拒否。武装活動が続けられました。正式に和平が合意されたのは2008年のことでした。
ブルンジの治安の今
【クーデター?】ブルンジで軍が分裂、首都で戦闘拡大 5万人が避難 http://t.co/WWoBu03Eq2 pic.twitter.com/KLMZXroVvo
— ハフポスト日本版 (@HuffPostJapan) May 15, 2015
内戦が終結した今、ブルンジの治安はどうなのでしょうか。残念ながら安心して観光旅行ができる治安とは言い難いのが事実です。直近ですと2015年に首都ブジュンブラでは、選挙の際にクーデーター事件が起こっています。やはり旅行に際しては、十分な注意が必要でしょう。
クーデターに備えて武装するブルンジの警察官。
— カタールの猫 (@Qatar_Cat) May 17, 2015
なぜか手には酒瓶を持っているが気にしてはいけない。TIA.pic.twitter.com/ztpiv4JHBT
他にも、未だ反乱組織などによる市民に対する攻撃も危惧されます。加えて、武装した強盗にも注意しなければいけません。これは、旅行者だけでなくブルンジに住む人々にとっても同じことで、身の安全を守るために外出を制限する門限を定めた法律まであるようです。
自身の安全を確保するためにも避けるべき場所は避けましょう。イギリス政府の発表ですが、以下の場所には注意してください。コンゴ民主共和国国境から1km以内。ルブブ国立公園。ブジュンブラ国際空港北からシビトケにかけての道路。それと、大きな集会などは避けるようにしましょう。
実際にブルンジ旅行に行ってみると
ここまで不安を煽る事ばかり書いてきましたが、実際ブルンジに行ってみたらどうなんでしょう。実際にブルンジに行ってみた人達によると、良くも悪くもアフリカ的。日本人から見た場合いい加減な感じのようですね。治安についても、皆さん前情報の収集と現地での警戒は最低限必須とおっしゃっています。国内旅行の様に手放しで楽しめるわけではないようですね。
疫病にも注意が必要
ブルンジに観光旅行に行く場合には事件性のある事柄だけでなく、疫病にも注意が必要です。ブルンジでは、風土病としてマラリアが存在しています。極力肌の露出を抑える、虫除けスプレーを使うなどの予防行為は必要です。
いざ、ブルンジ観光!
やっぱ飛行機は窓際 pic.twitter.com/BJWFmGJfMq
— CHERRY (@CHERRY85464232) August 13, 2017
それではいよいよブルンジへの行き方を紹介していきたいと思います。主なアクセス方法はやはり航空ルートになります。が、内陸国ですので近隣国家とは地続きですから、地上ルートもなくはないです。ですが、よほど旅慣れた方以外にはおすすめできませんのでここでの紹介は省きます。
なお、エチオピア航空です! pic.twitter.com/Skk9Se8pER
— もんた@蒼ノ龍 (@monta_blue) March 17, 2017
まずはエチオピア航空を使い、アフリカのアディスアベバ経由のルート。こちらのエチオピア航空は日本に乗り入れがあります。これ以外は乗り入れがありませので周辺国からのアクセスとなります。フライドバイを使いドバイから。ブリュッセル航空を使いブリュッセルから。ケニア航空を使いアフリカはナイロビから。などのルートがあります。
どのルートを用いても、行き着くところはブジュンブラ国際空港。降り立てばそこはブルンジの首都ブジュンブラです。街中まではタクシーが出ていますので、そちらをおすすめします。
ブルンジおすすめ観光スポット
ここからは、ブルンジに旅行した時に観光としておすすめしたいスポットを紹介していきたいと思います。どれをとっても日本には絶対にない場所ですので、ぜひおすすめです。
ルヴブ国立公園
ブルンジの観光は自然観光が主になります。まずはルヴブ国立公園。500平方kmという世界的に見ても群を抜いた規模の公園には数多くの野生動物が生息しています。カバやワニ、水牛やヒョウ、ライオン、カモシカといった動物や、425種類にも及ぶ鳥類を壮大な自然と共に観察することができます。
リビングストン・スタンレーモニュメント
こちらは、リビングストン・スタンレーモニュメント。アフリカに於ける奴隷解放の英雄リビングストンと、遭難した彼を助けたスタンレー。この二人の功績を讃え、弔う為に建設されたのがこのモニュメントです。
タンガニーカ湖
タンガニーカ湖のデカさはこっちの方がわかるか。 pic.twitter.com/SsnofL0cMu
— kohske (@kohske) August 3, 2017
タンガニーカ湖の大きさは32,000㎢。深さは平均で540m。最大で深さなんと1470m。これは世界で二番目の深さです。また、湖の形成された歴史も古く、その起源は二万年もの昔まで遡るそうです。こちらも世界的に見ても二番目に古い古代湖、ということになります。
湖岸にはいくつものビーチがあり、平日にはほとんど人はいませんが、休日ともなるとブジュンブラ市内のみならず、ブルンジ国内そしてルワンダからの観光客で賑わうようです。
ギテガ
こちらは歴史観光になりますね。旧ブルンジ王国の都だった町の名称で、この地の国立博物館には伝統的な生活道具や当時の写真が展示され、他にも国王の住まいだった茅葺の家なんかも残されているようです。
ルシジ国立公園
ルシジ国立公園はブジュンブラ北西に位置します。タンガニーカ湖に注ぐルシジ川のデルタ部と、東岸に広がる広大な平原部の二部から構成されています。デルタ部の水路にはパピルスが覆い、小さな島と合わせて数多くの水鳥を見ることができます。カバも生息しているようです。
ブジュンブラ大聖堂
こちらは首都ブジュンブラにある大聖堂です。ブルンジではキリスト教徒が占める割合が高く、カトリックとプロテスタントをあわせると実にブルンジ国民の75%がキリスト教徒と言われます。この聖堂は彼らから神聖視され、その静謐さを湛えた見た目から、海外からの観光客からの人気も高い場所となっています。
水と高原の国ブルンジ
以上、ブルンジについて纏めてきました。ブルンジについて全く知らなかった人も、少しはブルンジについて知ることができたと思います。気を付けなければいけないこともありますが、機会があれば一度訪れてみてはいかがでしょう。