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リトアニアには知られざる魅力がたくさん!
多くの日本人にとっては名前しか知らない国、リトアニア共和国は首都ヴィリニュスの旧市街が世界遺産となっており、たくさんの観光客がその美しい中世の街並みを楽しみに訪れています。首都以外にもおすすめの観光スポットがあるのでご紹介します。合わせてお土産、治安情報もご紹介するので参考にしてください。
リトアニアってどんな国?
リトアニアはラトビア、エストニアとともにバルト三国と言われる国の一つです。バルト三国で一番南に位置しており、ポーランドとベラルーシなどと国境を接しています。EUで通貨はユーロを採用しています。1990年、ソ連からの独立を果たしました。治安も良く、魅力的な観光スポットがありながら、まだ日本人の観光客が非常に少ない穴場観光地です。
リトアニアのカウナスという街には杉原千畝記念館があります。第二次世界大戦中、リトアニアの駐在大使であった杉原氏はナチスの迫害から逃れてきた人々に日本のビザを発給し、約6000人の命を救ったとされています。日本政府に反対されながらもビザを発給し続けた勇気ある行動にはとても感心します。
こちらはリトアニア、ヴィリニュス空港行きの列車。日本とは大違いです。まあ、中央駅からひと駅10分なので、全く問題はありません! pic.twitter.com/sjWV32ITRa
— Nitta Hiroshi 東欧研究家 (@NITTAHIROSHI1) August 12, 2017
リトアニア国際空港はヴィニリュス中央駅まで電車で約8分ととても便利なところにあります。ただし、電車の本数が1時間に1本程度ととても少ないので電車がない場合は、バスかタクシーを利用しましょう。バスは本数が多くて便利です。治安は良い国ですが、タクシーは料金を上乗せして騙し取ろうとする運転手もいますのでご注意ください。
2015年1月1日より、リトアニアの通貨はリタス(Lt)からユーロ(€)へと変わりました。 pic.twitter.com/CktXhkzsOd
— リトアニア情報局 (@LietuvaJP) August 9, 2017
2014年までは独自の通貨リタスを使用していましたが、現在はユーロに変わっています。ユーロ圏旅行がしやすいですね。同じバルト3国のエストニア、ラトビアもユーロを使っているため、バルト3国を一気に周遊旅行する人も多いです。似ているようで、それぞれ違った良さがあって面白いですよ。
リトアニアにはどうやって行く?
日本からリトアニアへの直行便はありません。ポーランドやフィンランドなどのヨーロッパ諸国で乗り継いでいくのが一般的です。飛行時間は短くて約13時間です。また、日本人は90日以内の滞在はビザが必要ありませんので、距離は遠いですが比較的気軽に旅行に行くことができるようになっています。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所1:トラカイ島城
トラカイという街のトラカイ島にあるトラカイ島城はリトアニアで最も人気のある観光スポットの一つです。14世紀後半に建造された石造のお城で、何年もの時間をかけて損傷、修復、増築を繰り返してきました。現在の形まで再建されたのは1961年のことです。
赤い煉瓦が特徴的なトラカイ島城はロマネスク様式とゴシック様式で造られており、中庭があります。中庭に行くと木製の回廊を見ることができます。一時は牢獄としても使われたことのあるトラカイ島城では様々な歴史を感じることができます。湖に浮かぶ美しい城をお見逃しなく。
トラカイ城。私がリトアニアで一番大好きな観光地です。目の前に広がる湖は雨と湧き水でできていますので、透き通ってきれいなのです。鴨もたくさん暮らしています。 #Trakai pic.twitter.com/F7UcwR4FU4
— バルト三国広め隊 (@BalticStates3) October 8, 2016
トラカイ島城は近くに行って見るのも迫力があっていいですが、遠くから見るのもおすすめです。透明度の高い湖に浮かぶお城がとても印象的です。かつてリトアニアの中心として国を守ってきたトラカイ島城の頼もしさが見られる気がします。湖の周辺にはカフェやお土産屋さんもあるので散策を楽しみましょう。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所2:カウナス城
カウナスはリトアニアの中央部に位置する街で、かつて首都となったこともあります。13世紀に建てられたカウナス城は何度もドイツ騎士団の攻撃に耐えてきました。17世紀から18世紀の戦争でほとんどの部分が破壊され、今見られるのは城壁の一部と塔のみとなっています。それでも美しく、存在感があり、多くの観光客が訪れています。
緑が鮮やかな広場に堂々と立つオレンジ色の塔は存在感があります。現在塔の一部が博物館となっています。夏になると週に一回カウナス城前でナイトシアターを楽しむことができ、多くの市民が集まります。外で、しかもお城の前で映画って面白そうですね。ライトアップされた塔も幻想的で美しいです。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所3:旧市庁舎
カウナスにある旧市庁舎はその白さから白鳥とも呼ばれています。18世紀のバロック様式の建物で、高さ58メートルの塔が特徴的です。かつては政治犯の牢獄として、皇帝の別邸として等、多様な用途で使われてきました。現在は一部が陶器博物館として使用されています。
旧市庁舎の前には市民広場があります。広場の周りには教会や博物館などの観光名所の他、カフェやレストランもあるのでここでゆっくり過ごすのもおすすめです。かつて首都になったこともあり、産業、文化の中心地であったカウナスの街並みをここを拠点にお楽しみください。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所4:悪魔の博物館
ちょっと変わったものを見てみたいという方は、カウナスにある珍しい博物館、悪魔の博物館に行ってみてはいかがでしょうか。本当に不気味なものから何となく可愛らしく親しみの持てるものまで多種多様です。それぞれの説明を読むのも楽しめます。お気に入りの悪魔を見つけてみてください。
世界中から集まった悪魔に関する絵画や彫刻、置物などが展示されている悪魔の博物館のアジアのコーナーには天狗が展示されています。日本の悪魔といえば天狗という印象なのでしょうか。現在も世界中から悪魔に関する作品が送られてきているそうです。小さいながら楽しめる博物館です。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所5:聖アンナ教会
14世紀初めに建てられた聖アンナ教会は、世界遺産ヴィリニュス歴史地区を代表する建造物の一つです。後期ゴシック様式で建てられた教会で、30種以上の赤煉瓦が使われており、その美しさからかつてナポレオンがパリに持ち帰りたいと称したと言われています。
聖アンナ教会と一緒に見てほしいのが聖ベルナルディン教会です。15世紀に建てられ、16世紀に現在の形に改築されています。こちらも無料で中に入ることができます。中にあるフレスコ画、パイプオルガンは必見です。特徴的な外観と重厚感のある内部をどちらもお楽しみください。
リトアニア・ヴィリニュス1日目その4。教会が本当に多い!
— Lietuviškas Zuikis (@Lijepa_Domovina) July 12, 2017
1枚目・2枚目:聖アンナ教会とその内部。ナポレオンがフランスに持ち帰りたい!と言った逸話があるが、そもそも彼は観光してないらしい(あれ?)
3枚目・4枚目:奥に見えるベルナルディン教会とその内部。装飾が全て木で出来ている。 pic.twitter.com/8E2TUjB86r
聖アンナ教会は外観が派手な印象ですが、中はシンプルな造りです。シンプルな中にも細かい装飾に美しさがありますので、ぜひ中も見てみてください。リトアニアは教会の数が多いことで有名ですが、その中でも最も観光客に人気のある教会の一つです。お見逃しなく。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所6:聖ヨハネ教会
ヴィリニュス大学の敷地内にある聖ヨハネ教会は、リトアニアでキリスト教が広まっていく原点ともなった教会です。16世紀にイエズス会のものとなり、現在はヴィリニュス大学の教会となっています。聖ヨハネ教会はヴィリニュス旧市街で一番高い鐘楼を持つことで有名です。
聖ヨハネ教会の鐘楼に登るとヴィリニュスの美しい街並みが見渡せます。鐘楼の高さは約63メートルあり、展望台までは階段もしくはエレベーターと梯子で上がることができます。有料ですが、絶景が楽しめるのでぜひ展望台まで上がってみてください。聖アンナ教会なども見ることができます。
旅行者向け情報 リトアニアの聖ヨハネ(ヨノ)教会。「視覚的音楽」といわれる祭壇と世界遺産の美しい街ヴィリニュスの絶景が両方楽しめるスポットだそうです。「視覚的音楽」?興味惹かれます。Exciteニュースさんの情報から https://t.co/kO0gGR3BBO pic.twitter.com/4w85ddYhsW
— DTAC観光情報局 (@dtac_japan) July 20, 2017
教会内は大きな白い柱が多数あり、控えめな照明に照らされており、荘厳な雰囲気が感じられます。内部には6つの礼拝堂があります。そのうち東側にある祭壇は視覚的音楽とも言われるくらい複雑で非常に美しく、観る者を一瞬で魅了します。バロック装飾の傑作とも言われるこの祭壇は必見です。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所7:十字架の丘
ヴィリニュスから電車で2時間半ほどのところに位置するシャウレイの北に位置する十字架の丘は、リトアニア最大の巡礼地であり、観光名所としても有名です。2001年にリトアニアの十字架の手工芸とその象徴の一部として世界無形遺産に登録されています。発祥は明らかにされていませんが、1830年頃から十字架が置かれ始めたと考えられています。
十字架の丘 (リトアニア) リトアニア北部、シャウレイの 北12kmに位置する巡礼地。 リトアニアの観光名所となっている。 十字架の正確な数は分かっていないが、 約50,000であろうと推測されている pic.twitter.com/CNVLhCWFOf
— 喜怒哀楽まとめch (@Kidoairaku_ch) February 14, 2017
形も大きさも様々な十字架がとてつもない数立っている様子は圧巻です。大きいものは高さ数メートルもあり圧倒されます。十字架以外にも聖母マリア像や、肖像画なども置かれています。リトアニア人の信仰の深さを感じられる場所です。ヴィリニュスからは少し遠いですが、ぜひ行ってみてください。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所8:パランガ琥珀博物館
リトアニアのパランガにある琥珀博物館には2万を超える琥珀が展示されています。小さなものから大きなものまで形も様々でじっくり楽しめます。古くから琥珀の加工地として知られてきたパランガで一番人気の観光スポットです。博物館の周りには自然豊かな散歩道、公園があり、そちらもおすすめのポイントです。
紀元前からバルト海では琥珀が取れていたようで、歴史書にはバルト海の人々が琥珀を売っているという記載もあります。多数ある展示の中でも太古の虫が琥珀に閉じ込められているものが注目をあびており、多くの人が立ち止まってじっと眺めています。世界でも珍しい琥珀博物館にぜひ足を運んでみてください。
リトアニア観光旅行でおすすめの名所9:パランガ桟橋
パランガにはもう一つおすすめの場所があります。パランガビーチにかかる桟橋です。ここは夕日が綺麗に見えるスポットとして人気があり、地元の人、観光客で賑わっています。昼間はビーチで海を楽しんでいる人が多く、夕方になると夕日を見るためにこの橋を歩く人が増えてきます。
Capturing and chilling :sunrise: #palanga #landscape #sunset #bridge #waitingforsummer pic.twitter.com/5vhzMSckz5
— Lukas Bajarūnas (@lukas_bajarunas) May 17, 2017
バルト海の人気リゾート地パランガで特に人気のスポットであるパランガ桟橋は、長さが約470メートルもあります。L字型で海の上に突き出しているため周囲を海に囲まれた状態で夕日を楽しむことができます。ビーチもサラサラの砂が気持ち良いので裸足で歩いてみましょう。琥珀博物館と一緒にこちらもお楽しみください。
リトアニア観光旅行で定番のお土産1:お酒
リトアニア旅行土産のリトアニア産赤ワインとSUKTINISという蜂蜜と沢山のハーブのアルコール度数50度の強いお酒。美しい国で綺麗な人が多くジャガイモやビーツや魚料理が多かったと聞きました。アジア人はまだ殆ど入ってなかったそうです。 pic.twitter.com/o23plNxwWk
— 花鳥風月:hibiscus::bird::leaves::moon: (@konobanyurikuon) January 21, 2016
リトアニアのお土産でよく購入されるのがお酒です。ワインも有名ですが、アルコール度数がとても高い蜂蜜酒が有名です。蜂蜜がたっぷり入っていてとろみのあるウォッカで、ハーブの風味もします。独特な味を楽しめるので、お酒に強い人へのお土産にいかがでしょうか。
リトアニア観光旅行で定番のお土産2:マトリョーシカ
ロシア土産の定番であるマトリョーシカはリトアニアでも人気のお土産の一つです。柄も表情も一つ一つ違い、選ぶのも楽しめます。一番大きなもののデザインだけでなく、中に入っている小さいもののペイントもしっかりと確認して、お気に入りの一体を選びましょう。
リトアニア観光旅行で定番のお土産3:木製コースター
昔から手工芸が盛んであったリトアニアでは細かくデザインされた木製のコースターもお土産に人気です。どれも繊細で温かみのあるデザインでとても美しいため、コースターとして使うだけでなく壁に飾っている人もいます。デザインも形も種類が非常にたくさんあるので、じっくり選んでみてください。自分用にも買いたくなるとても可愛いお土産です。
リトアニア観光旅行で定番のお土産4:蜂蜜
蜂蜜のお酒があるように、リトアニアは上質な蜂蜜が生産されていることでも有名です。結婚祝いなどのギフトとして買われることも多いため、おしゃれなラッピングをしてあるものも多いです。リトアニアでは手頃な価格で美味しい蜂蜜が買えるのでまとめ買いのお土産としてもおすすめです。
リトアニア観光旅行おすすめのグルメ
ツェペリニ
リトアニアの名物料理、ツェペリニはひき肉をすりおろしたジャガイモに包んで茹でる料理です。ソースにはスモークベーコン、玉ねぎ、サワークリームなどが入っています。もちもちとした食感が楽しめる芋団子という感じです。熱々のツェペリニをお楽しみください。一口食べると中から肉汁が出てきて本当に美味しいですよ。
シャルティバルシュチ
とても鮮やかなピンク色が特徴のシャルティバルシュチはリトアニアでよく食べられる冷製スープです。ピンク色の正体はビーツという野菜で、きゅうりやゆで卵の他にヨーグルトやサワークリームが入っており、まろやかで食べやすく美味しいスープです。その見た目ほど衝撃的な味はしませんので、ぜひ挑戦してみてください。
リトアニア観光旅行で気になる治安
80ヶ国目、リトアニア。物価が安い。市場で飯を食えば3ユーロでお腹いっぱい。レストランでもメインが4-5ユーロほど。ドミトリーも1泊6ユーロ。治安良いし、英語適度に通じるし、たまに旧ソ連ぽい雰囲気味わえるからオススメできる国。 pic.twitter.com/gBvhGTuH1e
— 稲村 航平 (@Kouhei50) February 8, 2016
リトアニアの治安は国全体で見て、比較的良いと言えるでしょう。特にヴィリニュスの旧市街では夜遅くも観光客の姿が多く見られます。スリなどの犯罪がないわけではありませんが、他のヨーロッパの観光都市に比べて非常に少ないです。観光中、特に治安が悪いと感じることはありません。深夜の教会付近は治安がよくないこともあるので気をつけましょう。
リトアニアの首都ヴィリ二ュスの旧市街地はそれ自体が世界遺産という美しい街。サイズもコンパクトで2日もあれば歩いて回れます。国土は真っ平らでほぼ山がなく自然にあふれ景観は素晴らしいです。親日の人も多く治安もよいです。ほんとにおすすめ。 pic.twitter.com/d8wiqer6GP
— 濱田英明 (@HamadaHideaki) June 8, 2015
首都ヴィリニュスは夜でも治安が良い印象ですが、強いお酒が有名な国リトアニアではお酒で酔っ払った人がトラブルを起こすことはよくあります。深夜の飲み屋などでは、そういったトラブルがあった場合速やかに出るようにしましょう。治安が良いといっても犯罪率は日本の2倍以上あるので、最低限の注意は怠らないようにしましょう。
美しい国リトアニアに観光旅行に行こう!
いかがでしたか?この記事を読んで、リトアニアのことを少し身近に感じていただけたら嬉しいです。絵本の中に入ったようなヴィリニュスの旧市街、自然を楽しめるビーチなど美しいものをたくさん楽しむことができるリトアニアで素敵な旅をしてみませんか。ぜひ治安の良い穴場観光地を満喫してきてください。